2453 JBR 2020-05-22 15:30:00
自社株価予約取引包括契約の締結並びに第1回自社株価予約取引の申込みに関するお知らせ [pdf]

                                                             2020 年5月 22 日
各    位
                                 会社名       ジャパンベストレスキューシステム株式会社
                                 代表者名      代表取締役                 榊原   暢宏
                                           (コード:2453     東証第一部・名証第一部)
                                 問合せ先      取締役執行役員               若月   光博
                                                          (TEL:052-212-9908)


      自社株価予約取引包括契約の締結並びに第1回自社株価予約取引の申込みに関するお知らせ


     当社は、2020 年5月 22 日開催の取締役会において、EVOLUTION Financial Group の一員である EVO FUND
    (以下「エボリューション」といいます。
                      )との間で、自社株価予約取引に係る契約(以下「本契約」とい
    います。
       )を締結することを決議いたしましたので、その背景および取引概要について下記のとおりお知ら
    せいたします。


                                       記


<自社株価予約取引の概要>
    「自社株価予約取引」とは、取引当初時の当社普通株式の時価に基づいた「先渡価格」を予め設定し、将来の契約
終了時点の当社普通株式の株価に基づく「終了時基準価格」と当該先渡価格との差額を現金決算する取引で、以下
の効果をもたらす取引です。


⚫    終了時基準価格>先渡価格 --- 当社の差金受取り(株価上昇メリット)
⚫    終了時基準価格<先渡価格 --- 当社の差金支払い(株価下落リスク)


    自社株価予約取引の実行に際しては、当社からの当該取引の申込みの後に、本契約に基づく取引(以下「本
取引」といいます。)のヘッジ取引としてエボリューションが取引所金融商品市場において当社普通株式を取
得する旨の連絡を受けております。このように当社普通株式が買付けられるという点において、自社株価予約
取引は自己株式の取得に類似しておりますが、下表に示すとおり両者は異なる性質を持つ異なる取引です。
    なお、本取引の履行によって、当社自らが自己株式を取得するものではありません。また、本取引のヘッジ
取引としてエボリューションが取得する当社普通株式の所有権および議決権はエボリューションに帰属しま
す。


<自社株価予約取引と自己株式の取得との比較表>
         比較項目                 自社株価予約取引                    自己株式の取得
バランスシート効果               オフバランス取引                   純資産の減少
                                                   借入金で実施する場合、負債の増加
                                                   を伴う
                                                   ROE(株主資本利益率)や EPS(一株
                                     当たり利益)といった株価指標の向
                                     上に資する
会計上の取扱い          損益取引                資本取引
                 決算期毎に時価評価する
純資産への影響          純資産は減少しない           純資産は減少する
資金負担             自社株価予約取引の申込金として、    当社普通株式を取得する分だけ資
                 両当事者が予め合意する金額の金銭    金負担が発生
                 を、エボリューションに差し入れる
                 (注1)
                 なお、取引条件が確定した際、申込差
                 入額が本取引の対象株式数に先渡価
                 格を乗じた金額を上回る場合には、
                 かかる余剰金額については直ちに当
                 社に返還される
当社株式の取得          なし                  当社が、当社普通株式を買付ける
                 但し、本契約の相手方であるエボリ
                 ューションが、自社株価予約取引の
                 対象株式数を上限として当社株式を
                 買付ける
当社株式の所有権及び議決権    買付けられた当社株式の所有権はエ    買付けた自己株式の所有権は当社
                 ボリューションに帰属し、議決権行    に帰属し、かつ議決権は行使できな
                 使もエボリューションの裁量により    い
                 判断される
出口               現金決済                ①   金庫株として保有
                                     ②   消却
                                     ③   再放出
(注1)本取引が終了する場合、エボリューションは、当社から受領した申込金の全額を当社に対して返還す
  ることとなっています。


