2370 M-MDNT 2020-08-03 15:10:00
国立研究開発法人国立がん研究センターと新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防を目的とした自家樹状細胞ワクチンの開発に向けた共同研究契約を締結 [pdf]
令和2年8月3日
各 位
会社名 株 式 会 社 メ デ ィ ネ ッ ト
代表者名 代表 取 締 役社 長 木村 佳 司
(コード番号:2370 東証マザーズ)
問合せ先 取締役経営管理部長 落合 雅三
(TE L 0 3- 66 3 1-1 2 01)
国立研究開発法人国立がん研究センターと
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防を目的とした
自家樹状細胞ワクチンの開発に向けた共同研究契約を締結
株式会社メディネット(以下「当社」)は、国立研究開発法人国立がん研究センター(以下「国立がん研究セ
ンター」)と、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防を目的としたSARS-CoV-2抗原パルス自家樹状細
胞ワクチン(以下「本自家樹状細胞ワクチン」)の開発に向けた共同研究契約(以下「本研究」)を締結いたしま
したので、お知らせいたします。
新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大が続いており、日本国内における第二波、第三波の懸念
もある中、ワクチン開発等が世界的な課題となっています。現在、世界各国で開発が進められている新型コ
ロナウイルス感染症に対するワクチンは、一般に液性免疫により SARS-CoV-2 に対する中和抗体を産生さ
せてウイルスの細胞への感染防御を目的としています。感染の収束に向けて早期のワクチン開発が望まれ
ますが、最近の研究では、これらのワクチンによる SARS-CoV-2 に対する抗体価が長期間保持されない可
能性が示唆されており、また、ワクチン投与により抗体価が十分上昇しない場合、抗体依存性感染増強
(ADE)ⅰによる重症化を誘発する可能性も懸念されております。
本自家樹状細胞ワクチンは、上記のようなワクチンとは異なり、樹状細胞にSARS-CoV-2抗原をパルスし細
胞性免疫により細胞傷害性リンパ球(CTL)を誘導し、体内でウイルスに感染した細胞そのものを殺傷、除去す
ることを期待するものです。さらに、一部のCTLはメモリーT細胞となって、ウイルス(SARS-CoV-2)に対する細
胞傷害活性を持ったまま宿主内に記憶されるため、長期的な予防効果が見込まれます。
本自家樹状細胞ワクチンは、当社ががん治療分野で独自に開発し、既に臨床使用され安全性に実績のあ
る樹状細胞ワクチン製造特許技術 ⅱを活用します。
また、当社は本研究を通じて、新型コロナウイルス感染症に限らず樹状細胞ワクチンプラットホームの応用も視
野に、迅速なワクチン開発による社会への貢献を目指します。
本自家樹状細胞ワクチンの対象は、新型コロナウイルス感染により重症化しやすい高齢者、基礎疾患を
有する方、液性免疫が誘導されにくい方、または第一線で治療に当たる医療従事者等、ハイリスクの方たち
を想定しています。
本研究は、国立がん研究センターが本自家樹状細胞ワクチンの基礎データの取得、当社が本自家樹状
細胞ワクチンの製造工程の構築、基礎データの取得、非臨床安全性試験等を担います。2021 年中頃まで
に、本自家樹状細胞ワクチンの第Ⅰ相治験を国立がん研究センター東病院、都内大学病院と連携して開
始し、 再生医療等製品の上市に向け開発を進めてまいります。
なお、本件による 2020 年9月期業績に与える影響は軽微であります。
以上
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【樹状細胞ワクチンの SARS-CoV-2 感染に対する免疫応答】
SARS-CoV-2抗原
樹状細胞
細胞性免疫
ナイーブCD4+
細胞
液性免疫 ナイーブCD8+細胞
サイトカイン
抗体(中和抗体)産生
B細胞 Th2細胞 Th1細胞
メモリー
T細胞
CTL
ウイルス感染
細胞を攻撃
ⅰ
抗体依存性感染増強
過去にウイルス感染、あるいはワクチン接種により体内に抗体が作られた後に、標的となるウイルスに感染したとき、
本来生体を防御すべきその抗体が生体に悪い作用を及ぼすことで感染が重篤化してしまう現象です。ADE を引き
起こす詳しいメカニズムは明らかになっていません。
ⅱ
樹状細胞ワクチン製造特許技術
「がん治療に用いる「樹状細胞」に関する特許が欧州 11 カ国で成立」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2370/tdnet/959847/00.pdf
「樹状細胞」に関する特許が日本および韓国においても成立」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2370/tdnet/1031228/00.pdf
「当社独自の「樹状細胞」に関する特許が米国で成立」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2370/tdnet/1088167/00.pdf
「抗腫瘍効果を高める「樹状細胞の活性化処理方法」に関する特許が欧州 11 カ国で成立」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2370/tdnet/1000631/00.pdf
「抗腫瘍効果を高める「樹状細胞の活性化処理方法」に関する特許が豪州で成立」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2370/tdnet/1012725/00.pdf
「抗腫瘍効果を高める「樹状細胞の活性化処理方法」に関する特許が日本で成立」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2370/tdnet/1077131/00.pdf
「樹状細胞の活性化処理方法」に関する特許が米国で成立」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2370/tdnet/1114079/00.pdf
「樹状細胞の活性化処理方法」に関する特許が韓国と中国で成立
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2370/tdnet/1167025/00.pdf
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