2345 クシム 2020-02-28 15:30:00
株式会社CCCTの株式の一部取得に関するお知らせ [pdf]

                                                   2020 年2月 28 日
各    位
                                                 アイスタディ株式会社
                                             代表取締役社長 中川 博貴
                                            (証券コード:2345)東証第二部
                                      (お問い合わせ先)取締役CFO 伊藤 大介
                                          電話 03-6427-7380




              株式会社CCCTの株式の一部取得に関するお知らせ



    当社は、2020年2月28日開催の取締役会において、株式会社CCCT(以下、「CCCT」といいま
す。)の株式の一部を、当社の親会社である株式会社カイカ(以下、「カイカ」といいます。)から取
得し、連結子会社化すること(以下「本件株式取得」といいます。)を決議いたしましたので下記のと
おりお知らせいたします。


                              記
1.株式の一部取得に至る経緯
    当社は、
       「HR Tech × Ed Tech の分野にて日本を代表するソリューションカンパニーを目指す」とい
う新たなビジョンを掲げ、第二の創業期としてこれまで着手してきた改革フェーズから、次なる成長ス
テージへと歩みを進めています。また、前期から 2022 年までの中期経営計画を羅針盤に、
                                           「収益力の大
幅向上」 と「業態のトランスフォーム」の加速に着手しております。
    当社の創業事業である e ラーニングサービスは、延べ 2000 社以上・約 100 万人の IT エンジニアのス
キルアップやキャリア形成を支援させていただきました。現在では、当社の事業領域は、創業事業であ
る「e ラーニング事業」に加え、高度 IT エンジニアによるシステム開発請負と高度 IT エンジニアの育
成・紹介まで一気通貫したサービスとして提供する「アカデミー事業」、そして、次なる成長エンジン
としたい戦略領域である「インキュベーション事業」に至るまで業態は拡大しております。また、2019
年 10 月1日に株式会社エイム・ソフトを、同年 11 月 1 日に株式会社東京テックをグループ化したこと
で、グループ子会社を通じて先端 IT 技術領域のエンジニアの供給と先端 IT 技術の社会実装を図り、我
が国企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進、支援する新たなビジネスモデルを構築し
つつあります。
    CCCTは、暗号資産(以下、
                 「仮想通貨」といいます。)関連の分野において、より機動的な事業運
営体制を有する専門企業として 2017 年 11 月にカイカの全額出資により設立されました。これまで仮想
通貨交換所のシステムの開発、保守及び運用の実績を積み重ね、現在、仮想通貨交換所システムの外部

                                  1
向け販売に注力しております。当該仮想通貨交換所システムは、マネーロンダリング対策として疑わし
い取引などを検知すること等が可能であり、仮想通貨の安全な管理のため、マルチシグネチャの仕組み
を導入した安全で安心な交換所システムであります。CCCTはこうした仮想通貨交換所システムの開
発等を通じてセキュリティ面やシステムの UI/UX 設計での知見を積み上げてまいりました。
 当社グループは、産業の DX 推進を使命とする一企業集団として、あらゆるサービスのデジタル化が
進む時代において重要視される UI/UX 設計やグラフィックデザイン等の専門能力を獲得・強化したいこ
とや、ブロックチェーン技術の開発及び導入を支援する当社事業において仮想通貨の研究や試験運用を
重ねることで知見を蓄積したいと考えており、CCCTが有する UI/UX 部門及びブロックチェーン開発
機能を取得したいと申し出をいたしました。
 一方、カイカは従前からのシステム開発業に加え、仮想通貨の基幹技術であるブロックチェーンを活
用したフィンテック分野のビジネスと、高度 IT 技術者の確保に繋がる事業をコア事業とし、経営資源
の集中を図る事業再編に取り組んでおりました。そのような中、上述の通り当社からの申し出もあった
ため、カイカとの間で本件株式取得に関して合意に至りました。


