3034 クオールHD 2020-05-29 15:30:00
2020年3月期決算短信[日本基準](連結) [pdf]

                                 2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
                                                                                                        2020年5月29日
上場会社名 クオールホールディングス株式会社                                                                             上場取引所         東
コード番号 3034    URL http://qolhd.co.jp/
代表者      (役職名) 代表取締役社長                                      (氏名) 中村 敬
問合せ先責任者 (役職名) 広報部長                                          (氏名) 安部 慎一郎                         TEL 03-6430-9060
定時株主総会開催予定日       2020年7月21日                               配当支払開始予定日                      2020年6月9日
有価証券報告書提出予定日      2020年7月22日
決算補足説明資料作成の有無 :         有
決算説明会開催の有無        :     無
                                                                                                              (百万円未満切捨て)

1. 2020年3月期の連結業績(2019年4月1日∼2020年3月31日)
(1) 連結経営成績                                                                                                 (%表示は対前期増減率)
                                                                                                   親会社株主に帰属する当期
                    売上高                           営業利益                        経常利益
                                                                                                       純利益
                    百万円               %           百万円            %            百万円              %           百万円                %
 2020年3月期         165,411         14.2            7,733       9.7             8,024       11.3              4,067          4.1
 2019年3月期         144,783        △0.5             7,050     △22.4             7,208      △22.8              3,908        △21.6
(注)包括利益 2020年3月期  4,229百万円 (12.7%) 2019年3月期  3,753百万円 (△26.3%)

                                      潜在株式調整後1株当たり 自己資本当期純利
             1株当たり当期純利益                                                               総資産経常利益率 売上高営業利益率
                                         当期純利益        益率
                                 円銭                       円銭                     %                    %                       %
 2020年3月期                    107.23               ―                            10.3                  8.1                     4.7
 2019年3月期                    101.73               ―                            10.5                  7.9                     4.9
(参考) 持分法投資損益
          2020年3月期     ―百万円     2019年3月期     ―百万円
     EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)
          2020年3月期  12,353 百万円     2019年3月期  11,168 百万円
     のれん償却前当期純利益(親会社株主に帰属する当期純利益+のれん償却額)
          2020年3月期   7,037 百万円     2019年3月期  6,308 百万円
     のれん償却前EPS(のれん償却前当期純利益/期中平均株式数)
          2020年3月期   185 円54銭      2019年3月期  164 円16銭

(2) 連結財政状態
                    総資産                            純資産                  自己資本比率                       1株当たり純資産
                                 百万円                           百万円                        %                                円銭
 2020年3月期                 102,872                           41,001                      39.4                            1,074.57
 2019年3月期                  94,236                           39,017                      41.1                            1,006.55
(参考) 自己資本         2020年3月期 40,516百万円                  2019年3月期 38,758百万円

(3) 連結キャッシュ・フローの状況
            営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー                                     現金及び現金同等物期末残高
                                 百万円                           百万円                       百万円                              百万円
 2020年3月期                        4,468                     △8,670                        △225                            15,766
 2019年3月期                        5,773                     △8,287                        2,906                           20,193

2. 配当の状況
                                                  年間配当金                                       配当金総額        配当性向 純資産配当
                 第1四半期末          第2四半期末           第3四半期末         期末              合計            (合計)         (連結) 率(連結)
                            円銭             円銭             円銭           円銭              円銭          百万円              %        %
2019年3月期             ―                    14.00       ―               14.00           28.00        1,089       27.5          2.9
2020年3月期             ―                    14.00       ―               14.00           28.00        1,061       26.1          2.7
2021年3月期(予想)         ―                    14.00       ―               14.00           28.00                    32.2
3. 2021年 3月期の連結業績予想(2020年 4月 1日∼2021年 3月31日)
                                                         (%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率)
                                                                 親会社株主に帰属する 1株当たり当期
                  売上高            営業利益            経常利益
                                                                   当期純利益      純利益
                  百万円       %    百万円        %    百万円        %       百万円        %            円銭
第2四半期(累計)        77,500   △4.6     800   △76.7     800   △77.9        200   △89.1           5.27
   通期           165,500    0.1   6,500   △15.9   6,500   △19.0      3,300   △18.9          87.00
(参考)EBITDA              2021年3月期  11,400百万円
    のれん償却前当期純利益  2021年3月期   6,400百万円
    のれん償却前EPS       2021年3月期   168円72銭
(注)現時点において当社が把握している情報を基に、足下の状況が9月まで継続すると仮定して算出しております。今後の状況が大きく変化し、業績予想修正
の必要が生じた場合には速やかに開示いたします。

※ 注記事項
(1) 期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) : 無
(2) 会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
     ① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更  : 無
     ② ①以外の会計方針の変更         : 無
     ③ 会計上の見積りの変更          : 無
     ④ 修正再表示               : 無

(3) 発行済株式数(普通株式)
     ① 期末発行済株式数(自己株式を含む)         2020年3月期         38,902,785 株 2019年3月期             38,902,785 株
     ② 期末自己株式数                   2020年3月期          1,197,689 株 2019年3月期                396,689 株
     ③ 期中平均株式数                   2020年3月期         37,932,027 株 2019年3月期             38,426,021 株
  (注) 自己株式数には、従業員持株会専用信託口の所有する当社株式を含めて記載しております。




※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
(将来に関する記述等についてのご注意)
 本資料に記載されている業績の見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、そ
の達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の前提となる条件
及び業績予想のご利用に当たっての注意事項等については、添付資料5ページ「1.経営成績等の概況(4)今後の見通し」をご覧ください。
(その他特記事項)
 決算補足説明資料については、当社ホームページに掲載いたします。
                                  クオールホールディングス株式会社(3034)
                                          2020 年 3 月期 決算短信



