2503 キリンHD 2019-08-06 15:30:00
キリンホールディングス株式会社および株式会社ファンケルによる資本業務提携契約の締結に関するお知らせ [pdf]

                                                  2019 年 8 月 6 日
各   位
                  会   社   名   キリンホールディングス株式会社
                  代 表 者 名     代表取締役社長             磯崎   功典
                              (コード番号      2503   東証第1部)
                  本 社 所 在地    東京都中野区中野四丁目 10 番2号
                  問 合 せ 先     コーポレートコミュニ
                              ケーション部長             堀    伸 彦
                              (03-6837-7015)


                  会   社   名   株式会社ファンケル
                  代 表 者 名     代表取締役
                              社長執行役員      CEO     島田   和幸
                              (コード番号      4921   東証第1部)
                  本 社 所 在地    神奈川県横浜市中区山下町 89 番地 1
                  問 合 せ 先     取締役上席執行役員
                              CFO   経営企画本部長       石神   幸宏
                              (045-226-1200)




        キリンホールディングス株式会社および株式会社ファンケルによる
              資本業務提携契約の締結に関するお知らせ


 キリンホールディングス株式会社(代表取締役社長:磯崎功典、以下「キリン」
                                    )および株式
会社ファンケル(代表取締役 社長執行役員 CEO:島田和幸、以下「ファンケル」)は、各社に
おける本日開催の取締役会において、キリンおよびファンケルの間で資本業務提携(以下「本資
本業務提携」
     )を行うことを決定し、本日、資本業務提携契約を締結しましたので、以下のとお
りお知らせいたします。


                          記


1.本資本業務提携の目的および理由
 キリングループは 2 月に、「食から医にわたる領域で価値を創造し世界の CSV※1先進企業と
なる」ことを目指して、長期経営構想「キリングループ・ビジョン 2027(以下「KV2027」」を
                                              )
発表しました。CSV 経営を進めるにあたり策定した長期非財務目標「キリングループ CSV パー
パス」では、グループを取り巻く社会課題のうち「酒類メーカーとしての責任」を果たすことを
前提に「健康」「地域社会・コミュニティ」「環境」の 3 つを CSV 重点課題として選定し、こ
       、            、
れらの解決に取り組んでいます。とりわけ、
                   「健康」の取り組みの歴史は長く、1981 年に定めた
長期経営ビジョンに基づきライフサイエンス分野に進出してからは、 ・
                               酒類 飲料による「食領域」

                          1
と医薬事業による「医領域」の双方から「健康」に関する社会課題を解決してきました。
 キリンは、平均寿命の伸長に伴う生活習慣病の増加や医療費の高騰等の「健康」に関する社会
課題については、クオリティ・オブ・ライフの向上や疾病の予防を図ることで解決に向けて前進
でき、ひいては将来の成長機会にも転換できると考えています。そのため、KV2027 においては、
これまでキリングループが培ってきた組織能力や資産を生かし、「食領域」と「医領域」の中間
領域にあたる「医と食をつなぐ事業」を立ち上げ、次世代の成長の柱として育成していく方針を
打ち出しました。4 月には従来「医領域」にあった協和発酵バイオ株式会社を「医と食をつなぐ
領域」の中核事業会社に位置づける再編を完了し、グループの資産である高機能アミノ酸、免疫、
脳や腸内環境に関する機能性素材などを強みとして最大限に活用しようと考えています。


 一方、ファンケルは、2018 年に長期ビジョン「VISION2030」を発表し、
                                        「美」と「健康」の
領域において、世界中のお客様の美しく健康で豊かな生活を支え、信頼され愛される企業集団に
なることを目指しています。
 1980 年に創業したファンケルは、化粧品による肌トラブルに悩む多くの女性に対して世界初
の無添加化粧品を提供し、1994 年には当時高価だった健康食品を、科学的な裏付けのある“サ
プリメント”として手の届く価格で販売するなど、これまで世の中の「不」を解消することで成
長してきました。
 日本では平均寿命が伸びる反面、日常生活を不自由なく自立して健康に暮らせる「健康寿命」
が伸び悩んでいることから、ファンケルでは確かな機能を持つ健康食品を提供することで、
                                        「健
康寿命の延伸」と医療費の削減に貢献することが使命であると考えています。


 このように、
      「健康」に関する社会課題の解決を通じて成長を目指すキリンの考え方と、
                                       「健康
寿命の延伸」という大きな社会課題の解決に取り組むことで成長を目指すファンケルの考え方
は共通しており、両社の目指す理念や方向性は一致しています。本資本業務提携により、理念と
方向性の一致する両社がそれぞれの持つ強みを相互に活かすことで、素材等の研究開発や、生産
からマーケティング・販売に至るまでのバリューチェーン全体をより強固にし、事業開発のスピ
ードを加速できると考えています。加えて、両社の展開する事業領域で幅広くシナジー効果を発
揮することで、より多くの健康に関する社会課題を解決できるものと考えています。