2.株式の一部取得する理由
 当社が株式の一部を取得する、資産譲渡後のCCCTの主な事業は、システムの UI/UX 部門及び一部
のブロックチェーン開発事業、仮想通貨運用事業となります。CCCTの UI/UX 部門のデザイナーは仮
想通貨交換所「Zaif」の UI/UX デザインを手掛けたメンバーであり、仮想通貨交換所のブランド戦略の
知見に加え、UI/UX デザイン、グラフィックデザイン等の高い技術を有しております。
 一方、当社は、人材育成・採用支援を事業の柱とした集合研修や e ラーニングシステムの開発販売を
行っており、これまで数多くのラーニングコンテンツを提供してまいりました。現在は、AI 及びブロッ
クチェーンカテゴリを主力として、 人材育成を支援する e ラーニングコンテンツの開発提供に注力し
                DX
ております。あらゆるサービスのデジタル化が進み、サービスのユーザビリティやグラフィックデザイ
ンなどの UI/UX 設計がビジネスに与える影響力が高まる現代において、魅力あるコンテンツ、プログラ
ム及びインターフェースが重要な要素と言われており、当社の事業環境においてもそれは同様でありま
す。また、当社連結子会社である株式会社エイム・ソフト及び株式会社東京テックのシステムエンジニ
アリング事業においても、UI/UX デザイン、グラフィックデザイン等の技術力が求められていることは
言うまでもありません。
 そのような中、当社グループは、DX 推進を担う一企業集団として、UI/UX 設計、グラフィックデザイ
ンへの知見、知見のあるメンバーの獲得と強化を図ることが、ブロックチェーン技術を含む高度 IT 技
術の社会実装を推進するという当社グループが掲げるビジョンの達成に寄与すると考えました。
 そして、UI/UX 設計及びグラフィックデザインの技術の獲得手段について検討をした結果、自社で内
製化することが連結子会社含む当社グループの事業全般において持続的な成長を促すと判断し、CCC
Tが保有する UI/UX 部門等を取得したい旨の申し出を当社からカイカに対して行いました。
 CCCTを連結子会社化し当社グループにおける中核機能として位置付けることで、
(1) 当社の安定成長事業である「e ラーニング事業」のコンテンツ制作能力(質・量)
(2) 高度 IT エンジニアの創出・紹介事業である「アカデミー事業」において、UI/UX のコンサル
    ティング及び UI/UX 設計を要するシステムエンジニアリング案件を獲得できる経営能力



                           2
を備えることに期待ができます。さらに、デジタル上では資本力の大きさだけではなくサービスのユー
ザビリティやデザインなどの UI/UX 設計がビジネスの優勝劣敗を決定する環境において、当社グループ
が UI/UX 設計能力を保有することは、魅力的なパートナー企業との提携、対象企業への純投資、M&A に
よる成長を加速する上で最適なリストラクチャリングを推進します。
 カイカは、当社グループの事業全般におけるCCCTの UI/UX 部門が与える影響力は、上述の通り高
い親和性を発揮できると判断し、CCCTの株式の 90%を譲渡することを決議いたしました。なお、C
CCTが保有する当社株式について、既にカイカ分割準備会社へ譲渡済みであります。


3.異動の方法
 当社は、CCCTの株主であるカイカと締結した株式譲渡契約に基づき、CCCTの発行済株式総数
90.0%にあたる 33,840 株を譲り受け、2020 年3月1日付でCCCTを当社の連結子会社といたします。