○添付資料の目次

  1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………2
   (1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………2
   (2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………4
   (3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………4
   (4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………5
   (5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 …………………………………………6
  2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………6
  3.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………7
   (1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………7
   (2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………9
   (3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………11
   (4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………12
   (5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………14
    (継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………14
    (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) …………………………………………14
    (未適用の会計基準等) ……………………………………………………………………………16
    (追加情報) …………………………………………………………………………………………17
    (セグメント情報等) ………………………………………………………………………………18
    (1株当たり情報) …………………………………………………………………………………22
    (重要な後発事象) …………………………………………………………………………………22
  4.その他 …………………………………………………………………………………………………23
   (1)役員の異動 ………………………………………………………………………………………23




                         ―1―
                                              クオールホールディングス株式会社(3034)
                                                      2020 年 3 月期 決算短信



1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
  当社グループは、従来より保険薬局事業とBPO事業の2つの事業を収益の柱としておりますが、中期目標達成に
 向けた重要な事業戦略として、2019年8月8日に藤永製薬株式会社の全株式を取得し、第3の事業となる「医薬品製
 造販売事業」に参入いたしました。今後当社グループは3つの事業のシナジーを高め、医薬品の製造から患者さまに
 お届けするまでの一気通貫のサービスを確立し、総合ヘルスケアカンパニーを目指してまいります。
  保険薬局事業においては、「あなたの、いちばん近くにある安心」(スローガン)を掲げ、かかりつけ薬剤師・薬
 局として地域社会の信頼獲得を目指した人財育成と薬局運営に注力し、「選ばれつづける薬局への挑戦」(経営ビジ
 ョン)を続けております。
  薬局運営においては、国の求めるジェネリック医薬品の使用割合80%を達成し使用促進を進める中、藤永製薬株式
 会社の製品を積極的に使用する等のグループシナジー追及をしてまいりました。また、薬局のデジタルサイネージで
 は医療やヘルスケア関連商品の情報を提供しており、セルフメディケーションの推進やOTC医薬品の販売促進を図
 る等、患者さまにとって利便性にあふれた薬局づくりを目指してまいりました。健康サポート薬局の認定数につきま
 しては、当連結会計年度末時点で131店舗となりました。また、さらなる成長に向けた生産性の向上と採用強化を目
 指し、人事制度改革プロジェクトを始動しております。これにより社員の働きがいを高め、生産性の向上を図ってお
 ります。
  第2の柱である収益性の高いBPO事業においては、営業力の強化と生産性の向上により、収益拡大を進め、ポー
 トフォリオ最適化を図っております。なお、藤永製薬株式会社の業績は、2019年10月より連結業績に取り込んでおり
 ます。
  このような環境のもと、当連結会計年度における当社グループ連結業績は、売上高165,411百万円(前年同期比
 14.2%増加)、営業利益7,733百万円(前年同期比9.7%増加)、経常利益8,024百万円(前年同期比11.3%増加)、
 親会社株主に帰属する当期純利益は4,067百万円(前年同期比4.1%増加)となっております。またEBITDAにつ
 いては12,353百万円(前年同期比10.6%増加)となっております。
  ※BPO:Business Process Outsourcingの略


  ① 保険薬局事業
  当連結会計年度における出店状況は、新規出店21店舗、事業譲受1店舗、子会社化による取得38店舗の計60店舗増
 加した一方、閉店等により21店舗減少した結果、当社グループ全体で店舗数は805店舗となりました。売上につきま
 しては、季節性疾患患者の減少および新型コロナウイルス感染症による影響を受けましたが、前期に実施したM&A
 が寄与し受付回数が増加、既存店においても処方箋単価が増加し、増収となりました。加えて、当期につきましても
 積極的なM&Aを実施しており、株式会社ナチュラルライフ等の株式を取得し、北陸と西日本を中心に39店舗増加い
 たしました。さらに、国の求めるかかりつけ薬局・健康サポート薬局としての機能向上を進めるとともに、後発医薬
 品調剤体制加算や地域支援体制加算の取得店舗数を着実に伸ばしてまいりました。利益についても、一過性のコスト
 や消費税増税の影響があった中、医薬品の適正な在庫管理と調達コストのコントロールにより増益となりました。
  その結果、売上高は前年同期比19,063百万円増加し153,185百万円(前年同期比14.2%増加)、営業利益は前年同
 期比906百万円増加し7,255百万円(前年同期比14.3%増加)となりました。




                                        ―2―
                                                             クオールホールディングス株式会社(3034)
                                                                     2020 年 3 月期 決算短信



 ② BPO事業
 当連結会計年度において、アポプラスステーション株式会社の中核であるCSO事業の外部環境は、製薬メーカー
のCMR(契約MR)の需要が増加しております。そのような環境の中、以前より推し進めている専門性の高いCM
Rの育成や製薬企業への積極的な営業などにより、業界最多の契約社数を維持しております。また、採用強化に努め
ており、CMRの受注についても増加いたしました。紹介派遣事業においては、医療従事者の人手不足を背景に薬剤
師などの派遣が好調に推移しており、売上が増加いたしました。
 その結果、売上高は前年同期比1,565百万円増加し12,226百万円(前年同期比14.7%増加)、営業利益は前年同期
比21百万円減少し1,344百万円(前年同期比1.6%減少)となりました。


 ※CSO:Contract Sales Organizationの略
 ※CMR:Contract Medical Representativeの略


(参考①)セグメント利益と経営管理料調整後業績
 2018年10月から持株会社体制に移行したことに伴い、連結グループ内取引に関する費用、具体的には経営管理料が
セグメント利益に影響を与えております。


当連結会計年度のセグメント利益と経営管理料調整後業績                                                     (単位:百万円)
                                  前連結会計年度                                当連結会計年度
                             (2018.4.1~2019.3.31)                  (2019.4.1~2020.3.31)
                         実績       経営管理料         調整後             実績       経営管理料            調整後

  保険薬局事業売上高             134,122           -     134,122        153,185         -      153,185

  セグメント利益                 6,349           527       6,876       7,255       1,008         8,263

  利益率                     4.7%            -         5.1%        4.7%           -          5.4%


