3004 神栄 2019-08-20 17:00:00
連結子会社の事業の一部撤退及び撤退に伴う特別損失の計上並びに当該連結子会社の解散及び解散に伴う当社債権の取立不能のおそれについて [pdf]

                                                                2019 年8月 20 日
各      位
                                会社名       神   栄   株    式   会    社
                                代表者名      代表取締役社長          小野       耕司
                                (コード番号3004 東証1部)
                                問合せ先      執行役員        経理・財務部長        長尾   謙一
                                (TEL.078-392-6901)


           連結子会社の事業の一部撤退及び撤退に伴う特別損失の計上並びに
      当該連結子会社の解散及び解散に伴う当社債権の取立不能のおそれについて


    当社は、2019 年8月 20 日開催の取締役会において、連結子会社である神栄ライフテック
ス株式会社のアパレル小売事業及びレッグウエア事業を撤退すること(以下、「本件事業撤
退」といい、本件事業撤退に係るこれらの事業を「本件撤退事業」といいます。
                                   )を決議い
たしましたので、お知らせいたします。
    なお、同取締役会において、同社のアパレル卸売事業及びテキスタイル事業を当社へ譲
渡すること(以下、「本件事業譲渡」といい、本件事業譲渡に係るこれらの事業を「本件譲
渡事業」といいます。)並びに一連の手続完了後に同社を解散すること(以下、
                                   「本件解散」
といいます。
     )についても決議いたしました。
    また、本件事業撤退により 2020 年3月期第2四半期連結決算において特別損失を計上す
る見込みであり、さらには本件解散により当社の同社への貸付金が取立不能となるおそれ
(以下、「本件取立不能のおそれ」といいます。)が生じましたので、併せてお知らせいた
します。


                                     記


1.当該子会社の概要
     (1)   名               称   神栄ライフテックス株式会社
     (2)   所       在       地   東京都渋谷区千駄ヶ谷三丁目4番2号
     (3)   代表者の役職・氏名           代表取締役社長        北   敦夫
                               繊維原料、生地及び製品並びに雑貨の企画、販売及び
     (4)   事   業       内   容
                               輸出入
     (5)   資       本       金   100 百万円
     (6)   設   立   年   月   日   2014 年 11 月 27 日
     (7)   大株主及び持株比率           当社 100%



                                     1
                                             当該会社は、当社が議決権の 100%
                                 資 本 関 係     を保有している連結子会社でありま
                                             す。
                                             当該会社の取締役(4名)のうち3
                                             名は当社従業員が兼任しており、監
          上     場   会   社   と    人 的 関 係
 (8)                                         査役(1名)は当社従業員が兼任し
          当 該 会 社 の 関 係
                                             ております。
                                             当社は、当該会社に対して金銭貸付
                                 取 引 関 係
                                             取引を行っております。
                                 関連当事者へ      当該会社は、当社の連結子会社であ
                                 の 該 当 状 況   り関連当事者に該当いたします。
  (9)     最近3年間の経営成績及び財政状態
                    決算期     2017 年3月期        2018 年3月期    2019 年3月期
  純         資           産       △7 百万円        △15 百万円     △464 百万円
  総         資           産   1,744 百万円        1,675 百万円    1,240 百万円
  1 株 当 た り 純 資 産                 3,987 円      △7,712 円   △232,476 円
  売         上           高   8,319 百万円        6,791 百万円    5,225 百万円
  営     業       利       益       △13 百万円      △120 百万円     △304 百万円
  経     常       利       益         6 百万円       △68 百万円     △295 百万円
  当   期     純       利   益   △149 百万円         △105 百万円     △445 百万円
  1株当たり当期純利益                    △74,901 円     △52,861 円   △222,531 円
  1 株 当 た り 配 当 金                 ―               ―          ―


2.本件事業撤退について
 (1)本件事業撤退の理由
      神栄ライフテックス株式会社は、本件撤退事業及び本件譲渡事業を営む当社の連
   結子会社であります。
      本件撤退事業のうちアパレル小売事業につきましては、当社グループの繊維事業
   における事業領域の拡大のため 2009 年8月に丸岡商事株式会社をグループ化し、
   2015 年7月に同事業を神栄ライフテックス株式会社が承継して事業展開を行ってま
   いりました。しかしながら、消費者の購買意欲の低下や競争激化など事業環境は大
   変厳しい状況が継続し、赤字店舗の撤退、ブランドの強化や商品ラインナップの見
   直し、EC の強化、さらには仕入・管理コストの削減など収益改善に努めましたが、
   黒字転換が見込めないことから、撤退を決定いたしました。
      また、レッグウエア事業につきましては、2015 年4月に株式会社グランディをグ
   ループ化し事業拡大を目指しましたが、商社中抜きの加速により中国現地法人の売




