2134 J-サンキャピタル 2020-09-30 16:00:00
資金使途の変更に関するお知らせ [pdf]

                                                         令和2年9月 30 日
各位
                             会 社 名 燦キャピタルマネージメント株式会社
                             代表者名 代表取締役社長              前田 健司
                                      (コード番号:東証 JASDAQ2134)
                             問 合 先 取締役 経営企画室長 松本 一郎
                                       (TEL.03-6452-9626)
                             U R L http://www.sun-capitalmanagement.co.jp


                資金使途の変更に関するお知らせ

 当社は、本日開催の取締役会において、令和元年 12 月 27 日付「第三者割当による新株式の発行及び
第 11 回新株予約権の発行並びにコミットメント条項付第三者割当契約締結、主要株主である筆頭株主の
異動に関するお知らせ」にて開示いたしました資金使途について、変更することを決議いたしましたの
で、下記のとおりお知らせいたします。


                        記
1.変更理由
 当社は、従来から行ってきた既存の国内不動産投資事業、国内外のクリーンエネルギー関連事業、ベ
ンチャーキャピタル投資事業等に加えて、令和元年 12 月 27 日付「第三者割当による新株式の発行及び
第 11 回新株予約権の発行並びにコミットメント条項付第三者割当契約締結、主要株主である筆頭株主の
異動に関するお知らせ」にて公表しましたとおり、新たな投資事業による収益性の向上を目指し、これ
までの当社グループによる事業活動により獲得してきた国内外における投資情報や人的ネットワークを
活用し、カザフスタンにおける航空券発券事業及びエア貨物受け入れ事業並びに飲料水販売事業、国内
におけるマンガ関連の販売事業及びプロジェクト事業に対する投資事業、米国ハワイ州における農地取
得による農園事業に対するリース事業、東アジアにおけるエンターテインメント関連事業に対する投資
事業等を展開させるために、第三者割当による新株式及び新株予約権の発行による資金調達を行いまし
た。
 しかしながら、昨今の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により、当社が当初想定してい
た、特に海外の投資事業に関する現状及び今後の予測等に基づく投資判断が難しい状況となっており、
また、国内不動産投資事業等の当社の既存事業においても厳しい状況が続いております。
 そうした状況を鑑みて、当社としましては、現在の社会及び経済情勢に則した事業並びに緊急避難的
な資金の確保を目的として、調達した資金の使途を以下のとおり一部変更することといたしました。


 まず、カザフスタンにおける航空券発券事業及びエア貨物受け入れ事業ですが、当該事業を行うため
の権利金 50 百万円は既に支払っているものの、現在、このコロナ禍の影響で、カザフスタン-日本間の
就航便再開の目途が未だ立っておりません。
 また、これらの事業は、SCAT 航空が就航地を現在のヌルスルタンからアルマティに変更した上で開始



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するものですが、成田-アルマティの新航路での航空券発券事業は当社子会社が SCAT 航空から一往復
便当たり 290 席の航空券を買い取ることが条件となるため、当社としては、現在の状況下で新航路を申
請し、事業を開始するリスクを負うことは合理的ではないと判断し、これらの事業は一旦中断し、事業
の目途が立った段階で、投資判断及び当該投資資金について検討することといたしました。
 また、カザフスタンにおける飲料水販売事業につきましても、同国との往来が条件となる事業ですの
で、現在の状況を鑑みて、日本の飲料水の輸出入による販売事業は中断し、令和2年4月 27 日付「カザ
フスタン共和国における浄水事業への日本の浄水技術導入に係る Dorstroytrest LLP との協働活動に関す
る契約締結についてのお知らせ」にて公表しました、カザフスタンが推進している浄水事業に参画する
ことを目指すことといたしました。
 既に、カザフスタンの現地ゼネコン企業である FS グループの Dorstroytrest LLP との間で締結した「日
本の浄水技術を使った設備を導入するための現地調査及び当該設備テスト導入についての協働活動に関
する契約」に基づき、日本の株式会社高嶋開発工学総合研究所が開発した浄水技術を搭載したテストプ
ラントの製造及び設置等のための資金として 20 百万円を拠出しておりますが、最終的に同社の浄水技術
を搭載した浄水設備がカザフスタン政府からの正式採用となった場合は、同国において Dorstroytrest LLP
との共同事業として参画いたします。