  BPO事業売上高               10,660           -         10,660      12,226         -          12,226

  セグメント利益                 1,366           28         1,394       1,344        103          1,447

  利益率                    12.8%            -         13.1%       11.0%          -          11.8%


(参考②)
 当社グループは2019年8月に藤永製薬株式会社の全株式を取得し、保険薬局事業とBPO事業に次ぐ、第3の事業
として「医薬品製造販売事業」に参入いたしました。これにより、医薬品の製造から患者さまにお届けするまでの一
気通貫のサービスを実現することが可能となりました。当連結会計年度においては、当社グループの保険薬局に対す
る自社製品の販売促進に取り組み、事業の拡大を図りました。また今後のさらなる成長に向けた経営基盤強化として、
工場への設備投資、専門人材の採用や組織再編などによる内部体制の強化、システムや会議体の刷新によるガバナン
スの強化を行い、新製品の開発や受託生産の拡大にむけて体制整備に取り組んでおります。
 当社グループは、グループの総力を挙げて「医薬品製造販売事業」の業容拡大に取り組んでまいります。




                                          ―3―
                                                  クオールホールディングス株式会社(3034)
                                                          2020 年 3 月期 決算短信




(2)当期の財政状態の概況
  ① 資産の状況
   当連結会計年度末の資産合計は、102,872百万円となり、前連結会計年度末から8,635百万円増加しております。
   これは主に、現金及び預金が4,418百万円、その他流動資産が1,426百万円減少した一方、のれんが6,612百万円、
  受取手形及び売掛金が5,531百万円、土地が1,492百万円増加したことによるものであります。
  ② 負債の状況
   当連結会計年度末の負債合計は、61,870百万円となり、前連結会計年度末から6,651百万円増加しております。
   これは主に、長期借入金が2,689百万円、1年内返済予定の長期借入金が2,028百万円、買掛金が882百万円、未払法

  人税等が688百万円増加したことによるものであります。
  ③ 純資産の状況
   当連結会計年度末の純資産合計は、41,001百万円となり、前連結会計年度末から1,984百万円増加しております。
   これは主に、自己株式の取得により1,194百万円減少した一方、利益剰余金が2,992百万円増加したことによるもの

  であります。


(3)当期のキャッシュ・フローの概況
   当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが4,468百万円の収入、投資
  活動によるキャッシュ・フローが8,670百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが225百万円の支出となり
  ました。この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ4,426百万円減少
  し15,766百万円となりました。
   当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
  (営業活動によるキャッシュ・フロー)
   税金等調整前当期純利益7,683百万円及び売上債権の増加額4,232百万円等により、4,468百万円の収入(前年同期

  5,773百万円の収入)となりました。
  (投資活動によるキャッシュ・フロー)
   連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出9,400百万円及び有形固定資産の取得による支出1,481百万円、

  貸付金の回収による収入2,174百万円等により、8,670百万円の支出(前年同期8,287百万円の支出)となりました。
  (財務活動によるキャッシュ・フロー)
   長期借入れによる収入14,000百万円及び長期借入金の返済による支出10,694百万円、自己株式の取得による支出

  1,499百万円等により、225百万円の支出(前年同期2,906百万円の収入)となりました。
 キャッシュ・フロー関連指標の推移

                      2016年3月期    2017年3月期    2018年3月期    2019年3月期    2020年3月期

 自己資本比率(%)                 29.7        26.2        41.2        41.1        39.4

  時価ベースの自己資本比率
                       83.4   66.1    91.7   61.6    48.6
  (%)
  キャッシュ・フロー対有利子
                      312.4  600.1   216.1  500.6   731.1
  負債比率(%)
  インタレスト・カバレッジ・
                       63.8   56.4   107.1   61.1    37.5
  レシオ(倍)
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
 (注) 1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
     2.株式時価総額は、期末株式終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
     3.キャッシュ・フロー及び利払いは、キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシ
       ュ・フロー」及び「利息の支払額」を使用しております。
     4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としてお
       ります。

                                    ―4―
                                            クオールホールディングス株式会社(3034)
                                                    2020 年 3 月期 決算短信




(4)今後の見通し
  当期実績と次期見通し
                    2020年3月期            2021年3月期
                                                        増減率(%)
                    (当期実績)             (次期見通し)
 売上高(百万円)                  165,411            165,500              0.1

 営業利益(百万円)                     7,733           6,500             △15.9

 経常利益(百万円)                     8,024           6,500             △19.0
 親会社株主に帰属する当期
                               4,067           3,300             △18.9
 純利益(百万円)
 1株当たり当期純利益              107円23銭             87円00銭              △18.9


  わが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移したものの、新型コロナウイルスの感染
 拡大による国内外の経済への影響が懸念される等、先行きが不透明な状況が続くことが予想されます。なお、新型コ
 ロナウイルスの影響につきましては、現時点において当社が把握している情報を基に、足下の状況が9月まで継続す
 ると仮定して算出しております。今後の状況が大きく変化し、業績予想修正の必要が生じた場合には速やかに開示い
 たします。
  そのような環境の中、当社グループは更なる成長に向けて連結売上高 3,000億円、営業利益 250 億円を掲げ、総
 合ヘルスケアカンパニーを目指しております。そのために当社グループは「ガバナンス」「生産性」「ブランディン
 グ」の3つのキーワードを全社戦略として取り組んでまいります。事業戦略につきましては、次のとおりであります。
  なお、次期連結会計年度より報告セグメントの名称は、従来の「BPO事業」に医薬品製造販売事業が加わったこ
 とから「医療関連事業」に名称変更いたします。


  ① 保険薬局事業
  保険薬局事業においては、ブランド戦略による持続的成長の実現を目指してまいります。各種広告を活用したブラ
 ンディングを行い、認知度の向上による患者さま・お客さまの増加や採用力強化を図ってまいります。また、従来通
 り大型・中型のM&Aと新規出店の強化による規模の拡大を進めてまいります。加えて、人事制度改革や不採算店譲
 渡・改善、情報基盤の整備・AIの活用など生産性の向上を図ってまいります。


