2413 エムスリー 2020-05-15 15:00:00
2020年3月期 決算短信 [IFRS](連結) [pdf]

 
                     2020年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
                                                                                              2020年5月15日
上場会社名                エムスリー株式会社                                                              上場取引所      東
コード番号                2413                                            URL  https://corporate.m3.com/
代表者          (役職名) 代表取締役        (氏名)谷村    格
問合せ先責任者  (役職名) 取締役              (氏名)槌屋   英二                          (TEL)  03-6229-8900
定時株主総会開催予定日          2020年6月30日                                      配当支払開始予定日       2020年6月16日
有価証券報告書提出予定日 2020年6月30日                                                               
決算補足説明資料作成の有無 :有                                                                      
決算説明会開催の有無            :有(アナリスト向け)                                                                                         
 
                                                                                               (百万円未満四捨五入)
1.2020年3月期の連結業績(2019年4月1日~2020年3月31日)
  (1) 連結経営成績                                                                              (%表示は対前期増減率)
 
                                                                                    親会社の所有者に           当期包括利益
              売上収益         営業利益    税引前利益                           当期利益
                                                                                    帰属する当期利益             合計額
             百万円        %    百万円         %       百万円       %      百万円           %    百万円    %          百万円    %
 2020年3月期 130,973   15.8    34,337     11.5   34,610   11.9      24,153    13.1      21,635    10.5    22,331      4.3
 2019年3月期 113,059   19.7    30,800     12.1   30,942   12.6      21,346    11.0      19,577     8.0    21,414      9.4
 
               基本的1株当たり            希薄化後     親会社所有者帰属持分                           資産合計                  売上収益
                 当期利益            1株当たり当期利益     当期利益率                            税引前利益率                 営業利益率
                      円 銭               円 銭          %       %        %
 2020年3月期      31.89       31.88         16.3          19.3      26.2
 2019年3月期      30.22       30.20         21.6          24.4      27.2
(参考)持分法による投資損益       2020年3月期    △110百万円      2019年3月期     85百万円
(注) 当社は、2018年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っています。前連結会計年度の期首
       に当該株式分割が行われたと仮定し、「基本的1株当たり当期利益」及び「希薄化後1株当たり当期利益」を算
       定しています。
 
  (2) 連結財政状態
                                                       親会社の所有者に                 親会社所有者                1株当たり親会社
                 資産合計                資本合計
                                                        帰属する持分                  帰属持分比率                 所有者帰属持分
                    百万円                       百万円            百万円                               %             円 銭
 2020年3月期     221,839                  171,601              166,111                     74.9              244.24
 2019年3月期     137,306                  102,276               98,733                     71.9              151.97
 
  (3) 連結キャッシュ・フローの状況
                営業活動による                  投資活動による                    財務活動による                     現金及び現金同等物
               キャッシュ・フロー                キャッシュ・フロー                  キャッシュ・フロー                       期末残高
                        百万円                      百万円                        百万円                         百万円
 2020年3月期               26,789                   △49,883                      43,400                      47,948
 2019年3月期               17,749                    △8,783                     △5,008                       27,538
 
2.配当の状況
                                        年間配当金                                                            親会社所有者
                                                                                    配当金総額       配当性向
                                                                                     (合計)       (連結)
                                                                                                         帰属持分配当
               第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末                    期末             合計                                 率(連結)
                    円 銭          円 銭          円 銭          円 銭            円 銭          百万円             %       %
2019年3月期        -      0.00 -     7.00  7.00    4,535 23.2   5.0
 2020年3月期       -      0.00 -     8.50  8.50    5,768 26.7   4.3
 2021年3月期 (予想)  -      0.00 -     -     -             -      
(注)1 当社は、2018年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っています。前連結会計年度の期
          首に当該株式分割が行われたと仮定し、「配当性向(連結)」及び「親会社所有者帰属持分配当率(連結)」
          を算定しています。
       2 現時点において、2021年3月期の配当予想額は未定です。今後の資金需要動向とキャッシュ・フローの状況と
          を勘案し、株主配当の水準を決定する予定です。
 
3.2021年3月期の連結業績予想(2020年4月1日~2021年3月31日)
     2021年3月期の連結業績予想については、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大による当社グルー
   プの国内外の事業環境への影響について、合理的に算定することが困難であることから開示しておりません。連結業績
   予想について合理的な算定が可能となった段階で速やかに開示いたします。
 
※  注記事項
  (1) 期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動):無
 
  (2) 会計方針の変更・会計上の見積りの変更
    ①  IFRSにより要求される会計方針の変更:有
    ②  ①以外の会計方針の変更            :無
    ③  会計上の見積りの変更              :無
    ※ 詳細は、添付資料P.18「(7) 連結財務諸表注記 4 会計方針の変更」をご覧ください。
 
  (3) 発行済株式数(普通株式)
    ①  期末発行済株式数(自己株式を含む) 2020年3月期         678,645,600株 2019年3月期 647,957,200株
    ②  期末自己株式数                   2020年3月期      65,002株 2019年3月期      65,002株
    ③  期中平均株式数                   2020年3月期 678,454,248株 2019年3月期 647,810,235株
    ※ 当社は、2018年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っています。前連結会計年度の期首
       に当該株式分割が行われたと仮定し、「期中平均株式数」を算定しています。
 
 
※  決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です。
 
※  業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
  (将来に関する記述等についてのご注意)
    本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する事項は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断
  する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は
  様々な要因により大きく異なる可能性があります。
     
  (IFRSの適用について)
    当社は連結財務諸表の作成に当たり、2015年3月期より国際会計基準(IFRS)を適用しています。
     
  (決算補足説明資料)
    決算補足説明資料は、2020年5月15日(金)に当社ホームページに掲載いたします。
     
 
                                        エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

○添付資料の目次
 
    1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………         1
     (1) 当期の経営成績の概況 ………………………………………………………………………………………………       1
     (2) 当期の財政状態の概況 ………………………………………………………………………………………………       3
     (3) 当期のキャッシュ・フローの概況 …………………………………………………………………………………       3
     (4) 今後の見通し …………………………………………………………………………………………………………       3
    2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………………         3
    3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………………         4
     (1) 連結財政状態計算書 …………………………………………………………………………………………………       4
     (2) 連結損益計算書 ………………………………………………………………………………………………………       6
     (3) 連結包括利益計算書 …………………………………………………………………………………………………       7
     (4) 連結持分変動計算書 …………………………………………………………………………………………………       8
     (5) 連結キャッシュ・フロー計算書 ……………………………………………………………………………………       9
     (6) 継続企業の前提に関する注記 ………………………………………………………………………………………      10
     (7) 連結財務諸表注記 ……………………………………………………………………………………………………      10
      1   報告企業 ……………………………………………………………………………………………………………      10
      2   作成の基礎 …………………………………………………………………………………………………………      10
      3   重要な会計方針 ……………………………………………………………………………………………………      10
      4   会計方針の変更 ……………………………………………………………………………………………………      18
      5   重要な会計上の見積り及び判断方針 ……………………………………………………………………………      18
      6   セグメント情報 ……………………………………………………………………………………………………      19
      7   企業結合 ……………………………………………………………………………………………………………      22
      8   のれん ………………………………………………………………………………………………………………      28
      9   資本金及びその他の資本項目 ……………………………………………………………………………………      29
      10 配当金 ………………………………………………………………………………………………………………       31
      11 金融商品 ……………………………………………………………………………………………………………       32
      12 売上収益 ……………………………………………………………………………………………………………       37
      13 売上原価 ……………………………………………………………………………………………………………       38
      14 販売費及び一般管理費 ……………………………………………………………………………………………       38
      15 連結キャッシュ・フロー計算書の補足事項 ……………………………………………………………………       39
      16 1株当たり利益 ……………………………………………………………………………………………………       39
      17 後発事象 ……………………………………………………………………………………………………………       39
      18 連結財務諸表の承認 ………………………………………………………………………………………………       39
 
                                                             エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

1.経営成績等の概況
    (報告セグメントの変更について)
      従来「その他エマージング事業群」に含めていた医療機関運営サポート事業等については、事業規模の拡大に伴
     い、当連結会計年度から「サイトソリューション」に報告セグメントの区分を変更しています。
      なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメント区分に基づき作成したものを開示していま
     す。
         
