2372 アイロムG 2019-04-19 10:30:00
再生医療を用いた腰痛治療の実用化に向けた米国ディスクジェニックス社によるIDCT-001治験開始のお知らせ [pdf]
2019 年4月 19 日
各 位
会 社 名 株式会社アイロムグループ
代 表 者 名 代表取締役社長 森 豊隆
(コード番号 2372 東証第一部)
問 合 せ 先
役 職 執行役員
氏 名 小島 修一
電 話 03-3264-3148
再生医療を用いた腰痛治療の実用化に向けた
米国ディスクジェニックス社による IDCT-001 治験開始のお知らせ
当社子会社の株式会社 ID ファーマ(以下、「ID ファーマ」という)が治験国内管理人(※1)を
務める腰椎椎間板変性症(※ 2)を対象とした細胞治療製品 IDCT-001 について、開発元の米国ディ
スクジェニックス社(以下、 「ディスクジェニックス」という)が 2019 年 4 月 18 日、東海大学医学
部付属病院と合同で日本における治験の開始を公表いたしましたので、お知らせいたします。
記
1.概要
2017 年 11 月 27 日付
「当社子会社による治験国内管理人として米国ディスクジェニックス社 IDCT-
001 の治験計画届提出のお知らせ」にて公表のとおり、ID ファーマはディスクジェニックスが開発
を進める IDCT-001 の治験国内管理人として、臨床第Ⅰ/Ⅱ相試験及び継続観察試験の治験計画届を
医薬品医療機器総合機構(以下、 「PMDA」という)に提出しておりました。このたび治験の開始が
認められ、東海大学医学部付属病院をはじめとした6か所の医療機関にて IDCT-001 の治験が開始さ
れることとなりました。
2.IDCT-001 の治験計画の概要
今回治験計画届出を行った製品の名称・内容等は次のとおりです。
治験製品コード:IDCT-001
名称 成人ドナーから提供されたヒト同種の椎間板由来細胞からなる再生医療製
品
治験対象の疾患 中等度の椎間板変性症が原因の腰痛患者
腰椎椎間板変性症患者(有症状)を対象とした、IDCT-001 の安全性及び有
治験名 効性を評価する、多施設共同、単回投与、2 用量、Sham 投与対照二重盲検
並行群間比較法による臨床第Ⅰ/Ⅱ相試験及び継続観察試験
治験依頼者 米国ディスクジェニックス社
治験国内管理人 ID ファーマ
1
3.米国ディスクジェニックス社について
ディスクジェニックス社(DiscGenics, Inc.)は、2007 年に米国ユタ州のソルトレイクシティにて
設立され、椎間板変性疾患の患者様の痛みを和らげ、機能を回復させる細胞治療製品の開発に焦点
を当てている企業です。
会社名 DiscGenics, Inc.
本社所在地 675 Arapeen Drive, Suite 106, Salt Lake City, UT 84108, USA
ウェブサイト http://www.discgenics.com
4.業績に与える影響
本件の 2020 年3月期の業績への影響は軽微と見込んでおります。2019 年3月期決算発表時に、
2020 年3月期(2019 年4月1日~2020 年3月 31 日)の連結業績予想に織り込んで公表いたしま
す。
※1.治験国内管理人
治験国内管理人に関し、GCP(Good Clinical Practice 医薬品の臨床試験の実施基準)第 15 条
に以下のように記載されています。
「本邦内に住所を有しない治験の依頼をしようとする者は、被験薬による保健衛生上の危害
の発生又は拡大の防止に必要な措置を採らせるため、治験の依頼をしようとする者に代わって
治験の依頼を行うことができる者を、本邦内に住所を有する者(外国法人で本邦内に事務所を
有するものの当該事務所の代表者を含む。)のうちから選任し、この者(以下「治験国内管理
人」という。)に治験の依頼にかかる手続を行わせなければならない。」
すなわち、治験国内管理人は、治験依頼者に代わって規制当局、実施医療機関等に対する一
切の手続きを行うことになります。
※2.腰椎椎間板変性症と腰痛
日本においては近年、高齢化の進展により、腰痛の患者様は増加の一途をたどっています。腰椎
椎間板変性症、又は変性椎間板疾患(DDD)は、患者様の老化した腰椎椎間板内の細胞外マトリッ
クスの分解によって特徴付けられる慢性進行性疾患であり、骨や関節などの病気のうち、もっとも
発症頻度が高いものの 1 つと言われています。日本において病気やけが等の自覚症状として腰痛の
症状を訴える率は、男性では 1 位、女性では 2 位であります(出典:厚生労働省による国民生活基
礎調査 2016 年)。腰痛症の世界的な年間有病率は 30%、生涯罹患率は 80%といわれています(出
典:Andersson,G.B. Epidemiological features of chronic low-back pain.Lancet.1999; 354: 581-5.)。
痛みにより日常生活動作が障害され、生活の質が低下し、医療上の問題に加え、椎間板障害の好
発年齢は青壮年期の男性に多いともいわれており、労働生産性の低下などの社会的な問題も生じて
います。現在の治療選択肢としては、疼痛管理、初期段階の代替治療及び後期段階の外科的介入に
限定されており、手術が必要になる前に、変性した椎間板を再生することを目的とした新たな治療
の必要性が高くなっています。
以 上
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