  ② 医療関連事業
  主要事業であるCSO事業においてはCMRの需要が拡大する中で、MR採用の強化および今後需要拡大が予想さ
 れる専門領域MRの拡大・育成に取り組み、事業の拡大を図ってまいります。
  紹介派遣事業については慢性的な医療専門人材の不足に加え、医療領域でもライフステージにふさわしい働き方が
 求められております。このような環境の中で、医療関連事業の中核であるアポプラスステーション株式会社の薬剤師、
 看護師等の紹介派遣事業をアポプラスキャリア株式会社として分社化し、事業推進のスピードアップを図り、紹介派
 遣事業の早期の事業拡大を目指してまいります。
  医薬品製造販売事業においては中期目標の達成に向け、第3の柱として早期の事業拡大を目指してまいります。
 2021年3月期については新製品発売や受託生産拡大のための基盤つくりとして、医薬品メーカーとしての各機能の強
 化に取り組んでまいります。研究開発部門においては専門人材の採用などにより、開発・薬事部門の強化を図ってま
 いります。製造部門についても専門人材の採用や、積極的な設備投資を行い、生産技術の向上と生産能力の拡大を図
 ってまいります。営業部門についてはシステム刷新による効率化に加え、教育の拡充やマーケティング機能の強化、
 人事制度の見直しなどのガバナンス強化により営業の質を高め、生産性の向上を図ってまいります。


  以上により、次期(2021年3月期)の業績につきましては、売上高は165,500百万円(前年同期比0.1%増加)、営業利
 益は6,500百万円(前年同期比15.9%減少)を見込んでおります。




                                 ―5―
                                  クオールホールディングス株式会社(3034)
                                          2020 年 3 月期 決算短信




(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
 当社グループの配当につきましては、今後の事業展開や経営基盤強化のための内部留保を考慮しつつ、株主の皆
さまに対し、安定した利益還元を継続的に実施することを基本方針としております。
 このような方針のもと、当期は第2四半期末において1株当たり14円の普通配当を実施し、期末の配当金につき
ましては、1株当たり14円の普通配当を実施する予定であります。
 また、次期の1株当たりの配当金は、第2四半期において1株当たり14円、期末の配当につきましては、1株あ
たり14円の普通配当を実施する予定であります。


2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
 当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、当面は、日本基準で連結財務諸
表を作成する方針であります。
 なお、国際財務報告基準(IFRS)の適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針
であります。




                          ―6―
                                クオールホールディングス株式会社(3034)
                                        2020 年 3 月期 決算短信



3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
                                                (単位:百万円)
                       前連結会計年度              当連結会計年度
                      (2019年3月31日)         (2020年3月31日)

資産の部
 流動資産
   現金及び預金                        20,220               15,802
   受取手形及び売掛金                     17,330               22,862
   商品及び製品                        4,924                4,873
   仕掛品                             113                  209
   貯蔵品                             119                  141
   その他                           3,422                1,996
   貸倒引当金                             △3                   △3
   流動資産合計                        46,127               45,881
 固定資産
   有形固定資産
    建物及び構築物(純額)                  5,885                6,304
    工具、器具及び備品(純額)                1,473                1,338
    土地                           3,579                5,072
    その他(純額)                          142                  340
    有形固定資産合計                     11,079               13,055
   無形固定資産
    のれん                          29,368               35,981
    ソフトウエア                          525                  374
    その他                              181                  286
    無形固定資産合計                     30,075               36,642
   投資その他の資産
    投資有価証券                           470                  398
    敷金及び保証金                      3,319                3,470
    繰延税金資産                       1,661                1,925
    その他                          1,582                1,497
    貸倒引当金                        △101                  △13
    投資その他の資産合計                   6,933                7,278
   固定資産合計                        48,087               56,976
 繰延資産
   社債発行費                              21                   14
   繰延資産合計                             21                   14
 資産合計                            94,236              102,872




                    ―7―
                              クオールホールディングス株式会社(3034)
                                      2020 年 3 月期 決算短信



                                              (単位:百万円)
                     前連結会計年度              当連結会計年度
                    (2019年3月31日)         (2020年3月31日)

負債の部
 流動負債
  買掛金                          17,741               18,623
  短期借入金                         1,000                1,500
  1年内償還予定の社債                   1,440                1,108
  1年内返済予定の長期借入金                6,990                9,018
  未払法人税等                       1,969                2,657
  賞与引当金                        2,038                2,211
  その他                          3,244                3,612
  流動負債合計                       34,424               38,730
 固定負債
  社債                            3,632                2,524
  長期借入金                        15,811               18,500
  繰延税金負債                             0                  476
  役員退職慰労引当金                         59                   32
  退職給付に係る負債                        460                  630
  資産除去債務                           670                  789
  その他                              161                  186
  固定負債合計                       20,795               23,139
 負債合計                          55,219               61,870
純資産の部
 株主資本
  資本金                           5,786                5,786
  資本剰余金                        13,489               13,490
  利益剰余金                        20,064               23,057
  自己株式                          △607               △1,801
  株主資本合計                       38,734               40,532
 その他の包括利益累計額
  その他有価証券評価差額金                      24                  △15
  その他の包括利益累計額合計                     24                  △15
 非支配株主持分                           259                  485
 純資産合計                         39,017               41,001
負債純資産合計                        94,236              102,872




                  ―8―
                                     クオールホールディングス株式会社(3034)
                                             2020 年 3 月期 決算短信