4.異動する子会社の概要
(1)名称                      株式会社CCCT
(2)所在地                     東京都目黒区大橋一丁目5番1号
(3)代表者の役職・氏名               代表取締役社長 鈴木 伸
(4)事業内容                    仮想通貨に関するシステムの研究、開発、販売及びコンサルティング、
                           仮想通貨の投融資、運用事業
(5)資本金                     945 百万円
(6)設立年月日                   2017 年 11 月 20 日
(7)大株主及び持株比率               株式会社カイカ 100.0%
(8)上場会社と当該会社との間の関係
       資   本       関   係   カイカがCCCTの株式を 100.0%保有しております。
       人   的       関   係   当社の取締役がCCCTの代表取締役及び取締役を兼務しております。
       取   引       関   係   該当事項はありません。
       関 連 当 事 者 へ
                           関連当事者に該当いたします。
       の   該   当   状   況
(9)最近3年間の経営成績及び財政状態                                                       (単位:百万円)
       決算期(※1)               2018 年 10 月期             2019 年 10 月期
純資産(※2)                                  △697                 △1,533
総資産                                      1,162                  1,070
1株当たり純資産(円)                     △3,485,932.36           △7,668,216.84
売上高                                       △51                        12
営業利益(※3)                                 △642                   △310
経常利益                                     △700                   △348
当期純利益                                    △696                   △852
1株当たり当期純利益(円)                   △3,482,532.36           △4,262,352.42
1株当たり配当金(円)                                   0                       0
※1 CCCTは 2017 年 11 月 20 日の設立であるため 2018 年 10 月期及び 2019 年 10 月期の2期分を
                                                  3
     記載しております。
※2 当社がCCCTの株式の一部を取得する前に、増資により債務超過を解消しております。
※3 当社がCCCTの株式の一部を取得する前に、当社が必要とする機能のみを残した状態になった
     ことにより、収益構造が改善され、本件株式の取得後は黒字となる見込みです。


5.株式取得の相手先の概要
(1)    名                 称   株式会社カイカ
(2)    所         在       地   東京都目黒区大橋一丁目5番1号
(3)    代表者の役職・氏名             代表取締役社長 鈴木 伸
                             情報サービス(システム開発、システムに関するコンサルティング、
                             システムのメンテナンス・サポート)、仮想通貨関連(仮想通貨に関
                             するシステムの研究、開発、販売及びコンサルティング、仮想通貨の
(4)    事     業       内   容   投融資、運用)、金融商品取引(金融商品取引法に基づく第一種金融
                             商品取引事業、投資運用業、カバードワラントのマーケットメイク業
                             務、カバードワラントの発行業務)、その他(カジュアルウェア等の
                             小売、投資事業)
(5)    資         本       金   1,000 百万円
(6)    設   立     年   月   日   1989 年7月 14 日
(7)    連   結     純   資   産   6,044 百万円
(8)    連   結     総   資   産   10,494 百万円
       大株主及び持株比率             日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社                  14.83%
(9)    (2019 年 10 月 31 日     (信託口)
       現在)                   株式会社ネクスグループ                           3.96%
                                          カイカが当社株式の 48.81%を、CCCTが当社株式
                             資 本 関 係
                                          の 7.79%※をそれぞれ所有しております。
                                          当社の取締役及び取締役(監査等委員)をカイカの
       上   場     会   社   と   人 的 関 係
(10)                                      代表取締役及び取締役が兼務しております。
       当該会社の関係
                             取 引 関 係      カイカから当社への業務委託契約等があります。
                             関連当事者へ
                                          当社の親会社であり、関連当事者に該当します。
                             の該当状況
※    CCCTは当社株式の7.79%を保有しておりましたが、2020年2月18日付で株式会社カイカ分割準
備会社(株式会社カイカテクノロジーに商号変更予定)に当社株式を譲渡し、現在の保有比率は0%で
す。


6.取得株式数、取得価額及び取得前後の所有株式の状況
                                  0株
(1)異動前の所有株式数
                                  (議決権の所有割合:0.0%)
(2)取得株式数                          33,840 株


                                             4
                       普通株式               4百万円
(3)取得価額                アドバイザリー費用等         1百万円
                        合計                5百万円
                       33,840 株
(4)異動後の所有株式数
                       (議決権の所有割合:90.0%)


7.日程
(1)取 締 役 会 決 議 日       2020 年2月 28 日
(2)株 式 譲 渡 契 約 締 結 日   2020 年2月 28 日
(3)株 式 譲 渡 実 行 日       2020 年3月1日


