2342 M-トランスG 2019-03-25 15:15:00
新規肺がんマーカーに対する抗体ならびにその診断応用に関する欧州特許査定のお知らせ [pdf]

                                                              2019 年 3 月 25 日
各    位
                                             会 社 名 株式会社トランスジェニック
                                             代表者名 代表取締役社長 福 永 健 司
                                                 (コード番号 2342 東証マザーズ)
                                             問合せ先 取      締  役 船 橋       泰
                                                  ( 電 話 番 号 03-6551-2601)



     新規肺がんマーカーに対する抗体ならびにその診断応用に関する欧州特許査定のお知らせ



 株式会社トランスジェニック(代表取締役社長:福永健司、福岡市)と国立研究開発法人国立がん研
究センター(理事長:中釜 斉、東京都中央区、以下「国立がん研究センター」         )は、新規肺がんマーカ
ースプライスバリアント型α-アクチニン-4に対する抗体ならびにその診断応用に関して、2011 年 9
月 9 日に共同で国際特許出願(PCT/JP2011/071168)しておりました。このたび、欧州特許庁から特許
査定を受けましたので、お知らせいたします。

【概要】
 このたび査定を受けました特許は、 国立がん研究センター 早期診断バイオマーカー開発部門・本田一
文ユニット長、細胞情報学分野 山田哲司客員研究員らが発見した小細胞性肺がん※1等の診断に有用な
新規腫瘍マーカースプライスバリアント型α-アクチニン-4に対する抗体を、当社の GANP マウス技
術※2を用いて作製したものです。本マーカーが発現している場合、悪性度の高い小細胞性肺がん患者の
生存率が低いことが示されています(Miyanaga et al. Ann. Oncol. 24:84-90, 2013)
                                                           。本成果により、小
細胞性肺がん等の患者に存在する本マーカーの検出および診断精度の向上を図ることが可能になります。
なお、本新規肺がんマーカーに関する特許は、既に米国及び日本において特許査定を受けております。
 今後、当社は当社が有する知的財産権の収益化の一環として、小細胞性肺がん等の診断に有用な簡易
検出システムの診断薬メーカーへのライセンスなど実用化に向けた取り組みを進めます。

 なお、本特成立による 2019 年 3 月期の業績への影響はございません。
 当社は引き続き、将来的に収益につながるようバイオマーカー抗体創出やタンパク質関連の技術プラ
ットフォームの充実を図ってまいります。

◆ご参考:
 ※1 小細胞性肺がん
    小細胞性肺がんは、肺癌全体の約 20%とされていますが、肺がんの中で最も進行が早く、殆ど
    の場合、多臓器転移を伴う進行がんとして発見されることから、高い悪性度と予後不良で知ら
    れる疾患の一つです。そのため、早い病期での診断精度を向上させることが強く求められてい
    ます。

    ※2   GANP マウス技術
         GANP マウス技術とは、胚中心の B 細胞で発現上昇する核内因子である GANP(GANP :
         Germinal Center Associated Nuclear Protein)遺伝子を過剰に発現させた GANP マウスを用
         いて抗体を作製する技術です。GANP マウスで得られる抗体は、親和性や特異性の高いことが
         特徴で、診断薬や抗体医薬の開発への展開が可能です。

                                                                         以上