3358 J-ワイエスフード 2020-08-18 15:45:00
第三者割当による新株式の発行、主要株主及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ [pdf]
令和2年8月 18 日
各 位
会 社 名 ワ イ エ ス フ ー ド 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長 緒 方 正 憲
(JASDAQ・コード番号3358)
問合せ先 経理部長 濱 﨑 祐 和
TEL 0947-32-7382
第三者割当による新株式の発行、主要株主及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ
当社は、令和2年8月 18 日開催の取締役会において、令和2年9月7日開催予定の当社第 26 回定時株主総会
で関連する議案が承認されることを条件として、第三者割当の方法による新株式(以下「本第三者割当増資」と
いう。
)を発行することを決議いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
また、本第三者割当増資により、当社の主要株主及び主要株主である筆頭株主の異動が見込まれますので、併
せてお知らせいたします。
1. 募集の概要
新株式発行の概要
(1) 払 込 期 日 令和2年9月 18 日
(2) 発 行 新 株 式 数 2,200,000 株
(3) 発 行 価 額 1株につき 160 円
(4) 352,000,000 円
調 達 資 金 の 額 発行諸費用の概算額を差し引いた手取り概算額については、下記3.調達
する資金の額、使途をご参照下さい。
(5) 募集又は割当方法 第三者割当の方法により、以下の割当予定先に割り当てる。
( 割 当 予 定 先 ) 霞投資事業組合 2,200,000 株
(6) 本第三者割当増資については、金融商品取引法に基づく有価証券届出書の
そ の 他
届出の効力発生を条件とします。
2.募集の目的及び理由
(1)資金調達の目的及び理由
当社は、昭和45年5月福岡県田川郡香春町において、当社顧問の緒方正年が個人で「ラーメンセンター山
小屋」を創業して以来、ラーメン店の経営を行ってきたほか、平成4年10月にフランチャイズ・チェーン本
部を開設し、平成6年5月にワイエスフード株式会社を設立後、積極的にフランチャイズ事業の運営も行っ
てまいりました。
平成19年3月期ころまでにおいては、ラーメンブームに伴う外食産業の伸びにもけん引され、売上・利益
ともに増大傾向にありましたが、平成20年3月期ころからは、消費者の節約志向の強さが増し、食の安心・
安全だけでなく、コンビニの多様化や同業種はもとより他業種との店舗間競争も激しさが増す等、売上・利
益ともに減少傾向に陥りました。
国内における消費者の節約志向に加え、原材料価格の高騰や賃金の上昇等、当社を取り巻く環境はより一
層厳しさを増すことを見据え、平成18年9月にタイ国内へ、平成21年8月に中国へとアジア圏を中心に、
「山
小屋」
「ばさらか」ブランドの海外展開を進め新たなる収入源の獲得へ注力してまいりましたが、リーマン
ショックによる経済の失速に加え、東日本大震災や平成28年熊本地震といった自然災害、本年の新型コロナ
1
ウイルス (COVID-19)感染症(以下「新型コロナウイルス感染症」といいます。
)の感染拡大にみまわれる等、
外食産業における経営環境は、より一層厳しさを増してまいりました。
また、数年前より人手不足を背景とする人材コスト上昇等に加え、当社の加盟オーナーの高齢化及び後継
者不足も起因となり、店舗定休日の増加や営業時間の短縮や閉店等が相次いだことから、国内フランチャイ
ズ店に対する国内食材取引高が大きく減収し、この結果、当社は、第22期(平成28年3月期)以降第26期
(令和2年3月期)まで5期連続の経常損失を計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるよ
うな事象又は状況が存在しております。
なお、令和2年3月期事業年度における業績の状況は、売上高1,484,498千円、営業損失115,405千円とな
り、国内外債権について得意先の財務状況等を検討した結果、回収に疑義が生じた債権に対して貸倒引当金
168,804千円を営業外費用として計上したことで、当期純損失は357,155千円となり、令和2年3月末の現金
預金残高が120,919千円となりました。
当社は、当期において、主要事業である「外食事業」における国内外の不採算店舗の見直し、既存店舗リ
ニューアル及び商品・サービスの改善、不動産物件の売却による有利子負債の圧縮、本部機能の効率化によ
