3246 コーセーアールイー 2020-03-12 15:30:00
中期経営計画の策定に関するお知らせ [pdf]

                                                                               2020 年3月 12 日
各     位
                                                        会 社 名      株式会社コーセーアールイー
                                                        代 表 者      代表取締役社長         諸藤     敏一
                                                      (コード番号:3246 東証第一部・福証)
                                                        問合せ先       取締役管理部長         土橋     一仁
                                                                       (TEL:092-722-6677)


                         中期経営計画の策定に関するお知らせ

    当社は、2021 年1月期から 2023 年1月期にわたる3ヵ年の中期経営計画 2020 を策定いたしました
ので、その概要をお知らせいたします。

1.前・中期経営計画の実施結果
     2018 年 1 月期~2020 年 1 月期の 3 カ年に関する中期経営計画 2017
                                                (2017 年 3 月 13 日公表、2018
    年 3 月 12 日修正)の実施結果は以下のとおりであります。
(1)業績の推移
     当該計画期間中における分譲マンション市況は、低金利の後押しはあるものの、マンション販売
    価格の上昇などに伴い、若干の陰りを見せ始めており、当社では大型物件の完成などによる販売時
    期の集中や、2019 年 12 月の子会社における不適切行為の発覚による影響などを受け、販売目標を
    達成することができず、2019 年 1 月期以降は計画を下回る実績で推移いたしました。
                                             (金額の単位:百万円、%表示は対前期比増減率)
                          2018 年1月期                 2019 年1月期              2020 年1月期
                        計画         実績             計画          実績          計画         実績
                         11,825     12,889        12,600      12,150      14,000      9,055
売          上       高
                       (15.4%)    (25.8%)        (6.6%)     (△5.7%)     (11.1%)    (△25.5%)
                          1,430      1,784          1,650      1,548       1,850        624
営      業       利   益
                       (29.5%)    (61.6%)        (15.4%)    (△13.2%)    (12.1%)    (△59.7%)
                          1,352      1,750          1,600      1,544       1,780        643
経      常       利   益
                       (23.6%)    (60.0%)        (18.3%)    (△11.8%)    (11.3%)    (△58.3%)
親会社株主に帰属する                  813      1,154          1,053      1,019       1,174        425
当 期 純 利 益              (20.0%)    (70.5%)        (29.5%)    (△11.7%)    (11.5%)    (△58.2%)
総          資       産     13,070     14,821         14,790     16,347      16,070     16,953
自      己       資   本      3,579      6,384          7,102      7,064       7,941      7,158
自己資本比率(%)                  27.4       43.1           48.0       43.2        49.4        42.2
ROA(総資産利益率%)                6.3       12.7            7.1        9.9         7.6         3.9
ROE(自己資本利益率%)              24.8       24.6           15.6       15.2        15.6         6.0
1株当たり当期純利益(円)             99.67     132.79         103.67     100.37      115.59      41.91
1株当たり純資産(円)              438.78     628.55         699.24     695.53      781.84     704.76
1株あたり年間配当金(円)             30.00      33.00          33.00      33.00       35.00      13.00
配 当 性 向 ( % )              30.1       29.0           31.8       32.9        30.3        31.0

                                             1
(2)課題への取り組み結果
  物件の企画・開発においては、福岡ではホテルなどの建設ラッシュにより、土地が高騰しており、
 好立地の土地の値上がり幅が大きくなっているため、価格が著しく高騰しているエリアの仕入を見
 送り、適正な価格のエリアの仕入れに努めました。首都圏の仕入れについても、価格が著しく高騰
 している地域を避けて、販売価格と市場ニーズがマッチする埼玉県・千葉県・神奈川県などに視野
 を広げ、また、土地からの開発にこだわらず、売れ行きが見込める完成物件の仕入れを行いました。
  販売においては、資産運用型マンション、新卒採用を継続し人員を増強しており、今後は新人の
 早期戦力化に注力いたします。また、建築費の上昇に対しては、物件の大型化などを検討しコスト
 抑制に努めました。ファミリーマンション販売事業は、企画段階で参画しターゲットとする購入層
 に合わせたメディアマーケティングを行うと同時に、常設モデルルームの効率的に活用した営業を
 行いました。
  仕入・販売以外の間接部門の増員、育成を目標にしておりましたが、当計画期間中には人員増は
 進んでおらず、ガバナンスの弱さが、2019 年 12 月に発覚した子会社の不適切事案の一因とも言え
 ることを鑑み、業務フローを見直して、営業インセンティブのない部門によるチェック体制を強化
 や、内部監査部門などの人員と権限を増強させ、牽制機能を高めることが急務の課題であったこと
 を再認識し、改善に取り組んでまいります。