    (1) 当期の経営成績の概況
      国内においては、医師会員28万人以上が利用する医療従事者専門サイト「m3.com」を中心に様々なサービスの展開
     をしています。
      メディカルプラットフォームにおいては、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度
     で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、会員へ
     医療情報以外のライフサポート情報を提供する「QOL君」等の一般企業向けマーケティング支援サービス等、顧客の
     意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。また、次世代MR「メディカルマーケター」の提供、医
     療系広告代理店等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。
      エビデンスソリューションでは、治験に参加する施設・対象患者を発見する治験支援サービス「治験君」を核に、
     大規模臨床研究支援サービス、治験業務の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を
     支援するSMO等の事業を、グループ各社を通じて提供しています。
      キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービス
     の展開を進めています。
      サイトソリューションでは、医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。
      さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」
      (https://www.AskDoctors.jp/)や医療福祉系国家試験の対策等の事業を行う株式会社テコムに加え、LINE株式会
     社と設立したオンライン医療事業を目的とした持分法適用関連会社「LINEヘルスケア株式会社」においてもサービス
     展開を進めています。
      海外においては、米国で、医療従事者向けウェブサイト「MDLinx」を運営し、この会員基盤を活かした製薬会社向
     けサービスの他、医師向けの転職支援サービスや治験支援サービスも展開しています。欧州では、英国で医師向けウ
     ェブサイト「Doctors.net.uk」において製薬会社向けサービスの展開を進める他、フランス、ドイツ、スペインで
     Vidal Groupを通じて医薬品情報データベースの提供を行っています。中国では、医療従事者向けウェブサイトに登
     録する医師会員数は300万人を超え、順調に拡大しています。インドにおいても合弁事業を開始しています。2020年3
     月には米国において採用マーケティング事業を行うNAS Recruitment Innovationを子会社化し、さらにインドの
     Manthan Software Services Pvt. Ltd.からグローバル医師向け市場調査事業を買収しています。
      また、日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、当社グループが世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及
     び医師パネルに登録する医師は合計で約600万人となっており、医師パネルを活用したグローバルな調査サービスの
     提供も行っています。
       
      当連結会計年度の業績は、以下の通りです。
      (当期の業績)                                                               (単位:百万円)
                             2019年3月期                    2020年3月期
                        (自    2018年4月1日             (自    2019年4月1日         比較増減
                         至    2019年3月31日)            至    2020年3月31日)
               売上収益               113,059                     130,973   +17,913   +15.8%

               営業利益               30,800                      34,337    +3,537    +11.5%

              税引前当期利益             30,942                      34,610    +3,668    +11.9%

               当期利益               21,346                      24,153    +2,806    +13.1%
           
 




                                            - 1 -
                                                     エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

(セグメントの業績)                                                             (単位:百万円)
                             2019年3月期            2020年3月期
                            (自   2018年4月1日      (自    2019年4月1日         比較増減
                             至   2019年3月31日)     至    2020年3月31日)

  メディカル  セグメント売上収益                   41,248               51,270    +10,022   +24.3%
プラットフォーム   セグメント利益                   15,391               19,253    +3,862    +25.1%

     エビデンス     セグメント売上収益             22,633               21,365    △1,268    △5.6%
    ソリューション      セグメント利益              5,985                4,699    △1,286    △21.5%
        キャリア   セグメント売上収益             13,710               15,393    +1,683    +12.3%
    ソリューション      セグメント利益              3,847                4,151      +304    +7.9%

      サイト      セグメント売上収益              9,182               12,223    +3,041    +33.1%
    ソリューション      セグメント利益                  881                944       +62    +7.1%
               セグメント売上収益             25,124               29,961    +4,837    +19.3%
         海外
                 セグメント利益              3,638                5,722    +2,083    +57.3%
    その他エマージ    セグメント売上収益              3,510                3,286      △224    △6.4%
     ング事業群       セグメント利益              1,603                  513    △1,090    △68.0%
               セグメント売上収益             (2,347)              (2,526)        -        -
         調整額
                 セグメント利益               (562)                (945)        -        -
        企業結合に伴う再測定による利益                    17                 -        △17        -
                     売上収益           113,059              130,973    +17,913   +15.8%
         合計
                     営業利益            30,800               34,337    +3,537    +11.5%
     
①       メディカルプラットフォーム
        各サービスが順調に拡大したことに加え、グループ会社の新規連結の効果もあり、メディカルプラットフォー
    ムセグメントの売上収益は、51,270百万円(前期比24.3%増)となりました。製薬マーケティングチームの強化
    等、将来の成長に向けた積極的な先行投資により、人件費を中心として売上原価・販管費は増加しているもの
    の、売上増加によりメディカルプラットフォームのセグメント利益は19,253百万円(前期比25.1%増)となりま
    した。なお、新規事業として取り組んでいるリハビリ施設運営の株式会社ワイズに関連する損失は830百万円
 (ワイズの営業損失410百万円、ワイズに係るのれんの減損損失420百万円)となっており、この影響を除いたメ
 ディカルプラットフォームのセグメント利益は前期比で29.8%の増加となりました。
   
② エビデンスソリューション
  CRO事業での治験プロジェクトは順調に進展したものの、安全性情報管理(PV)事業の大型のプロジェクトが
 終了したこと等によりセグメントの売上収益は21,365百万円(前期比5.6%減)、セグメント利益は4,699百万円
 (前期比21.5%減)となりました。
   
③ キャリアソリューション
  医師、薬剤師の転職者数の増加により業容が拡大し、キャリアソリューションセグメントの売上収益は、
    15,393百万円(前期比12.3%増)となりました。また、人員の採用等、成長のための先行投資による人件費の増
    加を増収により吸収し、セグメント利益は4,151百万円(前期比7.9%増)となりました。
 
④       サイトソリューション
     提携医療機関の増加に加え、訪問看護等の各事業が拡大し、売上収益は12,223百万円(前期比33.1%増)、セ
    グメント利益は944百万円(前期比7.1%増)となりました。
         
⑤       海外
        アジア地域の成長に加え、米国の治験事業が好調に推移し、海外セグメントの売上収益は29,961百万円(前期
 比19.3%増)、セグメント利益は5,722百万円(前期比57.3%増)となりました。
  
⑥ その他エマージング事業群
   売上収益は3,286百万円(前期比6.4%減)となりました。株式会社翻訳センター等が持分法適用関連会社から
 外れた影響等により、その他エマージング事業群のセグメント利益は513百万円(前期比68.0%減)となりまし
    た。
 


                                  - 2 -
                                               エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

      以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上収益は130,973百万円(前期比15.8%増)、営業利益は
     34,337百万円(前期比11.5%増)、税引前当期利益は34,610百万円(前期比11.9%増)、当期利益は24,153百万円
     (前期比13.1%増)となりました。なお、当期においては新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大に
     伴う事業環境への影響等を踏まえ、のれんにつき合計670百万円の減損損失を計上しております。
       
    (2) 当期の財政状態の概況
        当社グループは、第1四半期連結会計期間より、IFRS第16号「リース」を適用しました。この基準の適用の結果、
     2019年4月1日の連結財政状態計算書の有形固定資産が5,899百万円、無形資産が18百万円、その他の短期金融負債
     が2,420百万円、その他の長期金融負債が3,497百万円増加しています。
      資産合計は、前連結会計年度末比84,534百万円増の221,839百万円となりました。流動資産については、その他の
     短期金融資産が31,665百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比57,559百万円増の121,545百万円となりま
     した。非流動資産については、新規連結子会社の増加等により無形資産が7,452百万円増加し、また、のれんが7,044
     百万円増加したことにより、前連結会計年度末比26,974百万円増の100,294百万円となりました。
       負債合計は、前連結会計年度末比15,208百万円増の50,238百万円となりました。流動負債については、主にIFRS第
     16号「リース」の会計基準を期首から適用したこと等によりその他の短期金融負債が3,080百万円増加し、前連結会
     計年度末比10,145百万円増の38,144百万円となりました。非流動負債は、IFRS第16号「リース」の会計基準を期首か
     ら適用したこと等によりその他の長期金融負債が4,355百万円増加し、前連結会計年度末比5,063百万円増の12,094百
     万円となりました。
      資本合計は、前連結会計年度末比69,325百万円増の171,601百万円となりました。増資等により資本金及び資本剰
      余金がそれぞれ25,216百万円、26,682百万円増加したことによります。
         
    (3) 当期のキャッシュ・フローの概況
      当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末残高より20,409百万円増加し、47,948百
     万円となりました。
      営業活動によるキャッシュ・フローは、26,789百万円の収入(前期は17,749百万円の収入)となりました。収入の
     主な内訳は、税引前当期利益34,610百万円であり、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額9,735百万円です。
      投資活動によるキャッシュ・フローは、49,883百万円の支出(前期は8,783百万円の支出)となりました。定期預
     金の預入による支出16,761百万円、償却原価で測定する金融資産の取得による支出15,001百万円及び連結の範囲の変
     更を伴う子会社株式の取得による支出10,319百万円が発生しています。
      財務活動によるキャッシュ・フローは、43,400百万円の収入(前期は5,008百万円の支出)となりました。主に、
     株式の発行による収入50,183百万円が発生しています。
 
    (4) 今後の見通し
        2021年3月期の連結業績予想については、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大による当社グル
      ープの国内外の事業環境への影響について、合理的に算定することが困難であることから開示しておりません。連結
      業績予想について合理的な算定が可能となった段階で速やかに開示いたします。
         