る経費削減など、現有するリソースを用いて改善することができる活動を現在までに実施してまいりました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により外食産業において厳しい状況が続くことが予測され
る中、当社の安定的な事業継続・中期的な視野に立った成長を維持するためには、足元の資金繰りやキャッ
シュ・フローの悪化等を抜本的に改善することが急務となっております。
そこで、経営基盤を安定化させ、今後の業績回復のために、機動的かつ大規模な出資を受けることにより、
まずは既存事業の強化を図ることが必要と判断するに至りました。具体的な施策としては、当面の運転資金
を確保することにより店舗運営を安定化させるとともに、国内においては、山小屋・ばさらかラーメンのブ
ランド再確立としてFC店舗の品質統一、個別店舗の特色付け等の営業指導による売上拡大施策を実施いたし
ます。また、新ブランドを立ち上げ関東圏への基幹店出店とFC展開により収益拡大を図ります。海外におい
ては、海外企業との提携による効率的な運営とリスク回避を実施いたします。EC事業では、商品拡充及び有
力通販媒体の活用とSNSを利用したプロモーション展開による販売拡大を実施いたします。
さらに、新規事業として、店舗管理の強化のためのコンサルティング事業を開始いたします。HACCP導入に
よりすべての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理を実施することを義務化する食品衛生法の改正(平成30
年6月)に伴い導入された衛生管理業務は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大、東京五輪開催を受け、安
全衛生への更なる需要高まりが予測されます。対応が迫られているHACCPへの切り替え投資を令和3年3月ま
でに行い、より安心、安全な供給体制を確立するのみならず、コンサルティング事業を行うフランチャイ
ザーと九州地区代理店契約を締結し、飲食・食品事業を展開する多くの企業へ導入コンサルティング業務を
展開いたします。
このように、当社は、本第三者割当増資が足元の資金繰りやキャッシュ・フローの悪化等を抜本的に改善
し、当社の安定的な事業継続・中期的な視野に立った成長を維持するためには必要不可欠なものと判断して
おります。また、金融機関からも、本第三者割当増資が実現しなければ、今後の支援は困難との指摘を受け
ており、本第三者割当増資が実行できない場合は、当社の事業継続に大きな影響が生じる可能性がございま
す。
(2)資金調達の方法として本新株式の募集を選定した理由
当社は、今回の資金調達に際して、当社の置かれた状況を踏まえて、既存の株主の皆様の利益を保護すべ
く必要十分かつ確実な資本基盤強化を実現するため、調達の額の確実性が高く、資金調達の機動性が認めら
れる手法が最善であるとの考えに基づき、最適な資金調達方法を検討してまいりました。一般的なその他の
資本増強のための資金調達方法についても検討いたしましたが、以下の理由から、いずれも今回の資金調達
においては適切ではないと判断いたしました。
1 公募増資
公募増資による新株発行は、当社の財務状況に鑑みた場合、実現性に乏しく、他の方法により資金調
達を図らざるを得ません。
2
2 株主割当
株主割当増資では希薄化懸念は払拭されますが、割当先である既存投資家の参加率が不透明であるこ
とから、十分な額の資金を調達できるかどうかが不確実であり、また、調達に時間を要することから、
資金調達方法として適当でないと判断いたしました。
3 行使価額が固定された転換社債(CB)
通常CBの転換は割当先の裁量により決定されるため、資本増強の蓋然性・タイミングが不透明な一
方、本第三者割当増資では、資本増強の蓋然性が高く、早いタイミングでの資本増強が期待されます。
そのため、行使価額が固定された転換社債(CB)は、適当でないと判断いたしました。
4 MSCB
株価に連動して行使価額が修正される転換社債型新株予約権付社債(いわゆるMSCB)の発行条件
及び行使条件は多様化していますが、一般的には、転換により交付される株数が行使価額に応じて決定
されるという構造上、転換の完了までに転換により交付される株式総数が確定しないため、株価に対す
る直接的な影響が大きいと考えられます。
5 行使価額が固定された新株予約権
行使価額が修正されない新株予約権は、株価下落時には行使が進まず資金調達が困難となるため、資
金調達の確実性は本第三者割当増資と比較して低いと考えられます。
6 行使価額修正条項付新株予約権
株価に連動して行使価額が修正される新株予約権(いわゆるMSWT)の発行条件及び行使条件は多