2.新・中期経営計画の目的
  当計画期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境において高水準を維持しながらも個人消
 費については消費税増税の影響もあり足元ではやや弱含みの状態となっております。一方、国際経
 済は、米国の通商政策による貿易摩擦の動向や金融政策に対する懸念、英国の欧州連合(EU)離脱に
 よる混迷など先行きが不透明な状況が続いております。加えて、中国湖北省武漢市に端を発した新
 型コロナウイルス肺炎の影響で、中国国内の経済活動の抑制による製造業のサプライチェーンに停
 滞が生じるだけでなく、アジア圏を中心に世界に感染が拡大し、その影響で世界経済全体が減速し
 ております。
  一方、我が国のマンション業界においては、金融緩和策により維持されていた不動産投資や住宅
 需要も、地価・建築コストの上昇に伴う価格高騰に追いつかない状況となり、新規契約に陰りが見
 え、供給過剰感も見え始めました。
  このような事業環境の悪化も想定したうえで、「堅確で誠実な経済活動の実践」と「持続可能な
 企業成長」「柔軟な収益体質への変革」を目指し、新たな中期経営計画(2021 年 1 月期~2023 年 1
      、
 月期の 3 カ年)を策定しました。
  また、2019 年 12 月に発覚した子会社の不適切事案の反省に立ち、営業スタイルをゼロベースか
 ら見直し、原点である「顧客利益の重視」と「コンプライアンス優先」の姿勢を営業の基本とする
 『Reborn Engagement』をガバナンスの目的の一つといたします。
  「Reborn(リボーン)」は、「生まれ変わった」「Engagement(エンゲージメント)
                           、                    」は、「個人と
 組織が一体となり、双方の成長に貢献しあう関係」のことを意味します。
  以上の目的を掲げ、新たな中期経営計画 2020(2021 年1月期~2023 年1月期の3カ年)を策定
 いたしました。




                            2
3.数値計画
    当計画期間における数値計画(連結)は以下のグラフ及び表のとおりであります。


                   売上高(百万円)                                  経常利益(百万円)



     10,000                                       800

     7,500

     5,000                                        400

     2,500

         0                                         0
              '21・1期 '22・1期 '23・1期                      '21・1期 '22・1期 '23・1期


                                        (金額の単位:百万円、%表示は対前期比増減率)
                              2021 年 1 月期          2022 年 1 月期        2023 年 1 月期
                                       9,300                10,000           10,500
売             上           高
                                     (2.7%)                (7.5%)           (5.0%)
    ファミリーマンション                         4,920                 4,664             4,813
    資産運用型マンション                         3,695                 4,631             4,952
    不 動 産 賃 貸 管 理                        410                   430               444
    ビ ル メ ン テ ナ ン ス                      219                   218               233
    そ の 他 ( 仲 介 等 )                          54                  55                 56
                                        670                    749              776
営        業        利       益
                                   (7.3%)                 (11.8%)          (3.6%)
                                        652                    703              793
経        常        利       益
                                   (1.3%)                 (7.8%)           (12.8%)
親会社株主に帰属する                              485                    492              547
当 期  純 利 益                         (13.9%)                (1.4%)           (11.2%)
総             資           産           22,047                27,389            28,415
自        己        資       本            7,463                 7,801             8,159
自 己 資 本 比 率 ( % )                       33.9                  28.5              28.7
ROA(総資産利益率%)                             3.3                   2.8               2.8
ROE(自己資本利益率%)                            6.6                   6.4               6.9
1 株当たり当期純利益(円)                         47.75                 48.44             53.86
1 株当たり純資産(円)                          734.87                768.11            803.31
1 株当たり年間配当金(円)                         15.00                 16.00             17.00
配   当    性    向   (   %   )             31.4                  33.0              31.6