(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
連結損益計算書
                                                      (単位:百万円)
                           前連結会計年度               当連結会計年度
                         (自 2018年4月1日          (自 2019年4月1日
                          至 2019年3月31日)         至 2020年3月31日)
売上高                                 144,783               165,411
売上原価                                126,919               144,317
売上総利益                                 17,863                21,094
販売費及び一般管理費                            10,812                13,361
営業利益                                  7,050                 7,733
営業外収益
 受取家賃                                    25                    34
 受取手数料                                   66                    53
 保険解約返戻金                                 55                   126
 補助金収入                                   17                     9
 貸倒引当金戻入額                                -                     99
 受取保証料                                   50                    50
 その他                                    105                   184
 営業外収益合計                                321                   559
営業外費用
 支払利息                                    94                   119
 支払手数料                                   -                     56
 その他                                     69                    92
 営業外費用合計                                164                   267
経常利益                                  7,208                 8,024
特別利益
 固定資産売却益                                  1                    14
 投資有価証券売却益                              366                    -
 特別利益合計                                 367                    14
特別損失
 固定資産除却損                                 67                    49
 固定資産売却損                                  1                     9
 減損損失                                   340                   295
 特別損失合計                                 409                   355
税金等調整前当期純利益                           7,165                 7,683
法人税、住民税及び事業税                          3,304                 3,621
法人税等調整額                               △109                  △207
法人税等合計                                3,194                 3,413
当期純利益                                 3,970                 4,269
非支配株主に帰属する当期純利益                          61                   202
親会社株主に帰属する当期純利益                       3,908                 4,067




                        ―9―
                            クオールホールディングス株式会社(3034)
                                    2020 年 3 月期 決算短信



連結包括利益計算書
                                             (単位:百万円)
                   前連結会計年度              当連結会計年度
                 (自 2018年4月1日         (自 2019年4月1日
                  至 2019年3月31日)        至 2020年3月31日)
当期純利益                        3,970                4,269
その他の包括利益
 その他有価証券評価差額金                 △217                  △40
 その他の包括利益合計                   △217                  △40
包括利益                          3,753                4,229
(内訳)
 親会社株主に係る包括利益                 3,691                4,027
 非支配株主に係る包括利益                    61                 202




                ―10―
                                                               クオールホールディングス株式会社(3034)
                                                                       2020 年 3 月期 決算短信



(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自    2018年4月1日      至    2019年3月31日)
                                                                              (単位:百万円)
                                 株主資本                         その他の包括利益累計額
                                                               その他   その他の 非支配株主 純資産合計
                                                    株主資本                   持分
              資本金      資本剰余金 利益剰余金         自己株式                有価証券  包括利益
                                                     合計
                                                              評価差額金 累計額合計
当期首残高          5,786    13,489    17,245    △827     35,694      241    241    -     35,935

当期変動額

 剰余金の配当                          △1,089             △1,089               -           △1,089
 親会社株主に帰属す
                                   3,908              3,908              -            3,908
 る当期純利益
 自己株式の取得                                      △0       △0                -              △0

 自己株式の処分                                      219      219               -              219
 非支配株主との取引
 に係る親会社の持分                                              -                -               -
 変動
 株主資本以外の項目
 の当期変動額(純                                               -       △217   △217    259       42
 額)
当期変動額合計          -         -       2,819      219     3,039     △217   △217    259    3,081

当期末残高          5,786    13,489    20,064    △607     38,734       24     24    259   39,017



当連結会計年度(自    2019年4月1日      至    2020年3月31日)
                                                                              (単位:百万円)
                                 株主資本                         その他の包括利益累計額
                                                               その他   その他の 非支配株主 純資産合計
                                                    株主資本                   持分
              資本金      資本剰余金 利益剰余金         自己株式                有価証券  包括利益
                                                     合計
                                                              評価差額金 累計額合計
当期首残高          5,786    13,489    20,064    △607     38,734       24     24    259   39,017

当期変動額

 剰余金の配当                          △1,075             △1,075               -           △1,075
 親会社株主に帰属す
                                   4,067              4,067              -            4,067
 る当期純利益
 自己株式の取得                                   △1,499   △1,499               -           △1,499

 自己株式の処分                                      305      305               -              305
 非支配株主との取引
 に係る親会社の持分                   0                            0              -                0
 変動
 株主資本以外の項目
 の当期変動額(純                                               -       △40    △40     225      185
 額)
当期変動額合計          -           0     2,992   △1,194     1,798     △40    △40     225    1,984

当期末残高          5,786    13,490    23,057   △1,801    40,532     △15    △15     485   41,001




                                            ―11―
                                     クオールホールディングス株式会社(3034)
                                             2020 年 3 月期 決算短信



(4)連結キャッシュ・フロー計算書
                                                       (単位:百万円)
                            前連結会計年度               当連結会計年度
                          (自 2018年4月1日          (自 2019年4月1日
                           至 2019年3月31日)         至 2020年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
 税金等調整前当期純利益                          7,165                7,683
 減価償却費                                1,718                1,649
 のれん償却額                               2,399                2,970
 役員退職慰労引当金の増減額(△は減少)                  △157                  △44
 退職給付に係る負債の増減額(△は減少)                     0                  △48
 賞与引当金の増減額(△は減少)                      △137                   50
 貸倒引当金の増減額(△は減少)                       △14                 △104
 固定資産除売却損益(△は益)                         67                    45
 減損損失                                  340                   295
 投資有価証券売却損益(△は益)                      △366                    0
 保険解約返戻金                               △55                 △126
 受取利息及び受取配当金                           △15                  △16
 支払利息                                   94                  119
 たな卸資産の増減額(△は増加)                        375                  637
 売上債権の増減額(△は増加)                       1,269               △4,232
 仕入債務の増減額(△は減少)                     △2,877                 △830
 その他                                   153                  268
 小計                                   9,959                8,314
 利息及び配当金の受取額                            15                   16
 利息の支払額                                △94                 △119
 法人税等の支払額                           △4,106                △3,744
 営業活動によるキャッシュ・フロー                     5,773                4,468
投資活動によるキャッシュ・フロー
 定期預金の預入による支出                          △14                  △20
 定期預金の払戻による収入                           66                   17
 有形固定資産の取得による支出                     △1,434                △1,481
 有形固定資産の売却による収入                         55                    78
 無形固定資産の取得による支出                       △213                 △129
 投資有価証券の取得による支出                       △123                   -
 投資有価証券の売却による収入                        376                    2
 貸付けによる支出                           △2,003                   △2
 貸付金の回収による収入                             6                 2,174
 敷金及び保証金の差入による支出                      △247                 △171
 敷金及び保証金の回収による収入                           54                128
 連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得によ
                                    △4,738                △9,400
 る支出
 事業譲受による支出                             △48                 △136
 その他                                   △23                  272
 投資活動によるキャッシュ・フロー                   △8,287                △8,670