様化していますが、一般的には株価推移により調達金額が決定されるという構造上、行使の完了まで調
達金額が確定しがたいため、必要とする十分な資金を調達できるかどうかが不透明であり、資金調達方
法として適当でないと判断いたしました。
7 新株予約権無償割当てによる増資(ライツ・イシュー)
株主全員に新株予約権を無償で割り当てることによる増資、いわゆるライツ・イシューには当社が金
融商品取引業者と元引受契約を締結するコミットメント型ライツ・イシューと、当社が金融商品取引業
者との元引受契約を締結せず新株予約権の行使は株主の決定に委ねられるノンコミットメント型ライ
ツ・イシューがありますが、コミットメント型ライツ・イシューについては国内で実施された実績が乏
しく、資金調達手法としてまだ成熟が進んでいない段階にある一方で、引受手数料等のコストが増大す
ることが予想され、適切な資金調達手段ではない可能性があります。他方でノンコミットメント型ライ
ツ・イシューについては、当社は連続で経常損失を計上しているため、取引所の規則上実施することが
できません。
8 借入による資金調達
借入を行った場合、その後の金利負担や今後のキャッシュ・フローの改善のための借入枠の減少等、
当社の財務状況に影響を及ぼす可能性があります。従って、他の方法により資金調達を図らざるを得ま
せん。
3
3.調達する資金の額、使途
(1)調達する資金の額
① 払 込 金 額 の 総 額 352,000,000 円
② 発 行 諸 費 用 の 概 算 額 5,375,000 円
③ 差 引 手 取 概 算 額 346,625,000 円
(注) 1.払込金額の総額は、発行価額の総額です。
2.発行諸費用の概算額には、登記費用(登録免許税を含む)約2,545,000円、割当予定先等調査費用
約530,000円、弁護士費用約250,000円、株式価値算定費用約1,750,000円、有価証券届出書作成費
用約300,000円が含まれております。
3.発行諸費用の概算額には、消費税等は含まれておりません。
(2)調達する資金の具体的な使途及び支出予定時期
上記の手取概算額 346,625,000 円については、以下のとおり充当する予定です。
具体的な使途 予定金額(千円) 支出予定時期
既存事業の運転資金
新型コロナウイルス感染症の影響により、国内直営店及びFC店舗の売
上高が減収となっており、徐々には回復傾向ではあるものの、終息時
期の見通しがはっきりしておらず、第2波、第3波に伴う緊急事態宣
言が発動された場合の著しい収益減や有事の際に備え、材料費以外の
令和2年10月~
営業費用分約3ヶ月分相当の運転資金として調達いたします。 256,625
令和2年12月
固定費の内訳としまして
イ.3ケ月分の人件費・・・・・・・・・・102,156 千円
ロ.約3ケ月分の製造経費・・・・・・・・ 9,458 千円
ハ.約3ケ月分の不動産賃貸原価・・・・ 39,414 千円
ニ.約3ケ月分の販売管理費・・・・・・ 105,597 千円
新規事業資金
当社外食事業における、新ブランドを立ち上げ関東圏における旗艦店 令和2年10月~
60,000
舗出店の費用とします。 令和3年3月
1店舗当たりの平均出店費用 20,000千円 約3店舗分
HACCP(※)事業
HACCP 導入によりすべての食品等事業者(飲食店、食品製造者)に
対し、HACCPに沿った衛生管理を実施することを義務化する、食品衛
生法の改正に伴い導入された衛生管理業務で、新型コロナウイルス感
染症の感染拡大、東京五輪開催を受け、安全衛生への需要の高まりが
予想されることから、当社FC店舗に対してだけでなく、九州地区代理 令和2年10月~
30,000
店契約を締結し飲食・食品関連企業への導入コンサルティング事業を 令和3年3月
開始いたします。
イ.HACCP認証支援ソフトライセンス契約・・・15,000千円
ロ.審査機関ライセンス契約 ・・・・・・・・10,000千円
ハ.当社本社及び工場HACCP認証取得・・・・・ 2,500千円
ニ.その他初期導入予備費・・・・・・・・・ 2,500千円
(注)調達した資金につきましては、支出するまでの期間、銀行預金においてリスクの低い適時適切な資金管理
をする予定であります。また、資金使途の変更が行われる場合には、適時適切に開示いたします。
※ HACCP(ハサップ)
:原材料の受入れから最終製品までの工程ごとに、微生物による汚染、金属の混入などの
危険要因を分析した上で、危害の防止につながる特に重要な工程を継続的に監視・記録する工程管理シス
テムのことであります。
4
4.資金使途の合理性に関する考え方
今回の本第三者割当増資により調達する資金は、上記「3.