1.本契約採用の背景及び目的
 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、経済活動が停滞し先行き不透明感が増しております。このよう
な状況だからこそ「困っている人を助ける」事業活動は、ESG 経営を念頭に置き、ステークホルダーとの対話
に今まで以上に取り組む方針です。当社はコロナ禍の状況において、下記の2点に取り組んでおります。
(1)環境の変化に適合した営業活動として、新たなサービスを開始しております。
(2)財務基盤の強化として、期初より当座貸越契約の締結に重点を置き、本開示日時点で決定しているものと
 して「13 行と契約、借入限度額 34 億円」を確保しております。
 当社は今後とも企業価値向上のため、市場環境の変化に適合した経営と財務基盤の強化を図ることを、重要
な目的としてまいります。
 今般、当社は自社株価予約取引を行うことが、以下のとおり、市場環境の変化に適合した経営と財務基盤の
強化にも資するものと判断し、本契約締結に至りました。
(1) 本契約を締結することによって、将来における株価の上昇局面がおとずれた際には、満期日までに取引所
  金融市場に売却を行うことにより、その収益を得ることが出来、財務基盤の強化を図ることが期待できま
  す。
(2)当社との業務提携先、投資家への売却により、当社事業との親和性が高くシナジーが期待できる企業との
  資本・業務提携の実施を円滑に行うことが可能となり、柔軟に市場環境の変化に適合した経営に資するも
  のとなります。
(3)将来的に自己株式の取得も可能で、株主還元及び資本効率の向上を図ることもできるため、この点でも柔
  軟に市場環境の変化に適合した経営に資するものとなります。
 これらのことから、本取引の実施は、当社が従前より掲げる企業価値向上に向けた取組みに対して、有益で
あると判断し、実施を決定いたしました。
 一方で、本取引はオフバランス取引としてのメリットがあるものの、株価変動リスクにより当社の損益に影
響を与える可能性があるため、本取引の対象とする株式数の総数は 600,000 株を上限としておりますが、慎重
に議論を重ねた結果、そのうち 300,000 株を目処として本日、本取引の第1回目の申し込みを行います。なお
第2回目以降については、初回の取組みと株式市場の状況を加味したうえで実施の有無を決定いたします。