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
      当社グループは、「インターネットを活用して、健康で楽しく長生きする人を一人でも増やし、不必要な医療コス
     トを1円でも減らすこと」を事業目的とし、日本にとどまらず米国、欧州、中国等、グローバルに事業を展開してい
     ます。このような状況を踏まえ、財務情報の国際的な比較可能性の向上や開示の拡充により、国内外の株主・投資家
     などの様々なステークホルダーズの皆さまの利便性を高めるため、2015年3月期より国際会計基準を適用していま
     す。




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                                                    エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

3.連結財務諸表及び主な注記
    (1) 連結財政状態計算書
                                                                      (単位:百万円)
                                            前連結会計年度                当連結会計年度
                              注記
                                           (2019年3月31日)           (2020年3月31日)
     資産                                                                           
       流動資産                                                                       
        現金及び現金同等物             11                   27,538                 47,948
        営業債権及びその他の債権          11                   28,314                 33,617
        その他の短期金融資産            11                    3,005                 34,669
        その他の流動資産                                     5,128                  5,311
        流動資産合計                                     63,986                 121,545
                                                         
                                                                                  
                                                         
       非流動資産                                                                      
        有形固定資産                                       1,563                  9,774
        のれん                   8                    44,129                 51,173
        無形資産                                       12,735                 20,187
        持分法で会計処理されている投資                                366                  5,339
        公正価値で測定する金融資産         11                    7,785                   6,061
        その他の長期金融資産            11                    2,574                   2,371
        繰延税金資産                                       1,465                  3,290
        その他の非流動資産                                    2,702                  2,099
        非流動資産合計                                    73,320                 100,294
       資産合計                                        137,306                221,839
 




                                   - 4 -
                                                   エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

 
                                                                     (単位:百万円)
                                           前連結会計年度                当連結会計年度
                             注記
                                          (2019年3月31日)           (2020年3月31日)
    負債及び資本                                                                       
     負債                                                                          
      流動負債                                                                       
       営業債務及びその他の債務          11                   14,516                 17,295
       未払法人所得税                                      5,765                  8,519
       ポイント引当金                                      1,532                  1,725
       その他の短期金融負債            11                      364                   3,444
       その他の流動負債                                     5,823                  7,161
       流動負債合計                                     27,999                 38,144
                                                                                 
      非流動負債                                                                      
       その他の長期金融負債            11                      317                   4,673
       繰延税金負債                                       3,767                  4,194
       その他の非流動負債                                    2,947                  3,227
       非流動負債合計                                      7,031                12,094
     負債合計                                         35,030                 50,238
                                                                                 
     資本                                                                          
       資本金                   9                     3,709                 28,925
       資本剰余金                 9                     6,390                 33,071
       自己株式                  9                      △52                    △52
       その他の資本の構成要素           9                       653                 △1,080
       利益剰余金                 9                    88,033                 105,246
      親会社の所有者に帰属する持分合計                            98,733                 166,111
      非支配持分                                         3,543                  5,490
     資本合計                                         102,276                171,601
     負債及び資本合計                                     137,306                221,839
 




                                  - 5 -
                                                  エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

    (2) 連結損益計算書
                                                                     (単位:百万円)
                                              前連結会計年度               当連結会計年度
                                 注記        (自 2018年4月1日          (自 2019年4月1日
                                            至 2019年3月31日)         至 2020年3月31日)
       売上収益                      6,12              113,059               130,973
       売上原価                       13              △49,216               △58,086
       売上総利益                                        63,843                72,886
       販売費及び一般管理費                 14              △36,054               △38,699
       持分法による投資利益                                      85                  △110
       企業結合に伴う再測定による利益                                 17                    -
       その他の収益                                        3,105                 1,418
       その他の費用                                        △196                △1,159
       営業利益                                         30,800                34,337
       金融収益                                            154                   312
       金融費用                                          △12                   △39
       税引前当期利益                                      30,942                34,610
       法人所得税費用                                     △9,595               △10,457
       当期利益                                         21,346                24,153
                                                                                
     以下に帰属する当期利益                                                                
       親会社の所有者に帰属                                   19,577                21,635
       非支配持分に帰属                                      1,769                 2,518
       合計                                           21,346                24,153
                                                                               
                                                                        (単位:円)
     親会社の所有者に帰属する1株当たり当期利益                                                      
       基本的1株当たり当期利益               16                 30.22                 31.89
       希薄化後1株当たり当期利益              16                 30.20                 31.88
 




                                 - 6 -
                                                     エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

    (3) 連結包括利益計算書
                                                                        (単位:百万円)
                                                 前連結会計年度               当連結会計年度
                                     注記       (自 2018年4月1日          (自 2019年4月1日
                                               至 2019年3月31日)         至 2020年3月31日)
     当期利益                                              21,346                24,153
     その他の包括利益(税引後)                                                                 
         純損益に振り替えられることのない項目                                                        
          確定給付制度に係る再測定                                      1                 △51
          公正価値で測定する金融資産の公正価値の純
                                                          65                  △584
          変動
         純損益に振り替えられることのない項目合計                             66                  △635
         純損益に振り替えられる可能性のある項目                                                       
          在外営業活動体の換算差額                                      4               △1,187
          持分法適用会社におけるその他の包括利益に
                                                          △3                    -
          対する持分
         純損益に振り替えられる可能性のある項目合計                              2               △1,187
         その他の包括利益(税引後)合計                                  68                △1,822
     当期包括利益合計                                          21,414                22,331
                                                                                   
     以下に帰属する当期包括利益                                                                 
         親会社の所有者に帰属                                    19,686                19,917
         非支配持分に帰属                                       1,728                 2,414
         合計                                            21,414                22,331
 




                                     - 7 -
                                                                                    エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

    (4) 連結持分変動計算書
         前連結会計年度(自 2018年4月1日                      至 2019年3月31日)
                                                                                                                 (単位:百万円)
                                                親会社の所有者に帰属する持分
                                                                                                                非支配
                       注記                                              その他の                                               資本合計
                                              資本                                     利益                          持分
                                資本金                       自己株式         資本の構                        合計
                                             剰余金                                    剰余金
                                                                        成要素
    2018年4月1日現在                  1,654        8,348         △51           515        72,018        82,484        2,684     85,167
     当期利益                                                                            19,577        19,577        1,769     21,346
     その他の包括利益                                                             109                         109         △41          68
    当期包括利益合計                        -            -            -           109        19,577        19,686        1,728     21,414
    所有者との取引額                                                                                                                    
     剰余金の配当            10                                                           △3,563        △3,563        △1,049    △4,612
     自己株式の取得                                                 △1                                       △1                      △1
     支配継続子会社に対
                                               △14                                                   △14            34         21
     する持分変動
     非支配持分の取得                                                                                          -           146        146
     株式報酬取引による
                       9            55           55                        30                         140                     140
     増加(減少)
     資本剰余金から資本
                       9         2,000       △2,000                                                    -                       -
     金への振替
     その他の資本の構成
     要素から利益剰余金         9                                                  △1              1            -                       -
     への振替
     その他                                          0                                                     0                       0
    所有者との取引額合計                   2,055       △1,958          △1            29       △3,562        △3,437         △869     △4,306
    2019年3月31日現在                 3,709        6,390         △52           653        88,033        98,733        3,543    102,276
          
         当連結会計年度(自              2019年4月1日         至       2020年3月31日)
                                                                                                                 (単位:百万円)
                                                親会社の所有者に帰属する持分
                                                                                                                非支配
                       注記                                              その他の                                               資本合計
                                              資本                                     利益                          持分
                                資本金                       自己株式         資本の構                        合計
                                             剰余金                                    剰余金
                                                                        成要素
    2019年4月1日現在                  3,709        6,390         △52           653        88,033        98,733        3,543    102,276
     当期利益                                                                            21,635        21,635        2,518     24,153
     その他の包括利益                                                          △1,718                     △1,718         △103     △1,822
    当期包括利益合計                        -            -            -        △1,718        21,635        19,917        2,414     22,331
    所有者との取引額                                                                                                                    
     剰余金の配当            10                                                           △4,535        △4,535        △1,352    △5,887
     支配継続子会社に対
                                              1,617                                                 1,617          391      2,008
     する持分変動
     非支配持分の取得                                                                                          -           494        494
     新株の発行             9        25,102       24,950                                                50,052                  50,052
     株式報酬取引による
                       9           115          115                        99                         328                     328
     増加(減少)
     その他の資本の構成
     要素から利益剰余金         9                                                △113            113            -                       -
     への振替
    所有者との取引額合計                  25,216       26,682           -          △14        △4,423         47,461        △467      46,994
    2020年3月31日現在                28,925       33,071         △52        △1,080       105,246       166,111        5,490    171,601
 




                                                           - 8 -
                                                       エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