※1 CSV:Creating Shared Value の略。お客様や社会と共有できる価値の創造。



2.本資本業務提携の内容等
(1)業務提携の内容
 業務提携の詳細については、今後さらに協議を重ね順次確定していく予定ですが、両社の経営
資源を活用することでシナジーを創出し、両社の事業を育成 拡大していきたいと考えています。
                           ・
現時点で想定している、両社の業務提携分野は以下のとおりです。
① 素材・商品・ブランド開発
      「ブランド」と「技術」の融合:
       両社の「ブランド力」や「技術力」を活かした新発想の商品、ブランドの開発

                                   2
           独自素材を活かした商品開発:
            生活習慣対策サプリメント、アンチエイジング等のスキンケア商品の開発
② 共同研究・事業開発の推進
           「生活習慣病」「脳機能」「フレイル」「リハビリ対策」「免疫」「腸内環境」等の
                   、    、     、       、   、
            分野における共同研究
           酵母・発酵技術を活かした化粧品等の共同開発
           新たなビジネスモデルの開発
③ インフラの相互利用
           生産面での協業
           チャネルの相互乗り入れ:
            キリンの自動販売機チャネル、ファンケルの直販チャネル等の活用


(2)資本提携の内容
 キリンは、ファンケル創業者である池森賢二氏他 5 名(個人)および池森氏らの資産管理会社
との間で、各当事者から、それぞれ個別に、ファンケルの発行済株式を、市場外の相対取引を通
じて譲り受ける旨に合意しました(以下「本譲渡」。本譲渡は 2019 年 9 月 6 日付で実行される
                      )
予定です。
 また、本譲渡によるキリンの取得株式数は合計 39,540,400 株であり、株式の取得総額は 1,293
億円です。本譲渡後のキリンの所有割合は、2019 年 3 月末時点におけるファンケルの発行済株
式総数(130,353,200 株)に対し 30.3%※2、本譲渡後のキリンの議決権割合は、2019 年 3 月末
時点におけるファンケルの総議決権数(1,198,195 個)に対し 33.0%※2となります。


 ※2       小数点以下第2位を四捨五入



(3)役員の派遣
 キリンおよびファンケルは、本資本業務提携契約において、キリンがファンケルの常勤取締役
候補者 1 名、非常勤取締役候補者 1 名および常勤監査役候補者 1 名を、それぞれ指名する権利
を有することについて合意しています。また、ファンケルは、2020 年 6 月開催予定の同社定時
株主総会において、キリンの指名する候補者をファンケルの取締役および監査役に選任する旨
の議案を上程する予定です。


3.本資本業務提携の当事会社の概要
(1)キリンの概要
                                                    (2018 年 12 月 31 日現在)
(1)        名               称   キリンホールディングス株式会社
(2)        所       在       地   東京都中野区中野 4 丁目 10 番 2 号
(3)        代表者の役職・氏名           代表取締役社長 磯崎 功典
(4)        事   業       内   容   グループの経営戦略策定および経営管理
(5)        資       本       金   102,046 百万円

                                         3
(6)   設 立 年 月 日           1907 年 2 月 23 日
                           日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)8.25%
                           日本トラスティ サービス信託銀行株式会社
                                   ・            (信託口)5.15%
                           明治安田生命保険相互会社 3.75%
                           JP MORGAN CHASE BANK 380055 3.43%
                           日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口5)
                           2.02%
                           日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口4)
                           1.96%
(7)   大株主および持株比率
                           SSBTC CLIENT OMNIBUS ACCOU
                           NT 1.78%
                           STATE STREET BANK WEST CLI
                           ENT - TREATY 505234                          1.66%
                           日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口7)
                           1.56%
                           STATE         STREET BANK AND TRUS
                           T   COMPANY 505001                   1.49%
                               資本関係           キリンとファンケルの間には、記載すべ
                                              き資本関係はありません。
                               人的関係           キリンとファンケルの間には、 記載すべ
                                              き人的関係はありません。
      上場会社と当該会社                取引関係           キリンとファンケルの間には、 記載すべ
(8)                                           き取引関係はありません。
      と の 間 の 関 係
                            関連当事者へ            ファンケルは、キリンの関連当事者には
                             の該当状況            該当しません。また、 キリンの関係者お
                                              よび関係会社とファンケルの関係者お
                                              よび関係会社の間には、 特筆すべき資本
                                              関係 人的関係 取引関係はありません。
                                                ・    ・
(9)   当該会社の最近3年間の連結経営成績および連結財政状態
                  決算期      2016 年 12 月期       2017 年 12 月期       2018 年 12 月期
資     本       合       計      959,188 百万円      1,229,139 百万円     1,200,920 百万円
資     産       合       計    2,422,825 百万円      2,398,572 百万円     2,303,624 百万円
1 株当たり親会社所有者帰属持分                   773.82 円        1049.55 円            1043.37 円
売     上       収       益    1,853,937 百万円      1,863,730 百万円     1,930,522 百万円
事     業       利       益      181,982 百万円       194,609 百万円        199,327 百万円
営     業       利       益      196,590 百万円       211,000 百万円        198,322 百万円
税     引   前       利   益      208,151 百万円       233,711 百万円        246,852 百万円
親会社の所有者に帰属する当期利益             148,918 百万円       241,991 百万円        164,202 百万円
基本的1株当たり当期利益                       163.19 円         265.17 円             183.57 円
基本的1株当たり配当金                        39.00 円           46.00 円              51.00 円