2.第1回自社株価予約取引契約の概要
 本契約に基づく個別の本取引の対象株式数の総数は 600,000 株(以下「対象株式総数」といいます。)を上限
としております。本契約に基づく個別の本取引は、対象株式総数を充足するまでは複数回に分けて異なる時期
に行われることがあり、個別の取引に係る先渡期間は重複することがあります。第1回自社株価予約取引契約
は、本契約に基づき行われる初回の取引として、下記(4)に記載される対象株式数を上限に、その一部若しくは
全部について、当社とエボリューションとの間で締結される自社株価予約取引です。
 当社は、本日、第1回自社株価予約取引契約の申込みを行います。上記申込みに伴い、エボリューションは、
対象株式数の範囲内で当社普通株式の買付けを行うことができます。但し、かかる買付けはエボリューション
の裁量により行われるため、エボリューションが、必ずしも対象株式数の上限まで買付けを行うというわけで
はありません。
 第1回自社株価予約取引契約の概要は、以下のとおりです。
 (1)   取引実行予定日       下記(4)に記載される対象株式数の上限まで買付けを行った日、又は
                     下記(5)に記載される買付可能期間が終了した日
 (2)   取引の種類         株式先渡取引(差金決済)
 (3)   対象株式          当社普通株式
 (4)   対象株式数         上限 300,000 株(令和2年3月 31 日時点の当社総株主の議決権数の
                     0.97%相当)。なお、当社が自社株価予約取引の申込みをする際には、
                     当社が対象株式に関する金融商品取引法第 166 条第2項に定める重要
                     事実又は同法第 167 条第2項に定める公開買付け等の実施に関する事
                     実若しくは公開買付け等の中止に関する事実を認識していないこと
                     が前提となる。
 (5)   エボリューションによる   2020 年5月 25 日~2020 年6月5日
       対象株式の買付可能期間
 (6)   エボリューションによる   取引所金融商品市場において取得予定。
       対象株式の取得方法
 (7)   先渡期間          第1回自社株価予約取引契約の締結時点から1年間とする。但し、当
                     社とエボリューションとは、協議のうえ、合意する条件で先渡期間を
                     延長することができる。
 (8)   先渡価格          下記(9)に記載する当初基準価格
(9)    当初基準価格        エボリューションが本取引のヘッジ・ポジションの構築のために買付
                     けた対象株式の買付価格の売買高加重平均値。
(10)   先渡購入者         当社
(11)   先渡売却者         エボリューション
(12)   決済            以下の状況に応じて現金決済を行う。
                     ①    決済基準金額
                          下記(13)に記載する終了時基準価格から先渡価格を差引いた金
                          額の絶対値に、対象株式数を乗じた金額。
                     ②    終了時基準価格>先渡価格の場合
                          終了時基準価格-先渡価格が正の値(株価上昇)であれば、当社
                          はエボリューションから決済基準金額の 90%相当額を受取る。
                     ③    終了時基準価格≦先渡価格の場合
                          終了時基準価格-先渡価格が負の値(株価下落)であれば、当社
                          はエボリューションに対して決済基準金額 100%相当額を支払
                          う。
(13)   終了時基準価格       エボリューションが本取引について、終了時基準価格計算開始日から
                     満期日又は期限前解約が決定した日(当日を含む。 までの実務上可能
                                            )
                     な限り早い期間に、本取引のヘッジ・ポジションの解消のために売付
                     けられた対象株式の売付価格の売買高加重平均値。
(14)   終了時基準価格計算開始   本取引の実行に際し、エボリューションにより通知される日付。
       日             当該日付は、エボリューションがヘッジ・ポジションの解消のための
                     対象株式の売付けを行うにあたり、市況等を勘案した上で最低限必要
                     とされる期間を計算し、当該期間を確保するために設定される。
                     但し、エボリューションは、本取引の期限前解約の時期や対象株式の
                     出来高の推移を鑑み、日付を変更できる。
(15)   エボリューションによる   下記いずれかの方法を想定している。
       対象株式の売付方法     ①    取引所金融商品市場における取引による売却
                     ②    立会外取引又は市場外取引による売却(ブロック取引等)
                     ③    事前公表型の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)への応募によ
                          る売却
                     なお、エボリューションが本取引のヘッジ・ポジション解消のための
                     対象株式の売付けを取引所金融商品市場において行う場合には、価格
                     については金融商品取引法施行令第 26 条の 4 及び有価証券の取引等
                     の規制に関する内閣府令第 12 条“空売り規制”に、また数量について
                     は有価証券等の規制に関する内閣府令第 17 条第 3 号の規定にそれぞ
                     れ準ずる規制をそれぞれ遵守するものとし、市場株価及び出来高に配
                     慮しながら行うものとする。
(16)   期限前解約条項       当社が自社株買いを行う場合及び当社が指定する投資家が対象株式
                     の購入に同意する場合は、本取引において、満期日までの期間、当社
                     が書面による通知をすることにより、その全部又は一部を任意に期限
                     前解約することができる。また、本取引に関し、対象株式の時価が先
                     渡価格以上の場合であって、かつ、立会外又は市場外によるブロック
                      取引で対象株式の購入を希望する投資家が現れた場合、エボリューシ
                      ョンは、その裁量により、本取引の全部又は一部を第1回自社株価予
                      約取引契約記載の条件にて期限前解約することができる。エボリュー
                      ションは、期限前解約後速やかに、当社に対して、書面による通知を
                      する。
                      なお、当社が期限前解約の通知を行う際には、当社及びエボリューシ
                      ョンが対象株式に関する金融商品取引法第 166 条第2項に定める重要
                      事実又は同法第 167 条第2項に定める公開買付け等の実施に関する事
                      実若しくは公開買付け等の中止に関する事実を認識していないこと
                      が前提となる。
 (17)   期限前解約条項に基づく   なし
        期限前解約に伴うペナル
        ティ・コスト(損害金)
 (18)   申込金           本取引について、当社はエボリューションに対して、本取引の先渡価
                      格に対象株式数を乗じて算出される金額の申込金を差入れる。なお、
                      取引条件が確定した際、申込金差入額が本取引の対象株式数に先渡価
                      格を乗じた金額を上回る場合には、かかる余剰金額については直ちに
                      当社に返還される。また、本取引が終了する場合、エボリューション
                      は、当社から受領した申込金の全額を当社に対して返還する。
                      なお、申込金とは別に本取引の媒介者として支援業務を提供する
                      EVOLUTION JAPAN 証券株式会社へのアレンジメント手数料を払込みす
                      る。
 (19)   先渡価格の調整       対象株式について株式分割、株式併合、その他対象株式の理論価格に
                      変動を及ぼす事象(時価による新株式発行等は含まれない)が生じた
                      場合には、先渡価格は調整される。