                         ―12―
                                  クオールホールディングス株式会社(3034)
                                          2020 年 3 月期 決算短信



                                                  (単位:百万円)
                         前連結会計年度             当連結会計年度
                       (自 2018年4月1日        (自 2019年4月1日
                        至 2019年3月31日)       至 2020年3月31日)
財務活動によるキャッシュ・フロー
 短期借入金の純増減額(△は減少)                   433                 168
 長期借入れによる収入                       13,000             14,000
 長期借入金の返済による支出                   △8,262             △10,694
 社債の償還による支出                      △1,430              △1,440
 自己株式の処分による収入                       283                 304
 自己株式の取得による支出                       △0               △1,499
 配当金の支払額                         △1,088              △1,075
 その他                                △28                  12
 財務活動によるキャッシュ・フロー                  2,906              △225
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)                 392              △4,426
現金及び現金同等物の期首残高                    19,800             20,193
現金及び現金同等物の期末残高                    20,193             15,766




                      ―13―
                                                           クオールホールディングス株式会社(3034)
                                                                   2020 年 3 月期 決算短信



(5)連結財務諸表に関する注記事項
 (継続企業の前提に関する注記)
   該当事項はありません。


 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1.連結の範囲に関する事項
  (1) 連結子会社の数             31社
   連結子会社の名称
       クオール株式会社
       アポプラスステーション株式会社
       他29社
   当連結会計年度において株式取得により連結子会社となりました株式会社セラ・メディック他3社は連結の範囲に
  含めております。また、アポプラスヘルスケア株式会社及びアポプラスキャリア株式会社については、当連結会計年
  度において新たに設立したため、連結の範囲に含めております。
   合併により、有限会社瀬尾薬局駅東店他8社が減少しております。
  (2) 主要な非連結子会社の名称
      APO PLUS STATION(THAILAND)CO.,LTD.
   連結の範囲から除いた理由
       非連結子会社1社は小規模会社であり、合計の総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金
   (持分に見合う額)等は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
2.持分法の適用に関する事項
   持分法適用の関連会社数                  持分法適用の関連会社はありません。
   持分法を適用していない主要な非連結子会社の名称                        APO PLUS STATION(THAILAND)CO.,LTD.
   持分法を適用しない理由
       持分法を適用しない会社は、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等からみて、持分法
   の対象から除いても連結財務諸表に及ぼす影響が軽微であり、かつ全体としても重要性がないため、持分法の適用
   範囲から除外しております。
3.連結子会社の事業年度等に関する事項
   連結子会社の事業年度の末日は、連結決算日と一致しております。
4.会計方針に関する事項
 (1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
  ①    有価証券
       その他有価証券
       時価のあるもの
         連結決算日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法
       により算定)を採用しております。
       時価のないもの
         移動平均法による原価法を採用しております。
          なお、投資事業有限責任組合及びそれに類する組合への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券と
       みなされるもの)については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、
       持分相当額を純額で取り込む方法によっております。
  ②    たな卸資産
   a 商品及び製品
         主として総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用
       しております。
   b 仕掛品
         個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しておりま
       す。
   c 貯蔵品

                                           ―14―
                                      クオールホールディングス株式会社(3034)
                                              2020 年 3 月期 決算短信



      主として最終仕入原価法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
     を採用しております。
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
 ①   有形固定資産
  (リース資産除く)
     定率法
      ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属
      設備及び構築物については、定額法によっております。
      なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
      建物           3年~50年
      構築物          3年~45年
      工具、器具及び備品    2年~20年
 ②   無形固定資産
  (リース資産除く)
     定額法
      自社利用のソフトウェアは社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法を採用しております。
 ③   リース資産
     所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
      リース期間を耐用年数とし、残存価額をゼロとする定額法を採用しております。
 ④   長期前払費用
     定額法
(3) 重要な繰延資産の処理方法
     社債発行費
     社債の償還期間にわたり定額法により償却しております。
(4) 重要な引当金の計上基準
 ①   貸倒引当金
     債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権につ
  いては個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
 ②   賞与引当金
     従業員の賞与の支給額に備えて、賞与支給見込額の当期負担額を計上しております。
 ③   役員退職慰労引当金
     一部の連結子会社は、役員の退職慰労金の支出に備えるため、役員退職慰労金規程等に基づく期末要支給額を計
  上しております。
(5) 退職給付に係る会計処理の方法
     一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を
  退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。
(6) のれんの償却方法及び償却期間
     個別案件ごとに判断し、その金額の重要性が乏しい場合を除き、20年以内の合理的な期間で定額法により償却し
  ております。
(7) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
     手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負
  わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
(8) その他連結財務諸表作成のための重要な事項
  消費税等の会計処理
     税抜方式を採用しております。
     ただし、固定資産に係る控除対象外消費税等は繰延処理し、法人税法に規定する期間により償却しております。




                            ―15―
                                         クオールホールディングス株式会社(3034)
                                                 2020 年 3 月期 決算短信




(未適用の会計基準等)
・「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)
・「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2020年3月31日)
(1) 概要
   収益認識に関する包括的な会計基準であります。収益は、次の5つのステップを適用し認識されます。
    ステップ1:顧客との契約を識別する。
    ステップ2:契約における履行義務を識別する。
    ステップ3:取引価格を算定する。
    ステップ4:契約における履行義務に取引価格を配分する。
    ステップ5:履行義務を充足した時に又は充足するにつれて収益を認識する。
(2) 適用予定日
   2022年3月期の期首より適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
   影響額は、当連結財務諸表の作成時において評価中であります。