 次に、国内におけるマンガ関連の販売事業及びプロジェクト事業に対する投資事業につきましては、
漫画北斎浮世絵プロジェクトにおける版画絵販売事業での漫画家に対する原画代及び木版彫りと版画摺
り等の版画絵の作成費用等は当初の予定通り 230 百万円を支出し、版画絵の製作に取り掛かっておりま
すが、同プロジェクトに関連するイベント「ワールド北斎アワード in SUMIDA」につきましては、予定
通り本年 11 月に開催されるものの、
                  現在のコロナ禍の影響から集客によるクラスター感染予防を考慮し、
オンラインイベントとなる予定で、会場費等の支出が抑えられることから、当初予定していた投資額 170
百万円から 80 百万円を減額し、イベントの告知に係る費用及び付帯イベントに関連する費用等の既に支
出済みの 50 百万円を含めて 90 百万円とすることといたしました。


 更に、東アジアにおけるエンターテインメント関連事業に対する投資事業ですが、当該事業は台湾を
中心とした東アジアでのエンターテインメント関連のベンチャーキャピタル投資及びプロジェクト投資
等を行う「台湾エンターテインメント有限責任投資組合(Taiwan Entertainment Fund )
                                                    」への出資を予定
しておりましたが、こちらもコロナ禍の影響で台湾等への渡航が困難なため、事業推進に必要な現地と
の連携が十分に取れず先行きも不透明なため、全面的に見直すべきと判断し、当該事業への拠出は取り
止めることといたしました。


 今回、上記の変更及び中止した事業において支出予定であった資金、計 830 百万円につきましては、
ウイルス感染及び災害等危機対応関連事業、鰻養殖販売事業及び北投石製品関連事業に係る投資資金、
並びに今後の運転資金を含む事業資金として、資金使途を変更して支出することといたしました。


 まず、ウイルス感染及び災害等危機対応関連事業ですが、昨今の新型コロナウイルス感染拡大や異常
気象による自然災害をはじめ世界中で様々な災害の発生が報じられ、それらの災害によってもたらされ



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る二次災害として、自然環境への影響も問題視されており、当社は、当社の投資理念である社会性・安
全性・収益性に沿う投資事業として、「感染予防」、災害などの緊急事態が発生したときに企業が損害を
最小限に抑え事業の継続や復旧を図るための「BCP:Business Continuity Planning(事業継続計画)、世
                                                            」
界的な目標として掲げられている「SDGs:Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)、これ
                                                            」
ら3つのテーマに則した事業を展開したいと考え、今後大きな変化が予想される社会生活及び経済活動
に貢献するための製品として、これまでに除菌・消臭水「ZIA・MEDICAL(ジアメディカル)、可搬型
                                              」
蓄電池「どこでも denchi 」
                、顔認証型検温システム「Rebglo TC」、紫外殺菌空調機「CONQUER UVC」
等の販売事業をスタートさせております。
 当該事業への投資資金として、
              「ZIA・MEDICAL」に係る事業における生成装置購入及び設置等費用、
専用ボトル及び噴霧器等仕入代、製品製造委託費用等として 60 百万円、
                                  「どこでも denchi」に係る事業
におけるモジュール仕入及び製造委託費用等として 80 百万円、計 140 百万円を支出いたしました。
 当該事業についての詳細は、当社の公表した令和2年5月 26 日付「株式会社アイル及び株式会社ハセ
ッパー技研との事業提携契約締結及び当社子会社設立に関するお知らせ」
                                、令和2年6月3日付「フォー
アールエナジー株式会社及び合同会社 REBGLO との覚書締結に関するお知らせ」 令和2年6月 11 日付
                                       、
「株式会社サーマルカメラジャパン及び合同会社 REBGLO との事業提携契約締結に関するお知らせ」
                                                、
令和2年7月 20 日付「有限会社サクラプランとの事業提携契約締結に関するお知らせ」等をご参照くだ
さい。


