3405 クラレ 2021-02-10 11:00:00
2020年度本決算説明 [pdf]
2020年度本決算説明(総括)
2021年2月10日
株式会社 ク ラ レ
2020年度 実績
当期実績 前年同期実績 増減
売上高 5,418億円 5,758億円 ▲340億円(▲5.9%)
営業利益 443億円 542億円 ▲98億円(▲18.1%)
経常利益 397億円 483億円 ▲85億円(▲17.7%)
親会社株主に帰属
する当期純利益
26億円 ▲20億円 45億円 (-%)
参考
円/ドル 107 109
円/ユーロ 122 122
国産ナフサ価格
(千円/kl)
34 43
2
2020年度の主要施策実績
◆光学用ポバールフィルム、倉敷事業所にて広幅ラインを稼働
◆水溶性ポバールフィルム、生産能力増強の実施
競争優位の ―米国新工場が稼働開始
追求 ―ポーランド新工場建設を決定(2022年央稼働予定)
◆カルゴン・カーボン、米国と欧州で設備増強を決定
◆メルトブローン不織布、増設ラインを稼働開始し、マスクフィルター需要に対応
新たな事業 ◆バイオマス由来のバリア材<プランティック>
領域の拡大 米国での樹脂生産設備建設の完了、下期より生産を開始
◆カルゴン・カーボン事業の統合シナジーを推進
◆ビジネス創出人材の育成制度『クラレプライド』の推進
―社内外講師から学ぶオンラインアカデミーや他社との合同研修を開始
グループ
◆働き方改革の推進
総合力強化
―コロナ禍において在宅勤務、時差出勤の拡大、Webツールの積極的な導入
―時間単位の年次有給休暇制度を導入
◆気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同
3
中期経営計画『PROUD 2020』:概要
新中期経営計画『PROUD 2020』
4つの経営戦略
競争優位 新たな事業 グループ
環境への貢献
の追求 領域の拡大 総合力強化
主な経営課題の進捗状況
①コア事業、新事業の成長を目指した継続的な設備投資
→光学用&水溶性ポバールフィルムやセントリグラスなどで設備投資を実施
②イソプレン:タイプロジェクトの推進による事業拡大
→コロナで若干の遅れも22年央稼働予定
→ジェネスタではグローバルな販売体制を構築(9か国12拠点)
③炭素材料事業:カルゴンカーボン社買収の早期シナジー発現
→コスト効果で20億円強のシナジー発現、拡大目指し、欧米に新設備導入を決定
④グローバル経営基盤の構築
→ガバナンス強化の一環として、グローバルITシステムを構築・運用の開始
➄環境への貢献
→自然環境に貢献:カルゴンカーボンの活性炭
→生活の質(QOL)向上に貢献:バイオ由来のPlantic、エバール
4
中期経営計画『PROUD2020』振り返り
設備投資の実施状況
『PROUD2020』 2018年~2020年実績
維持更新 維持更新 戦略投資
戦略投資
2,500億円 2,588億円
成長投資 成長投資
◇投資決定した主な設備
・イソプレンン、タイ工場 ・水溶性ポバールフィルム欧米工場
・光学用ポバールフィルム増設 ・カルゴン・カーボン、欧米工場
M&A
2018年3月 世界最大の活性炭メーカーCalgon Carbon社を買収
買収金額:1,093百万USD
5
中期経営計画『PROUD2020』振り返り (売上・利益)
多くの事業で新製品・新興国の拡大が遅れたことや、エバール米国工場火災事故の
影響、新型コロナウイルス感染拡大による景気後退を受け、売上高、営業利益とも
目標に達せず
売上高(億円) 営業利益(億円)・営業利益率(%)
PROUD2020
内、カルゴン・カーボン社 2017年 2020年
20年目標
(中期計画策定時には含まず)
営業利益率 14% 8% 14%
6,500
EPS 152円 7円 174円
6,030
5,758
5,418
900
658
542
443
2018 2019 2020 『PROUD2020』 2018 2019 2020 『PROUD2020』
2020年目標 2020年目標
6
中期経営計画『PROUD 2020』振り返り (営業利益分析)
[ 億円 ]
1,000
800
▲240
▲60
600
900
▲250