    (5) 連結キャッシュ・フロー計算書
                                                                             (単位:百万円)

                                                     前連結会計年度               当連結会計年度
                                         注記       (自 2018年4月1日          (自 2019年4月1日
                                                   至 2019年3月31日)         至 2020年3月31日)
     営業活動によるキャッシュ・フロー                                                                 
      税引前当期利益                                              30,942                34,610
      減価償却費及び償却費                                            1,391                 4,493
      減損損失(又は戻入れ)                                             -                     670
      企業結合に伴う再測定による損益(△は益)                                  △17                      -
      金融収益                                                  △147                  △304
      金融費用                                                    35                     39
      持分法による投資損益(△は益)                                       △85                     110
      持分法適用の中止に伴う純損益(△は益)                                   △731                     -
      純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の売却益                              △40                   △544
      純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の評価損益(△は
                                                          △2,168                  △665
      益)
      営業債権及びその他の債権の増減額(△は増加)                              △2,736                △4,216
      営業債務及びその他の債務の増減額(△は減少)                                 304                  1,112
      ポイント引当金の増減額(△は減少)                                      119                    131
      その他の流動資産の増減額(△は増加)                                    △846                  △82
      その他                                                    419                    950
      小計                                                   26,439                36,303
      利息及び配当の受取額                                              59                    258
      利息の支払額                                                △35                   △38
      法人所得税の支払額                                           △8,714                △9,735
      営業活動によるキャッシュ・フロー                                     17,749                26,789
     投資活動によるキャッシュ・フロー                                                                 
      定期預金の預入による支出                                        △2,183               △16,761
      定期預金の払戻による収入                                           175                     -
      公正価値で測定する金融資産の取得による支出                                 △202                △2,102
      公正価値で測定する金融資産の売却による収入                                  615                  4,059
      償却原価で測定する金融資産の取得による支出                                   -                △15,001
      有形固定資産の取得による支出                                        △677                △1,848
      無形資産の取得による支出                                          △668                  △992
      敷金・保証金の取得による支出                                        △266                  △173
      敷金・保証金の返還による収入                                            9                   101
      貸付けによる支出                                              △497                  △15
      貸付金の回収による収入                                             30                     41
      連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出           7,15             △4,614               △10,319
      連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入           7,15                 -                       5
      持分法投資の取得による支出                                         △183                △5,126
      事業譲渡による収入                                               -                     102
      事業譲受による支出                          7,15               △354                △2,029
      その他                                                     32                    174
      投資活動によるキャッシュ・フロー                                    △8,783               △49,883
     財務活動によるキャッシュ・フロー                                                                 
      親会社の株主への配当金の支払額                                     △3,353                △4,533
      非支配持分株主への配当金の支払額                                      △841                △1,352
      短期借入金の返済による支出                                          △9                      -
      長期借入金の返済による支出                                         △869                  △186
      自己株式の取得による支出                                           △1                      -
      株式の発行による収入                                              47                 50,183
      リース負債の返済による支出                                           -                 △2,716
      非支配持分株主からの払込による収入                                       -                   2,004
      その他                                                     18                     -
      財務活動によるキャッシュ・フロー                                    △5,008                 43,400
     現金及び現金同等物の為替変動による影響                                    △151                    104
     現金及び現金同等物の増減額(△は減少)                                    3,806                20,409
     現金及び現金同等物の期首残高                                        23,732                27,538
     現金及び現金同等物の期末残高                                        27,538                47,948
 

                                 - 9 -
                                          エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

    (6) 継続企業の前提に関する注記
      該当事項はありません。
 
    (7) 連結財務諸表注記
      1 報告企業
       エムスリー株式会社(以下、「当社」)は、日本国に所在する株式会社です。本連結財務諸表は2020年3月31日
      を期末日とし、当社及び子会社(以下、「当社グループ」)並びに関連会社に対する当社グループの持分により構
      成されています。
       当社グループは、主に医療関連サービスとして、国内における医療従事者専門サイト「m3.com」を核としたイン
      ターネットとリアルオペレーションを活用した各種マーケティング関連事業を行うメディカルプラットフォーム事
      業、治験や大規模臨床研究の支援を行うエビデンスソリューション事業、国内における医療従事者を対象とした人
      材サービス事業を行うキャリアソリューション事業、医療機関の運営サポート事業や訪問看護事業等を行うサイト
      ソリューション事業、海外において医療従事者専門サイトを活用した医療関連会社向けマーケティング支援や調
      査、人材サービス等を行う海外事業等を行っています。
 
     2  作成の基礎
      (1) 連結財務諸表が国際会計基準に準拠している旨の記載
          当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下、「連結財務
         諸表規則」)」(1976年大蔵省令第28号)第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすこ
         とから、連結財務諸表規則第93条の規定により、国際会計基準(以下、「IFRS」)に準拠して作成しています。
 
      (2) 測定の基礎
          連結財務諸表は公正価値で測定する金融商品を除き、取得原価を基礎として作成しています。
 
      (3) 表示通貨及び単位
          連結財務諸表の表示通貨は、当社グループが営業活動を行う主要な経済環境における通貨(以下、「機能通
         貨」)である日本円であり、百万円未満を四捨五入して百万円単位で記載しています。
 
      (4) 未適用の新たな基準書及び解釈指針
          連結財務諸表の承認日までに新設又は改訂が行われた新基準書及び新解釈指針のうち、当社グループの連結財
        務諸表に重要な影響を与えるものはありません。
 
     3   重要な会計方針
         当社グループが採用する会計方針は、本連結財務諸表に記載されている全ての期間に継続して適用しています。
 
      (1) 連結の基礎
        ① 子会社
           子会社とは、当社により支配されている企業をいいます。支配とは、投資先への関与により生じる変動リタ
          ーンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、かつ、その投資先に対するパワーを通じてそれらのリター
          ンに影響を及ぼす能力を有している場合をいいます。
           子会社の財務諸表は、支配獲得日から支配喪失日までの間、当社グループの連結財務諸表に含まれていま
          す。
           当社グループ内の債権債務残高及び取引、並びに連結グループ内取引によって発生した未実現損益は、連結
          財務諸表の作成に際して消去しています。子会社の決算日が連結決算日と異なる場合、当該子会社について連
          結決算日に仮決算を行い、連結しています。
 
         ②   支配を喪失しない子会社における所有持分の変動
           支配を喪失しない子会社の当社グループの所有持分の変動は、資本取引として会計処理しています。当社グ
          ループの持分及び非支配持分の帳簿価額は、子会社に対する持分の変動を反映して調整しています。非支配持
          分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本の部に直接認識していま
          す。




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                                       エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

     ③   子会社の処分
       当社グループが子会社の支配を喪失する場合、処分損益は以下の差額として算定し、純損益で認識していま
      す。
         ・受取対価の公正価値及び残存持分の公正価値の合計
         ・子会社の資産(のれんを含む)、負債及び非支配持分の支配喪失時の帳簿価額
 
     ④   関連会社
       関連会社とは、当社グループがその企業の財務及び経営方針に対して、重要な影響力を有しているものの、
      支配をしていない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上、50%以下を保有する場合、
      当該他の企業に対して重要な影響力があると推定されます。
       関連会社に対する投資は、持分法により会計処理しています。連結財務諸表では、重要な影響力を有した日
      から喪失する日までの純損益及びその他の包括利益の当社グループの持分を認識するとともに、投資額を修正
      しています。関連会社の損失に対する当社グループの負担(持分相当額)が、当該関連会社に対する投資持分
      を上回った場合には、当該投資持分の帳簿価額をゼロまで減額し、当社グループが関連会社に代わって債務
      (法的または推定的債務)を負担する、または支払いを行う場合を除き、それ以上の損失を認識しておりませ
      ん。
       持分法では、当初の取得原価と、これに対応する投資先の「識別可能な資産及び負債の正味の公正価値」と
      の間に差額がある場合には、のれんとして投資の帳簿価額に含めています。当該のれんは関連会社に対する投
      資に含めて報告され、区別して認識されていないため、のれん個別ではなく、関連会社に対する投資全体を減
      損テストの対象としています。関連会社に対する投資が減損しているという客観的な証拠が存在するかを期末
      日に決定し、当該証拠がある場合、関連会社に対する投資の回収可能額と帳簿価額の差額を減損しています。
     