(2)調達する資金の具体的な使途及び支出予定
時期」に記載の使途に充当していくことで、当社の収益性の向上及び黒字化へ向けての事業基盤強化策となるも
のであります。
したがって、今回の資金調達は、企業価値の向上により既存株主の皆様の利益にも資するものと考えておりま
す。
5.発行条件等の合理性
(1)払込金額の算定根拠
発行価格につきましては、本第三者割当増資の検討を開始した令和2年5月中旬頃の当社株価が170円
前後を推移しており、ここ数年の当社業績等も勘案して、割当予定先である霞投資事業組合から当社に対
して1株160円の条件提示がありました。これを受けて、当社は、発行価格の検討を行うに際して、当社、
割当予定先から独立した第三者算定機関である株式会社プルータス・コンサルティング(以下「プルータ
ス・コンサルティング」といいます。
)に当社の株式価値の評価を依頼しました。プルータス・コンサル
ティングは、当社が提供したスタンドアローン・ベース(本第三者割当増資の実行により事業の継続性が
確保される前提で、割当予定先との事業シナジーは織り込まない場合)の事業計画を前提に、DCF法を
採用し、当社の普通株式1株当たりの株式価値を72円~213円と算定しました。
当社は、当該発行価格による本第三者割当増資の実行について審議を重ね、令和2年8月18日取締役会
において、①事業の継続のために十分な資金を確実且つ迅速に調達する必要性、②本割当予定先への本第
三者割当増資の実行が、中長期的な観点からは、企業価値及び株主価値の向上に資すると見込まれること
を総合的に勘案し、また、市場株価に対して一定程度のディスカウントによる有利発行を行うことで、既
存株主の利益を毀損する可能性があることは十分認識しておりますが、本第三者割当増資による調達資金
によって事業基盤を確立し、キャッシュ・フローを改善することで、企業価値向上を実現することが、既
存株主の皆様への利益につながると考え、上記の発行価格による本第三者割当増資の実行には合理性があ
るものと判断し、1株160円と決定いたしました。
なお、発行価格 160円は、直前営業日(令和2年8月17日。以下、
「直前営業日」といいます。
)の終値
209円に対し23.44%のディスカウント、直前営業日から1か月遡った期間の終値の単純平均値204円(円未
満四捨五入)に対し21.57%のディスカウント、直前営業日から3か月遡った期間の終値の単純平均値227
円(円未満四捨五入)に対し29.52%のディスカウント、直前営業日から6か月遡った期間の終値の単純平
均値200円(円未満四捨五入)に対し20.00%のディスカウントした金額となっております。
また、本払込金額は、日本証券業協会の「第三者割当増資の取扱いに関する指針」において定める特に
有利な金額による発行に該当するとの判断から、令和2年9月7日開催予定の当社第26回定時株主総会に
本第三者割当増資に関連する議案を上程し、会社法第199条第2項に基づく有利発行に係る株主総会の特
別決議による承認を頂けることを条件に、本第三者割当増資を行うこととしております。
当該価格は、市場価格から乖離した価格となるものの、割当予定先との間で繰り返し交渉を重ねたうえ
で合意した価格であること、当社及び割当予定先から独立した第三者算定機関であるプルータス・コンサ
ルティングが当社の将来の事業計画を踏まえて算定した当社の普通株式1株当たりの株式価値の範囲内に
収まること、窮境に陥った当社の財務体質の抜本的な改善を図るためには、機動的かつ大規模な出資を受
けることが必要不可欠であり、割当予定先からのスポンサー支援が得られなかった場合には、当社の事業
継続に重大な支障が出ることが予測されることから、当社は、当該発行価格を合理性のある価格であると
判断しております。
また、当社は、経営に関する実情を把握している当社監査役4名(うち社外監査役2名)に対して、事
前に今回の資金調達の内容及び資金調達を行う理由について説明を行いました。令和2年8月18日に監査
役会より、
「次の各号に示す事項を総合的に勘案した結果、本第三者割当増資は合理的であり、その必要
性及び相当性は認められると判断する。
」旨の意見を得ております。
1 当社を取り巻く経済環境及び事業環境を鑑みて、当面の運転資金を確保し、資金の枯渇を避けること
が急務であること
5
2 既存事業の強化、新規事業としての店舗管理強化のコンサルティング業務による新業態の展開を資金
調達の目的及び理由とする本第三者割当増資は、特段不合理なものではないと認められること
3 本第三者割当増資により調達する資金の使途及び支出予定時期に特段の問題はなく、調達金額との合
理性も認められること
