2914 JT 2021-02-09 15:00:00
2020年度決算説明会資料 [pdf]
2020年度 決算説明会資料
JT Group CFO
⾒浪 直博
※本資料に含まれる数値は各事業の業績を分かりやすく説明するために使⽤しており、財務諸表の数値と異なる場合があります。
※⽤語の定義については、スライド15以降に記載しております。
将来に関する記述等についてのご注意
本資料には、当社⼜は当社グループの業績に関連して将来に関する記述を含んでおります。かかる将来に関する記述は、「考えています」「⾒込んでいます」「予期してい
ます」「予想しています」「予⾒しています」「計画」「戦略」「可能性」等の語句や、将来の事業活動、業績、事象⼜は条件を表す同様の語句を含むことがあります。将来
に関する記述は、現在⼊⼿できる情報に基づく経営者の判断、予測、期待、計画、認識、評価等を基礎として記載されているに過ぎません。これらの記述ないし事実⼜
は前提(仮定)については、その性質上、客観的に正確であるという保証も将来その通りに実現するという保証もなく、当社としてその実現を約束する趣旨のものでもあ
りません。また、かかる将来に関する記述は、さまざまなリスクや不確実性に晒されており、実際の業績は、将来に関する記述における⾒込みと⼤きく異なる場合があります。
その内、現時点で想定される主なものとして、以下のような事項を挙げることができます(なお、かかるリスクや要因はこれらの事項に限られるものではありません)。
(1) 喫煙に関する健康上の懸念の増⼤
(2) たばこに関する国内外の法令規則による規制等の導⼊・変更(増税、たばこ製品の販売、
国産葉たばこの買⼊れ義務、包装、ラベル、マーケティング及び使⽤に関する政府の規制等)、
喫煙に関する⺠間規制及び政府による調査の影響等
(3) 国内外の訴訟の動向
(4) 国内たばこ事業、海外たばこ事業以外へ多⾓化する当社の能⼒
(5) 国際的な事業拡⼤と、⽇本国外への投資を成功させる当社の能⼒
(6) 市場における他社との競争激化、お客様の嗜好・⾏動の変化及び需要の減少
(7) 買収やビジネスの多⾓化に伴う影響
(8) 国内外の経済状況
(9) 為替変動及び原材料費の変動
(10)⾃然災害及び不測の事態等
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2020年度 実績
2020年度 全社実績
為替⼀定調整後営業利益︓前年度⽐ +5.5%
(億円) 2020年 前年度⽐ • 海外たばこ事業の成⻑が為替⼀定での全社利益成⻑を牽引
財務報告ベース 売上収益
• 国内たばこ、医薬及び加⼯⾷品事業での減収を主因に減収
売上収益 20,926 ▲3.8% ⁃ 海外たばこ事業については好調なモメンタムをネガティブな為替影響が相殺
• コロナ禍のトップライン影響は▲610億円程度
調整後営業利益 4,870 ▲5.6%
調整後営業利益(財務報告ベース)
営業利益 4,691 ▲6.6% • 海外たばこ事業におけるネガティブな為替影響、国内たばこ及び加⼯⾷品事業での減
少により減益
当期利益 3,103 ▲10.9%
営業利益・当期利益
FCF 5,039 +997億円 (+)不動産売却益の増加(旧JTビル売却益は413億円)
(+)2019年度に計上した海外たばこ事業の事業運営体制の変⾰に係る施策関連費
注︓イラン・スーダンにおいて、IAS29号に定められる要件に従い超インフレ会 ⽤の剥落
計を適⽤。上記の実績はこの影響を含みます
(-)2019年度に計上した医薬事業の⼀時⾦収⼊の剥落
(-)⾦融損益の悪化
FCF
• コロナ禍においても事業のキャッシュ創出能⼒は安定
• 旧JTビル売却に係るキャッシュインも有り
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国内たばこ事業︓数量実績
総需要
総需要 JT販売数量 シェア
• RMC︓コロナ禍・趨勢減・定改影響・規制・RRP拡⼤影響により減少
1,550億本 727億本 46.9% ⁃ 4-5⽉をピークとしてコロナ禍影響は縮⼩。6⽉以降も影響は⼀定
たばこTotal*
(▲4.2%) (▲7.8%) (▲1.8ppt) 程度残存も限定的
1,149億本 687億本 59.8% • RRP︓コロナ禍影響もあり、市場占有率は引き続き増加
RMC
(▲8.2%) (▲9.0%) (▲0.5ppt)
402億本 39億本 9.8% JT販売数量/シェア
RRP*
(+9.1%) (+21.0%) (+1.0ppt) • RMC︓RMC総需要の減少に加え、低価格帯での競争継続を背景とした
シェアの減少により販売数量は減少
