2342 M-トランスG 2021-08-13 15:15:00
事業計画及び成長可能性に関する説明資料 [pdf]

事業計画及び成長可能性に関する説明資料




       2021年8月13日
    株式会社トランスジェニック
      証券コード :2342
目   次




    Ⅰ.   会社概要

    Ⅱ.   ビジネスモデル(事業の内容、収益構造)

    Ⅲ.   市場環境(市場規模、競争優位性)

    Ⅳ.   成長戦略

    Ⅴ.   リスク情報




                      Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   1
Ⅰ.会社概要
会社概要

         株式会社トランスジェニック
   会社名
         TRANS GENIC INC.

   設 立   1998年4月

 本社所在地   福岡市中央区天神二丁目3番36号

   資本金   50百万円(資本剰余金41億9百万円)※2021年3月31日現在

  従業員数   25名(単体)248名(連結)※2021年3月31日現在   パート・アルバイト従業員除く



  役員構成   代表取締役社長    福永 健司       常勤監査役(社外) 友永 良二

         取締役        北島 俊一       監査役(社外)              佐藤 貴夫

         取締役        船橋 泰        監査役(社外)              本坊 正文

         取締役        山村 研一

         取締役        渡部 一夫

         取締役(社外)    清藤 勉

         取締役(社外)    斎藤 穂高



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会社概要_経営理念と創業精神


    経営理念
         未来に資するとともに
   世界の人々の健康と豊かな暮らしの実現に貢献する


    創業精神

            創    一   流
    技術を作り、発明するのは人である。
    一流でなければ一番にはなれない。
    一番になれる一流の人を大事にし、一番の技術を創造・発明する




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会社概要_トランスジェニックの変遷

(百万円)                                                            売上高の推移                                                事業承継M&Aによる
                                                                                                                     事業規模拡大&収益基盤強化
12000
           当社を取り巻く事業環境変化に迅速に反応し、事業モデル・構造を的確に
10000      変化させることで、グループの成長拡大を実現
           「生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。唯一生き残るのは、
 8000
           変化に最もよく適応したものである」             チャールズ・ダーウィン

 6000
                                                                                      M&Aによる
 4000                                                                              創薬支援グループの構築
                                             基礎研究支援の収益構造強化
 2000


    0
        2006.3   2007.3   2008.3   2009.3   2010.3   2011.3   2012.3   2013.3   2014.3   2015.3   2016.3   2017.3   2018.3     2019.3    2020.3     2021.3

(百万円)                                                                                                                            黒字幅拡大
                                                               営業利益の推移
1000

 750

 500
                                                                                         黒字構造に転換
 250                                             事業収支構造の改善
   0
        2006.3   2007.3   2008.3   2009.3   2010.3   2011.3   2012.3   2013.3   2014.3   2015.3   2016.3   2017.3   2018.3    2019.3     2020.3     2021.3
 -250

 -500

 -750

-1000
                                                                                                             Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   5
Ⅱ.ビジネスモデル
(事業の内容・収益構造)
ビジネスモデル_トランスジェニックグループ事業概要


 トランスジェニックグループは、
 最先端のバイオテクノロジー技術で基礎研究~臨床試験・診断までのシームレスなサポートを提供する
 『創薬支援事業』および
 幅広い事業分野を対象に事業承継型M&Aを展開する『TGBS事業』という二つの両輪による、

 Hybrid型で持続的な成長を実現


【グループ事業構図】
                                        ※2021年4月1日に純粋持株会社に移行




           創薬支援事業                         TGBS事業
                                         (事業承継型M&A)

          グループ企業6社で構成                  グループ企業主要6社で構成

    基礎・探索・創薬研究から非臨床・臨床・診断まで
     網羅したシームレスな創薬支援サービスを展開        創薬支援事業の収益変動を補完する目的で収益性・
    ゲノム編集技術の他、糖鎖合成・解析等の最先端テ       安定性を主眼に事業承継型M&Aを展開
     クノロジーを保有




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ビジネスモデル_トランスジェニックグループ収益構造

 業績変動が激しい創薬支援事業をTGBS事業が補完しながら連結業績は順調に拡大

(百万円)              連結売上高の推移                           (百万円)           連結営業利益の推移
12,000                                                1,150
                                                                        TGBS営業利益
                                                                                                                  325
             創薬支援                                                       創薬支援営業利益
10,000
             TGBS                                                       全社営業利益
                                                       850

 8,000
                                             7,483                                                                745
                                    8,251

 6,000                     5,638                       550


                                                                                       87
 4,000
                                                                                     358            369

                  1,505                                250
                                                                329
                                                                         45
 2,000
                                             3,562                       182
                           3,036    2,795
         2,302    2,092
                                                                                                   (10)

    0                                                   (50)
         2017.3   2018.3   2019.3   2020.3   2021.3            2017.3   2018.3    2019.3         2020.3        2021.3