・「時価の算定に関する会計基準」(企業会計基準第30号     2019年7月4日)
・「時価の算定に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第31号         2019年7月4日)
・「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号        2019年7月4日)
・「金融商品に関する会計基準」(企業会計基準第10号    2019年7月4日)
・「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第19号 2020年3月31日)
(1) 概要
   国際的な会計基準の定めとの比較可能性を向上させるため、「時価の算定に関する会計基準」及び「時価の算定に
 関する会計基準の適用指針」(以下「時価算定会計基準等」という。)が開発され、時価の算定方法に関するガイダン
 ス等が定められました。時価算定会計基準等は次の項目の時価に適用されます。
 ・「金融商品に関する会計基準」における金融商品
 ・「棚卸資産の評価に関する会計基準」におけるトレーディング目的で保有する棚卸資産
    また「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」が改訂され、金融商品の時価のレベルごとの内訳等の注記事
   項が定められました。
(2) 適用予定日
   2022年3月期の期首より適用予定であります。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
   影響額は、当連結財務諸表の作成時において評価中であります。


・「会計方針の開示、会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」(企業会計基準第24号 2020年3月31日)
(1) 概要
    関連する会計基準等の定めが明らかでない場合に、採用した会計処理の原則及び手続きの概要を示すことを目的と
  するものです。
(2) 適用予定日
    2021年3月期の年度末より適用予定であります。

・「会計上の見積りの開示に関する会計基準」(企業会計基準第31号 2020年3月31日)
(1) 概要
    当年度の財務諸表に計上した金額が会計上の見積りによるもののうち、翌年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリ
  スクがある項目における会計上の見積りの内容について、財務諸表利用者の理解に資する情報を開示することを目的
  とするものです。
(2) 適用予定日
    2021年3月期の年度末より適用予定であります。




                             ―16―
                                          クオールホールディングス株式会社(3034)
                                                  2020 年 3 月期 決算短信




(追加情報)
(従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引)
 当社は、従業員に対する中長期的な企業価値向上へのインセンティブの付与を目的として、従業員持株会に信託を通
じて自社の株式を交付する取引を行っております。
 (1) 取引の概要
   当社は、 2016年7月 28日開催の取締役会決議に基づ き、「信託型従業員持株イ ンセンティブ・プラン (E-
  Ship®) 」 (以下、「本プラン」といいます。) を導入しております。
   本プランは、「クオール従業員持株会」 (以下、「持株会」といいます。) に加入するすべての従業員を対象と
  するインセンティブ・プランです。本プランでは、当社が信託銀行に「クオール従業員持株会専用信託」 (以下、
  「従持信託」といいます。) を設定し、その設定後5年間にわたり持株会が取得すると見込まれる数の当社株式を
  予め取得します。その後は、従持信託から持株会に対して継続的に当社株式の売却が行われるとともに、信託終了
  時点で従持信託内に株式売却益相当額が累積した場合には、当該株式売却益相当額が残余財産として受益者適格要
  件を満たす者に分配されます。なお、当社は、従持信託が当社株式を取得するための借入に対し保証することにな
  るため、当社株価の下落により従持信託内に株式売却損相当額が累積し、信託終了時点において従持信託内に当該
  株式売却損相当の借入金残債がある場合は、保証契約に基づき、当社が当該残債を弁済することになります。
 (2) 信託に残存する自社の株式
   信託に残存する当社株式を、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により純資産の部に自己株式と
  して計上しております。当該自己株式の帳簿価額及び株式数は、前連結会計年度606百万円、396千株、当連結会計
  年度300百万円、196千株であります。
 (3) 総額法の適用により計上された借入金の帳簿価額
   前連結会計年度480百万円、当連結会計年度170百万円




                              ―17―
                                                               クオールホールディングス株式会社(3034)
                                                                       2020 年 3 月期 決算短信




    (セグメント情報等)
     (セグメント情報)
1    報告セグメントの概要
    (1) 報告セグメントの決定方法
     当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配
    分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
     当社は、市場及び販売方法等の類似性別に包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しており、「保険薬局事業」及び
    「BPO事業」の2つを報告セグメントとしております。
    (2) 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
     「保険薬局事業」は、保険薬局の経営を行っております。「BPO事業」は、BPOビジネスを行っております。


2    報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
     報告されている事業セグメントの会計処理方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記
    載と概ね同一であります。
     報告セグメントの利益は営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基
    づいております。


3    報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
     前連結会計年度(自   2018年4月1日       至   2019年3月31日)
                                                                              (単位:百万円)
                                 報告セグメント                                      連結財務諸表
                                                                  調整額
                                                                               計上額
                                                                  (注)1
                  保険薬局事業             BPO事業         計                           (注)2

売上高

(1)外部顧客への売上高           134,122          10,660     144,783               -       144,783
(2)セグメント間の内部
                           25             683           709          △709             -
   売上高又は振替高
           計           134,148          11,344     145,492           △709        144,783

セグメント利益                 6,349           1,366          7,715         △664          7,050

セグメント資産                 84,629          8,440       93,069           1,167        94,236

その他の項目

    減価償却費               1,567              30          1,598             24        1,622

    のれん償却額              2,217             181          2,399             -         2,399

    減損損失                  340              -            340              -          340
    有形固定資産及び
                        5,967             246          6,213             27        6,241
    無形固定資産の増加額




                                           ―18―
                                                                クオールホールディングス株式会社(3034)
                                                                        2020 年 3 月期 決算短信




 当連結会計年度(自      2019年4月1日        至   2020年3月31日)
                                                                                  (単位:百万円)
                                 報告セグメント                                           連結財務諸表
                                                                      調整額
                                                                                    計上額
                                                                      (注)1
                     保険薬局事業          BPO事業          計                               (注)2

