3189 J-ANAP 2020-09-01 15:00:00
当社子会社における新たな事業(猫の腎障害治療及び製薬化に向けたAI技術の導入)の開始に関するお知らせ [pdf]

                                          2020 年9月1日
各 位
                      会 社 名 株式会社ANAP
                      代表者名 代表取締役社長        家高 利康
                      (JASDAQ・コード番号 3189)
                      問合せ先 執行役員経営企画部長 豊田 陽介
                      電話番号 03-5772-2717


      当社子会社における新たな事業(猫の腎障害治療及び

      製薬化に向けた AI 技術の導入)の開始に関するお知らせ


 当社の子会社である株式会社 ANAP ラボ(本社:東京都港区 代表取締役:家髙利康 以
下「ANAP ラボ」
         )は本日開催の取締役会において、以下のとおり、新たな事業を開始するこ
とについて決議いたしましたので、お知らせ致します。


                       記


1. 事業開始の趣旨
      これまで ANAP ラボは、 技術を駆使しファッション領域を中心としたシステム開
                    AI
   発事業等を行ってまいりましたが、2020 年6月30日に公表させていただきました
   「当社子会社における業務提携に関するお知らせ」のとおり株式会社 AS メディカル
   サポート(本社:福岡県福岡市 代表取締役:荒尾慎太郎 以下「AS メディカルサ
   ポート」
      )と自己脂肪由来幹細胞のバンキングに関わる共同事業に関わる業務提携契
   約を結ぶなど再生医療分野での AI 技術の活用をすすめております。この度、AS メデ
   ィカルサポートが学校法人日本医科大学(日本獣医生命科学大学、所在地:東京都武
   蔵野市 日本医科大学 理事長:坂本篤弘)と開始した「動物再生医療の分野におい
   て製薬化を目指した共同研究」
                (以下「本研究」)に対して、AI 技術を用いたシステ
   ムにより参画致します。具体的には猫の腎障害治療及び製薬化向け AI 技術の導入で
   あり、これを新規事業(以下「本事業」)として開始することを決議いたしました。


2. 本事業の概要
  (1) 本事業の内容
      ① 猫の腎障害早期診断マーカーの検索及び本研究への AI 技術の導入
           猫の猫腎障害を初期段階で判定する方法に対し、 技術を用いてシステム確
                                 AI
       立を行うことを目的としております。SDMA, クレアチン、炎症マーカー(SAA)、
       および腎障害部の画像(腹腔鏡により得る)を組み合わせて解析し、これに動
       物の臨床症状、また治療方針として猫脂肪由来幹細胞上清液を用いて猫腎障害
       の治療を行うことによる治療経過の確認・検証及びフード・薬使用の有無等の
       パラメーターを加えると莫大なデータになり、これらパラメーターの相関関係
       の解析に対して AI 技術を導入致します。その結果、腎障害の初期診断基準の作
       成を行えるようになります。
      ② AI 技術による猫脂肪由来幹細胞上清液中の有効成分の解析
           初期段階では傷害の周囲にかなり正常細胞が残っており猫脂肪由来幹細胞
       上清液を投与することにより正常細胞の分裂を促進し傷害部を修復すること
       が考えられます。その実証のため培養上清中の成長因子(FGF, VEGF など)
                                             、サ
       イトカイン(アディポネクチンなど)の量とその治療効果の解析を行います。
       上記マーカーの変動(改善)と上清液中の有効成分の相関関係の解析を AI で行
       います。これにより投与時期、投与量、投与法などを確定することが可能とな
       ります。


  (2) 本事業を担当する部門
       ANAP ラボにて事業の運営を行います。


  (3) 本事業の開始のために特別に支出する金額及び内容
       現時点においては特別に支出する予定額はありません。


3.日程
(1)    取   締   役   会   決       議   日   2020 年9月1日
(2)    事   業   開       始       期   日   2020 年9月(予定)


4. 子会社の概要
(1)名称                      株式会社 ANAP ラボ
(2)所在地                     東京都渋谷区神宮前 1-16-11
(3)代表者の役職・指名               代表取締役 家髙利康
(4)事業内容                    ・人工知能の各種技術を応用したシステムの開発及び販
                           売・EC 総合コンサルティング事業・EC 総合運用サービス事
                           業・システム開発事業・幹細胞の培養、凍結加工並びに保
                           存
(5)資本金         30 百万円


5.相手先の概要
(1)名称          株式会社 AS メディカルサポート
(2)所在地         福岡県福岡市西区豊浜2丁目1-1
(3)代表者の役職・指名   代表取締役 荒尾慎太郎
(4)事業内容        ・再生医療コンサルティング事業・培養加工施設運営・再
               生医療専門動物病院運営・再生医療関連商品開発
(5)資本金         9百万円
(6)設立年月日       2017 年1月 23 日
(7)上場会社と当該会社   資本関係             当該会社は、本日現在、当社
   との間の関係                       の普通株式 102,300 株(発行
                                済株式総数の 2.1%)を保有
                                しております。また当社は、
                                本日現在、当該会社の普通
                                株式 66 株(発行済株式総数
                                の 7.3%)を保有しておりま
                                す。
               人的関係             当社と当該会社との間に
                                は、記載すべき人的関係は
                                ありませんが、当該会社取
                                締役富士展寛氏は当社子会
                                社の株式会社 ANAP ラボの取
                                締役を務めております。
               取引関係             該当事項はありません。
               関連当時者への該当状況      該当事項はありません。




6. 今後の見通し
  一般社団法人ペットフード協会「全国犬猫飼育実態調査」によると 2017 年度の国内
 猫飼育数は 953 万匹(前年比 2.3%増)であり、そのうち猫全体の平均寿命は 15.03 歳
 となっております。また猫腎不全による死亡率は 12.1% 英 ロイヤル獣医大学による)
                            ( :
 であるため死亡数は 7.7 万匹と推定されており、このことにより、国内の猫腎不全市場
 は年間約 200 億円(年間平均診療費約 27 万円:アニコム損保)と想定されています。
 当該 AI 技術の導入は腎障害以外の他の疾患にも応用が可能であります。2022 年には
製薬化を実現し、獣医領域における幹細胞療法の新しいシステムを構築し、将来的にヒ
トへの応用を目指します。
 なお、本件における当社の連結業績に与える影響については現時点で精査中であり、
影響額が判明次第、速やかに開示いたします。


                                         以上