2433 博報堂DY 2021-08-20 12:00:00
2022年3月期 第一四半期 決算説明会 質疑応答要旨 [pdf]

                  博報堂 DY ホールディングス
          2022 年 3 月期 第 1 四半期連結決算説明会 質疑応答要旨


                              2021 年 8 月 6 日(金) 14:00~15:00


説明者:専務執行役員 西岡 正紀
       執行役員   禿河 毅




    販管費について。M&A 影響を除けば前年並みの水準となっている。期初時点では昨年
     緊急避難的に回避した費用の反動増が発生するとの見通しだったが、増加していない
     要因は何か、また今後増加する見通しがあるか。


    今期の費用計画には、営業活動費の反動増に加えて戦略費用の投下、前期から進めている
構造改革による費用削減と、大きく分けて三つの要素がある。一点目の営業活動費について
は、コロナ禍の収束が遅れている影響とテレワークの推進から前期の低い水準を維持する
形で第 1 四半期を終えた。二点目の戦略費用の投下についてはデジタル人材の採用やシス
テム開発などから通期で 100 億規模を予定しているが、採用関連については下半期の比率
が高い想定であり、第 1 四半期では人件費の増加は穏やかな水準にとどまった。なおデジ
タル人材の採用は激戦となっており、スムーズな獲得とはいえない状況となっている。三点
目のコスト構造改革は、人件費とオフィス費用で効果がでた。
    これらから第 1 四半期の販管費は前年比+3%程度の水準となったが、今後計画が進行し
ていけば、今後の販管費はもう少し増えると考えている。




    売上総利益が過去最高を更新している。原価コントロールとマージンの上昇を推進し
     てきたと思うが、この環境下で過去最高を更新した背景は何か。


    売上高では投資事業除きで-2%と 19 年度水準にわずかに及ばなかったが、売上総利益で
は 19 年度と比較しても増加している。つまり 19 年度から売上総利益率が改善している。
    売総率の増加は、内製化の推進に加えてコールセンター業務などの業務内容・サービスの
変化による収益性の変化、また個々のビジネスでの外注費の見積もりや報酬形態の工夫な
ど、ベーシックな営業活動での努力の成果だと考えている。




    通常は第 1 四半期に比べて第 2 四半期の収益規模が大きくなる傾向があるが、現時点
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     で第 2 四半期の収益が第 1 四半期に比べて減少するような材料はあるか。


    大きなマイナス材料はないが、オリンピック前にクライアントに様子見の雰囲気があり、
テレビスポットでの五輪編成の影響もあり 7 月は若干一時的に停滞感が生じた。
しかし 8 月 9 月は再び回復感が戻っており、第 2 四半期では売上総利益ベースで第 1 四半
期よりも増えて着地できると見ている。
    一方、販管費は戦略投資の影響から第 1 四半期に比べて増加するので、営業利益では第 1
四半期並か緩やかな増加となるかもしれない。




    通期の営業利益予想は据え置いており、元々コロナ前の水準に戻るのは一年先という
     話であったが、足元の広告市況や調査会社の予測は上方修正しており、コロナ前の水準
     に戻るタイミングが前倒しになる感触はあるか。


    現時点では、今期の広告市場が 19 年度水準に戻ると自信を持って言える段階にはまだ達
していないと考えている。しかしそんな中でも我々としては、市場の伸びを上回り、売上総
利益で 19 年度水準を達成したい考えである。営業利益に関しては先行投資もあるので、現
時点では(コロナ前の水準を下回る)業績予想を変更していない。




    営業活動費について。第 1 四半期は前年並みの低水準となったが、これは緊急事態宣
     言の影響によるものなのか、コストコントロールによるものなのか。関連して、緊急事
     態宣言が解除される第 2 四半期以降の費用についてどう考えているか。


    期初の計画時点では 19 年度水準の利益を確保するためには営業活動費用も戻さざるを得
ないと考えていたが、ニューノーマルとして働き方、得意先との関わり方が変わったなかで、
完全にコロナ以前の水準に戻るとは現時点で考えられない。緊急事態宣言の解除以降はあ
る程度戻ると考えているが、今の段階では 19 年度並みには達しないという感触でいる。




    第 1 四半期の実績について、月次ではそれぞれどのような結果だったか。月を追うご
     とに状況が回復するような傾向があったか。


    第 1 四半期の実績は、月単位であまり大きな変化はなかった。期間を通じて回復が継続
した


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    人件費について。デジタル人材の採用は激戦とのことだが、計画に対して獲得が足りな
     い場合、予算を積み増して獲得するのか、予算を残して利益の上振れとするのか。


    デジタル人員の採用は 7 月を終えたところで計画に対して若干遅れが生じているが、計
画通りの採用は何としても実施したいと考えている。用意した人件費予算はきっちり消費
したい。




    広告市場の見方について。期初時点で通期二桁の回復を見通していたが、第 2 四半期
     以降についてどのように考えているか。



    現場からのヒアリングを通じて上半期の状況についてはある程度見通しが出来ているが、
下半期については不透明感があり、現時点ではっきりとした見通しは難しい。下半期のトピ
ックスとしてはモーターショーの中止は残念であるが、選挙関連の業務はプラス要素とし
て期待している。


                                         以   上




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