2433 博報堂DY 2019-11-29 15:00:00
2020年3月期 上期 決算説明会資料(中期経営計画の進捗状況)<解説つき> [pdf]

社長の水島でございます。


それでは、当社グループの中期経営計画の進捗状況についてご説明いたします。




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当社グループは、2024年3月期を最終年度とする新たな中期経営計
画を策定し、5月に発表いたしましたが、同計画に則り、すでに具体
的な取り組みを開始しております。


2020年3月期上期における各種取り組みの進捗状況について、ご説
明させて頂きます。




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まずは、売上総利益の状況についてです。
本中期経営計画では、メルカリ株式以外も含めた投資事業全体の影響
を除外した「調整後売上総利益」の年平均成長率をモニタリング指標
としております。


上期の調整後売上総利益は、主戦場である国内の広告市場が弱い動き
となる中、シェアアップと収益率向上により、市場成長率を上回る伸
びを確保し、海外においても着実に伸長した結果、全体では前年比
+5.3%となりました。


また、各事業会社において、スライドに記載の通り、中期経営計画の
推進に向けた取り組みが活発化しております。
次のページで、いくつか具体的な動きについて、ご紹介させて頂きま
す。




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まず、博報堂についてです。
「クリエイティビティで社会に別解を生み出す」という方針を掲げ、
ビジュアルアイデンティティ(VI)を変更し、社内外に情報発信を行っ
ております。
また、生活全体がデジタル化する中で、あらゆるタッチポイントが生
活者に新たな体験とサービスを提供するインターフェースとなり、そ
こに新たなビジネスチャンスが生まれることに着目し、博報堂は、そ
れを「生活者インターフェイス市場」と名付けました。
先日、博報堂はこの市場をどのように捉え、如何に事業成長へつなげ
ていくかを示すフォーラムを開催し、皆様から高い評価を頂いており
ます。

大広も、中期経営計画の推進へ向けた体制整備に取り組んでおります
。
まず、本年度より、企業フィロソフィーを刷新するとともに、VIを変
更しました。
また、先月10月1日より、大広は会社分割により、クリエイティブ
とプロモーション領域における制作・キャスティング機能を「大広
WEDO(ウィードゥー)」として別会社化しました。
さらに、東京地区のオフィス統合も行っており、会社としての一体感
を高めるとともに、業務効率の向上や働き方改革に繋がるオフィス環
境の整備を進めております。




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続いて、中期経営計画で掲げた3つの成長基盤を中心に、体制や対応
力を強化してきた、ご覧の主な施策につき順番にご説明いたします。




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1つ目は、広義デジタル領域でのリーディングポジションの確立につい
てです。


成長するインターネットメディア領域での機能強化にあたり、総合広告
会社に加え、いわゆるインターネット専業の市場に対応する「次世代型
デジタルエージェンシー」の機能拡充にも注力することを新しい中期経
営計画で掲げました。
同機能を担うアイレップ社の売上高は連結ベースで前年比+23.1%と
大きく伸長。総合広告会社である博報堂・大広・読売広告社の3社単純
合算においても二桁以上の伸びを確保し、全体では+12.0%と、イン
ターネットメディア売上高の強い伸びが継続しております。


上期の具体的な施策については、スライドの「トピックス」の項目をご
参照ください。
引き続き、同領域にはリソースを積極投入し、機能強化を進め、広義デ
ジタル領域でのリーディングポジションの確立に努めてまいります。




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次に、ボーダレス化する企業活動への対応力強化についてです。


海外事業の売上総利益は、既存事業会社の伸長に加え、昨年度M&A
を行った会社の損益取り込み期間通年化による押し上げもあり、規模
の大きなアジアと北米がともに前年を上回り、前年比+6.2%の伸び
となりました。
調整後売上総利益に占める海外の比率も、21.4%と前年より0.2%
拡大しております。


上期の具体的な施策については、スライドの「トピックス」の項目を
ご参照ください。




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最後は、外部連携によるイノベーションの加速についてです。


中期経営計画発表時に、100億円規模のコーポレート・ベンチャー
キャピタル・ファンドを組成する旨お伝えしましたが、
本年7月に、「博報堂DY フューチャー・デザイン・ファンド」を組
成し、すでにご覧の企業への投資を開始しています。


また、事業会社においても、新たな事業創造に向けた体制整備や外部
企業との連携が始まっています。




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以上、当社グループの中期経営計画の進捗状況についてご説明しましたが
、最後に私から一言申し添えさせていただきます。


上期は、経済環境および広告市場が期初想定を下回る弱い動きとなる中、
主力事業ベースの調整後売上総利益の伸び率は前年比+5%以上となり、
最重要指標である投資事業も含めたのれん償却前営業利益も、期初公表の
見通しを上回る着地となるなど、新中期経営計画はまずまずの形でスター
トを切ることができたと考えております。


下期は、依然として先行き不透明感の強い状況が続いていますが、ビジネ
ス環境の見極めに一層の注意を払いつつ、引き続き、中期経営計画の実現
へ向けた戦略投資は積極的に行い、競争力強化と大きな事業成長を目指し
てまいります。


どうもありがとうございました。




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