    (2) 企業結合
      当社グループは、企業結合に対して取得法を適用しています。譲渡対価には、当社グループから被取得企業の
     従前の所有者に対して移転した資産、発生した負債、及び当社グループが発行した持分の公正価値が含まれてい
     ます。譲渡対価には、条件付対価の公正価値が含まれています。企業結合において取得した識別可能な資産、引
     き受けた負債及び偶発負債は取得日の公正価値で測定しています。資産または負債とみなされた条件付対価の公
     正価値の事後の変動は、IFRS第9号に準拠して純損益として認識しています。
      企業結合に関連して当社グループに発生する取引費用は、発生時に費用処理しています。
      のれんは、譲渡対価と被取得企業の非支配持分の金額の合計が、支配獲得日における識別可能な取得資産及び
     負債の正味価額を上回る場合にその超過額として測定しています。一方、この差額が負の金額である場合には、
     直ちに純損益で認識しています。
      当社グループは、非支配持分を識別可能な被取得企業の純資産に対する非支配持分割合相当額で測定していま
     す。段階的に達成する企業結合の場合、当社グループが以前に保有していた被取得企業の持分は支配獲得日の公
     正価値で再測定し、発生した利得又は損失は純損益で認識しています。
      なお、当社グループはIFRS第1号の免除規定を採用し、IFRS移行日(2013年4月1日)より前の企業結合に関
     して、IFRS第3号「企業結合」(以下、「IFRS第3号」)を遡及適用しておりません。
 
    (3) 外貨換算
     ①   外貨建取引
         外貨建取引は、取引日における為替レートで当社グループ各社の機能通貨に換算しています。外貨建の貨幣
      性資産及び負債は、期末日の為替レートで機能通貨に再換算しています。公正価値で測定される外貨建の非貨
      幣性資産及び負債は、当該公正価値の測定日における為替レートで機能通貨に再換算しています。
       これら取引の決済から生じる外国為替差額ならびに外貨建の貨幣性資産及び負債を期末日の為替レートで換
      算することによって生じる為替換算差額は、純損益で認識しています。但し、非貨幣性項目の利益又は損失が
      その他の包括利益に計上される場合は、為替換算差額もその他の包括利益に計上しています。




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     ②       在外営業活動体
          在外営業活動体の資産及び負債(取得により発生したのれん及び公正価値の調整を含む)については期末日
         の為替レート、収益及び費用については、会計期間中の為替レートが著しく変動していない限り、その期間の
         平均為替レートを用いて表示通貨である日本円に換算しています。
          在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる為替換算差額は、その他の包括利益の「在外営業活動体の換算
         差額」として認識し、その他の資本の構成要素に含めています。在外営業活動体の持分全体の処分、及び支配
         又は重要な影響力の喪失を伴う持分の一部処分につき、当該為替換算差額は、処分損益の一部として純損益に
         振り替えています。
          なお、当社グループはIFRS第1号の免除規定を採用し、IFRS移行日の累積為替換算差額をゼロとすることを
         選択しています。
 
    (4) 現金及び現金同等物
        現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動に
     ついて僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に満期日が到来する短期投資からなっています。
 
    (5) 棚卸資産
        棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のうちいずれか低い方の金額で測定しています。
      取得原価には、購入原価及び加工費、並びに棚卸資産が現在の場所及び状態に至るまでに発生したその他の費
     用を含んでおり、主として総平均法に基づいて算定しています。正味実現可能価額は、通常の事業過程における
     見積売価から、完成までに要する見積原価及び見積販売費用を控除した金額です。
 
    (6) 金融商品
      ① 金融資産
         ⅰ)当初認識及び測定
           当社グループは、営業債権及びその他の債権についてはその発生日に、その他の金融資産は当該金融資産
             の契約当事者となった取引日に当初認識しています。
              当初認識時において、すべての金融資産は公正価値で測定していますが、純損益を通じて公正価値で測定
           する金融資産を除き、公正価値に取引費用を加算した金額で測定しています。
          
         ⅱ)分類及び事後測定
              金融資産については、「償却原価で測定する金融資産」、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定す
             る金融資産」または「純損益を通じて公正価値で測定する金融資産」に分類しています。この分類は、金融
             資産の性質及び取得目的に基づいて、金融資産の当初認識時に決定しています。なお、デリバティブ取引は
             利用しておりません。
          
             (償却原価で測定する金融資産)
               金融資産のうち、以下の要件を満たす場合は、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
               ・当社グループの事業モデルにおいて、金融資産の契約上のキャッシュ・フローを回収する目的で保有
                している場合 ・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払いのみであるキ
                ャッシュ・フローを生じさせる場合
               償却原価で測定する金融資産は、当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しています。
              
             (その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産)
               金融資産のうち一部の資本性金融資産については、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融
              資産に分類しています。
               その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識後、公正価値の変動額をその他の
              包括利益として認識しています。認識を中止する場合または公正価値が著しく低下した場合は、その他の
              包括利益の累計額を直接利益剰余金に振り替えています。
               なお、当該金融資産から生じる配当金については、金融収益として純損益に認識しています。
          
             (純損益を通じて公正価値で測定する金融資産)
               上記以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
               純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識後、公正価値の変動額を純損益として認識し
              ています。
      
          

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                                      エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

      ⅲ)金融資産の減損
          償却原価で測定する金融資産については、当該金融資産に係る予想信用損失に対する貸倒引当金を認識し
         ています。
          当社グループでは、四半期ごとに金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかど
         うかを評価しています。各報告日時点において、金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加
         していない場合には12ヶ月の予想信用損失により、信用リスクが著しく増加している場合には全期間の予想
         信用損失により貸倒引当金の額を算定し、認識しています。
          なお、営業債権等については、全期間の予想信用損失により貸倒引当金の額を算定し、認識しています。
          また過去に減損損失を認識した金融資産について、当初減損損失を認識した後に発生した事象により減損
         損失の金額が減少した場合には、以前に認識した減損損失を純損益で戻し入れています。
          
      ⅳ)金融資産の認識の中止
        当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローを受領する権利が消滅もしくは譲渡され、当社グル
         ープが当該資産の所有に伴う全てのリスクと経済価値を実質的に移転した時点で、金融資産の認識を中止し
         ています。
 
     ②   金融負債
      ⅰ)当初認識及び測定
        当社グループは、金融負債については当該金融負債の契約当事者となった取引日に当初認識しています。
          当初認識時において、すべての金融負債は公正価値で測定していますが、償却原価で測定する金融負債に
         ついては、公正価値から直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しています。
       
      ⅱ)分類及び事後測定
          金融負債については、当初認識時に、「純損益を通じて公正価値で測定する金融負債」または「償却原価
         で測定する金融負債」のいずれかに分類しています。
          純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、当初認識後、公正価値の変動額を純損益として認識して
         います。
          償却原価で測定する金融負債は、当初認識後、実効金利法による償却原価で測定しています。実効金利法
         による償却及び認識が中止された場合の利得または損失については、純損益として認識しています。
 
      ⅲ)金融負債の認識の中止
          当社グループは、金融負債が消滅したとき、すなわち、債務を履行したとき、契約上の義務が免責、取消
         または失効となった時点で、金融負債の認識を中止しています。
          
     ③   金融資産及び金融負債の相殺
       金融資産及び金融負債は、当社グループがそれらの残高を相殺する法的権利を有し、純額で決済するか、ま
      たは資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で
      表示しています。
       
    (7) 有形固定資産
      ① 認識及び測定
         有形固定資産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しています。
         取得原価には資産の取得に直接関連する費用、資産の解体及び除去費用、並びに原状回復費用の当初見積額
      が含まれています。当初認識後の測定モデルとして原価モデルを採用しています。
       有形固定資産の構成要素の耐用年数が構成要素ごとに異なる場合は、それぞれ別個の有形固定資産項目とし
      て計上しています。




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                                        エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

     ②   減価償却
       減価償却費は償却可能価額をもとに算定しています。償却可能価額は、資産の取得価額から残存価額を差し
      引いて算出しています。
       減価償却については、有形固定資産の各構成要素の見積耐用年数にわたり、定額法に基づいて償却していま
      す。リース資産については、リース契約の終了までに当社グループが所有権を獲得することが合理的に確実な
      場合を除き、リース期間又は経済的耐用年数のいずれか短い期間で償却しています。
       主要な有形固定資産の見積耐用年数は以下の通りです。
         ・器具及び備品   2年~8年
         ・建物附属設備      15年
         ・建物       2年~39年
         減価償却方法、耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末日ごとに見直しを行い、必要に応じて改定してい
      ます。
 
    (8) 無形資産
      ① 企業結合により取得した無形資産
      ⅰ)のれん
        当初認識時におけるのれんの測定については、注記「3     (2) 企業結合」に記載しています。当初認識後
         は、取得価額から減損損失累計額を控除して測定しています。
          減損損失の測定方法については、注記「3 (9) 非金融資産の減損」に記載しています。
      ⅱ)のれん以外の無形資産
        企業結合により取得し、のれんとは区分して認識した無形資産は取得日の公正価値で計上しています。当
         初認識後は、有限の耐用年数が付されたものについては、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を差
         し引いて測定しています。
 