4 当社の財政状態を鑑みると現状の手元資金では、前述の既存事業の維持・強化、新規事業としての店
舗管理強化のコンサルティング業務による新業態の展開を実現することはできず、外部から資金調達
する必要性があること
5 資金調達方法については、公募増資及び株主割当等のその他の調達手段と比較検討した上で決定して
おり、本第三者割当増資による資金調達を選択した判断に特に不合理な点は認められないこと
(2)発行数量及び株式の希薄化の規模が合理的であると判断した根拠
本第三者割当増資による募集株式の数は2,200,000株(議決権数 22,000個)であるのに対し、令和2年
7月20日現在の当社の発行済株式の総数が3,873,000株(うち単元未満株700株、議決権38,723個)である
ため、本資金調達により、56.80%の割合(議決権における割合56.81%)で大幅な希薄化が生じることに
なります。
しかしながら、当社にとって、新型コロナウイルス感染症の影響による外食産業の先行きが不透明な中、
迅速に運転資金を確保しなければならず、当社の資金繰り悪化による破綻、ひいては当社の株主の皆様の
株式価値を喪失させる事態は回避しなければなりません。そして、本第三者割当増資により、当面の運転
資金を確保するとともに、財務基盤の強化を図りつつ、既存事業の強化、店舗管理強化のコンサルティン
グ業務による新業態の展開といった諸施策の実行に必要な資金を迅速かつ確実に確保することができ、当
社の業績拡大、ひいては企業価値向上に寄与するものと考えております。このことは、既存株主の皆様の
利益保護につながるものと考えており、本第三者割当増資による発行数量及び株式の希薄化の規模は合理
的であると判断しております。
6
6.割当予定先の選定理由等
(1) 割当予定先の概要
① 名 称 霞投資事業組合
② 所在地 東京都港区赤坂二丁目9番2号
③ 設立根拠等 民法に規定する任意組合
④ 組成目的 有価証券等への投資
⑤ 組成日 平成27年7月1日
⑥ 出資の総額 500百万円
⑦ 出資者・出資比率・出資者の概要 中谷 正和 99.3%
⑧業務執行組合員の概要 名称 ソラ株式会社
所在地 東京都港区赤坂二丁目9番2号
代表者の役職・氏名 代表取締役 中谷正和
事業内容 投資運用業
資本金の額 300千円
⑨ 国内代理人の概要 名称 該当なし
所在地 -
代表者の役職・氏名 -
事業内容 -
資本金の額 -
⑩ 当社との関係等 当社並びに当社の関係者及び関係会社か
上場会社(役員・役員関係
ら当該ファンドへは直接・間接を問わず
や・大株主を含む。)と当 出資はありません。
該ファンドの関係 また、当社並びに当社の関係者及び関係
会社と当該ファンドの出資者(原出資者
を含む。)との間に特質すべき資本関
係・人的関係・取引関係はありません。
上場会社と業務執行 当社と当該ファンドの業務執行組合員と
組合員の関係 の間には、記載すべき資本関係・人的関
係・取引関係はありません。また、当社
並びに当社の関係者及び関係会社と当該
ファンドの業務執行組合員並びに当該
ファンドの業務執行組合員の関係者及び
関連会社との間には、特質すべき資本関
係・人的関係・取引関係はありません。
上場会社と国内 該当なし
代 理 人 と の 間 の 関係
割当予定先並びに割当予定先の役員、出資者の関係者並びに関係会社及び霞投資事業組合に対する出資
者の借入先であるwealth multi limited(以下、
「割当予定先等」と総称します。
)が反社会的勢力との関
係を有しているか否か、並びに割当予定先等が違法行為に関与しているか否かについて、第三者の信用調
査機関である株式会社セキュリティ&リサーチ(東京都港区赤坂二丁目8番11号、代表取締役 羽田寿
次)に調査を依頼いたしました。その結果、いずれの割当予定先等についても、いわゆる反社会的勢力と
の関係を有することを示唆する情報、違法行為に関与していることを示唆する情報は確認されず、また、
重要な懸念点、問題事項も確認されなかったとの回答を得ております。なお、当社は、その旨の確認書を
株式会社東京証券取引所に提出しております。
また、割当予定先の紹介元である本瀨建氏、さらに本瀨建氏の紹介元である毛利貴之氏についても同様
に、第三者の信用調査機関である株式会社トクチョー(東京都千代田区神田駿河台三丁目2番1号、代表
取締役 荒川一枝)に調査を依頼し、反社会的勢力とは何ら関係がない旨の報告を受けております。
7
(2)割当予定先を選定した理由
上記「2.募集の目的及び理由(1)資金調達の目的及び理由」に記載のとおり、当社は、5期連続の経常損
失を計上している状況のもと、財務基盤強化のための資金調達方法について検討を行ってまいりました。