                                                                           Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   8
ビジネスモデル_収益構造の特徴

       創薬支援事業の収益の獲得方法                 創薬支援事業のコスト構造

 ・創薬支援事業では、非臨床試験、臨床試験、及び診断解
 析サービスの他、遺伝子改変マウスの作製などの受託サー    ・創薬支援事業では、特に非臨床試験において大規模な実
 ビスを展開している。                    験・研究施設を有しており、当該設備費、試験を実施する
                               人員に係る人件費が固定費としてコストの相当割合を占め
 ・試験受託は、顧客のニーズに応じた試験内容になり、試
                               ている。なお、固定費に占める設備費の割合は概ね4割前
 験規模は数十万円から数億円等、試験期間についても1ケ
                               後であり、人件費は6割前後である。このため、受注拡大
 月程度から複数年に亘るもの等と多種多様である。
                               による稼働率の向上が重要となる。
 ・顧客は、製薬会社、化学会社及び食品会社の他、アカデ
                               ・変動費は、非臨床試験においては実験動物等の材料費
 ミア等の公的研究機関である。
                               (20%程度)、臨床試験においては医療機関等に対する
 ・受託試験終了後の報告書を納品し、顧客の検収後に売上    外注費等(30%~50%)等となっている。
 の計上を行う。


       TGBS事業の収益の獲得方法                 TGBS事業のコスト構造



                               ・TGBS事業に係るコストの主なものは、商品仕入代金、
 ・TGBS事業のグループ各社は多様な事業展開を図ってお   物流費等であり、主な固定費は、人件費及び事業所の賃借
 り、ECサイトにて、個人との電子商取引を行う形態や、    料等となっている。創薬支援事業とは違い多額の設備費等
 ニッチな分野で国内外から商材を仕入れ、得意先へ販売す    の負担はない。
 る商社ビジネスを展開する会社などがある。          ・グループ各社の大半は仕入販売形態であるため、業績拡
 ・いずれの会社も納品基準にて売上計上を行っている。     大時には在庫負担が生じる他、経常的に一定の在庫評価損
                               が発生する。



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ビジネスモデル_創薬支援事業サービスの特徴

最先端技術サービスを有し、基礎研究~臨床までカバーした創薬支援体制をグループで構築

           基礎研究・探索研究           非臨床試験                           臨床試験

株式会社
安評センター    ゲノム編集技術等を用いた遺伝子   小動物~大動物の安全性試験
           改変マウスの作製受託及び開発   遺伝毒性試験・環境毒性試験


株式会社
新薬リサーチ                                               ジェネリック医薬品開発の
                            小動物~大動物の薬理薬効試験
センター                                                   医薬品同等性試験
                                                        食品臨床試験

株式会社
メディフォム
                                                   治験事務局業務、病院支援業務


株式会社
ジェネティッ       遺伝子発現解析                                   遺伝子発現解析
クラボ         バイオマーカー探索                               最先端の分子病理診断・解析

医化学創薬
株式会社       糖鎖受託解析、糖鎖受託合成
          高親和性抗体作製受託及び開発

株式会社
プライミューン
          抗体製品、サイトカイン販売


                                            Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   10
ビジネスモデル_創薬支援事業の概要(各研究拠点)

 創薬支援事業各社は、神戸・磐田・恵庭・札幌の4拠点の研究所で事業展開
                                                                  新薬リサーチセンター
 研究所名               神戸研究所               安評センター中央研究所                                               ジェネティックラボ
                                                                    中央研究所

                                                                                             札幌市中央区北9条15丁目
 所在地         神戸市中央区港島町7-1-14          静岡県磐田市塩新田582-2            北海道恵庭市戸磯452-1
                                                                                             28番地196

             ㈱安評センター
                                                                                             ㈱ジェネティックラボ
 所属会社        ㈱新薬リサーチセンター              ㈱安評センター                   ㈱新薬リサーチセンター
                                                                                             医化学創薬㈱
             医化学創薬㈱

                                        AAALAC※2完全認証施設                GLP認証施設
                                                                                                     CAP※4認証施設
                 JAPIC認証※1施設               GLP※3認証施設                 JAPIC認証施設

 施設認証




ご参考:
※1 JAPIC認証
   JAPIC認証とは、一般財団法人日本医薬情報センター(Japan Pharmaceutical Information Center)が、動物実験実施機関における「動物愛護管理法」及び
 「飼養保管基準」並びに各省の定める「基本指針」に従い、動物実験等の自主管理の促進とともに動物愛護の観点に配慮しつつ、科学的観点に基づく適正な動物実験
   等が実施されているかを検証し、認証するものです。
※2 AAALAC(The Association for Assessment and Accreditation of Laboratory Animal Care International/国際実験動物ケア評価認証協会)
   AAALACは、世界で唯一の国際的な第三者評価機関で、3R(Reduction:使用する動物数の削減)、Replacement:代替の実験方法、Refinement:動物の苦痛軽
   減)の原則を踏まえ、科学社会における動物の人道的な取り扱いを推進しています。世界中の医薬品及びバイオ技術企業、研究機関等がこの認証を取得しており、
   動物実験及び動物管理が倫理的に実施されていることの実証として認められています。
※3 GLP(Good Laboratory Practice)
   GLP とは、非臨床試験において、試験施設(場所)の設備・機器、組織・職員、検査・手順・結果等が、安全かつ適切であることを保証する「優良試験所規範(基
   準)」です。
※4 CAP(College of American Pathologist:米国病理学会)認証
   病理及び臨床検体の質を確認し、ラボの発展と体質改善、維持管理を行うことを目的とした病理医、検査技師で構成される米国病理学会による認定制度です。