 なお、会計上の取扱いについては、ヘッジ会計を適用せず、四半期決算ごとに時価評価いたします。すなわ
ち、決算期末における当社普通株式の時価が先渡価格を上回った場合は、
                                「営業外収益」を計上いたします。営
業外収益の計上は当社株価の上昇要因になると期待され、実際に株価が上昇した場合、更なる営業外収益の計
上につながります。一方で、決算期末における当社普通株式の時価が先渡価格を下回った場合は「営業外費用」
を計上いたします。営業外費用の計上は当社株価の下落要因となり、実際に株価が下落した場合、更なる営業
外費用を計上するおそれがあります。


3.自社株予約取引終了時における選択肢
 当社が本取引のメリットを最大限に享受するため、本取引の出口戦略としては以下の選択肢があり、当社の
経営判断、株価の変動に応じて機動的に決定することができる仕組みとなっております。
a)満期終了
 当社株式をめぐる市場環境がより改善し、株価が当社の実態を適切に反映するであろう先渡期間終了時点で、
終了時基準価格によって決済する。
b)自己株式の取得のキャッシュフロー・ヘッジ
 将来、先渡期間中に当社株価が上昇し、かつ当社が自己株式の取得を決定し、その時点での株価による自己
株式の取得を行った際に、本契約についても同時に期限前解約し、終了時基準価格によって決済する。
c)新しい投資家の発掘と株主構成再編
 本契約期間中において、当社が IR(インベスター・リレーションズ)活動を行い、当社の経営に賛同して下
さる新しい投資家等が現れた場合、当該投資家とエボリューションが合意することを条件に、エボリューショ
ンが対象株式を当該投資家へ売却する。本契約についても、同時に期限前解約し終了時基準価格によって決済
する。
d)契約更改
 本契約期間終了時点における金融・経済情勢を勘案して、エボリューションとの合意を条件に、本契約を延
長する。
e)解約
 市場環境の変化等に応じて、本取引を期限前解約し、終了時基準価格によって決済する。


4.エボリューションの概要
  (1)    名               称   EVO FUND (エボ    ファンド)
                             c/o Intertrust Corporate Services (Cayman) Limited
  (2)    所       在       地   190 Elgin Avenue, George Town, Grand Cayman KY1-9005, Cayman
                             Islands
  (3)    設   立       根   拠   ケイマン諸島法に基づく免税有限責任会社
  (4)    組   成       目   的   投資目的
  (5)    組       成       日   2006 年(平成 18 年)12 月
                             払込資本金:1 米ドル
  (6)    出 資 の 総 額
                             純資産:約 37.6 百万米ドル(2020 年3月 31 日時点)
                             払込資本金:マイケル・ラーチ                約 50%
                             EVOLUTION JAPAN 株式会社      約 50%
         出資者・出資比率・
  (7)                        (上記合計は 100%であり、EVOLUTION JAPAN 株式会社の最終受益者はマ
         出 資 者 の 概 要
                             イケル・ラーチ 100%です。
                                           )
                             純資産:自己資本           100%
         代 表 者 の 役           代表取締役       マイケル・ラーチ
  (8)
         職   ・       氏   名   代表取締役       リチャード・チザム
  (9)    国内代理人の概要            該当事項はありません。
                             上場会社と当該フ
                                                 該当事項はありません。
                             ァンドとの関係
         上 場 会 社 と           当社と当該ファン
  (10)   当該ファンドの             ド代表者との間の            該当事項はありません。
         関               係   関              係
                             当社と国内代理人
                                                 該当事項はありません。
                             と の 間 の 関 係


5.今後の見通し
 本自社株価予約取引による当社の業績への影響は、四半期ごとに時価評価を行い、当社株価が本取
引に係る先渡価格を上回る場合は営業外収益を、先渡価格を下回る場合は営業外損失として反映され
ます。
                                                                                       以 上