400 88
5
443
200
PROUD 数量・ 新規開発 コロナ 原燃料・ その他 2020年度
2020計画 操業度 遅れ 影響 売値 実績
7
2021年度 重点経営課題
18 – 20年度 21年度 22 - 26年度
経営計画 新中期経営計画
◇コロナ禍における安全操業と着実な業務の遂行
◇新中期経営計画策定の推進
1.前中期経営計画『PROUD 2020』で決定した設備投資の確実な推進
・イソプレン、タイプロジェクト
・カルゴン・カーボン、米国工場 新設備
・水溶性ポバールフィルム、ポーランド新工場
2.環境ソリューション事業の更なる統合シナジー発現
3.<エバール>、新工場設立検討
4.銅張積層板<ベクスターFCCL> の増設検討
5.業務プロセス改革、事業戦略の加速を目的とした
全社的なデジタル戦略の推進
8
2021年度 通期業績予想
2021年度予想 2020年度実績 増減
売上高 5,700億円 5,418億円 282億円
営業利益 550億円 443億円 107億円
経常利益 500億円 397億円 103億円
親会社株主に帰属
する当期純利益
300億円 26億円 274億円
国産ナフサ/kl 35千円 34千円
ドル(平均) 105円 107円
ユーロ(平均) 125円 122円
9
配当金について
中期経営計画『PROUD 2020』
基本方針:総還元性向35%以上、1株当たり配当40円以上
(21年度も『PROUD 2020』の基本方針を踏襲)
20年度:40円/株予定
(中間:21円、期末:19円)
21年度:40円/株予定
(中間:20円、期末:20円)
10
2020年度本決算説明
2021年2月10日
株式会社 ク ラ レ
ビニルアセテートセグメントの概要
売上高(億円) ■ポバール樹脂
世界的な需要の低迷により販売が減少、
2,661 2,571 それに伴う生産調整を行ったため低調に推移。
■光学用ポバールフィルム
大型ディスプレイ向けを中心に需要が回復し販売量が増加。
■水溶性ポバールフィルム
個包装洗剤用途の販売が拡大。
19年度通期 20年度通期
■PVBフィルム
営業利益(億円) 建築向け、自動車向けともに需要低迷の影響を受けるも、
第3四半期以降は需要が徐々に回復。
474 ■<エバール>
408
ガソリンタンク用途が低調も、
食品包材用途は巣ごもり消費により販売量が増加。
19年度通期 20年度通期
12
イソプレンセグメントの概要
売上高(億円) ■イソプレン
ファインケミカル、熱可塑性エラストマー<セプト
ン>ともに、主に中国、アジアにおいて需要低迷の
533 影響を受けるも、第4四半期より需要が回復基調。
504
■<ジェネスタ>
電気・電子デバイス向けが好調に推移。
19年度通期 20年度通期
営業利益(億円)
42 38
19年度通期 20年度通期
13
機能材料セグメントの概要
売上高(億円) ■メタクリル
飛沫飛散防止用仕切板やディスプレイ向けの販売が増
1,260 1,250 えるも、事業全体では原料高と市況悪化の影響を受け
低調。
■メディカル
歯科材料で、感染蔓延に伴う歯科医の休診により、
年度前半には、主に欧米で苦戦し、販売が減少。
19年度通期 20年度通期
■カルゴン・カーボン、炭素材料
カルゴン・カーボン、炭素材料ともに、コロナ禍にお
営業利益(億円) いても生活を支える製品として、水処理用途への販売
を中心に堅調に推移。
カルゴン・カーボン社、需要拡大に対応すべく
設備増強を決定。
38 ・米国既存工場(高機能活性炭)
30
・ベルギー既存工場(工業用途の再生炭)
19年度通期 20年度通期
14
繊維セグメントの概要
売上高(億円) ■<クラリーノ>
アジアのシューズ用途や欧州のラグジュアリー商品用途
645 を中心に需要減退の影響を受け、販売量が減少。
544
■繊維資材
ビニロンにおいて、セメント補強向け、ゴム資材向けと
もに販売量が減少。
■生活資材
19年度通期 20年度通期 <クラフレックス>でマスク用途の数量が増えた一方、
自動車用途やコスメティック用途が低迷、販売量が減少。
営業利益(億円)
57
22
19年度通期 20年度通期
15
セグメント別売上高・営業利益
[ 億円 ]