                                                                                  Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   11
ビジネスモデル_ 創薬支援事業の業績推移

 業績は凸凹しながら売上高は4年間で1.5倍強の35.8億円に、利益は2倍強の7.4億円に成長

(百万円)        創薬支援事業売上高の推移                     (百万円)     創薬支援事業営業利益の推移
4,000
                                               800

3,500                                          700

3,000                                          600

2,500                                          500

2,000                                          400


1,500                                          300


1,000                                          200


 500                                           100


   0                                             0
                                  ※1     ※2                                                       ※1             ※2
        2017.3 2018.3 2019.3 2020.3 2021.3            2017.3   2018.3    2019.3         2020.3         2021.3
                                              (100)
 ※1 2020年3月期は、㈱安評センターにおける受注獲得体制強化に向けた先行投資負担により大幅な減益となった。
 ※2 2021年3月期は、コロナ禍を受けグループで実施したPCR検査受託が大幅に伸長した結果、大幅な増収増益となった。
                                                                   Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   12
ビジネスモデル_ TGBS事業(事業承継M&A)の特徴

 今後も増加が予測される事業承継型M&A市場において、当社基準に合致した投資案件も相当数発生す
  ることが見込まれることから、創薬支援事業の収益変動補完を目的に、収益性・安定性を重視した
  M&Aを展開。
 EC事業、その他事業(主に輸入販売事業)を営む複数社に対して投資を実行。
 EXITを前提としない継続投資型事業であることから、承継元オーナー及び従業員の信頼感・安心感が
  獲得出来る結果、スムースな承継が行われ、グループの持続的安定成長に貢献。


      投資先選定基準              適切な投資先選定基準の設定及びM&A
                            により、短期間に事業基盤を構築

         黒字                 第一要件は対象会社の収益性。予想投資利回り及び投
      (一定の投資利回り)            資回収期間について一定の条件を設定。
                            第二要件は対象会社収益の安定性。競合が入りにくい
                            ニッチ・特定分野の市場を対象としているか、長い社
                            歴・信用を背景とした強みを持つ会社。
ニッチ・安定        自走経営          第三要件は対象会社に事業運営を取り仕切るキーパー
 (特定分野に強み)   (キーパーソンの存在)
                            ソンが在籍していること。



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ビジネスモデル_ TGBS事業の投資先概要


中間持株会社TGBSから、EC事業及び輸出入の商社事業等を展開するその他事業の主要5社に
                 投資を行いグループを構成
                              ※2021年4月1日に純粋持株会社に移行




                                                中間持株会社

                  EC事業                                                   その他事業
                                                               (主に輸入販売を行う商社事業等)




            株式会社            ギャラックス貿易
  社名                                           株式会社TGM          株式会社Lupex Japan                 株式会社キヅキ
          アウトレットプラザ           株式会社

                           海外から直輸入した高級       硝子加工専門商社として       PCセキュリティ関連器具
         家電に特化しECサイトに
 業務内容                      食器・雑貨を国内卸販売       最先端製品導入からメン       の開発製造を海外で行い                       WEB広告制作
             て販売
                            及びECサイトで販売       テナンスまで一貫対応            輸入販売

         社歴を通じた知名度及び       社歴を通じた信用及び強       顧客ニーズに応える提案       ニッチな製品分野での高                 ユーザーのニーズに合っ
  強み
          仕入ルートに強み         固な仕入ルートに強み          型営業に強み           い市場占有率を維持                   たメディアの構築

 売上高※        4,143,264千円       1,140,615千円       1,802,773千円
                                                               ※2021年3月期有価証券報告書開示数値を記載
 経常利益※         49,534千円         218,409千円          48,832千円

                                                                     Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   14
ビジネスモデル_ 主要企業のビジネスフロー及び市場環境
◆EC事業及び商社事業のビジネスフロー                  ◆EC事業及び硝子関連事業の市場環境
     国内法人                             EC市場:EC市場規模及び物販系EC化率は着実に増加傾向にある
                     海外メーカー            (億円)                                                                                      (%)
 (メーカー・卸業者)
                                      250,000                                                                                      8


                                      200,000
                                                                                                                                  6
 仕                  現地                150,000
 入                 輸出業者                                                                                                           4
                                      100,000


                                                                                                                                  2
          EC事業           商社事業          50,000



                                           0                                                                                      0
                                                2010    2011    2012    2013     2014   2015    2016   2017       2018    2019

                                        出典:令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)



                                      硝子関連市場:2020年度はコロナ禍で減産となっているが、それ
                                       以前は安定的に推移している
     B        B             資材・部品
                   卸販売                                    安全ガラス・複層ガラス国内生産実績
     to       to             の販売      (千m2)
 販
     C        C                       70,000
 売   販
                     小売店
              販            硝子加工機械設    60,000
     売        売            備の設置販売
                                      50,000


