2342 M-トランスG 2020-06-09 15:00:00
炎症可視化マウスに関する米国特許査定のお知らせ [pdf]

                                               2020 年 6 月 9 日
各    位
                               会 社 名 株式会社トランスジェニック
                               代表者名 代表取締役社長 福 永 健 司
                                   (コード番号 2342 東証マザーズ)
                               問合せ先 取      締  役 船 橋       泰
                                    ( 電 話 番 号 03-6551-2601)



                炎症可視化マウスに関する米国特許査定のお知らせ

 株式会社トランスジェニック(代表取締役社長:福永健司、福岡県福岡市)は、国立大学法人熊本大
学(以下、熊本大学)
         (学長:原田信志、熊本県熊本市)および国立大学法人群馬大学(以下、群馬大学)
(学長:平塚浩士、群馬県前橋市)と「炎症可視化マウス作製とその応用」に関して、2014 年 7 月 31
日に共同で国際特許出願(PCT/JP2014/070798)しておりました。このたび、米国特許庁から特許査定
を受けましたので、お知らせいたします。

【概要】
 このたび査定を受けました特許は、自己免疫疾患、がん、動脈硬化、肥満、アルツハイマー病、老化
などの様々な疾患に関連することが明らかになってきている炎症マーカーとして注目される IL-1βの
産生を可視化し、生体レベルでの炎症反応を捉えることを可能にする炎症可視化マウスであり、当社、
熊本大学および群馬大学との共同研究の成果となります。本マウスでは、IL-1βの転写制御下にあるル
シフェラーゼ融合遺伝子が、    炎症が誘発された時に発現し、産生されたルシフェラーゼ融合タンパクが、
Caspase 1 により活性化されるメカニズムを利用して可視化する新しい技術が用いられており(添付参
照)炎症反応を起因とする様々な疾患の病態機序の解明や治療法の開発研究に貢献することが期待され
  、
ます。なお、本技術に関する特許は、すでに日本、欧州で成立しております。

 当社は、モデルマウス製品ラインナップとして、病態可視化マウスの導入・開発に取り組み、生体ス
トレス可視化マウス、小胞体ストレス※1可視化マウス、酸化ストレス※2可視化マウスおよび当該炎症可
視化マウスの販売を開始しています。当社は、引き続き汎用性の高いモデルマウスの拡充を図ってまい
ります。

 なお、本特許査定の 2021 年 3 月期の連結業績への影響はございませんが、今後収益化を図りグルー
プの業績拡大につなげるよう積極的に取り組んでまいります。

◆ご参考 :
 ※1  小胞体ストレス
     小胞体ストレスとは、細胞内におけるタンパク質の製造、品質管理工場である小胞体で、不具
     合で生じた変性タンパク質(不良品タンパク質)が蓄積することにより引き起こされるストレ
     スのことをいい、細胞内に蓄積することにより細胞死が誘導され、アルツハイマーなどの神経
     変性疾患、メタボリックシンドローム、がんなどの要因になると考えられています。

    ※2   酸化ストレス
         酸化ストレスとは、体内の酸化反応が亢進する状況のことをいい、DNA、脂質やタンパク質
         などの生体成分の酸化変性、細胞機能の障害を引き起こします。さらに、これら変性生体成分
         が、動脈硬化、糖尿病、リウマチなどの要因になると考えられています。
                                                以上
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