                                         3
4.事業環境の見通し
  住宅産業は、東京オリンピックや自然災害、働き方改革など建築費上昇の要因が多くある一方、
 新型コロナウイルス肺炎の感染拡大に伴う景気減速を受けて個人の住宅需要の急減速がいつ来て
 もおかしくない状況となっております。そのため、市況の沈静化も想定しつつ、拡大の速度ではな
 く、変革の速度を上げ、環境変化に柔軟に対応できるよう、増資資金の活用も含めて長期に安定的
 な開発画を進めていく必要があると考えられます。
(1)競合状況
  当社グループが事業基盤とする福岡都市圏は、人口増加に伴い、今後も住宅需要が拡大していく
 ことが予想されるエリアですが、大手デベロッパーの参入も進行しており、仕入・販売競合はかな
 りの高水準の域に達してきており、いっそう激しくなるものと考えられます。一方で、資産運用型
 マンション用地に適する中心部はホテルや商用ビルとの競合に参入の余地がありませんでしたが、
 疫病パンデミック対策など経済活動の変化に不動産市況が収縮することも予見されます。
  当社グループは、このような不動産市況の変化に機敏かつ柔軟に対応し、事業用地の仕入におい
 ては、豊富な情報収集量を活かし、「確実に売れるマンション」の企画・開発を継続して行うとと
 もに、営業力を効果的に活用いたします。
(2)需要見通し
  ファミリーマンション販売事業においては、人口減少に伴い、顧客の家族構成は小さくなってお
 り、コンパクトマンションのニーズが高まっていく一方、仕入れコストの増加に伴う販売価格の上
 昇が余儀なくされ、物件の仕様企画や価格設定をより慎重に行う必要があります。
  資産運用型マンション販売事業においては、九州本土で唯一人口が増加している福岡市での賃貸
 需要が依然として増加傾向にあり、資産運用型マンションへの投資価値の優位性が維持され、引き
 続き需要の拡大が見込めるものの、価格が高騰し、賃貸価格と販売価格とのバランスがより重要に
 なっております。
(3)金融環境
  当面、金融機関からの良好な資金調達環境が続くものと考えられますが、仕入増に伴う資金負担
 も増加することから、直接金融の活用も検討しつつ、効率的な資金管理に取り組み、環境変化(金
 融引締め、利上げ等)のリスクコントロールに努めます。
  また、不動産投資ローンの取扱いに厳格に対応する金融機関の動きに対し、顧客対応を誠実かつ
 堅確に行うことで、金融機関の信頼を築きます。




                       4
5.当社グループの課題
(1)仕入
  ファミリーマンションの企画・開発においては、2 年後の市況を想定する必要がありますが、物
 件の成否は、開発物件の周辺エリアの需給バランスに大きく影響されることから、マクロ的な市況
 にとらわれず、より地域に密着したリサーチのもと、立地条件を厳選して、事業用地の仕入を行い
 ます。また、首都圏における仕入については、当面困難な状況が続くと考えられるものの、年に 2
 棟程度の開発ができる水準を目指します。
  資産運用型マンションの企画・開発においては、賃貸需要の動向を踏まえ、福岡市内の開発エリ
 ア選定をより柔軟に検討し、継続して仕入確保に努めます。
  全体としては、無理な仕入は行わず、不動産市況の急変時にも対応できるバランスの取れた販売
 用不動産のポートフォリオを維持します。
(2)販売
  ファミリーマンション、資産運用型マンションのいずれにおいても、その営業力は安定・充実し
 ているものの、営業人材の理念「Reborn Engagement(生まれ変わった、個人と組織が一体となり、
 双方の成長に貢献しあう関係)」を築き、今後の競合激化と販売物件や販売戸数の増加に備え、人
 員増を図り、その育成に取り組みます。
  ファミリーマンション販売事業においては、販売拠点の増加が想定されますが、福岡市内 2 ヵ所
 の常設モデルルームを活用し、販売費の抑制に努めます。一方で、東京支店の販売も強化し、年 2
 棟の販売を目指します。
(3)組織
  2019 年 12 月に発覚した子会社の不適切事案の反省に立ち、再発の防止を経営の最優先課題に掲
 げ、内部統制が厳格に機能するため次の組織改革を行います。
  ⑴子会社を含めた組織統制を確実に行うための組織再編(㈱コーセーアセットプランは解散)
  ⑵有効な内部監査の実施(人的増強および独立性の確保)
  ⑶実効性あるリスク検討委員会の継続実施
  ⑷内部通報制度の周知徹底
  ⑸コミュニケーションの改善と、風通しの良い企業風土の構築、人事の硬直化防止
  ⑹不正を排除する業務フローと管理部門が営業に関与する組織改正
  ⑺ローン申請書類の保管に関するルールなどの規程の改訂
  ⑻トップ率先垂範の研修等によるコンプライアンス意識の浸透
  ⑼コンプライアンスに対する取組姿勢等を積極的に評価する人事評価制度




