3224 M-Gオイスター 2020-10-07 15:01:00
カキの陸上養殖方法の米国における特許査定のお知らせ [pdf]
2020 年 10 月7日
各 位
会 社 名 株 式 会 社 ゼ ネ ラ ル ・ オ イ ス タ ー
代 表 者 名 代 表 取 締 役 社 長 吉田 秀則
代 表 取 締 役 C E O 丹野 裕介
(コード番号:3224 東証マザーズ)
経営管理本部
問 合 せ 先 芝田 茂樹
執行役員 本部長
(TEL.03-6667-6606)
カキの陸上養殖方法の米国における特許査定のお知らせ
当社は、海洋深層水を用いた世界初となるウイルスフリー牡蠣の陸上養殖の実用化に向け
た研究開発を行っております。このたび、当該陸上養殖の方法に関して、日本と台湾では既
に特許を取得しておりますが、米国からも特許査定を受けましたので、お知らせいたします。
今回の特許査定により、米国において当社の知的財産権がさらに強化される事となりまし
た。
記
1. 概要
(1) 本特許権について
牡蠣の幼貝を、海洋深層水中で培養した微細藻類を給餌し、海洋深層水を用いた水
槽中で成貝まで育成する牡蠣の陸上養殖方法であり、ウィルスや細菌などの微生物
による汚染がなく安全性の高い、かつ新鮮で栄養価の高い牡蠣を、一年を通じて旬
の時期と同じ状態で提供することを目的とします。なお、本技術に関する特許は、
すでに日本と台湾で成立しております。
(2)本特許取得の意義
当社は沖縄県久米島町で、海洋深層水を用いた牡蠣の陸上養殖の実用化に向けた
研究開発を進めております。 海洋深層水は人体に有害なウィルスが含まれておら
ず、種苗から成貝にいたるまでを一貫して海洋深層水で満たした陸上の水槽で育て
ることにより、ウィルスフリーの牡蠣を実現することが可能となります。また、水
温の調整によって生育及び産卵を促すことにより、自然環境下に比べて短期間での
出荷が可能となることから、将来的にはコスト面においても優れた競争力を発揮す
ることが期待されております。
陸上養殖は、水産資源の減少、海域汚染、温暖化の影響による海水温の上昇や海域
生態系変質が進む中で、海面養殖に比べ安定した供給方法として注目されておりま
す。また、今後更に深刻さを増す漁業就業人口の減少と、それに反比例した健康趣
向による水産物の需要増加が見込まれており、本システムは次世代の水産養殖業を
担うものであります。ウィルスフリー牡蠣の陸上養殖が実用化できると、現在は牡
蠣のリスクを考慮し、牡蠣を取り扱っていない国内及び海外への大規模な市場の販
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路開拓につながり、大手水産業を始めとした競合企業の参入が増加すると考えてお
ります。
本特許権取得により、陸上養殖が実用化された際には、高い参入障壁のもと事業を
営むことができる可能性があります。なお、当該特許が、その他の国に対しても国
際出願しており、特許取得ができた場合には、 国際的にも競争優位性をもった事業
を展開できると考えております。
研究開発の状況は、ラボラトリー内においてウィルスフリーの牡蠣を成育させる
試みには成功しております。 大量生産して世の中に広く供給していくためには、
IoT などによってオートメーション化が可能な大規模プラントの建設が必要となり
ますが、現在はその前段階として、スモール・スケールのプラントで量産化に向け
た実証実験を行っています。
2.今後の事業に与える影響
本特許査定の 2021 年3月期の連結業績への影響はございませんが、今後中長期の収益
化を図りグループの業績拡大につなげるよう積極的に取り組んでまいります。
【特許査定について】
各国特許庁の審査によって「特許権を付与すべき価値がある出願発明である」と判断された
場合に示される評価です。特許査定の後に登録料を納付することによって、特許権取得とな
り、該当する国において特許権が発生することになります。
以 上
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