しかしながら、長期にわたり業績の低迷している現状においては、金融機関からの借入れなどの間接金融では
資金を確保することは困難であり、また、エクイティ性の資金調達につきましても検討は続けてきましたが、同
様の理由により難航をしておりました。さらに、令和2年2月以降、新型コロナウイルス感染症の拡大により外
食産業が甚大な影響を受け、当社の売上も前年同期比を大きく下回る状況となり、また海外店舗におきましても
商業施設の休館や閉鎖の影響を受け食材出荷の見通しが立たない状況が続いていることから、当社は、極めて厳
しい経営環境に直面しております。
そのような状況において、資金調達と経営再建の検討を進める過程で、資金調達においていくつかの引受先候
補を検討したものの、早期かつ機動的に資金調達を行いたい当社の意向に沿う引受先が見つからない状況の中、
福岡県北九州市に本拠地を置く、スポーツ団体の代表者からの紹介により、当社(本社)がある、田川出身の毛
利貴之氏(以下、毛利氏)に対し、当社の資本政策・資金調達及び経営再建について相談をしておりました。
毛利氏は、当社からの相談を受けて、上場会社の資金調達や経営再建の経験がある方として、以前からビジネ
ス上での相談等で面識もある、ジャスダック上場の株式会社 fonfun で取締役(令和2年6月退任)を務めてい
た本瀨建氏(以下「本瀨氏」といいます。)をご紹介いただき、協議を開始しました。
本瀨氏が上場会社における資金調達や経営再建の経験を有していることから、当社は本瀨氏に来社いただき、
当社代表取締役の緒方から当社の事業内容と資金需要、店舗展開、FC システム及び EC 向け商品展開と事業計画
について説明し、経営再建に向けた相談・協力を求めたところ、本瀨氏は興味と理解を示されました。
その後、本瀨氏は、当社に対する事業面及び財務面のデューデリジェンスを行った上で、早期の資金調達の必
要性をご理解いただき、今後の当社の経営再建と業容拡大に協力したいとの申出をいただきました。そして、本
瀨氏は、かねてより業務上の取引があった霞投資事業組合(この度の割当予定先)と協議を行い、同組合が当社
の既存株主や従業員の利益にも配慮しつつ、当社株式を安定的かつ中長期的に保有する等の、当社の意向が反映
された本第三者割当増資による資金調達スキーム及び新たに2、3名の役員選任について当社にご提案いただき
ました。
当社は、慎重に検討し協議を行った結果、当社の株価や既存株主の利益に配慮しつつ、足元の資金繰りや
キャッシュ・フローの悪化等を抜本的に改善し、当社の安定的な事業継続・中長期的な視野に立った成長を維持
するための資金を早期かつ機動的に調達できるものと判断しました。また、霞投資事業組合は当社が創業以来守
り続けてきた筑豊ラーメンの味や文化、ブランド価値と当社の企業理念を高く評価し共感いただいており、それ
らを踏まえて、当社事業の将来性を見込んで出資いただける霞投資事業組合が事業パートナーとして適切である
と判断し、今回の選定をいたしました。
なお、従前または現在において、当社と霞投資事業組合との間には、人的関係及び取引関係ならびに資本関係
はありません。
(3)割当予定先の保有方針
本新株式の割当予定先である霞投資事業組合は、本第三者割当増資により割当てを受ける当社普通株式の保有目
的ついて、企業価値向上に向けて、主要株主として中長期的に継続保有する意向である旨を口頭で確認しており、
割当予定先と当社の間で令和2年7月6日付で「基本合意書」を締結しております。
なお、当社は、割当予定先から、割当予定先が払込期日から2年以内に本第三者割当増資により取得した当社普
通株式の全部又は一部を譲渡した場合には、その内容を当社に対し書面により報告すること、当社が当該報告内
容を株式会社東京証券取引所に報告すること、及び当該報告内容が公衆の縦覧に供されることに同意することに
つき、確約書を取得する予定です。
(4)割当予定先の払込みに要する財産の存在について確認した内容
当社は、割当予定先の払込みに要する財産の存在について、割当予定先である霞投資事業組合の業務執行組合員
であるソラ株式会社の代表取締役の中谷氏から口頭で確認したところ、本新株式の発行における払込みに必要な
資金を有していないとの回答がありました。そのため、当社は払込みに要する資金の調達について確認したとこ
ろ、払込みに必要な資金については、同組合の出資者である中谷氏から同組合への出資によって調達する予定で
あるが、中谷氏が所有する法人等へ自己資金を貸し付けていることから、中谷氏においても現時点において払込
みに要する資金に満たない状態であるため、払込みに必要な資金の調達として、中谷氏を借主として、wealth