2020年度 2019年度 増減
営業 営業 営業
売上高 売上高 売上高
利益 利益 利益
ビニルアセテート 2,571 408 2,661 474 ▲90 ▲66
イソプレン 504 38 533 42 ▲29 ▲4
機能材料 1,250 30 1,260 38 ▲10 ▲8
繊維 544 22 645 57 ▲101 ▲35
トレーディング 1,244 36 1,309 42 ▲65 ▲6
その他 417 2 511 6 ▲94 ▲4
調整額 ▲1,112 ▲92 ▲1,161 ▲118 49 26
合計 5,418 443 5,758 542 ▲340 ▲98
16
営業利益増減分析(2020年実績 対 2019年実績)
[ 億円 ]
600
20
500
▲145
0
▲43 50
400 ▲50 70
542
443
300
200
2019年度 数量 操業度 売値、 原燃料 為替 償却費 経費 2020年度
実績 銘柄構成 (為替除く) (のれん込) その他 実績
19年度実績 20年度実績
国産ナフサ/kl 43千円 34千円
ドル(平均) 109円 107円
ユーロ(平均) 122円 122円
17
2020年度 特別損失について
20年度実績 主な内容
米国子会社における
訴訟関連損失 232億円 火災事故に伴う訴訟費用
米国子会社における
事業整理損 52億円 一部の事業撤退に伴う損失
操業休止
45億円 生産調整など操業休止費用
関連費用
その他 6億円 固定資産廃棄損
合計 335億円
18
2020年度 キャッシュフロー
[ 億円 ]
2020年度 2019年度 増減
営業CF 799 956 ▲156
投資CF* ▲833 ▲886 53
フリーCF* ▲34 70 ▲104
M&A 0 0 0
1株当り当期純利益 7円48銭 ▲5円66銭 13円13銭
1株当り純資産 1,450円32銭 1,527円79銭 ▲77円47銭
設備投資(決定ベース) 614 514 100
設備投資(受入ベース) 783 974 ▲191
減価償却費 625 582 43
研究開発費 206 212 ▲6
*投資CF、フリーCF:運用資金、M&A関連を除く
19
貸借対照表①(資産の部)
[ 億円 ]
20年12月末 19年12月末 増減
流動資産 4,612 3,947 665
固定資産 5,904 5,964 ▲60
資産合計 10,516 9,911 604
<参考>期末日為替レート
20.12末 19.12末
円/ドル 104 110
円/ユーロ 127 123
20
貸借対照表②(負債の部)
[ 億円 ]
20年12月末 19年12月末 増減
流動負債 1,951 2,017 ▲66
固定負債 3,411 2,509 901
負債合計 5,361 4,526 835
純資産合計 5,155 5,385 ▲231
負債・純資産合計 10,516 9,911 604
自己資本比率 47.4% 53.0% ▲5.6%
<参考>期末日為替レート
20.12末 19.12末
円/ドル 104 110
円/ユーロ 127 123
21
2021年度 業績予想
[ 億円 ]
2021年度 2020年度
増減
通期予想 通期実績
売上高 5,700 5,418 282
営業利益 550 443 107
経常利益 500 397 103
当期純利益 300 26 274
1株当たり当期純利益 87円23銭 7円48銭 79円76銭
1株当たり配当 40円 40円 0円
設備投資(決定ベース) 750 614 136
設備投資(受入ベース) 850 783 67
減価償却費(のれん償却費込) 595 625 ▲30
研究開発費 215 206 9
22
セグメント別売上高・営業利益
[ 億円 ]
2021年度 2020年度
増減
通期予想 通期実績
売上高 営業利益 売上高 営業利益 売上高 営業利益
ビニルアセテート 2,700 480 2,571 408 129 72
イソプレン 550 50 504 38 46 12
機能材料 1,300 50 1,250 30 50 20
繊維 570 30 544 22 26 8
トレーディング 1,300 40 1,244 36 56 4