                                      40,000

                            硝子加工
     一 般 消 費 者              メーカー
                                      30,000


                                      20,000

上記主要3社の取扱製品・商品は家電・高級食器・硝子加工機器等、特定分    10,000
野に特化している。いずれも急激な成長が見込める製品等ではないが、販
売市場(EC市場)は緩やかに成長、硝子関連機器・資材の販売先(国内大         0
                                                2010   2011    2012    2013    2014   2015   2016   2017   2018    2019    2020
手硝子メーカー)の生産高は安定的に推移している。
                                                                       出典:板硝子協会「板ガラス・加工ガラスの生産実績」

                                                                              Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.          15
ビジネスモデル_ TGBS事業の業績推移

事業開始4年間における投資額累計は14億円、のれん償却前の獲得営業利益累計は10億円。
売上規模は70億~80億円、営業利益3億円強(営業利益/投資額=20%強)の事業に成長

(百万円)            TGBS事業売上高の推移                (百万円)     TGBS事業営業利益の推移

9,000                                        400
        EC事業       その他                               EC事業   その他
8,000                                        350

7,000
                                             300
6,000
                                             250
5,000
                                             200
4,000
                                             150
3,000
                                             100
2,000

1,000                                         50

   0                                           0
                                         ※                                                                     ※
        2018.3    2019.3   2020.3   2021.3         2018.3   2019.3          2020.3              2021.3


※2021年3月期は、主に輸入販売事業を営む「その他事業」が、コロナ禍を起因とする、顧客の設備投資計画の延期、海外からの物流及び人の移動制限
 等で大きなダメージを受けた一方で、外出自粛に伴う巣籠り需要を受けEC事業の粗利率が向上した結果、全体では概ね前期並みを維持できた。
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 Ⅲ.市場環境
(市場規模・競争優位性)
市場環境_ 創薬支援事業

◆創薬支援市場動向
  顧客である公的研究機関の基礎研究費予算及び製薬企業の研究の研究開発費率は横ばい傾向。
  委託試験の遂行に必要な先端機器導入コストや、試験技術習得コストについては高くなる傾向。
  技術優位性がない、あるいは財務基盤が弱い創薬支援事業体は、淘汰・再編の対象となる可能性。


                                                  日本の製薬企業(大手10社)の研究開発費
                科研費※の予算額の推移
                                                    と研究開発費率(対売上高)の推移
億円                                         億円                                                           %
3,000                                      1800                                                        25
                                                   研究開発費平均      研究開発費率(対売上高)
                                           1600
2,500
                                                                                                       20
                                           1400

2,000                                      1200
                                                                                                       15
                                           1000
1,500
                                           800
                                                                                                       10
1,000                                      600

                                           400
                                                                                                       5
 500
                                           200

   0                                          0                                                        0



        ※科学研究費助成事業(「科研     出所:日本学術振興会                  資料:SPEEDA (株式会社ユーザベース)、有価証券報告書
        費」)は、あらゆる分野にわたり、      科学研究費助成事業                出所:厚生労働省「薬事工業生産動態統計年報」
        基礎から応用まであらゆる「学術研      科研費の予算額の推移               出典:日本製薬工業協会 DATABOOK2020
        究」を助成するものです。

                                                                Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   18
競争優位性_ 創薬支援事業
                                                                  億円            医薬品開発関連CRO売上高推移
◆CRO※市場動向
                                                                  1750

 日本CRO協会の年次業績報告(2020年1月~12月)によると、                                 1500
 2020年の会員(47社)各社の医薬品開発関連業務に関する総売上
                                                                  1250
 高は、2019年と比較し1,569億円と2019年(1,731億円)に比し
 161億円減少している。但し、これは新型コロナ感染症拡大に伴う                                  1000

 影響だと考えられる。                                                        750
 コロナ禍以前の2019年までは売上高は増加傾向にあり、製薬企業
                                                                   500
 等に対するCROの役割は今後益々増加していくと考えられる。
                                                                   250
 ※CRO(Contract Research Organization : 医薬品開発業務受託機関)とは、製薬企業が行なう非
 臨床試験、臨床試験(治験)に関わる様々な業務の全てまたは一部を代行・支援するサービスです。                       0
                                                                         2016    2017        2018        2019    2020
                                                                                                       出所:日本CRO協会2020年
◆創薬支援型企業の特徴及び当社創薬支援事業の特徴と競争優位性                                                                         (1月~12月)年次事業報告

                             国内上場
   創薬支援型企業の特徴                企業数
                                                           当社創薬支援事業の特徴と競争優位性