multi limited(Mander House,3rd Floor,Johnson’s Ghut,Tortola,British Virgin Islands Director Junji
Shimizu(清水淳司))を貸主とする令和2年7月7日付限度貸付契約を締結し、wealth multi limited から資金
を調達する意向であることを確認いたしました。当社は、中谷氏に貸し付ける wealth multi limited の貸付原
資が wealth multi limited の自己資金であることについて中谷氏を介して確認しており、wealth multi
limited からは令和2年7月6日現在の残高証明書を受領し、本新株式の発行における払込みに必要な資金を貸
付できる十分な現預金を有していることを確認しております。
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7.主要株主、主要株主である筆頭株主の異動
本第三社割当増資の払込の完了により、当社の主要株主、主要株主である筆頭株主に異動が発生いたします。
(1)新たに主要株主、主要株主である筆頭株主となるもの
霞投資事業組合
議決権所有割合 大株主
属性
直接所有分 合算対象分 合計 順位
異動前 ― ― ― ― ―
主要株主、主要 22,000 個 22,000 個
異動後 株主である筆頭 2,200,000 株 ― 2,200,000 株 第1位
株主 (36.23%) (36.23%)
(2)主要株主である筆頭株主でなくなるもの
株式会社テクノバンク・サンケン
議決権所有割合 大株主
属性
直接所有分 合計 合算対象分 順位
主要株主、主要 7,375 個 7,375 個
異動前 株主である筆頭737,500 株 ― 737,500 株 第1位
株主 (19.05%) (19.05%)
7,375 個 7,375 個
異動後 主要株主 737,500 株 ― 737,500 株 第2位
(12.15%) (12.15%)
(注)1.異動前及び異動後の議決権所有割合は、小数点以下第三位を四捨五入して算出しております。
2.異動前の議決権所有割合は、令和2年7月 20 日現在の総議決権数(38,723 個)を分母とし、異
動後の議決権所有割合は、令和2年7月 20 日現在の総議決権数(38,723 個)に、本第三者割当増
資により発行される株式数(2,200,000 株)に係る議決権の数を加えた議決権数(60,723 個)を分
母としております。
8.募集後の大株主及び持株比率
募集前(令和2年7月 20 日現在) 募 集 後
㈱テクノバンク・サンケン 19.05% 霞投資事業組合 36.23%
㈱JFLAホールディングス 7.42% ㈱テクノバンク・サンケン 12.15%
緒方 正年 6.18% ㈱JFLAホールディングス 4.73%
緒方 正憲 3.84% 緒方 正年 3.94%
緒方 秀憲 3.03% 緒方 正憲 2.45%
緒方 康憲 2.66% 緒方 秀憲 1.93%
㈱老松醤油松岡本家 2.40% 緒方 康憲 1.70%
㈱SBI 証券 2.00% ㈱老松醤油松岡本家 1.53%
大陽製粉㈱ 1.99% ㈱SBI 証券 1.28%
ワイエスフード取引先持株会 1.68% 大陽製粉㈱ 1.27%
(注) 1.令和2年7月20日現在の株主名簿を基準として記載しております。
2.総議決権数に対する所有議決権数の割合及び割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合
は、小数点以下第3位を四捨五入しております。
3.割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合は、令和2年7月20日現在の総議決権数
38,723個に、本第三者割当増資による議決権数22,000個を合計した議決権数(60,723個)に対す
る割合です。
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9.今後の見通し
今回の資金調達は、当社の業績向上及び企業価値向上に寄与するものと考えておりますが、現在のところ令
和2年6月 26 日に発表いたしました「令和2年3月期 決算短信〔日本基準〕
(非連結)
」に記載のとおり、新
型コロナウイルス感染症の業績への影響を合理的に見積もることが現時点において困難なため、令和3年3月
期の業績予想は未定としております。今後見積もりが可能となった時点で速やかに公表いたします。
10.企業行動規範上の手続きに関する事項