                                      4
(2)ファンケルの概要
                                                                   (2019 年 3 月 31 日現在)
(1)   名                   称   株式会社ファンケル
(2)   所           在       地   神奈川県横浜市中区山下町 89 番地 1
(3)   代表者の役職・氏名               代表取締役 社長執行役員 CEO 島田 和幸
(4)   事       業       内   容   化粧品・健康食品の研究開発、製造および販売
(5)   資           本       金   10,795 百万円
(6)   設 立 年 月 日               1981 年 8 月 18 日
                               池森賢二           9.53%
                               株式会社ケイアイ                6.64%
                               日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 6.56%
                               日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口)
                               5.13%
                               株式会社ピローズ 4.04%
(7)   大株主および持株比率
                               池森政治           3.21%
                               宮島明子           3.07%
                               宮島弘光           3.00%
                               池森行夫           2.25%
                               日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口9)

                               1.91%
                                  資本関係                 ファンケルとキリンの間には、記載すべ
                                                       き資本関係はありません。
                                  人的関係                 ファンケルとキリンの間には、 記載すべ
                                                       き人的関係はありません。
      上場会社と当該会社                   取引関係                 ファンケルとキリンの間には、 記載すべ
(8)                                                    き取引関係はありません。
      と の 間 の 関 係
                                関連当事者へ                 ファンケルは、キリンの関連当事者には
                                 の該当状況                 該当しません。また、 ファンケルの関係
                                                       者および関係会社とキリンの関係者お
                                                       よび関係会社の間には、 特筆すべき資本
                                                       関係 人的関係 取引関係はありません。
                                                         ・    ・
(9)   当該会社の最近3年間の連結経営成績および連結財政状態
                      決算期       2017 年 3 月期             2018 年 3 月期        2019 年 3 月期
 連    結       純       資   産       72,402 百万円             75,597 百万円         60,916 百万円
 連    結       総       資   産       85,677 百万円             92,380 百万円         80,307 百万円
                          ※
1 株当たり連結純資産                            568.57 円                 588.40 円        500.59 円
 連    結       売       上   高       96,305 百万円             109,019 百万円       122,496 百万円
 連    結   営       業   利   益        2,244 百万円              8,448 百万円         12,387 百万円
 連    結   経       常   利   益        2,385 百万円              8,650 百万円         12,348 百万円

                                           5
 親会社株主に帰属する
                                   5,146 百万円            6,191 百万円    8,649 百万円
 当    期    純       利       益
 1 株当たり連結当期純利益※                         40.96 円            48.83 円      68.82 円
1 株 当 た り 配 当 金※                        29.00 円            29.00 円      30.00 円
※ファンケルは、2018 年 12 月 1 日付で普通株式 1 株につき普通株式 2 株の割合で株式分割を
 実施しております。このため、2017 年 3 月期の期首に当該株式分割が行われたものと仮定し
 て、1 株当たり連結純資産、1 株当たり連結当期純利益および 1 株当たり配当金を算定してお
 ります。




4.日程
(1)    取締役会決議日(ファンケル) 2019 年 8 月 6 日
(2)    取 締役会決 議日(キ リン ) 2019 年 8 月 6 日
(3)    資本業務提携契約締結日                     2019 年 8 月 6 日
(4)    本譲渡の株式譲渡契約締結日 2019 年 8 月 6 日
(5)    株       式       譲       渡   日   2019 年 9 月 6 日(予定)


5.今後の見通し
 本資本業務提携がキリンおよびファンケルの連結業績に与える影響等につきましては当面は
軽微である見通しですが、今後の両社における提携関係の発展・強化により、中長期的には両社
の業績および企業価値の向上に資するものと考えております。今後、開示すべき事実が決定した
場合には、速やかに公表いたします。


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