独自技術を用い、製薬企業の創薬                                      国内CRO業界の多くが、特定の研究分野や特定のモデル動物・大動物
プロセスの中で独自サービスを展                                      等を用いた試験領域に特化している中、当社グループは創薬プロセス
開している。独自のモデル動物や                          広範囲な創
                                                     に関する基礎研究から臨床研究までを対象に支援サービスを網羅して
解析技術などを持つ企業が多い。
                                         薬支援機能
                                                     いる他、非臨床試験に関しては小動物~大動物の薬効薬理試験から安
サービスを提供するタイプと、試                                      全性試験までカバー
薬を販売するタイプに大別される。
請負う業務としては、薬物動態分                          最先端技術       遺伝子改変・解析、糖鎖分野等の先端技術・機器を保有。特にモデル
                              15社
析、安全性試験、遺伝子解析など。              程度          の保有        動物作製に関しては遺伝子レベルから開発が可能
創薬型よりはリスクは小さく、早
くから黒字化を目指せる傾向にあ                          高い事業成       自力拡大に加え、状況に応じてM&Aも活用し、この10年で売上高は
るものの、「創薬型」よりは、ミ                           長力         約6倍となる高成長を実現
ドルリスク、ミドルリターンの傾
向にある。
                                         強い財務健
                                                     設備投資先行型事業だが、自己資本比率は55%超を維持
経済産業省 生物化学産業課 2017年「バイオベ
ンチャーの現状と課題」より
                                          全性

                                                                                  Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   19
市場環境_ TGBS事業(事業承継型M&A)

◆市場環境:2009年以降のマーケット別M&A件数の推移及び中小企業庁の目標
 中小企業の廃業の6割は後継者不在が要因となっており、事業承継の手段としてM&Aの重要性が高
  まっている。
                                                                      中小企業庁目標
                                                                    官民合わせて60,000件
                                                                                              中小企業庁は「中小M&Aガイドライン」
          M&Aの件数                                                                              を策定することで、中小企業のM&Aの更なる促進を図っている。
 10,000

  9,000

  8,000

  7,000
                                                                                              TGBS事業が主に対象とする事業承継
  6,000                                                                                       型M&A市場は当面拡大することが予
  5,000
                                                                         3850
                                                                                4088          想され、当社基準に合致した投資案件
                                                                                                も今後、相当数発生すると予想
  4,000
                                                                  3050
                                                           2652
  3,000                                      2285   2428
          1957                        2048
                 1707          1848
                        1687
  2,000

  1,000

     0
          2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019                       2029

                               資料:マールオンライン
                                                                                                 買収後における安定的な事業運営
                                                                                                (買収先の安心獲得)を主眼とした
                                  M&A情報・データサイト
                                  グラフで見るM&A動向
                               出典: 経済産業省「中小M&Aガイドライン」(2020年3月)
                                                                                                   事業承継型M&Aを継続



                                                                                                           Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   20
競争優位性_ TGBS事業(事業承継型M&A)

◆競争優位性
 強みである経営管理システム・財務支援の下で、投資ファンド等は違いEXITを前提としない承継先
  の幹部を中心とした事業活動の維持継続を約束することで、対象会社オーナーの信頼・安心を獲得し、
  優良案件を継続的に獲得している。

 当社選定基準を守りながら、業種・取扱商品等を絞ることなく投資を行うことによって、変化の激しい
  経営環境に柔軟に対応することを可能としている。また、投資先が増加しているため、グループ内各社
  のシナジーが期待できる状況になりつつある。

    事業承継型M&Aの課題                       当社TGBS事業の特徴と競争優位性

                                  買収前の経営手法や組織風土を尊重し、短期のEXITを前提とせず、
(オーナーサイド)             M&A後の
                                  長期的な企業価値の向上を志向し、買収企業の組織基盤の強化を図る。
                      経営体制
                                  また、キーパーソンによる経営判断・事業運営を尊重
 ・買収後の経営体制、特に従業員の雇
  用の不安                            主としてニッチな特定分野をターゲットとした収益性の高い事業を対
 ・機動的・柔軟な事業運営の阻害     豊富なM&Aの      象として、豊富なM&A実績による当該事業の潜在性などを評価する
                     実績よる投資       ことにより、投資を実行。また、投資基準に沿った様々な業種に投資
                      効果の分析       を行うことにより、環境変化に係るリスクをヘッジし、グループ内で
                                  のシナジー効果を促進
(取得企業サイド)
 ・M&A後の収益力の不確実性        財務支援       グループの調達力を背景とした迅速かつ必要十分な財務支援を実施
 ・人手不足などを起因とする管理体制
  の脆弱性                            グループに所属する専門家の知見を活かした内部管理体制の強化によ
                        PMI※
                                  るPMIを実施

                     ※PMI(Post Merger Integration)とはM&A(買収・合併等)後の統合プロセスのことを言います。


                                                          Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   21
Ⅳ.成長戦略
成長戦略_基本方針

                成長戦略の基本方針
最先端のバイオテクノロジー技術で展開する創薬支援事業と投資・コンサルティングを展開す
   るTGBS事業との両輪によるHybrid型経営を推進し、継続的企業価値拡大を実現


       創薬支援事業                      TGBS事業
 高収益だが業績が凸凹に大きく変動しながら規
                           急激な外部環境変化がない限り売上規模及び利
  模を拡大
                            益率は安定
 事業部の業績拡大は既存サービス拡充か新規
                           事業部の業績拡大は、事業承継案件を主とする
  サービス開始で実現
                            M&Aで実現
 業績拡大には、一般的に人・設備に対する多額
                           M&A資金を除き、特段大きな先行投資は不要
  の先行投資が必要




