2503 キリンHD 2019-02-14 15:30:00
長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」及び「キリングループ2019年-2021年中期経営計画」の策定 [pdf]
2019 年2月 14 日
各 位
会 社 名 キリンホールディングス株式会社
代表者名 代表取締役社長 磯崎功典
(コード番号 2503)
本社所在地 東京都中野区中野四丁目 10 番2号
問合せ先 グループコーポレートコミュニケーション
担当ディレクター 藤原哲也
(03-6837-7015)
長期経営構想「キリングループ・ビジョン 2027」及び
「キリングループ 2019 年-2021 年中期経営計画」の策定
再生から成長へ
キリンホールディングス株式会社(社長 磯崎功典)は、“構造改革による、キリングル
ープの再生”から新たな成長を目指し、長期経営構想「キリングループ・ビジョン 2027」
(以下、KV2027)及び KV2027 の実現に向けた最初の 3 カ年計画として「キリングループ 2019
年-2021 年中期経営計画」
(以下、2019 年中計)を策定しました。
長期経営構想「キリングループ・ビジョン 2027」
キリングループは、
「キリングループ 2016 年-2018 年中期経営計画」において、定量目標
を全て達成し、基本方針として掲げた“構造改革による、キリングループの再生”を実現
しました。一方、キリングループを取り巻く環境は、先行きの見通しがますます困難にな
ってきており、国内外で経営に影響を及ぼす様々な社会課題が顕在化してきています。こ
のような中、持続的な成長を実現するには、CSV(注 1)経営の深化により社会的価値と経済的
価値を創出し、社会と共に歩んでいくことが不可欠です。
こうした認識のもと、キリングループは、2027 年までに「食から医にわたる領域で価値
を創造し、世界の CSV 先進企業となる」ことを目指す長期経営構想 KV2027 を策定し、2019
年からスタートしました。CSV 経営のもと、
「酒類メーカーとしての責任」を前提に、重点
課題「健康」「地域社会・コミュニティ」
「環境」に一層高いレベルで取り組みます。
「食から医にわたる領域での価値創造」に向けては、既存事業の「食領域」
(酒類・飲料
事業)と「医領域」
(医薬事業)に加え、2つの中間領域にあたる「医と食をつなぐ事業」
を立ち上げます。「医と食をつなぐ事業」は、これまでキリングループが培ってきた組織能
力や資産を生かし、キリングループの次世代の成長の柱として育成していきます。また、
社会課題をグループの成長機会に変える「イノベーションを実現する組織能力」を強化し、
持続的な成長を可能にする事業ポートフォリオを構築していきます。
(注 1)CSV:Creating Shared Value の略。お客様や社会と共有できる価値の創造。
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「キリングループ 2019 年-2021 年中期経営計画」
2019 年中計は、KV2027 で掲げている「食から医にわたる領域での価値創造」の実現に向
け、一層強固な事業基盤と新たな礎をつくる 3 カ年と位置付けます。
「食領域」(酒類・飲
料事業)の更なる収益力強化と「医領域」(医薬事業)での飛躍的な成長により、盤石な成
長の基盤を築きます。同時に、将来の成長機会・事業領域の拡大に向けて「医と食をつな
ぐ事業」を立ち上げ、育成します。
【基本方針】
・「再生」からステージを上げ、
「新たな成長を目指した、キリングループの基盤づくり」
を行う。
・株主還元の更なる充実を図り、企業価値を最大化する。
【重要課題】
1.既存事業の利益成長
2.