     ②   ソフトウェア
         当社グループは、内部利用目的のソフトウェアを購入又は開発するための特定のコストを支出しています。
       ソフトウェア・プログラムの保守に関連するコストは、発生時に費用認識しています。開発活動による支出
      については、信頼性をもって測定可能であり、技術的に実現可能であり、将来経済的便益を得られる可能性が
      高く、当社グループが開発を完成させ、当該資産を使用又は販売する意図、能力及びそのための十分な資源を
      有している場合にのみ自己創設無形資産として資産計上しています。
         資産計上したソフトウェアは、取得価額から償却累計額及び減損損失累計額を差し引いて測定しています。
 
     ③ 償却
       取得後は、当該資産が使用可能な状態になった日から見積耐用年数にわたり、定額法に基づいて償却してい
      ます。
         主要な無形資産の見積耐用年数は、以下の通りです。
         ・受注残             3年~6年
         ・カスタマーリレーションシップ  3年~20年
         ・ソフトウェア          3年~5年
         償却方法、耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末日ごとに見直しを行い、必要に応じて改定していま
      す。
       耐用年数を確定できない無形資産については、償却を行わず、毎年又は減損の兆候が存在する場合にはその
      都度、個別に又は各資金生成単位で減損テストを実施しています。
       




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                                         エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

    (9) 非金融資産の減損
         当社グループは、棚卸資産及び繰延税金資産を除く非金融資産について、四半期ごとに減損の兆候の有無を判
        断しています。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積もって、減損テストを実施してい
        ます。のれん及び耐用年数を確定できない、または、未だ使用可能ではない無形資産については、年に一度(連
        結会計年度における一定時期)及び減損の兆候を識別した時に回収可能価額を見積り、減損テストを実施してい
        ます。
         資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と売却費用控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額と
        しています。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産の固有
        のリスクを反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割り引いています。資金生成単位については、他の資産
        又は資産グループのキャッシュ・イン・フローから、概ね独立したキャッシュ・イン・フローを生み出す最小の
        資産グループとしています。
         のれんの資金生成単位については、のれんが内部報告目的で管理される単位に基づき決定し、事業セグメント
        の範囲内となっています。
         全社資産は独立したキャッシュ・イン・フローを生み出していないため、全社資産に減損の兆候がある場合、
        全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を算定して判断しています。
         減損損失については、資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合に純損益で認識してい
        ます。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、まずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するよ
        うに配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額するように配分しています。
         のれんに関連する減損損失は戻し入れておりません。過去に認識したのれん以外の資産の減損損失について
        は、四半期ごとに、損失の減少又は消滅を示す兆候の有無を判断しています。減損損失の減少又は消滅を示す兆
        候があり、当該資産の回収可能価額の算定に使用した見積りに変更があった場合は、減損損失を戻し入れていま
        す。減損損失については、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費又は償却費を控除し
        た後の帳簿価額を超えない金額を上限として戻し入れています。
     
    (10) 従業員給付
        ① 退職給付
         ⅰ)確定給付制度
             一部の子会社では、確定給付型の制度として退職一時金制度を設けています。確定給付制度に関連して認
            識する債務は、従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を見
            積り、当該金額を現在価値に割り引くことによって算定しています。現在価値を算定するために使用する割
            引率は、原則として退職給付債務の見積期間と整合する期末日時点の優良社債の市場利回りを参照して決定
            しています。
             退職給付債務の再測定による影響額は、その他の包括利益として認識し、直ちに利益剰余金に振り替えて
          います。
         ⅱ)確定拠出制度
             一部の子会社では、確定拠出制度を採用しています。確定拠出制度への拠出は、従業員がサービスを提供
            した期間に費用として認識し、未払拠出額を債務として認識しています。また、公的制度については複数事
          業主制度と同様の方法で会計処理しています。
         ⅲ)複数事業主制度
             一部の子会社では、確定給付制度である複数事業主制度による総合型の企業年金基金に加入しています
            (前連結会計年度において、従来加入していた総合型厚生年金基金から移行しています。)。当社グループ
            では、この制度について、確定給付制度としての会計処理を行うために十分な情報を入手できないため、複
            数事業主制度への拠出額を、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識し、確定拠出制度と同様の
            処理を行っています。
 
        ②   短期従業員給付
            短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で費用として計上して
         います。なお、賞与については、それらを支払うべき現在の法的又は推定的債務を負っており、かつその金額
         を信頼性をもって見積ることができる場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債とし
         て認識しています。
     




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    (11) 株式報酬
         当社グループは、株式に基づく報酬として、持分決済型のストック・オプション制度及び現金決済型のストッ
        ク・アプリシエーション・ライト(SAR)制度を導入しています。
         持分決済型の株式に基づく報酬は、ストック・オプションの付与日における公正価値で測定しています。付与
        されたオプションの公正価値は、オプションの前提を考慮し、ブラック・ショールズ式等を用いて算定していま
        す。付与日における公正価値は、付与日から権利が確定するまでの期間にわたり費用として認識し、同額を資本
        の構成要素の増加として認識しています。
         現金決済型の株式に基づく報酬は、発生した負債の公正価値で測定しています。当該負債の公正価値は、期末
        日及び決済日に再測定し、公正価値の変動を純損益で認識しています。
         なお、当社グループはIFRS第1号の免除規定を採用し、IFRS移行日より前に権利確定したストック・オプショ
        ンについて、IFRS第2号「株式に基づく報酬」を適用しておりません。
 
    (12) 引当金
         引当金は、当社グループが過去の事象の結果として現在の法的又は推定的債務を有しており、当該債務を決済
        するために経済的便益をもつ資源の流出が必要となる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積
        りができる場合に認識しています。
         当社グループは、運営する医療従事者専門サイトを利用する会員に対して、主としてサイト利用に応じてポイ
        ントを付与しています。当社グループはポイント利用による費用負担に備えるため、期末ポイント残高、過去の
        ポイント利用実績率及びポイント当たり費用化率を勘案し、将来利用されると見込まれるポイントに対する所要
        額をポイント引当金として計上しています。
 
    (13) 資本
         当社が発行した普通株式は、発行価額を資本金及び資本剰余金に計上し、直接発行費用(税効果考慮後)は資
        本剰余金から控除しています。
     
    (14) 収益
         当社グループはIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」に基づき、IFRS第9号「金融商品」に基づく利息
        及び配当収益等を除く顧客との契約について、以下の5ステップを適用することにより収益を認識しています。
           ステップ1:顧客との契約を識別する
           ステップ2:契約における履行義務を識別する
           ステップ3:取引価格を算定する
           ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
           ステップ5:履行義務の充足時に(または充足するにつれて)収益を認識する
          
         当社グループは、「MR君」等のプラットフォーム提供及び広告、調査等の販売、医薬品・医療機器等の営業・
        マーケティング支援業務等の受託、CRO等の専門業務サービスの提供、人材紹介サービスの提供等の他、医療機
        器及び電子カルテ等の販売事業を主な事業としています。
         収益の主要な区分におけるそれぞれの収益認識基準は、以下の通りです。なお、収益は、顧客との契約におい
        て約束された対価から、値引き、リベート及び返品等を控除した金額で測定しています。
          
        ① 「MR君」等のプラットフォーム提供及び広告販売
           当社グループは、「m3.com」等の医療従事者専門サイトを用いて、「MR君」等のコミュニケーションプラッ
         トフォームやバナー広告、成果報酬型広告(アフィリエイト広告)、タイアップ広告等の掲載サービスを提供
         しています。一定期間、継続してプラットフォームの提供や広告の掲載を行う義務のあるものについては、プ
         ラットフォームの利用期間や、広告の掲載期間にわたって、それぞれの収益を認識しています。また、利用料
         や広告料金が利用実績等により変動するものについては、プラットフォームの利用者が提供サービスを利用し
         た実績に基づき、収益認識しています。
 
        ② 調査等の販売
          当社グループは、「m3.com」等の医療従事者専門サイトを活用し、医療従事者を対象とした調査レポートや
         調査結果データを提供するサービスを行っています。当該売上は、主として当社グループが成果物を提出した
         時点で履行義務が充足されると判断していることから、成果物の引渡時点で収益認識しています。
 




                               - 16 -
                                              エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

 
     ③  医薬品・医療機器等の営業活動及びマーケティング業務等の受託
        当社グループは、独自にMR(Medical Representative:医薬情報担当者)を採用し、製薬会社等から医療機
       関に対する医薬品・医療機器等の営業活動やマーケティング業務等の受託を行っています。当該役務提供に係
       る収益は、当社グループによる役務提供の進捗に応じて認識しています。
 
     ④  医療機器及び電子カルテ等の販売及びサポート
        当社グループは、医療機関向けに医療機器及び電子カルテ等の開発・販売及びサポートを行っています。医
       療機器及び電子カルテ等の販売については、医療機関または卸売業者に当該製品を納品し、納品した製品が医
       療機関等に検収された時点で履行義務が充足されると判断していることから、当該製品の引渡時点で収益認識
       しています。医療機器及び電子カルテ等のサポートについては、契約期間にわたって収益を認識しています。
 