  両事業セグメントの特徴及び連結利益・資金収支の拡大を活かした
            Hybrid型経営で両事業の拡大を推進
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成長戦略_重点施策


 区分                         重点施策

           取締役会意思決定機能の強化
            ・取締役会による独立かつ客観的な経営の監督の実効性を高めるべく社外取締役を増員
持株会社       グループガバナンスの強化
(本社)        ・グループ事業推進部の設置
            ・コーポレート・ガバナンスの体制の充実及び強化とグループ経営資源の最適配分
            ・グループ内配当ルールを定め必要分野に再配分を実施

         高収益・高付加価値サービスと期待される各種ヒト化マウスの事業化について5年以内
          に実現
創薬支援     特異的な糖鎖合成・解析技術と抗体取得技術とを融合し、創薬開発支援サービスを展開
          すると同時に、自社開発も加速
         既存事業基盤拡大に必要な人員・機器投資を加速

         これまでと同様に、黒字・安定&ニッチ・自走経営型の事業体を対象とした事業承継型
          M&Aを推進し、事業規模の更なる拡大を実現
 TGBS    事業規模拡大に応じ投資案件の規模あるいは件数も拡大
         グループ内シナジーが期待できるEC・商社事業※領域に重点的に投資
                                         ※商社事業:主に輸出入を行う事業会社


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成長戦略_中長期イメージ

成長戦略(2022年3月期~2025年3月期)
                                                     Vision
経営理念の実現に必要な事業基盤を                                     経営理念
着実に構築する計画期間                                未来に資するとともに
                                         世界の人々の健康と豊かな
                                          暮らしの実現に貢献する

                                   加速
                                        2026年~2029年
                      準備・構築

                     2022年~2025年       拡大再投資の加速
                                       高収益事業体の構築
       設計                              配当性向の向上
                   当面は企業価値拡大を優先し事業
    2018年~2021年     基盤拡大投資を着実に実行
                   高付加価値サービスの開発
   事業多角化による経営構
    造の安定化
   収益構造の強化

                                        Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   25
成長戦略_創薬支援事業における今後の投資計画

 強固な財務基盤及び事業収支を背景に、更なる事業拡大に向けた投資を積極的に行う計画

  設備投資           ㈱安評センター      :LC-MS※1増設及び新規実験機器へ総額約1億80百万円投資予定
(2022年3月期計画)※2
                 ㈱新薬リサーチセンター:新規実験用機器へ総額約40百万円投資予定
                 ㈱ジェネティックラボ :新型コロナウイルス検査拡充・変異株解析対応等で自動化PCR
                               検査機器及び次世代シーケンサー等へ総額約2億60百万円投資

                  ※1LC-MS(Liquid Chromatography Mass Spectrometry)
                    LC-MS装置は、高速液体クロマトグラフ法(HPLC)の一種に分類され、液体中の成分を固定相と移動相の
                    相互作用の差を用いて分離し、質量検出器で検出する方法。
                  ※22023年3月期以降も新規サービス導入、既存サービス拡充のため同水準の投資を継続予定。


  研究開発           【㈱安評センターにおける重点開発テーマ】
                 ・コロナウイルスレセプターヒト化マウス
                 ・肝臓ヒト化マウス
                 【医化学創薬㈱における重点開発テーマ】
                 ・抗SARS-CoV-2スパイクタンパク抗体開発



    M&A          ・従前同様に、現在展開している創薬支援サービスの補完・強化が期
                  待できる事業体について、M&Aを継続的に検討する。

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成長戦略_創薬支援事業(M&A戦略)
 これまでM&Aを軸とした拡大戦略により、創薬支援事業グループの構築及び規模拡大を実現
 進行年度はコロナ禍を背景に急激に増加したPCR検査受託収益が売上高を牽引。中長期は、
  今後再編も予想されるCRO業界の中で積極的にM&Aを実行し成長トレンドを維持
                                                                                                                      2022年3月
(百万円)                       創薬支援事業売上高及びM&A実行の推移                                                                        売上予想
4,000
                                                                                                                        53億円
        2018年4月
        ㈱安評センターをM&A
3,500
        2015年7月
        医化学創薬㈱をM&A
3,000
        2013年7月
        ㈱ジェネティックラボをM&A
2,500
        2013年4月
        ㈱新薬リサーチセンターをM&A
2,000



1,500



1,000
                     当社単独


 500



   0
        2010.3   2011.3   2012.3   2013.3   2014.3   2015.3   2016.3   2017.3   2018.3   2019.3     2020.3       2021.3      2022.3
                                                                                         Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   27
成長戦略_創薬支援事業(成長ドライバー):株式会社安評センター

  これまで長年培ってきた遺伝子改変技術を活用し、高付加価値試験サービスを構築し提供する

          (2021年3月期)          (株)安評センター              (今後)


                       受託作製                                      開発・供給事
                       がメイン                                       業を強化




