2372 アイロムG 2020-05-15 12:00:00
(開示事項の経過)当社子会社による中国江蘇瑞科生物技術有限公司との結核菌の遺伝子ワクチン技術に関するライセンス契約締結のお知らせ [pdf]

                                              2020年5月15日
 各   位

                            会 社 名     株式会社アイロムグループ
                            代 表 者 名   代表取締役社長 森 豊隆
                            (コード番号     2372 東証第一部)
                            問 合 せ 先
                            役     職   取締役 社長室担当
                            氏     名   小島 修一
                            電     話   03-3264-3148



            (開示事項の経過)
    当社子会社による中国江蘇瑞科生物技術有限公司との
 結核菌の遺伝子ワクチン技術に関するライセンス契約締結のお知らせ


 当社は、2019年9月26日付「当社子会社による中国江蘇瑞科生物技術有限公司社との遺伝子ワク
チン技術に関するライセンス契約の締結決定のお知らせ」(以下、「9月26日付開示」という)に
おいて、当社の100%子会社である株式会社ID ファーマ(以下、「ID ファーマ」という)が、同社
の基盤技術として保有するセンダイウイルスベクターを用いた結核菌の遺伝子ワクチン技術につい
て、中国江蘇瑞科生物技術有限公司(以下、「江蘇瑞科生物技術」という)と技術実施許諾契約を
締結する旨をお知らせしておりました。
 このたび、技術実施許諾契約における許諾地域を中国国内から全世界に変更し、2020年3月31日
付で同契約を締結いたしましたので下記のとおりお知らせいたします。

                        記

1.契約の概要
 対 象 技 術  センダイウイルスをベクターとして使用する抗結核菌ワクチン
          (SeV85AB、以下「本技術」という)
 許 諾 地 域 全世界(※)
 対 価 の 額 相手先の意向により非開示とさせていただきます
 受 領 時 期 契約一時金
          開発進捗に応じたマイルストーン
          開発医薬品上市後の売上額に対するロイヤルティ
 ※ 許諾地域について、9月26日付開示では中国国内における独占的な権利とお知らせいたしまし
   たが、契約条件の見直しにより、日本を含む全世界における独占的な権利となりました。
   なお、契約締結について、9月26日付開示では2019年10月末日までを予定しているとお知らせ
   いたしましたが、上記許諾地域の見直しや新型コロナウイルス感染症の影響により協議に時間
   を要したことから契約締結時期が変更となりました。

2.契約の意義
 結核は世界の三大感染症の一つであり、世界では毎年約800万人が新たに発症しており、その95%
が発展途上国にいると言われています。中でも中国では、現在、肺結核患者が約400万人に上りま
すが、その約80%が農村地域、特に中・西部地域に集中しており、毎年約13万人が死亡しています。
近年、結核菌の治療薬が開発されていますが、多剤耐性結核(MDR-TB)および超多剤耐性結核
(XDR-TB)が出現し、また、人口の高齢化などにより結核の感染は増加の兆しを見せているため、



                        1
新型の結核ワクチンの開発は急務であると言われています。
 一方、IDファーマの基盤技術であるセンダイウイルスベクターは、その安全性や細胞への導入効
率性等を中心とした特長から、細胞治療・遺伝子治療・遺伝子ワクチン・遺伝子機能解析等、幅広
い分野での研究開発が進んでいます。
 本契約は、江蘇瑞科生物技術が本技術を活用した抗結核菌遺伝子ワクチンを、中国をはじめとす
る全世界で開発・販売することを許諾するものであり、新型の結核ワクチンの開発に寄与するもの
と考えております。今後もこのような当該技術の臨床応用拡大に向けて事業を推進してまいります。

3.技術実施許諾先について
 技術実施許諾先の概要は次のとおりです。
   会 社 名 江蘇瑞科生物技術有限公司
   所 在 地 中華人民共和国江蘇省泰州市
   設      立 2012年5月18日
   資 本 金 2,935万人民元
   主な事業内容 感染症ワクチン開発
 江蘇瑞科生物技術は、泰州医薬高技術産業開発区に本社を置き、バイオテクノロジーの革新と普
及によるすべての人のための健康を目指してワクチンの研究開発を行っており、特に遺伝子ワクチ
ンの開発に注力しています。北京経済技術開発区に3,000㎡を超える研究開発センターを持ち、大
腸菌、酵母、昆虫細胞、哺乳類細胞の発現系に関する知的財産権を保有しています。
 これまでにHPVワクチン(ヒトパピローマウイルスワクチン)やHSVワクチン(単純ヘルペスウイ
ルスワクチン)など、多くのワクチンを開発しております。

4.業績に与える影響
 本契約締結による対価の受領は一部を除いて来期以降と見込んでおり、2021年3月期の業績への
影響は軽微であります。

                                           以 上




                       2