     ⑤   エビデンスソリューション事業におけるCRO等の専門業務サービス
         当社グループは、臨床開発業務の支援及び大規模臨床研究の支援を行うCRO事業(Contract Research
       Organization:医薬品開発業務受託機関)及び治験実施医療機関における治験業務全般の管理・運営支援を行
       うSMO事業(Site Management Organization:治験施設支援機関)において、専門業務サービスを提供してい
       ます。当該役務提供に係る収益は、当社グループによる役務提供の進捗に応じて認識しています。
 
     ⑥  人材紹介サービス
        当社グループは、医療従事者向けの人材紹介や「m3.com CAREER」等への求人広告掲載等を通じて、医師、
       薬剤師向けの求人求職支援サービスを提供しています。当該収益は、各取引の実態に応じて、関連する経済的
       便益が当社グループに流入する可能性が高いと認められる時点(例えば、紹介した求職者が求人企業に入社し
       た日)で認識しています。
           
    (15) 金融収益及び金融費用
       金融収益は受取利息等から構成されています。受取利息は、実効金利法により発生時に認識しています。
       金融費用は支払利息等から構成されています。支払利息は、実効金利法により発生時に認識しています。
 
    (16) 法人所得税
      法人所得税費用は当期税金及び繰延税金から構成されています。これらは、企業結合から生じた項目、その他
     の包括利益で認識される項目、及び資本に直接認識される項目に関連する税金を除き、純損益で認識していま
     す。
      繰延税金資産は、将来の課税所得を稼得する可能性が高い範囲内で、全ての将来減算一時差異及び全ての未使
     用の繰越欠損金及び繰越税額控除について認識しています。繰延税金負債は、原則として将来加算一時差異につ
     いて認識しています。なお、次の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を認識しておりません。
       ・のれんの当初認識における将来加算一時差異
       ・企業結合以外の取引で、かつ会計上または税務上のいずれかの損益にも影響を及ぼさない取引における資産
        または負債の当初認識にかかる一時差異
       ・子会社、関連会社に対する投資に係る将来加算一時差異のうち、一時差異の解消時期をコントロールでき、
        かつ、予見可能な期間内での一時差異が解消されない可能性が高い場合
       ・子会社、関連会社に対する投資に係る将来減算一時差異のうち、予測可能な期間内に一時差異が解消されな
        い可能性が高い場合又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が獲得される可能性が高くない場合
       なお、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法的に強制力のある権利を有し、かつ、単一の納税事業体に対
     して、同一の税務当局によって課されている法人所得税に関連するものである場合には、繰延税金資産及び繰延
     税金負債の相殺を行っています。
 
    (17) 1株当たり利益
      基本的1株当たり当期利益は、当期利益(親会社の所有者に帰属)を、その期間の自己株式を調整した発行済
     普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。希薄化後1株当たり当期利益は、全ての希薄化効果のある
     潜在的普通株式による影響について、当期利益(親会社の所有者に帰属)及び自己株式を調整した発行済普通株
     式の加重平均株式数を調整することにより算定しています。当社グループの潜在的普通株式はストック・オプシ
     ョン制度に係るものです。
 




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                                             エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

    4   会計方針の変更
        当連結会計年度より、下記の基準を適用しています。
            基準書        基準名        新設・改訂の概要

            IFRS第16号   リース        リース契約に関する会計処理の改定
        当社グループは、2019年4月1日を適用開始日として、IFRS第16号「リース」を適用しています。
      当社グループは、経過措置に従って遡及適用し、適用開始の累積的影響を適用開始日に認識する方法を採用して
     います。移行に際し、契約にリースが含まれているか否かについて、前連結会計年度以前に締結された契約につい
     ては、取引がリースであるか否かに関する従前の判定を引き継ぐ実務上の便法を適用しています。また、適用開始
     日にリース負債を、残存リース料を適用開始日現在の借手の追加借入利子率を用いて割り引いた現在価値で測定し
     ています。適用開始日現在の要約四半期連結財政状態計算書に認識されているリース負債に適用している借手の追
     加借入利子率の加重平均は、0.59%です。
      当社グループは、リース負債は、開始日において同日現在で支払われていないリース料を借手の追加借入利率で
     割り引いた現在価値で測定しています。開始日後においては、リース負債に係る利息や、支払われたリース料を反
     映するようにリース負債の帳簿価額を増減しています。
      当社グループは、使用権資産は、リース負債の当初測定額に当初直接コスト、前払リース料等を調整した取得原
     価で当初測定し、リースの開始日から経済的耐用年数又はリース期間のいずれか短い期間にわたり規則的に償却し
     ています。また、リース期間が12ヶ月以内のリース及び原資産が少額であるリースについては使用権資産とリース
     負債を認識せず、リース期間にわたり定額法により費用として認識しています。
      なお、当社グループは、IFRS第16号を適用するに当たり、以下の実務上の便法を使用しています。
        ・特性が合理的に類似したリースのポートフォリオに単一の割引率を適用すること
        ・適用開始日から12ヶ月以内にリース期間が終了するリースについて、短期リースと同じ方法で会計処理する
         こと
        ・当初直接コストを適用開始日現在の使用権資産の測定から除外すること
        ・延長又は解約オプションが含まれている契約について、リース期間を算定する際などに、事後的判断を使用す
         ること
      当社グループは、使用権資産は有形固定資産及び無形資産に、リース負債はその他の短期金融負債及びその他の
     長期金融負債に含めて表示しています。
        適用開始日において要約四半期連結財政状態計算書に認識したリース負債の調整表は、以下の通りです。
                                                  (単位:百万円)
                                                           金額
            2019年3月31日現在                                              
              解約不能オペレーティング・リース契約(追加借入利子率で割引後)                    2,704
              ファイナンス・リース債務                                          66
              解約可能オペレーティング・リース契約等(追加借入利子率で割引後)                   3,213
            2019年4月1日現在のリース負債                                    5,983
      IFRS第16号への移行により、2019年4月1日の要約四半期連結財政状態計算書に有形固定資産を5,899百万円、
     無形資産を18百万円、その他の短期金融負債を2,420百万円、その他の長期金融負債を3,497百万円計上していま
     す。
       
 
    5   重要な会計上の見積り及び判断方針
      連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及
     ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。過去の経験及び利用可能な情報を適切に収集して設定していま
     すが、会計上の見積りの結果は、実際の結果とは異なる場合があります。
      見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを
     見直した会計期間と将来の会計期間において認識されます。資産や負債の帳簿価額に重要な影響を与えうる見積り
     及び判断は以下の通りです。
        ・企業結合により取得した資産及び引き受けた負債の公正価値の見積り
        ・のれんの減損
        ・繰延税金資産の回収可能性
        ・金融商品の公正価値の測定及び減損
 




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                                         エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

    6   セグメント情報
     (1) 報告セグメントの概要
         当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取
        締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
        当社グループでは「メディカルプラットフォーム」、「エビデンスソリューション」、「キャリアソリューショ
        ン」、「サイトソリューション」及び「海外」の5つを報告セグメントとしています。
         「メディカルプラットフォーム」セグメントは、国内における、医療従事者専門サイト「m3.com」を核とした
        インターネットとリアルオペレーションを活用した各種マーケティング関連事業を行っています。
         「エビデンスソリューション」セグメントは、臨床試験等(治験、大規模臨床研究等)の業務支援事業、治験
        実施医療機関における治験業務全般の管理、運営支援事業等を行っています。
         「キャリアソリューション」セグメントは、国内における医療従事者を対象とした人材サービス事業を行って
        います。
         「サイトソリューション」セグメントは、医療機関の運営サポート事業や訪問看護事業等を行っています。
         「海外」セグメントは、米国、英国、中国、韓国、インド、フランス、ドイツ及びスペイン等での医療従事者
        専門サイトを活用した医療関連会社マーケティング支援、調査、キャリア等の各種サービスを提供しています。
       
     (報告セグメントの変更)
         従来「その他エマージング事業群」に含めていた医療機関運営サポート事業等については、事業規模の拡大に
        伴い、当連結会計年度から「サイトソリューション」セグメントに区分しました。
         なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメント区分に基づき作成したものを開示してい
        ます。
 




                              - 19 -
                                                                    エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

 
       (2) 報告セグメントの売上収益、利益又は損失、及びその他の項目
           報告セグメントの会計方針は、注記3で記載している当社グループの会計方針と同一です。また、報告セグメ
          ント間の内部売上収益及び振替高は市場実勢価格に基づいています。
 