        Tgマウス(Mutaマウス)の販売     事業     Mutaマウス・疾患モデルマウス・ヒト化マウスの開発・供給
                              統合


                       価格競争                                      高付加価値試験
                        が激化
                                                                  メニュー開発

      遺伝毒性試験(国内シェア1位)の受託

                                       遺伝毒性試験・薬理薬効試験・安全性試験の受託
        製薬・化学・食品企業

                                              製薬・化学・食品企業

                                                         KO or                        モデル             販売
              主なモデルマウス系統及び新規技術の開発の状況           ターゲット                   表現型
                                                                                      としての           非臨床試験
                                                遺伝子       Tg            解析
                                                                                       検証             受託


                   ヒト化マウス     肝臓ヒト化マウス         熊本大・TG社            技術移転実施中
                                                                                          国際特許出願
                              エクソンヒト化マウス       TG社
 鍵となるマウス開発                                                                               受託サービス実施中
                              ACE2ヒト化マウス
                              (COVID-19研究用)    TG社


                                                             Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   28
成長戦略_創薬支援事業(技術優位性):遺伝子改変先端技術

遺伝子改変マウス作製に関する独自技術「エクソン※ヒト化マウス」の優位性について

(新規薬剤開発の成功確率)             出典:2011年~2015年 厚生労働省「臨床研究に関する現状と最近の動向について」

  基礎研究・探索研究                非臨床試験               臨床試験          申請・承認                    僅か
             ①成功確率0.010%                      ②成功確率:①×40%(60%脱落)
                                                                                    0.004%
             ②の成功確率UPのカギは適切な動物モデルを用いた非臨床試験の実施


                                      ヒト遺伝子        ヒトエクソン
  従来法(これまでのモデル動物)                                                      エクソンヒト化マウス
                                         1     2    3   4
                                                              タンパク質の遺伝情報領域であるエクソンのみ
従来法によるヒト化マウスは、ヒト遺伝子発                     1     2    3   4     をヒト化し、マウスの遺伝子発現制御領域を保
現量が高値であったり低値と正常ではなく、                                          持することで、ヒト遺伝子が量的・組織特異的
発現の組織特異性も異なり、疾患モデルの病                  マウス遺伝子       マウスエクソン    にも正常に発現。当該ヒト疾患モデルマウスは、
態解析には使えるが、治療法開発と有効性検                 ※エクソンとは、真核生物のタンパク質の      核酸医薬等の薬剤及び遺伝子治療の効果を見る
       証には限界有                        遺伝情報がコードされている(翻訳配列)遺
                                                                                 上で有用
                                     伝子領域です。

(従来型ヒト化)                             マウス遺伝子が残存                (エクソンヒト化)
                                     遺伝子配列も変化
   cDNA pA        2   3    4                                       1         2            3          4




マウス遺伝子のエクソンが後方に残存しゲノム構                                        マウス遺伝子のエクソンのみをヒト化し、マウス
造が変化し、遺伝子発現制御領域(配列)にも影                                        遺伝子発現制御領域を無傷で保存することで、ヒ
響を与える等の変化が起こるため、発現量が異常                                        ト遺伝子が正常な発現量、組織特異性を示す
となるほか発現の組織特異性も異なってくる
                                                                       Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   29
成長戦略_創薬支援事業(成長ドライバー):医化学創薬株式会社

  抗体開発に必要な一連の工程(抗原合成~抗体取得)の技術力及び、グループの創薬支援機能を活
   かし創薬開発プラットフォームの構築を目指す
  同プラットフォームを窓口に創薬開発企業と共同開発を推進する

    創薬開発プラットフォームをグループで構築




                                                                                        導
                                                                                     創
       候補分子の     抗原デザイン                                        POC※データ               薬
                                      抗体取得
         探索        と合成                                           の取得                 開
                                                                                     発
                                                                                     企  出
                                                                                     業
                                                         (株)安評センター                   へ
                                                                         (株)新薬リサーチセンター
      糖鎖を含む特殊ペプチド合成・解析技術                     GANPⓇマウス
                                                                                     の
                                       ※POC(Proof of Concept): POCとは 、研究開発段階にある新薬候補についてその有効性や安全性を
                                       ヒトで探索し、その探索結果が創薬開発における開発確度を高める検証。




                                                                               ライセンス
            主な開発パイプラインの状況     ターゲット     抗体          有用性          測定系
                                                                                アウト                上市
                               同定       作製           検証           構築
                                                                                臨床開発
                                                                                           ライセンス契約締結中
                尿中がんマーカー      九州大学等                                                        (中国企業、国内診断薬メーカー、

 技術力を活かし共                     国立
                                                                                           テクノメディカ)

                肺がんマーカー                                    有用性検証中          米国、日本及び欧州で特許査定
                              がんセンター
 同研究及び抗体自
                                                                           国立がんセンターと共同研究契約締結

                乳がんマーカー       自社開発
                                                           有用性検証中
  社開発を推進        SARS-CoV-2
                              自社開発              製薬企業向けに販売中
                スパイクタンパク質抗体                     熊本大学と共同研究開始