8.今後の見通し
 本株式取得により、CCCTは当社の連結子会社となりますが、2020 年 10 月期の当社業績に与える
影響につきましては、精査中であり、今後開示すべき事項が生じた際には速やかに開示いたします。


9.支配株主との取引に関する事項
(1)支配株主との取引等の該当性及び少数株主の保護の方策に関する指針への適合状況
 本取引は支配株主との取引等に該当します。当社は、2020 年1月 29 日に開示したコーポレート・ガ
バナンスに関する報告書で示しているとおり、「支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護
の方策に関する指針」を以下のように定めており、本取引は当該方針に則って決定されております。
「当社と親会社及びそのグループとの取引については、一般的市場取引と同等の条件にて行うことを基
本方針とし、市場価格、原価率を勘案して当社見積価格を提示して、一案件毎に価格交渉のうえ、合理
的な判断に基づき公正かつ適正に決定しております。」
(2)公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置に関する事項
 本取引は、
     2020 年2月 28 日開催の当社取締役会において十分な審議を経て意思決定されたものです。
また、利害関係のない第三者にあたる法律事務所及び会計事務所による法務・財務デューデリジェンス、
株式企業価値算定を実施し、当結果を勘案した上で取得価額について交渉・協議のうえ決定しておりま
す。
 なお、当該株式取得に係る当社取締役会において、取締役の鈴木伸氏及び山口健治氏並びに佐藤元紀
氏の3名は特別利害関係人に該当するため、かかる決議には参加せず、出席取締役全員の承認及び出席
監査等委員全員の異議のない旨の意見を得ております。
(3)当該取引等が少数株主にとって不利益なものではないことに関する、支配株主と利害関係のない
     ものから入手した意見の概要
 本取引の内容及び条件の妥当性については、当社取締役会にて審議の上で決議を行っております。当
該取締役会決議に際して、支配株主と利害関係のない社外取締役(独立役員)である岩野裕一氏、望月
真克氏及び小川英寿氏により、本取引について、公平性及び妥当性が確保されているとして、2020 年2
月 28 日に書面により以下を総合的に勘案すると、本件取引を実行することは少数株主にとって不利益
なものではないと考えられる旨の意見を得ております。


                                  5
1. 本件株式取得が正当であること
(1) 本件株式取得の理由
  本件株式取得は、アイスタディとCCCTの両社のシナジー効果を狙ったものである。これら
 のシナジー効果については連結子会社化によって販路を拡大する経済効果やビジネスモデルの
 推進に寄与する効果が認められ、相乗効果による企業価値向上に寄与すると考えられること。
(2) カイカからの取得に至る経緯
  カイカは、継続的かつ安定的な成長を図るための第2の柱として経営資源をフィンテック分野
 に集中させることで事業再編を構想しており、CCCTにおける当該部門を集約の上、カイカグ
 ループとしての最適な資産配分を図ることが重要であると考えていた。そのような中、アイスタ
 ディの代表取締役である中川博貴氏は、アイスタディには欠如している UI/UX デザイン及びグラ
 フィックデザイン等の知見と機能を獲得することが経営戦略上必要になることを、アイスタディ
 の取締役を兼任しているカイカの代表取締役鈴木伸氏に相談することは、通常の事業運営上の情
 報交換であり合理性があると考えられること。
2. 手続が適切であり、条件も妥当であること
(1) 取締役会における決議において、利害関係者は審議に参加していないこと
   アイスタディの取締役を兼任しているカイカの代表取締役の鈴木伸氏及び山口健治氏並びに
  カイカの取締役の佐藤元紀氏の3名は、本件取引の決議に参加していない。このことからも、適
  切な手続きが取られたことを示すものであること。
(2) 条件が適切かつ妥当なものであること
  本件取引の意思決定プロセスにおいて、利害関係のない法律事務所及び会計事務所によるデュ
 ーデリジェンスの実施及び株式価値の算定をしていること。また、譲渡価格については当結果を
 勘案して交渉・協議のうえ決定しており客観性・公正性が担保されていると考えられること。


                                             以上




                         6