その他 430 5 417 2 13 3
調整額 ▲1,150 ▲105 ▲1,112 ▲92 ▲38 ▲13
合計 5,700 550 5,418 443 282 107
23
営業利益増減分析(2021年計画 対 2020年実績)
[ 億円 ]
600
▲15 ▲5 ▲9
500 135
400
550
443
300
200
2020年度 数量差 売値・構成 原燃料 その他 2021年度
実績 ・為替 計画
20年度実績 21年度計画
国産ナフサ/kl 34千円 35千円
ドル(平均) 107円 105円
ユーロ(平均) 122円 125円
24
【ご参考】セグメント別 営業利益増減分析
ビニルアセテートセグメント 機能材料セグメント
[ 億円 ] [ 億円 ]
600 100
▲5 0 2
75
400 50 0 0 ▲1
21
480
408 50
30
200 0
2020 数量差 売値・ 原燃料 その他 2021 2020 数量差 売値・ 原燃料 その他 2021
実績 構成 ・為替 計画 実績 構成 ・為替 計画
イソプレンセグメント 繊維セグメント
[ 億円 ] [ 億円 ]
100 100
50 0 ▲5 ▲4 50
20
▲5 0 ▲3
16
50
38 30
22
0 0
2020 数量差 売値・ 原燃料 その他 2021 2020 数量差 売値・ 原燃料 その他 2021
実績 構成 ・為替 計画 実績 構成 ・為替 計画
25
【ご参考】2021年度 業績予想
[ 億円 ]
21年度予想 20年度実績 増減
上期 下期 上期 下期 上期 下期
売上高 2,800 2,900 2,620 2,798 180 102
営業利益 250 300 196 247 54 53
経常利益 225 275 176 221 49 54
当期純利益* 135 165 92 ▲66 43 231
*親会社株主に帰属する当期純利益
26
【ご参考】2021年度 セグメント別予想
[ 億円 ]
売上高 営業利益
5
上期 下期 通期 上期 下期 通期
ビニルアセテート 1,340 1,360 2,700 230 250 480
イソプレン 270 280 550 20 30 50
機能材料 630 670 1,300 20 30 50
繊維 270 300 570 10 20 30
トレーデイング 630 670 1,300 18 22 40
その他 215 215 430 2 3 5
調整額 ▲555 ▲595 ▲1,150 ▲50 ▲55 ▲105
合計 2,800 2,900 5,700 250 300 550
27
【ご参考】セグメント別 売上高
[ 億円 ]
2021年度 2020年度
増減
通期予想 通期実績
上期 下期 上期 下期 上期 下期
ビニルアセテート 1,340 1,360 1,218 1,353 122 7
イソプレン 270 280 247 257 23 23
機能材料 630 670 591 658 39 12
繊維 270 300 282 262 ▲12 38
トレーディング 630 670 600 644 30 26
その他 215 215 222 196 ▲7 19
調整額 ▲555 ▲595 ▲541 ▲572 ▲14 ▲23
合計 2,800 2,900 2,620 2,798 180 102
28
【ご参考】セグメント別 営業利益
[ 億円 ]
2021年度 2020年度
増減
通期予想 通期実績
上期 下期 上期 下期 上期 下期
ビニルアセテート 230 250 169 239 61 11
イソプレン 20 30 21 17 ▲1 13
機能材料 20 30 11 19 9 11
繊維 10 20 17 5 ▲7 15
トレーディング 18 22 21 15 ▲3 7
その他 2 3 2 0 0 3
調整額 ▲50 ▲55 ▲44 ▲48 ▲6 ▲7
合計 250 300 196 247 54 53
29
金額表示は億円未満四捨五入にしております。
本資料中の業績予想、見通し及び事業計画についての
記載は、将来の事業環境・経済状況等に関する現時点での
仮定・推測に基づいています。実際の業績は、これと異なる
結果となる可能性があることをご承知おき下さい。