                                      2
   上が激減したことで同国における調達機能の弱体化を招き、市場競争力が低下した
   ことに加え、企画・提案営業力の低下が進んだことで収益改善が困難な状況となっ
   たことから、撤退を決定いたしました。
(2)本件事業撤退の概要
 ①    本件撤退事業の内容
      アパレル小売事業につきましては、関東圏にあるショッピングモール等の店舗に
   おいてレディスアパレル及び雑貨を販売しております。
      レッグウエア事業につきましては、問屋・量販店等の顧客からの要請に応じて又
   は顧客に提案を行い、中国等で製造したレッグウエアを当該顧客向けに販売してお
   ります。
 ② 本件撤退事業の経営成績(2019 年3月期)
                  本件撤退事業(a)       連結実績(b)      比 率(a/b)
      売   上   高     1,584 百万円     42,739 百万円       3.7%
      売上総利益          687 百万円       8,500 百万円       8.1%
      営 業 利 益       △390 百万円        202 百万円       ―
      経 常 利 益       △389 百万円        147 百万円       ―
  ③   本件撤退事業に属する従業員及び資産等の取扱い
      神栄ライフテックス株式会社が雇用し本件撤退事業に属する従業員につきまして
     は、業種・業態が当社グループにおける他の事業と大きく異なることから、グルー
     プ内での配置転換は図り難いため、遺憾ながら雇用継続は困難と判断しております。
     退職者に対する退職金の上乗せや再就職支援など、可能なかぎりの対応を行ってま
     いります。また、アパレル小売事業における閉鎖店舗等に係る固定資産や本件撤退
     事業に係る在庫等につきましては、原則として処分いたします。
 (3)本件事業撤退に伴う特別損失の内容
      本件事業撤退に伴い、本件撤退事業に係る在庫の評価損や本社及びアパレル小売
     事業における閉鎖店舗等に係る退去費用、雇用関連費用等が発生する見込みであり、
     2020 年3月期第2四半期連結決算において特別損失として約 550 百万円を計上する
     見通しであります。ただし、当該金額は概算値であるため、金額に重要な変更が生
     じた場合には、改めてお知らせいたします。


3.本件事業譲渡について
  本件譲渡事業につきましては、2019 年 11 月1日付にて当社に移管し、事業を継続する
 予定であります。当社が雇用し神栄ライフテックス株式会社へ出向している従業員、当
 社から転籍した同社の取締役及び同社が雇用し本件譲渡事業に属する従業員につきまし
 ては、事業移管に伴い、原則として当社が承継する予定であります。
  なお、本件事業譲渡は 100%子会社からの事業移管であるため、連結決算に与える影響
 は軽微であります。



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4.本件取立不能のおそれについて
 (1)本件取立不能のおそれが生じた経緯
    本件事業撤退及び本件事業譲渡の完了後、神栄ライフテックス株式会社を解散す
   ることといたしました。これにより、当社の同社に対する債権の一部について、回
   収不能となることが見込まれます。
 (2)当該子会社に対する債権の種類及び金額
            債権の種類                 金額
           短期貸付金他                  1,295 百万円
    ただし、上記金額は 2019 年7月 31 日時点における債権額であり、現時点での試
   算では、最終的に約 1,100 百万円となる見通しであります。また、当社の同社に対
   する債権の一部につきましては、個別決算において貸倒引当金を計上しております
   が、上記試算に基づく引当不足額は、約 650 百万円であります。当該引当不足額に
   つきましては、2020 年3月期第2四半期個別決算において、関係会社貸倒引当金繰
   入額を特別損失として計上する見通しであります。なお、関係会社貸倒引当金繰入
   額は連結決算においては消去されるため、連結業績に与える影響はありません。


5.日程
 (1)取締役会決議日:2019 年8月 20 日
 (2)本件事業譲渡日:2019 年 11 月1日(予定)
 (3)本件事業撤退日:2020 年2月末まで(予定)
 (4)本件解散日:2020 年3月末まで(予定)


6.今後の見通し
  本件の連結業績に与える影響につきましては、2020 年3月期におきましては、上記2.
 (3)の特別損失を計上する見込みであります。ただし、その金額は概算額であり、ま
 た本件事業撤退により本件撤退事業に係る売上高、営業利益及び経常利益に与える影響
 も精査に時間を要することから、現時点におきましては新たな業績予想値を算出するこ
 とは困難であり、2019 年5月 10 日に公表の通期業績予想については据え置き、本件を踏
 まえた見直しは行いません。今後、他の要因も含め新たな業績予想値を算出できる状況
 となった時点で、速やかに開示いたします。
  また、2021 年3月期以降の連結業績につきましては、本件事業撤退により売上高は減
 少いたしますが、損失の縮小により営業利益及び経常利益の改善要因となるものと判断
 しております。
  なお、本件実施後の当社グループの事業展開につきましては、確固たる収益基盤を有
 し、さらなる事業拡大が見込める冷凍食品事業を中心とする食品事業、独自の技術力と
 いう強みを有し、従来の民生向けから産業機器・車載向けへと事業の拡大を目指す電子
 事業や、さらには日本の優れた技術を海外へ提供する、防災コンサルティング事業や各



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 種試験機等の輸出の拡大など事業基盤の確立に取組む物資事業等の強化・戦略事業分野
 に経営資源をより多く注入し、それぞれの事業領域を広げ事業としての厚みを増すこと
 で、グループの売上拡大と収益向上を図ってまいります。
  繊維事業につきましても、本件によりアパレル卸売事業及びテキスタイル事業に事業
 を絞り込んだ中で取引の維持拡大と収益力の強化により、グループの収益貢献に取り組
 んでまいります。


(参考)当期連結業績予想(2019 年5月 10 日公表分)及び前期連結実績
                                                 親会社株主に帰属
              連結売上高        連結営業利益     連結経常利益
                                                 する当期純利益
当期連結業績予想
              44,000 百万円    600 百万円    450 百万円      150 百万円
(2020 年3月期)
 前期連結実績
              42,739 百万円    202 百万円    147 百万円     △396 百万円
(2019 年3月期)


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