 次に、鰻養殖販売事業及び北投石製品関連事業ですが、昨年、当社に対し、鰻養殖販売事業を行う株
式会社鰻福亭ホールディングス(所在地:東京都江戸川区東葛西六丁目2番5号、代表者:福吉登、以
下「鰻福亭社」といいます。、健康食品等の販売事業を行う株式会社 H&B ショップ(所在地:東京都港
             )
区西新橋二丁目 22 番1号、代表者:和田茂明、以下「H&B 社」といいます。
                                      )の2社を対象とした M&A
の打診がございました。


 鰻福亭社は、平成 28 年 11 月に設立後、平成 29 年8月に鰻養殖設備の設置が完了したものの、稚魚の
仕入及び育成資金が用意出来ず、事業が稼働出来なかったため、当社に資金援助について相談があり、
当社は、今年1月に稚魚の仕入資金として 50 百万円を貸し付けましたが、コロナ禍の影響で、海外から
稚魚が輸送されずにいることから当該貸付の返済が滞ったため、当社が自ら鰻養殖販売事業を行うこと
を目的として、鰻福亭社の所有する鰻養殖設備を譲り受けるとともに、鰻福亭社から鰻養殖業許可(1
年間で稚魚 100kg の養殖許可)を持つ会社を分社化し、当該分割会社を買収することといたしました。
 鰻養殖設備の譲受価格は 80 百万円とし、譲受代金の一部として貸付金 50 百万円を相殺し、また、分
社化した鰻養殖業の許可を持つ会社を 10 百万円で譲り受けました。
 鰻養殖事業は、稚魚を仕入し、120~150 日で育成した成魚を鮮魚市場及び農協等を通して卸業者に販
売する事業で、1匹あたりの稚魚仕入価格が 350 円(予定)
                             、育成費用(飼料代、設備稼働費用)が 650
円(予定)
    、成魚販売価格が 2,000~2,400 円(予定)を想定しており、販売収益を期待するものです。
 今後、稚魚 10kg(5万匹)分の仕入代金及び育成費用並びに設備設置費用等の資金として 60 百万円
を拠出する予定です。




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 H&B 社は、平成 28 年3月に設立された健康食品等の販売事業を行う会社ですが、H&B 社が所有する
北投石(※)を加工・使用した温霧浴カプセルによる温浴エステ事業を行うことを計画し、当面の運転
資金を含めた事業資金援助の相談があり、今年1月に 30 百万円を貸し付けましたが、コロナ禍の影響に
より来客が見込めない状況となり、当該貸付の返済が滞ったため、当社は、温霧浴カプセル及び北投石
を使った北投石製品関連事業を行うことを目的として、H&B 社の所有する温霧浴カプセル 10 台と北投
石原石 2,000kg を譲り受けることといたしました。譲受価格は 80 百万円とし、譲受代金の一部として貸
付金 30 百万円を相殺いたしました。
 北投石製品関連事業ですが、まず、温浴エステ事業として、取得した温霧浴カプセルの内うち3台を
使った直営店舗による1台あたり1時間 7,000 円(予定)のカプセル利用料を獲得すること、同カプセ
ルリース事業として、残り7台を同事業者向けに1台あたり月額 150,000 円(予定)のリース料を獲得
することを想定し、また、取得した北投石原石から約 3,000 枚の北投石プレートを製作し、浴槽用に使
用する製品として医療施設及び老人介護施設等向けに1枚あたり月額 30,000 円(予定)のリース料を獲
得することを想定しており、直営店舗での売上及びリース収益を期待するものです。
 今後、温浴エステ店舗開設費用等の資金として 30 百万円、北投石原石をプレートに加工するための費
用等の資金として 30 百万円、計 60 百万円を拠出する予定です。