本第三者割当増資に伴う新株式の発行は、希薄化が 25%以上となり、また、本第三者割当増資により霞投
資事業組合が当社の筆頭株主となることから、株式会社東京証券取引所の定める有価証券上場規程第 432 条第
2 号に従い、株主の意思確認手続を実施いたします。さらに、本第三者割当増資のうち普通株式の発行につい
ては、市場株価に対して一定程度のディスカウントとなっていることから有利発行に該当すると考えられるた
め、令和2年9月7日開催予定の当社第 26 回定時株主総会において、本第三者割当増資に関連する議案を上
程し、株主の皆様の承認を得ることを本第三者割当増資実施の条件としております。
11.最近3年間の業績及びエクイティ・ファイナンスの状況
(1)最近3年間の業績(連結)
平成 30 年3月期 平成 31 年3月期 令和2年3月期
連 結 売 上 高 1,713 百万円 - -
連 結 営 業 利 益 △103 百万円 - -
連 結 経 常 利 益 △190 百万円 - -
親 会 社 株 主 に 帰 属 す る
△263 百万円 - -
当 期 純 利 益
1株当たり連結当期純利益 △68.08 円 - -
1 株 当 た り 配 当 金 - - -
1 株 当 た り 連 結 純 資 産 413.67 円 - -
(注)平成 31 年3月に関係会社株式を譲渡し、連結子会社が存在しなくなったため、平成 31 年3月期以降は連
結財務諸表を作成しておりません。
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(2)最近3年間の業績(個別)
平成 30 年3月期 平成 31 年3月期 令和2年3月期
売 上 高 1,690 百万円 1,601 百万円 1,484 百万円
営 業 利 益 △32 百万円 △71 百万円 △115 百万円
経 常 利 益 △186 百万円 △144 百万円 △281 百万円
当 期 純 利 益 △296 百万円 △76 百万円 △357 百万円
1 株 当 た り 当 期 純 利 益 △76.53 円 △19.83 円 △92.21 円
1 株 当 た り 配 当 金 - - -
1 株 当 た り 純 資 産 414.47 円 385.75 円 289.72 円
(3)現時点における発行済株式数及び潜在株式数の状況(令和2年 8 月 18 日現在)
株 式 数 発行済株式数に対する比率
発 行 済 株 式 数 3,873,000 株 100%
現時点の転換価額(行使価額)に
- -
お け る 潜 在 株 式 数
下限値の転換価額(行使価額)に
- -
お け る 潜 在 株 式 数
上限値の転換価額(行使価額)に
- -
お け る 潜 在 株 式 数
(4)最近の株価の状況
① 最近3年間の状況
平成 30 年3月期 平成 31 年3月期 令和2年3月期
始 値 268 円 404 円 241 円
高 値 833 円 597 円 395 円
安 値 240 円 222 円 114 円
終 値 396 円 244 円 150 円
② 最近6か月間の状況
2月 3月 4月 5月 6月 7月
始 値 252 円 193 円 150 円 166 円 231 円 230 円
高 値 266 円 226 円 175 円 296 円 330 円 249 円
安 値 191 円 114 円 133 円 158 円 219 円 191 円
終 値 196 円 150 円 160 円 228 円 228 円 191 円
③ 発行決議日前営業日における株価
令和2年8月 17 日
始 値 215 円
高 値 215 円
安 値 207 円
終 値 209 円
(5)最近3年間のエクイティ・ファイナンスの状況
該当事項ありません。
以 上
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【別紙】
募集株式の発行要項
1.募集株式の種類及び数 当社普通株式 2,200,000 株
2.募集株式の払込金額 1株につき 160 円
3.払込金額の総額 352,000,000 円
4.増加する資本金及び資本準備金の額 資本金 352,000,000 円
5.申込期間 令和2年9月7日~令和2年9月 18 日
6.払込期間 令和2年9月 18 日
7.募集又は割当方法 第三者割当による
8.割当先及び割当株式数 霞投資事業組合 2,200,000 株
9.払込取扱場所 株式会社西日本シティ銀行 東田川支店
10.その他
上記各項については、金融商品取引法による届出の効力発生を条件とする。
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