         当社グループの報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、及びその他の項目は以下の通りです。
         前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
                                                                 (単位:百万円)
                                報告セグメント
                                                          その他エ
                 メディカ                                                連結財務
                         エビデン キャリア サイトソ                   マージン 調整額
                 ルプラッ                                                諸表計上
                         スソリュ ソリュー リューシ      海外     計     グ事業群 (※2)
                 トフォー                                                 額
                         ーション ション     ョン                  (※1)
                   ム
    売上収益                                                                 
     外部顧客への売上収益      39,041   22,576   13,692   9,182      25,106    109,597        3,462           -    113,059
     セグメント間の内部売
                     2,207       57       18          -       17       2,299           48       △2,347       -
     上収益又は振替高
         計           41,248   22,633   13,710   9,182      25,124    111,897        3,510       △2,347   113,059
    セグメント利益又は損失
                     15,391   5,985    3,847         881   3,638      29,742        1,603        △562    30,783
    (△)
    企業結合に伴う再測定に
                                                                                                             17
    よる利益
    営業利益                                                                                                 30,800
    金融収益・費用(純額)                                                                                              142
    税引前当期利益                                                                                              30,942
    その他の項目                                                                                                      
     持分法による投資利益
                        -        -        -           -       -            -           85           -        85
     (△は損失)
     減価償却費及び償却費        375      130       54         124     604       1,288          103           -      1,391
 
 
         当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
                                                                                                 (単位:百万円)
                                報告セグメント
                                                                                   その他エ
                 メディカ                                                                        連結財務
                         エビデン キャリア サイトソ                                            マージン 調整額
                 ルプラッ                                                                        諸表計上
                         スソリュ ソリュー リューシ      海外                        計           グ事業群 (※2)
                 トフォー                                                                         額
                         ーション ション     ョン                                           (※1)
                   ム
    売上収益                                                                                                        
     外部顧客への売上収益      48,922   21,286   15,351   12,223     29,943    127,725        3,247           -    130,973
     セグメント間の内部売
                     2,348       79       42          -       18       2,488           39       △2,526       -
     上収益又は振替高
         計           51,270   21,365   15,393   12,223     29,961    130,213        3,286       △2,526   130,973
    セグメント利益又は損失
                     19,253   4,699    4,151         944   5,722      34,768          513        △945    34,337
    (△)
    金融収益・費用(純額)                                                                                              273
    税引前当期利益                                                                                              34,610
    その他の項目                                                                                                      
     持分法による投資利益
                      △32        -        -           -       -         △32          △78            -      △110
     (△は損失)
     減価償却費及び償却費      2,211      257       75         482   1,357       4,383          110           -      4,493
 
     ※1   「その他エマージング事業群」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、コンシューマ
          向けサービスの他、医療福祉系国家試験対策サービス等を含んでいます。
      2   調整額の内容は、以下の通りです。
          ① セグメント間取引の消去
          ② 各報告セグメントに帰属しない収益及び全社費用
 




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                                           エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

 
    (3) 主要な製品及び役務からの収益
        「(2) 報告セグメントの売上収益、利益又は損失及びその他の項目」に同様の情報を開示しているため、記載
      を省略しています。
 
    (4) 地域別に関する情報
        地域別の外部顧客からの売上収益
                                                         (単位:百万円)
 
                                前連結会計年度             当連結会計年度
                              (自 2018年4月1日        (自 2019年4月1日
                               至 2019年3月31日)       至 2020年3月31日)
         日本                             87,953              100,463
         北米                              11,808              13,133
         欧州                              11,126              11,371
         その他                              2,172               6,006
                 合計                     113,059             130,973
          売上高は、事業拠点の所在地を基礎として分類しています。
 
         地域別の非流動資産(金融商品、繰延税金資産を除く)
                                                         (単位:百万円)
 
                                 前連結会計年度            当連結会計年度
      
                                (2019年3月31日)       (2020年3月31日)
         日本                              25,502              39,231
         北米                              10,602              13,154
         欧州                              21,316              23,583
         その他                              3,710               7,267
                 合計                      61,129              83,234
 
    (5) 主要な顧客に関する情報
        単一の外部顧客との取引による売上収益が当社グループの売上収益の10%以上である外部顧客がないため、記
      載を省略しています。
       




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                                                エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

    7 企業結合
      前連結会計年度及び当連結会計年度に行った企業結合は以下の通りです。
      なお、個別にも全体としても重要性が乏しい企業結合については記載を省略しています。
       
    前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
    (1) DailyRounds, Inc.の取得
      ① 企業結合の内容
          被取得企業の名称           DailyRounds, Inc.
          被取得企業の事業の内容        持株会社
                             なお、傘下グループ会社において、医学教育事業等を営んでいます。
          企業結合を行った主な理由       インドにおける事業の拡大を目的としています。
          企業結合日              2019年3月1日
          企業結合の法的形式          当社による株式取得
            結合後企業の名称        DailyRounds, Inc.
            取得した議決権比率       65.0%
 
        ②   連結財務諸表に含まれる被取得企業の業績の期間
            2019年3月1日から2019年3月31日までの業績が含まれています。
 
        ③   被取得企業の取得原価及びその内訳
            被取得企業の取得原価     2,067百万円
            取得原価の内訳:
             現金            2,067百万円
            なお、当該企業結合契約に規定される条件付取得対価契約及び補償資産はありません。
 
        ④ 取得関連費用の金額及びその表示科目
          当該企業結合にかかる取得関連費用は22百万円であり、2019年3月期の連結損益計算書の「販売費及び一般
         管理費」に計上しています。
 
        ⑤  企業結合日における資産及び負債の公正価値、のれん等
         ⅰ)企業結合日における資産及び負債の公正価値
            流動資産 ※1            1,254百万円
            非流動資産                343百万円
            資産合計               1,597百万円
            流動負債               1,156百万円
            固定負債                  95百万円
            負債合計 ※2            1,251百万円
            非支配持分                121百万円
            ※1 現金及び現金同等物1,100百万円が含まれています。また、取得した営業債権及びその他の債権の
               公正価値は16百万円です。なお、契約上の未収金額の総額は16百万円であり、回収が見込まれない
               契約上のキャッシュ・フローの見積りはありません。
             2 偶発負債はありません。
         ⅱ)発生したのれんの金額等
            のれんの金額        1,842百万円
            のれんを構成する要因    当該企業結合により生じたのれんは、インドにおける事業の拡大により期待
                          される将来の超過収益力を反映しています。
         ⅲ)のれん以外の無形資産の金額等
            無形資産に配分した金額   307百万円
            主要な種類別の内訳     カスタマーリレーションシップ    307百万円
            償却方法及び加重平均償   カスタマーリレーションシップについては6年で均等償却しています。
            却期間
         ⅳ)損金算入可能と見込まれる税務上ののれんの金額はありません。
          




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                                          エムスリー株式会社(2413) 2020年3月期決算短信

     ⑥   企業結合によるキャッシュ・フローへの影響
         取得原価の支払                          △2,067百万円
         企業結合日に受け入れた現金及び現金同等物              1,100百万円
         連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出          △967百万円
      
     ⑦ 取得した事業の売上収益及び利益
       2019年3月期の連結損益計算書に含まれるDailyRounds, Inc.の、支配獲得日以降における内部取引消去前
      の取得事業の売上収益は137百万円、当期利益は26百万円です。
      (プロフォーマ情報)
       仮に、当該企業結合が2019年3月期の開始の日に行われたと仮定した場合、当社グループの連結損益計算書
      の売上収益は114,570百万円、当期利益は21,638百万円となります。
       なお、当該プロフォーマ情報は監査証明を受けておりません。また、当該情報は必ずしも将来起こりうるべ
      き事象を示唆するものではありません。また、実際に出資が期首時点に行われた場合の当社グループの経営成
      績を示すものではありません。
 
    (2) その他の企業結合
        DailyRounds, Inc.の取得を除く企業結合について、個別には重要ではありませんが、全体としては重要であ
      ることから、DailyRounds, Inc.の取得を除くその他の企業結合を合算して注記しています。
         
      ① 連結財務諸表に含まれる被取得企業または取得した事業の業績の期間
          2018年5月1日以降、各企業結合日から2019年3月31日までの業績が含まれています。
 
     ②   被取得企業または取得した事業の取得原価及びその内訳
         取得原価                       5,507百万円
         取得原価の内訳:
           現金                       4,888百万円
           未払の取得対価                    191百万円
           既保有持分の企業結合日における公正価値        117百万円
           条件付取得対価(未払部分)              311百万円
         当社グループが支配獲得時にすでに保有していた被取得企業に対する資本持分を支配獲得日の公正価値で測
       定した結果、17百万円の利益を認識しています。この利益は連結損益計算書上、「企業結合に伴う再測定によ
       る利益」に計上しています。
         なお、当該企業結合契約に規定される補償資産はありません。
          
     ③ 条件付取得対価
         以下二つの条件付取得対価が発生しています。
         ⅰ)一定期間における特定のマイルストンが達成した場合に、達成に応じて取得対価を最大111百万円を追
            加的に増額する条件付取得対価契約を締結しています。当社グループは当該マイルストンの達成可能性
            を見積り、111百万円を未払の取得対価として認識しています。