(市場占有率*) 約26% ー ー
• RRP︓数量及びシェア共に対前年度で増加
* ⾃社推計(出荷ベース) ⁃ Q4の実需ベースのSoSは約11%
Ploom S 2.0︓7⽉発売
Ploom TECH + with︓11⽉発売
参考︓2020年10⽉定価改定について
• 定価改定前の駆け込み需要は約0.4か⽉分
• 駆け込み需要の反動は概ね年内に解消
• ダウントレードの進展やお客様の消費動向について、現時点では従来の傾
向から⼤きな変化なし
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国内たばこ事業︓財務実績
トップラインパフォーマンス
(億円) 2020年 前年度⽐ (+)RMC単価差影響
• 20年10⽉の定価改定影響
⾃社たばこ製品売上収益 5,157 ▲9.3%
(-)RMC数量差影響
調整後営業利益 1,681 ▲10.2% (-)RRP関連売上収益の減少
• リフィルの販売数量は増加するも、デバイス・アクセサリー販売減
• 19年10⽉定価改定時の価格据え置きによる単価差影響
調整後営業利益ロードマップ(億円) なお、トップラインへのコロナ禍影響は▲300億円程度
• うち半分強が国内免税・中国事業で発現
1,872
調整後営業利益
-355 1,681 (+)前年度に計上した低温加熱向けカプセル製造機械の減損剥落
67 (+)コロナ禍の⻑期化を背景とした間接コストの⼤幅減
97 (+)優先順位に基づく効率的な経費執⾏
(-)トップラインの減少
2019年 RMC数量差 RMC単価差 RRP/その他 2020年 (-)RRP/デジタルマーケティングを中⼼とした投資の強化
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海外たばこ事業︓数量及び財務実績
数量実績 (億本) 2020年 前年度⽐
⾃社たばこ製品売上収益・調整後営業利益(財務報告ベース)
総販売数量 4,357 ▲2.3% • ネガティブな為替影響はあるものの、⼒強い単価上昇効果及び⾼単価市
場での好調な数量実績に⽀えられ前年同⽔準
GFB販売数量 2,820 +1.8% ⁃ なお、トップラインへのコロナ禍影響は▲200億円程度
調整後営業利益ロードマップ(億円)
財務実績 2020年 前年度⽐
⾃社たばこ製品売上収益 12,508 億円 ▲0.2%
為替⼀定ベース 12,300 USDMM +7.0% 577 -512
調整後営業利益 3,409 億円 +0.0% 3,408 -64 3,409
為替⼀定ベース 3,652 USDMM +16.8%
2019年 Operations Local USD vs JPY 2020年
vs USD
注︓超インフレ会計の適⽤に伴い、上記の表・グラフに記載の2020年実績は超インフレ会計の影響を含みます。ただし、為替⼀定ベースと明記されている数値については超インフレ会計影響が含まれておりません。
また、ロードマップ上の為替影響には、従来の為替影響に加え、超インフレ会計適⽤に伴う影響が含まれております。
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医薬事業・加⼯⾷品事業︓財務実績
医薬事業 • 売上収益は、海外ロイヤリティ収⼊の減少を主因に減収
(億円) 2020年 前年度⽐ • 調整後営業利益は、臨床試験終了による研究開発費の減少及び⿃居薬品での増
益が減収影響を上回り増益
売上収益 790 ▲10.8%
調整後営業利益 172 +7.6%
加⼯⾷品事業 • コロナ禍を背景としたネガティブな要因がポジティブな要因を上回り、減収減益
⁃ 以下の業態での需要減による売上減少
冷⾷・常温及び調味料事業の外⾷向け製品、ベーカリー事業
(億円) 2020年 前年度⽐
トレンドとしては6⽉以降回復傾向が⾒られているが、11⽉以降の第3波の
売上収益 1,493 ▲5.8% 影響もあり、コロナ禍前の⽔準には回復せず
⁃ 冷⾷・常温事業の家庭⽤製品については需要増により売上が伸⻑
調整後営業利益 ▲8 ー 外出⾃粛要請・緊急事態宣⾔明け6⽉以降も、引き続き堅調な推移
• 従来からの厳しい事業環境やコロナ禍影響等を踏まえ、ベーカリー事業において⼯場・店
舗等の減損損失を計上
なお、トップラインへのコロナ禍影響は▲110億円程度
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2021年度 業績⾒込
2021年度業績⾒込︓全社
為替⼀定調整後営業利益︓前年度⽐+5.1%
2021年におけるコロナ禍影響の⾒通し • たばこ事業の利益成⻑が牽引