「医と食をつなぐ事業」の立ち上げ、育成
3.イノベーションを実現する組織能力の強化
【重要成果指標】
・平準化 EPS 成長による株主価値向上を目指す。
・基盤づくりに向けた成長投資を優先的に実施するため、財務目標に ROIC を採用する。
<財務目標>
平準化 EPS 年平均成長率 5%以上
ROIC 2021 年度 10%以上
(注 2)財務指標の達成度評価にあたっては、在外子会社等の財務諸表項目の換算における各年
度の為替変動による影響等を除く。
(注 3)平準化:その他の営業収益・費用等の非経常項目を除外し、より実質的な収益力を反映
させるための調整を行う。
(注 4)ROIC=利払前税引後利益 /(有利子負債の期首期末平均+資本合計の期首期末平均)
・併せて、社会・環境、お客様、従業員との共有価値実現に向け非財務目標を設定する。
<非財務目標>
キリングループ CSV コミットメント
企業ブランド価値 2021 年度 2,200 百万米ドル以上
従業員エンゲージメント 2021 年度 72%以上
(注 5)企業ブランド価値評価にあたっては、インターブランドジャパン社「ブランドランキ
ング」における KIRIN ブランド価値評価を使用する。
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【重要課題への取組み】
1.既存事業の利益成長
(1)
「食領域」
:収益力の更なる強化
①キリンビール社
「一番搾り」や昨年ヒットした「本麒麟」などの主力ブランドへ集中的に投資し、
ブランドポートフォリオを更に強固にします。日本産ホップの支援やタップ・マル
シェ(注 6)
など、キリン独自の取り組みを通じたクラフトビールの拡大にも継続して
注力し、ビールカテゴリーの魅力化・成長を目指します。また、消費税増税や嗜好
の多様化による市場の変化に対応すべく、 (注 7)カテゴリーの更なる強化を図りま
RTD
す。
(注 6)キリンビール社が開発した 1 台で複数種類のクラフトビールが提供できるディスペン
サー。
(注 7)RTD:Ready to Drink の略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料。
②ライオン社酒類事業
豪州ビール市場における成長カテゴリーでブランド力を高めると同時に、クラフ
トコーヒーや Kombucha 等のノンアルコール飲料事業を展開していきます。
③キリンビバレッジ社
基盤ブランド「午後の紅茶」「生茶」
「ファイア」への重点投資を継続します。ま
た、基盤ブランドを含めた「無糖・健康領域」の強化による価値創造を成長ドライ
バーとして利益創出を目指すとともに、海外キリングループなどと連携した事業機
会や輸出拡大も検討していきます。
④ミャンマー・ブルワリー社
主力ブランド「ミャンマービール」「アンダマン ゴールド」を中心に、効果的な
マーケティング投資により市場でのプレゼンスを高めます。同時に、マンダレー・
ブルワリー社を含めたミャンマー全体での最適な生産・物流体制を構築し、ビール
市場全体の拡大を上回る成長率の実現を目指します。
⑤クラフトビールなどの海外事業展開
酒類・飲料事業の成長に向け、クラフトビールを中心とした海外事業展開を加速
させます。クラフトビールのブランド開発・育成に強みを持つライオン社が中心と
なり、高付加価値カテゴリーにおいて競争優位なビジネスモデルの構築を目指しま
す。
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(2)
「医領域」
:飛躍的な成長の実現
⑥協和発酵キリン社
グローバル戦略品を成長ドライバーとし、グローバル・スペシャリティファーマ
への飛躍を実現します。新たなグローバル組織体制への移行を推進し、キリングル
ープの中期的な成長を牽引するとともに、新たなグローバル品の開発や新薬候補の
充実にも取り組みます。
2.「医と食をつなぐ事業」の立ち上げ、育成
医と食の両面で強みを持つキリングループの高機能素材を活用した事業の展開強化と
独自のビジネスモデル構築により、充足されていない健康課題の解決に貢献します。お
客様ひとり一人に向けた商品・サービスを提供する事業を複数立ち上げ、将来における
キリングループの新たな成長の柱として育成します。
3.イノベーションを実現する組織能力の強化
持続的成長を実現するため、「ブランド」「研究開発」「情報化」「人材・組織」などの
無形資産への継続的投資を実行していきます。キリングループの技術力を結集・駆使し、
常に社会課題を意識したマーケティング力を発揮することができる「イノベーションを
実現する組織能力」を強化していきます。
以 上
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