2191 J-テラ 2021-01-05 15:45:00
「子宮頸癌を対象とした腫瘍浸潤Tリンパ球療法(TIL療法)」のためのTIL製品製造受託 [pdf]
2021 年1月5日
各 位
会 社 名 テ ラ 株 式 会 社
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 平 智 之
(コード番号: 2191)
問合せ先 執行役員 / 管理本部長 玉 村 陽 一
(電話:03-5937-2111)
「子宮頸癌を対象とした腫瘍浸潤 T リンパ球療法(TIL 療法)
」のための TIL 製品製造受託
当社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:平智之)は、慶應義塾大学医学部(以下、 「慶應大学」
)より
表題の腫瘍浸潤 T リンパ球(以下、
「TIL」
)製品製造に係る業務を本日、受託致しましたので、お知らせいた
します。
現在、慶應大学は進行・再発子宮頚癌の治療薬開発を目指していることから、 「子宮頸癌を対象とした TIL
療法」の臨床試験(以下、 「本臨床試験」 )を計画しています。
このため、慶應大学はテラ社に TIL 製品の製造を委託しました。
本臨床試験は、2020 年 12 月 8 日に慶應義塾特定認定再生医療等委員会により第 3 種再生医療として承認さ
れ、加えて、2020 年 12 月 3 日に厚生労働省先進医療会議において先進医療として許可されました。
厚生労働省の先進医療会議で先進医療として承認されたことは、すなわち本臨床試験の実施を混合診療1で
進めることが認められたこととなりますので、研究者・患者の皆様両方にとって経済的負担が軽減されます
2
。
本業務は、慶應大学が先進医療として進める臨床試験の実施計画に基づき、慶應義塾特定認定再生医療等委
員会に申請された研究計画に従って実施されるものです(以下、 「本先進医療 B」。
)
TIL療法は養子免疫療法とよばれ、米国国立がん研究所のSteven A. Rosenberg博士によって開発された、が
ん免疫細胞療法です3。米国では、IOVANCE BIOTHERAPEUTICS社4が子宮頸癌に対するLN-145(TIL therapy)の
治験Phase 2(C-145-04)を既に行っており、国際的にTIL療法の開発競争が始まっています。
すでに当社は、慶應大学との共同研究契約について、2020年10月12日付開示しておりますが(以下、「本共
同研究」)5、本共同研究が製造の効率化等に関する基礎研究であるのに対して、今回の本先進医療Bは、TIL
療法の臨床上における安全性と有効性に関する評価を行う臨床研究となります。
テラは、本日締結された慶應大学との業務委託契約に基づき、委託業務遂行の対価として委託料等を慶應大
学から受け取ります。
なお、本先進医療 B は、慶應大学の試験計画書において「最大14名が対象」となっておるとおり、2年間
で 14人程度の患者の方々への治療を予定しておりますが、副作用や治療効果の検討結果によっては途中で中
止となる場合もあります。
慶應大学との本共同研究及び本先進医療 B を進める事で、副作用が少なく高い治療効果が期待できるがん治
療の開発を行い、患者の皆様への貢献と企業価値の向上を実現して参ります。
本件が 2021 年 12 月期の連結業績に与える影響につきましては現在精査中であり、業績
見通しに影響があることが判明した場合には、速やかに開示致します。
1 混合診療とは保険診療と保険外診療の併用のことです。保険診療と保険外診療の併用は日本では原則禁止されています。先進医療 B とし
て承認された場合、臨床試験のうち通常診療でも行う内容については健康保険でカバーできます。検査薬等は、先進医療 A、医薬品・医療
機器・再生医療等製品は、先進 B に含まれます。
2 厚生労働省のホームページ参照 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kekou_iryou/iryouhoken/sensiniryo/index.html
3
腫瘍浸潤Tリンパ球輸注療法は、がん組織に浸潤しているリンパ球を抽出し、そのがん組織に対して殺傷能力の高いリンパ球へと誘導
し、体内に戻す治療法です。がん組織の中から採取したリンパ球、すなわち腫瘍浸潤Tリンパ球(以下、 「TIL」
)は、すでに抗原提示を受
けて活性化しているものが多く、末梢血から採取したリンパ球と比べてがん細胞に特異的な細胞傷害活性をもつと考えらえています。
4 IOVANCE BIOTHERAPEUTICS 社社ホームページ(https://www.iovance.com/clinical/c-145-04-cervical-carcinoma/)
5 2020 年 10 月 12 日付で当社ホームページ(https://contents.xj-
storage.jp/xcontents/21910/42f0956c/7f8b/4d4c/9283/98581e236bfb/140120201012402210.pdf)にて公表しましたとおり、当社が既に日
米で研究が行われている TIL 療法の開発に着手する背景は以下の通りです。①TIL 療法は、高い腫瘍縮小効果を示すため、がん免疫細胞
療法の中でも期待されている療法である。②しかしながら、同療法は、がん組織に浸潤し、患者に特異的ながん抗原をターゲットとしてい
るリンパ球(以下、TIL)を回収する必要があることから、TIL がない患者には利用できないため、対象となる患者が限定される。③同療法
は IL-2 と呼ばれる医薬品との併用療法であるため時間とコストがかかる。④同療法には他人の血液が必要となる。⑤ 同療法には他の再生
医療等製品と比較して煩雑な作業が必要となる。⑥TIL が、がんに抑制されると抗がん効果が著しく低減する
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