2433 博報堂DY 2020-12-03 15:00:00
2021年3月期 上期 決算説明会資料(中期経営計画)<解説つき> [pdf]

社長の水島でございます。


それでは、当社グループの中期経営計画の進捗状況についてご説明いたします。
当社グループは、2024年3月期を最終年度とするご覧の中期経営計画に則り、各
種取り組みを進めております。


2021年3月期上期における進捗状況について、ご説明させて頂きますので、次の
ページをご覧下さい。




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まずは、売上総利益の状況についてです。


投資事業の影響を除外した2021年3月期上期の「調整後売上総利益」は、
中期経営計画の初年度である2020年3月期は順調に拡大したものの、
本上期は、国内・海外ともにコロナ禍のマイナス影響が大きく、全体では前年比
▲17.2%と、前年を下回る結果となりました。


一方、このような厳しい環境下においても、
ニューノーマル時代の生活者のインサイトや企業のニーズをいち早く捉え、当社グ
ループのさまざまなケイパビリティを活かした事例が生まれており、
環境変化への対応も着実に進行しております。




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続いて、中期経営計画で掲げた3つの成長基盤を中心に、体制や対応力を強化し
てきた、ご覧の主な施策につき順番にご説明いたします。


次のページをご覧ください。




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1つ目は、広義デジタル領域でのリーディングポジションの確立についてです。


同領域の進捗を示す一つの指標であるインターネットメディア売上髙については、
これまで強い伸びを継続してきましたが、
本上期は、当社グループが強みを持つ業種においてコロナ禍の影響が大きく出た
こともあり、前年比▲11.1%となりました。


数字面では厳しい状況ではありましたが、先を見据えた新たな体制や対応力の強
化は、着実に進んでおります。
具体的な施策については、スライドの「トピックス」の項目をご参照ください。




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次に、ボーダレス化する企業活動への対応力強化についてです。


海外事業の売上総利益は、M&Aによる押上げもあり、アジアは前年並みの水準となり
ましたが、北米での落ち込みが大きく、
全体としては前年比▲8.3%と前年を下回る結果となりました。
一方、コロナ禍に伴うこの急激な売上総利益の減少に対して、いち早くコスト面での対
策を進めることで、
スライドに記載はありませんが、海外事業全体ののれん償却前営業利益は、二桁億
円の黒字を維持しております。


具体的な対応力強化の取組みについては、スライドの「トピックス」の項目をご参照く
ださい。




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最後は、外部連携によるイノベーションの加速についてです。


本上期においては、スライドに記載の通り、産業の枠を超えた多様なプレイヤーと
連携し、当社グループの「生活者発想」や「クリエイティビティ」を起点とした新事業
を推進するための取組みが活発化しております。
また、未来創造の技術としての「クリエイティビティ」を強化するための基盤構築にも
注力しております。




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これまでご説明してきました通り、当社グループは2024年3月期を最終年度とする
中期経営計画に沿って、各種戦略を推進しておりますが、
本計画で掲げた戦略の基礎となる「オールデジタル化の進行」は、コロナ禍の影響
により、さらに加速すると見ております。
そして、この変化に、柔軟かつスピーディーに対応していくことに変わりはないと考
えております。


一方で、足元の経済や広告市場は、コロナ禍により甚大なダメージを受けており、
今後の景気や広告市場の回復の道筋については、依然として不透明な状況が継
続しております。
現中期経営計画の数値目標設定にあたっては、計画期間内における国内経済(
名目GDP)と広告市場は、ともに年率+1.5%程度の成長を前提としておりましたが、
現在の状況としては、残念ながら、その前提に大きな変動が生じていると言わざる
を得ません。
そのような現状を踏まえると、現在の数値目標を掲げ続けることは適切ではないと
考えられ、数値目標については取り下げさせて頂きます。


新たな数値目標については、中期的な市場の見通しが合理的に算定可能となっ
たタイミングで検討を行い、適宜、公表させていただきます。




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以上、当社グループの中期経営計画の進捗状況についてご説明いたしましたが、
最後に私から一言申し添えさせていただきます。

コロナ禍を経て、生活者・企業・社会は大きく変化しつつあります。
以前の形に戻るのではなく、新しい価値観、新しいライフスタイル、新しい日常の形
へと世の中は変わり始めていると感じています。
そして、得意先ニーズやマーケティングの在り方も変化しています。
この大きな変化に対して当社グループも柔軟に変化していく必要があると考えてお
り、「提供サービス」のデジタルトランスフォーメーションと、「自社」の構造改革を推
進すべく、グループ横断で検討を開始するなど、各種取り組みを進めております。

足元の広告市場の状況としては、第2四半期以降、種目別にバラつきはありながら
も、広告市場全体としては持ち直しの動きがみられています。
下期のテレビスポットの市況についても当初の想定より回復が早いように感じてい
ますし、インターネットメディアの市場も今後着実に上向いてくると見ております。

引き続き、全社一丸となって、この苦境に立ち向かい、競争力強化と継続的な事業
成長の実現に注力し、企業価値の一層の向上に努めてまいります。

どうもありがとうございました。




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