2342 M-トランスG 2020-03-09 12:00:00
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)研究用エクソンヒト化マウスの開発について [pdf]

                                                        2020 年 3 月 9 日
  各 位
                                   会 社 名 株式会社トランスジェニック
                                   代表者名 代表取締役社長 福 永 健 司
                                        (コード番号 2342 東証マザーズ)
                                   問合せ先 取     締   役 船橋            泰
                                        ( 電 話 番 号 03 -6 55 1 -2 6 01 )



     新型コロナウイルス感染症(COVID-19)研究用エクソンヒト化マウスの開発について



 株式会社トランスジェニック(代表取締役社長:福永健司、福岡市)は、今般の新型コロナウイル
ス感染症(COVID-19)の世界的な感染及び社会的影響の拡大を受け、当社独自技術であるエクソン
ヒト化マウス技術(2019 年 05 月 27 日付リリース『「エクソンヒト化マウス」に関する国際特許出
願のお知らせ』
      )を用いて、COVID-19 の感染・発症メカニズムの解明を目的として、同ウイルスの
感染に必要な受容体のエクソンをヒト化したマウスの開発を開始することを本日決定いたしました
ので、お知らせいたします。

 COVID-19 の感染拡大に関しては、(1)一旦治った症状が再発すること、(2)症状がなくても感染
源となること等が報告されていること、(3)進行性のあるものとそうでないもののウイルスが存在
する疑いがある中、同ウイルスの感染および発症メカニズムは十分には解明されておりません。し
かしながら、今後の治療薬開発等を含む感染症対策としては、同ウイルスの感染・発症メカニズム
の解明は重要な課題と考えられます。

 このたび取り組む COVID-19 研究用エクソンヒト化マウスは、          同ウイルスの感染に必要な受容体の
アンジオテンシン変換酵素 2(angiotensin converting enzyme-2、以下、ACE2)をヒト化すること
で発現量や発現パターンが、本来のヒトに近い感染状況を再現するモデルです。
 当社は、当該 COVID-19 研究用エクソンヒト化マウスの開発によって、           同ウイルス感染のメカニズ
ムを解明し、今後の感染症対策に貢献することを目標としております。

 当社は、創業来各種検査用抗体試薬の開発・提供および創薬支援ツールとしての遺伝子改変マウ
スを提供してまいりました。遺伝子改変マウスのリーディングカンパニーとして培ってきた技術で
強力に開発をすすめてまいります。
 また、既に当社子会社のジェネティックラボは、新型コロナウイルスの検査受託の開始を決定い
たしましたが(2020 年 3 月 6 日付リリース『当社子会社の(株)ジェネティックラボにおける新型
コロナウイルス検査(PCR 検査)受託開始の決定について』、当社グループは引き続きグループの
                                 )
知見を集結させ、今般の世界的な COVID-19 感染拡大抑制に貢献してまいります。

 新型コロナウイルスに感染した患者様のご回復と、同ウイルスによる公衆衛生上の緊急事態が鎮
静化することを心より祈念いたしております。

 なお、本件による 2020 年 3 月期の業績への影響は軽微です。
◆ご参考
 イントロン エクソン
 真核生物の遺伝子にはエクソンとイントロンが介在し
 ており、タンパク質の遺伝情報がコードされている領
 域をエクソン(翻訳配列)といい、遺伝情報がコード
 されていない領域をイントロン(非翻訳、介在配列)
 といいます。




<エクソンヒト化マウス>




                            以上