• 各国経済は緩やかに回復
• また、たばこ事業及び加⼯⾷品事業における需要への影 売上収益
響は今年度も継続するも限定的 • 海外たばこ事業におけるネガティブな為替影響及び医薬事業での減収を、国内たばこ及び
加⼯⾷品事業での増収が相殺
調整後営業利益(財務報告ベース)
(億円) 2021年 前年度⽐
• 海外たばこ事業におけるネガティブな為替影響及び医薬事業での減少により減益
財務報告ベース 営業利益・当期利益
(+)⾦融損益の改善
売上収益 20,800 ▲0.6%
(-)不動産売却益の減少
調整後営業利益 4,750 ▲2.5% (-)国内たばこ事業の競争⼒強化に係る施策関連費⽤計上(約370億円)
• 退職勧奨及び希望退職の募集に伴う引当⾦
営業利益 3,630 ▲22.6% • ⽇本国内のたばこ製造⼯場及びフィルター製造⼯場の廃⽌等に係る減損損失
当期利益 2,400 ▲22.6% • なお、本施策と公表済のJTIにおけるTransformationによる施策効果を合わせた
コスト削減効果は段階的に発現し、全ての施策がほぼ完了する2023年には年間
FCF 3,150 ▲1,889億円 約400億円を⾒込む(2019年⽐)
注︓イラン・スーダンにおいて、IAS29号に定められる要件に従い超インフレ会計 FCF
を適⽤。上記の⾒込はこの影響を含みます
• 引き続き安定的なキャッシュ創出を⾒込むも、20年に発⽣した旧JTビル売却に係るキャッ
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シュインの剥落等も有り減少 10
2021年度業績⾒込︓国内たばこ事業
総需要
コロナ禍による需要影響の⾒通し
• RMC︓定価改定/趨勢減/RRP拡⼤影響等により減少
• 20年に発令された緊急事態宣⾔の解除後に⼀部残存している
• RRP︓総需要及び占有率は引き続き増加
影響は21年も継続するも、限定的
• 免税販売は下期以降⼀部回復する前提
JT販売数量/シェア
• RMC︓RMC総需要の減少により販売数量は減少もシェアアップを⽬指す
総需要 JT販売数量 • RRP︓総需要及びシェアの増加により販売数量は増加
⁃ 21年下期の早い段階でHTS*の新デバイスを投⼊
たばこTotal ▲4%台前半 ー
RMC ▲8%台前半 ▲7%台後半 ⾃社たばこ製品売上収益
(-)RMC数量減少影響
RRP +約7% 40億本台後半 (+)20年10⽉定価改定によるポジティブなRMC単価差影響
⁃ 21年10⽉の定価改定影響は⼀定の前提を置いて織り込み済
(RRP市場占有率) 20%台後半 ー
(+)RRP関連売上収益の増加
⁃ リフィル/デバイス共に販売数量増加
(億円) 2021年 前年度⽐
(+)免税販売の⼀部回復
⾃社たばこ製品売上収益 5,200 +0.8%
調整後営業利益
調整後営業利益 1,760 +4.7%
(+)トップラインの増加影響
(-)RRP販促強化
*HTS︓Heated tobacco stick(⾼温加熱型の加熱式たばこ)
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(-)コロナ禍影響を受けた昨年との⽐較における間接コスト増加 11
2021年度業績⾒込︓海外たばこ事業
数量⾒込 (億本) 2021年
⾃社たばこ製品売上収益・調整後営業利益(財務報告ベース)
総販売数量 ▲3%台半ば • 堅調な単価上昇効果・各国でのシェア伸⻑を⾒込むものの、ネガティブな
為替影響がこれを相殺
GFB販売数量 ▲1%程度
財務⾒込 2021年 前年度⽐ 為替レート
⾃社たばこ製品売上収益 12,300 億円 ▲1.7%
2020年 2021年
変化率
実績 ⾒込
為替⼀定ベース 11,850 USDMM +1.1%
USD/EUR 0.88 0.82 7.0%⾼
調整後営業利益 3,320 億円 ▲2.6% USD/GBP 0.78 0.74 5.4%⾼
為替⼀定ベース 3,450 USDMM +8.4% USD/RUB 72.07 76.00 5.2%安
USD/TWD 29.47 29.00 1.6%⾼
注︓超インフレ会計の適⽤に伴い、上記の表に記載の⾒込は超インフレ会計の影響を含みます。
ただし、為替⼀定ベースと明記されている数値については超インフレ会計影響が含まれておりません。 USD/TRY 7.01 8.00 12.4%安
USD/JPY 106.76 103.00 3.5%⾼
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2021年度業績⾒込︓医薬事業/加⼯⾷品事業
医薬事業