                          5
6.経営戦略
     「ブランド力・供給戸数で福岡No.1 のデベロッパーを目指す」
     福岡に拠点を置く専業のマンション分譲事業者として、適正な利益水準を維持しつつ、資産価値
    の高い商品を継続して供給し、「グランフォーレ」のブランドイメージを向上さます。
     2030 年を見据えた持続可能なまちづくりに貢献しながら、地域に根差した企業市民として、堅実
    に成長し続けることを目指します。
     コーセーアールイーは、企業価値の向上と持続可能な社会の実現を目指し、地域デベロッパーな
    らではの ESG の取り組みを推進してまいります。
     なお、当社は SDGs1に向けた取り組み項目を開示してまいります。開示にあたっては、国際連合
    広報センターが公開しているロゴを使用し、該当する項目を表示いたします。
     また、当社では、2020 年 4 月より、営業活動に従事する役職員は SDGs バッジを着用します。




1SDGs(Sustainable Development Goals)とは、2015 年 9 月の国連サミットで採択された「持続
可能な開発のための 2030 アジェンダ」にて記載された国際目標です。環境、教育、労働、ジェンダ
ー平等、平和などの問題解決に向けて設定された 17 の目標で構成されています。
国連に加盟するすべての国は、2030 年までにこの諸目標を達成すべくさまざまな取り組みを行って
います。




                                6
7.経営方針
(1)事業領域の見直し
  ① ファミリーマンション事業の仕入においては、福岡市都市圏を中心に慎重な仕入を行い、収
   益を確保できるプロジェクトを着実に推進します。首都圏においては、年間 2 棟の仕入を確
   保できる安定した仕入体制を構築します。また、顧客ニーズにマッチした仕様企画をきめ細
   やかに行い、仕入価格を吸収した上でなお、顧客に訴求する高付加価値物件の供給を行いま
   す。販売においては、販売拠点であるモデルルームを有効活用し、効果的な営業を行い、コ
   ストの抑制を図るとともに、完成在庫を出さない安定した販売速度を維持し、営業力の強化
   を極めます。
  ② 資産運用型マンションの仕入においては、2021 年 1 月期の大型商品の供給に対応し、販売の
   ペースアップを図るとともに、将来に向けた顧客利益を最優先にする営業を行い、同時に当
   社のブランド評価が高まるような長期的な顧客拡大に注力します。
  ③ 賃貸管理事業は、自社管理物件も含めた管理戸数を増加させ、かつ流出を防ぎます。福岡市
   内の新規大型物件の供給などにも対応し、賃貸募集の早期完了および空室率 3%台の維持に
   努めます。
  ④ ビルメンテナンス事業は、工事請負案件の増加に努めるとともに、増加する管理物件に対応
   して順次増員を行ってまいります。また、マンション管理システムや 24 時間受付システムを
   導入し、サービス品質の向上を図ると共に、適正な管理料の確保に努めます。


(2)経営資源の強化・効率化
  ① 2017 年の増資による調達資金を含め、自己資本を有効活用し、株主価値の向上に努めます。
  ② コンプライアンス体制を見直し、拡大してきた業容に見合うガバナンスの再構築を行い、堅
   実に成長していくためのフレキシブルでサステナブルな企業経営を目指します。そのために
   計画的な人員増強や資金効率のよい安定した開発の維持など、経営資源の選択と集中を実践
   します。
  ③ コーポレート・ガバナンス基準、内部統制基本方針、財務報告に係る内部統制基準の実効的
   な運用をゼロから見直し、ステークホルダーの信頼回復に努めます。
  ④ 著しい環境変化に対応できる柔軟な経営幹部を育成するため、教育・研修を充実させます。
   また、マンション開発のみならず、総合不動産業として関連するビジネスにも果敢に挑戦す
   る企業風土を築き、チャレンジする人材にエンゲージメントする企業を目指します。


                                               以上




 本資料の業績予想ならびに将来の計画については、現時点で入手可能な情報に基づき判断したもので
あり、実際の業績等は、今後様々な要因によって異なる結果となる可能性があります。




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