売上高

(1)外部顧客への売上高           153,185          12,226      165,411                  -        165,411
(2)セグメント間の内部
                           35           1,226           1,262          △1,262              -
   売上高又は振替高
        計              153,221          13,452      166,673            △1,262         165,411

セグメント利益                 7,255           1,344           8,600           △866            7,733

セグメント資産                 67,299          12,112       79,412             23,460        102,872

その他の項目
 減価償却費                  1,324              52           1,377                20         1,397
 のれん償却額                 2,730             240           2,970                -          2,970
 減損損失               295                    -             295                 -            295
 有形固定資産及び
                 15,356                    38        15,395                  22        15,417
 無形固定資産の増加額
(注) 1.調整額の内容は以下のとおりであります。
                                                                                  (単位:百万円)
        セグメント利益の調整額                              前連結会計年度                  当連結会計年度
セグメント間取引消去                                                      653                     1,201
全社費用※                                                     △1,318                      △2,067
                合計                                          △664                        △866
        ※主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
                                                                                  (単位:百万円)
        セグメント資産の調整額                              前連結会計年度                  当連結会計年度
セグメント間取引消去                                               △42,656                      △34,113
全社資産※                                                      43,824                      57,573
                合計                                          1,167                      23,460
        ※主に報告セグメントに帰属しない資産であります。
                                                                                  (単位:百万円)
            その他の項目の調整額                           前連結会計年度                  当連結会計年度
減価償却費※1                                                         24                         20
有形固定資産及び無形固定資産の増加額※2                                            27                         22
     ※1.主に報告セグメントに帰属しない減価償却費であります。
     ※2.主に報告セグメントに帰属しない設備投資額であります。
   2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。




                                           ―19―
                                            クオールホールディングス株式会社(3034)
                                                    2020 年 3 月期 決算短信




 (関連情報)
 前連結会計年度(自    2018年4月1日   至   2019年3月31日)
(a) 製品及びサービスごとの情報
  単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略して
 おります。
(b) 地域ごとの情報
 (イ)売上高
   本邦以外の外部顧客への売上高がないため該当事項はありません。
 (ロ)有形固定資産
   本邦以外の国又は地域に所在する連結子会社及び重要な在外支店がないため該当事項はありません。
(c) 主要な顧客ごとの情報
  特定の顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の10%以上を占める顧客先がないため、記載を省略しております。


 当連結会計年度(自    2019年4月1日   至   2020年3月31日)
(a) 製品及びサービスごとの情報
  単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略して
 おります。
(b) 地域ごとの情報
 (イ)売上高
   本邦以外の外部顧客への売上高がないため該当事項はありません。
 (ロ)有形固定資産
   本邦以外の国又は地域に所在する連結子会社及び重要な在外支店がないため該当事項はありません。
(c) 主要な顧客ごとの情報
  特定の顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の10%以上を占める顧客先がないため、記載を省略しております。


 (報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報)
 前連結会計年度(自    2018年4月1日   至   2019年3月31日)
  「セグメント情報」に同様の情報を記載しているため、記載を省略しております。


 当連結会計年度(自    2019年4月1日   至   2020年3月31日)
  「セグメント情報」に同様の情報を記載しているため、記載を省略しております。




                                     ―20―
                                                      クオールホールディングス株式会社(3034)
                                                              2020 年 3 月期 決算短信




(報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報)
前連結会計年度(自   2018年4月1日    至      2019年3月31日)
                                                                  (単位:百万円)
              保険薬局事業                BPO事業             全社・消去          合計

  (のれん)

 当期償却額                  2,217                  181            -           2,399

 当期末残高              27,561                    1,807           -           29,368


当連結会計年度(自   2019年4月1日    至      2020年3月31日)
                                                                  (単位:百万円)
              保険薬局事業                BPO事業             全社・消去          合計

  (のれん)

 当期償却額                  2,730                  240            -           2,970

 当期末残高              33,543                    2,437           -           35,981


(報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報)
前連結会計年度(自   2018年4月1日    至      2019年3月31日)
 該当事項はありません。


当連結会計年度(自   2019年4月1日    至      2020年3月31日)
 該当事項はありません。




                                       ―21―
                                                 クオールホールディングス株式会社(3034)
                                                         2020 年 3 月期 決算短信




(1株当たり情報)

                         前連結会計年度                          当連結会計年度
                       (自 2018年4月1日                   (自   2019年4月1日
                        至 2019年3月31日)                  至   2020年3月31日)

1株当たり純資産額                            1,006.55円                        1,074.57円

1株当たり当期純利益金額                          101.73円                          107.23円
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。
   2.1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
                                    前連結会計年度                     当連結会計年度
                                (自   2018年4月1日             (自    2019年4月1日
                                 至   2019年3月31日)            至    2020年3月31日)
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)                              3,908                   4,067
普通株主に帰属しない金額(百万円)                                    -                       -
普通株式に係る親会社株主に帰属する
                                                  3,908                   4,067
当期純利益(百万円)
普通株式の期中平均株式数(株)                             38,426,021                37,932,027


(重要な後発事象)
  該当事項はありません。




                             ―22―
                                              クオールホールディングス株式会社(3034)
                                                      2020 年 3 月期 決算短信



4.その他
(1)役員の異動

①   代表者の異動(2020年7月21日付予定)
    取締役会長 中村    勝(現    代表取締役会長)


②   その他の役員の異動(2020年7月21日付予定)
    1.新任予定取締役候補
     取締役 荒木    勲(現    クオール株式会社 代表取締役社長   薬剤師)
     取締役 富樫    豊(現    経営管理部   担当部長 クオール株式会社   常務取締役)


    2.新任監査役候補
     常勤監査役 橋本 千枝(現      クオール株式会社 薬局支援本部長 薬剤師)


    3.退任予定監査役
     月原 幹夫(現   社外監査役)




                                  ―23―