• 売上収益は、⿃居薬品における増収及び導出品のライセンス契約に伴う⼀時⾦収
(億円) 2021年 前年度⽐ ⼊の増加はあるも、海外ロイヤリティ収⼊の減少を主因に減収
売上収益 765 ▲3.1% • 調整後営業利益は、売上収益の減少に加えて、パイプラインの進展に伴う研究開
発費の増加により減益
調整後営業利益 70 ▲59.2%
加⼯⾷品事業
• 売上収益は、コロナ禍により20年にネガティブな影響を受けていた外⾷向け製品及
(億円) 2021年 前年度⽐
びベーカリー事業の販売の回復を⾒込み、増収
売上収益 1,510 +1.1% • 調整後営業利益は、トップラインの増加に加えて、ベーカリー事業における減損影響
の剥落により30億円を⾒込む
調整後営業利益 30 ー
• テーブルマークグループにおける2017年以降の最適⽣産体制構築の⼀環として、
コロナ禍による需要影響の⾒通し 2021年以降に3⼯場の閉鎖、並びに⼀部⼯場の機能変更を実施
• 外⾷向け製品︓コロナ禍以前の⽔準には戻らないものの、
緩やかに回復
• 家庭⽤︓20年下期以降の堅調な推移が継続
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Closing remarks
2020年度実績
• コロナ禍による影響はあるものの、優先順位に基づいた効率的な経費執⾏等もあり底堅い実績
株主
2021年度⾒込
• 国内たばこ事業は利益成⻑へ回帰。海外たばこ事業は⼒強いビジネスモメンタムが継続
• ⼀⽅で事業環境には依然として多くの不確実性が存在
• たばこ事業における将来の成⻑に向けた投資や不動産売却益の減少もあり、当期利益は減益
お客様
株主還元
従業員 社会 • 株主還元のリベースを実施
• ⼀株当たり年間配当⾦(予定)
• 2020年︓154円
• 2021年︓130円
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<⽤語の定義>
調整後営業利益(AOP)︓ 調整後営業利益 = 営業利益 + 買収に伴い⽣じた無形資産に係る償却費 + 調整項⽬(収益及び費⽤)*
*調整項⽬(収益及び費⽤) = のれんの減損損失 ± リストラクチャリング収益及び費⽤等
為替⼀定調整後営業利益︓ 海外たばこ事業における当期の調整後営業利益を前年同期の現地通貨対ドル、円対ドルの為替レートを⽤いて換算/算出することにより、
為替影響を除いた指標
当期利益/四半期利益︓ 親会社の所有者に帰属する当期利益/四半期利益
Reduced-Risk Products (RRP)︓ 喫煙に伴う健康リスクを低減させる可能性のある製品
GFB︓ Winston、Camel、MEVIUS、LDの4ブランド
(Global Flagship Brands)
総販売数量︓ ⽔たばこ/E-Vapor/製造受託を除き、Fine Cut/Cigar/Pipe/Snus/Kretek/加熱式たばこを含む
(海外たばこ事業)
⾃社たばこ製品売上収益︓ 物流事業、製造受託等を除き、⽔たばこ、RRPの売上込み
(海外たばこ事業)
為替⼀定ドルベース 当期の⾃社たばこ製品売上収益/調整後営業利益を前年同期の現地通貨対ドルの為替レートを⽤いて換算/算出することによ
⾃社たばこ製品売上収益/ り、為替影響を除いた指標
調整後営業利益︓
(海外たばこ事業)
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<⽤語の定義>
たばこ総需要︓ ⽇本市場全体におけるたばこ製品の本数ベースの市場規模(⾃社推計)
(国内たばこ事業) RRPやリトルシガーを含む
RMC︓ Ready made cigarettesの略
(国内たばこ事業)
RMC総需要︓ ⽇本市場全体における紙巻たばこの本数ベースの市場規模(⾃社推計)
(国内たばこ事業) リトルシガーを含み、RRPを含まない
RMC販売数量︓ 国内免税販売中国事業の販売分を除く、JT紙巻たばこの販売本数
(国内たばこ事業) リトルシガーを含み、RRP等を含まない
RRP販売数量︓ 国内免税販売分を除く、JTのRRPの販売本数(1パック当たり紙巻たばこ20本として換算)
(国内たばこ事業) デバイス/関連アクセサリー等は含まない
リトルシガー︓ たばこ葉を原料とする巻紙を使い、紙巻たばこと同様の形態に巻き上げた製品。
(国内たばこ事業) たばこ事業法上「葉巻たばこ」に分類される
⾃社たばこ製品売上収益︓ 輸⼊たばこ配送⼿数料収益等を除き、国内免税販売/中国事業/RRP関連の売上を含む
(国内たばこ事業)
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