                                                             Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   30
成長戦略_創薬支援事業(技術優位性):糖鎖科学先端技術
 糖鎖に関する独自技術を基盤とした治療薬・診断薬シーズ開発を目的とする抗体創出プラットフォーム



  疾患特異性を糖鎖構造解析で同定       糖ペプチド抗原のデザインと合成      疾患特異的な抗体の取得




          ≒                                                           GANP, BALB/c


   正常細胞         がん細胞                                             遺伝子改変マウス
                                                                 の活用やノウハウ
                                                                 と経験に基づく免
                                                                 疫・抗体取得方法
          高分解能質量分析装置を
          活用し糖鎖構造を解析

          糖鎖            正常細胞とがん細胞(疾患細胞)        疾患特異的抗体
          の違い           が似ている場合であっても、糖鎖
                        修飾構造には必ず違いがある。
                        このため、疾患特異的糖鎖構造を
                        同定し、この糖鎖構造を含む領域
                        を免疫のターゲットとすることで
                        疾患特異的な抗体が取得出来る。



「疾患特異的糖鎖構造」
    を同定                                   治療薬・診断薬開発

                                          Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   31
成長戦略_TGBS事業(事業承継型M&A)
 事業開始からここまでは、黒字、安定・ニッチ、自走経営をキーワードに投資効率・回収が良いEC事
  業及び商社事業等を中心にM&Aを展開。
 事業開始4年間の平均投資利回り(のれん償却前営業利益率)は30%。
 投資額に対して、売上高は業態に左右されるが、利益は比例して増加。
 過去4年間の投資額累計は14億円。収益基盤及び財務体質の強化に応じて、投資規模拡大を予定。



                               1st:2018~2021年3月期
      投資方針                  投資効率が良く安定性の高い事業




                               EC・商社事業領域




                                      Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   32
成長戦略_TGBS事業(事業承継型M&A)

 M&Aの対象と考える事業承継市場は、今後も当面拡大していくことを想定。
 当面は、EC事業、商社事業※等を中心に相互シナジーが期待できる事業体を中心に投資を実行予定。
 投資事業領域と投資規模の拡大に向けて、ファンド組成及び同ファンドによる投資事業展開も検討。

                                 中長期
                                 3rd:
                                 投資領域・規模拡大に向けたファンド事業

                     2022年3月期~
                                        事業規模・領域拡大
                     2nd:                  事業体強化
                     1st投資領域及び相性が良い事業   投資規模拡大変化に適応


1st:2018年~2021年3月期
投資効率が良く安定性の高い事業
                         EC・商社事業領域

   EC・商社事業領域




                       既存事業領域で相乗的に展開
                        できる事業体(製造業等)            ※商社事業:主に輸出入を行う事業

                                        Copyright© TransGenic Inc. All Rights Reserved.   33
Ⅴ.リスク情報
主要なリスク情報

                              リスクが顕在化
              主要なリスク                                          対応策
                               した場合


          対象となる企業の事業内容や財務
 企業買収     内容、取引先関係等の事前調査で
                             ①可能性:小
                             ②時   期:不明     当社グループの経営資源を適切に
          把握できなかった問題の発生や、
                                           配分し、設備投資、新たなM&A、
          事業環境の変化により当初想定し    ③影響度:小※       事業の撤退・縮小といった判断を
          た効果が得られない場合、当社グ
                             ※事業多角化している    迅速に行ってまいります。
          ループの財政状態や経営成績等に
          影響を及ぼす場合があります。     ため。



                             ①可能性:大
製薬業界の動向   薬価改定や後発薬品の普及による
                             ②時 期:中長期
          製薬業界の急激な事業環境の悪化                  製薬業界の動向に迅速に対応して
          による、製薬企業の研究開発費の    ③影響度:小※       いくため、顧客の研究開発動向を
          抑制が当社グループの業績に重大    ※事業多角化している    的確に把握し、競合に先んじた戦
          な影響を及ぼす可能性がありま     こと、及び化学品の安    略を遂行してまいります。
          す。                 全性試験は影響が受け
                             にくいため。


          日本において実験動物使用禁止の
 法的規制     規制が導入された場合は、実験動    ①可能性:中        法規制の動向を的確に把握しなが
                                           ら、動物実験の代替となる手法の
          物市場が閉塞し、当社グループの    ②時   期:中長期
                                           開発、新規事業の創出等を追及し
          業績に多大な影響を及ぼす可能性    ③影響度:大        てまいります。
          があります。

 ※2021年3月有価証券報告書より抜粋・要約しています。その他のリスクは有価証券報告書をご参照ください。
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当資料に記載された内容は、現時点において一般的に認識されている経済・社会等の情勢および当社が合
理的と判断した経営計画に基づき作成しておりますが、経営環境の変化等の事由により、予告なしに変更
される可能性があります。また、今後の当社の経営成績及び財政状態につきましては、市場の動向、新技
術の開発及び競合他社の状況等により、大きく変動する可能性があります。




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当資料のアップデートは今後、本決算の発表時期を目途として開示を行う予定です。




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