※北投石(ほくとうせき)は北投温泉で発見された鉱物で、世界でも台湾台北市北投区の北投温泉と日
本秋田県の玉川温泉からしか産出されていません。温泉には様々な効用がありますが、その温泉沈殿物
から出来た鉱物です。


 最後に、当社の既存事業の現状及び今後について、コロナ禍による日本経済の落込み、社会生活の変
化等を予測することは難しい状況であると考え、
                     既に4月から8月に運転資金の一部として支出した 100
百万円に加えて、先行きが見えない当面の間、当社を維持するのに必要な運転資金を含む事業資金とし
て、300 百万円を確保しておくことといたしました。


2.変更の内容
 資金使途の変更内容は以下のとおりであります。
                      (変更箇所は下線で示してあります。)
<変更前>


 【新株式及び新株予約権の発行により調達する資金の使途】
        具体的な使途            支出予定額          支出予定時期
 ① カザフスタンにおける航空券発券事業及
                           190 百万円   令和2年1月
  びエア貨物受け入れ事業に係る投資資金
 ② 国内におけるマンガ関連の販売事業及び
                           230 百万円   令和2年1月(支出済み)
  プロジェクト事業に係る投資資金
 ③ ハワイにおける農園事業に対するリース
                           200 百万円   令和2年1月(支出済み)
  事業に係る農地取得資金
 合計                        620 百万円




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 【新株予約権の行使により調達する資金の使途】
         具体的な使途         支出予定額             支出予定時期
 ① カザフスタンにおける飲料水販売事業に
                          230 百万円    令和2年1月~令和2年 11 月
  係る投資資金
 ② 国内におけるマンガ関連の販売事業及び
                          170 百万円    令和2年2月~令和2年 11 月
  プロジェクト事業に係る投資資金
 ④ 東アジアにおけるエンターテインメント
                          400 百万円    令和2年1月~令和2年 11 月
  関連事業に係る投資資金
 合計                       800 百万円


<変更後>
 【新株式及び新株予約権の発行により調達する資金の使途】
        具体的な使途          支出予定額             支出予定時期
 ① カザフスタンにおける航空券発券事業及
                            50 百万円   令和2年1月(支出済み)
  びエア貨物受け入れ事業に係る投資資金
 ② 国内におけるマンガ関連の販売事業及び
                          230 百万円    令和2年1月(支出済み)
  プロジェクト事業に係る投資資金
 ③ ハワイにおける農園事業に対するリース
                          200 百万円    令和2年1月(支出済み)
  事業に係る農地取得資金
 ④ ウイルス感染及び災害等危機対応関連事                令和2年4月~令和2年8月
                          140 百万円
  業に係る投資資金                           (支出済み)
 合計                       620 百万円
 【新株予約権の行使により調達する資金の使途】
        具体的な使途          支出予定額               支出予定時期
 ① 国内におけるマンガ関連の販売事業及び                令和2年2月~令和2年 11 月
                            90 百万円
  プロジェクト事業に係る投資資金                    (内、50 百万円支出済み)
 ② カザフスタンにおける浄水事業に係る投                令和2年3月~令和2年8月
                            20 百万円
  資資金                                (支出済み)
                                     令和2年8月~令和2年 11 月
 ③ 鰻養殖事業に係る投資資金           150 百万円
                                     (内、90 百万円支出済み)
                                     令和2年7月~令和2年 11 月
 ④ 北投石製品関連事業に係る投資資金       140 百万円
                                     (内、80 百万円支出済み)
                                     令和2年4月~令和3年8月
 ⑤ 運転資金                   400 百万円
                                     (内、100 百万円支出済み)
 合計                       800 百万円


3.今後の見通し
 新株予約権の行使により調達する資金の支出に関する優先順位につきましては、行使されるタイミン
グや金額によって、収益性及びその実現性、当社の資金繰り等を十分検討した上で決定したいと考えて
おります。
 なお、今回の資金使途変更による当社の当期(令和3年3月期)連結業績に与える影響は未定ですが、
開示すべき事項が生じた場合には速やかにお知らせいたします。
                                                        以上




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