1883 前田道 2020-01-24 16:45:00
前田総合インフラ株式会社による当社株券に対する公開買付けに関する意見表明(反対)のお知らせ [pdf]
2020 年1月 24 日
各 位
会 社 名 前 田 道 路 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長 今枝良三
(コード番号 1883 東証第一部)
問合せ先 執行役員
管理本部 経理部長 遠藤隆嗣
(TEL 03-5487-0011)
前田総合インフラ株式会社による当社株券に対する公開買付けに関する
意見表明(反対)のお知らせ
当社は、2020 年1月 21 日に開始された前田建設工業株式会社(以下「前田建設」といいます。)
の完全子会社である前田総合インフラ株式会社(以下「公開買付者」といいます。)による当社普通
株式(以下「当社株式」といいます。)を対象とする公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)
について、2020 年1月 24 日開催の取締役会において、本公開買付けに対して反対の意見を表明
することを決議いたしましたので、お知らせいたします。
当社といたしましては、当社が前田建設の連結子会社となることは、あらゆる面において当社の
企業価値を毀損し、また、当社の持続的成長を妨げるものであると判断しており、今後可及的速や
かに必要な措置を講じてまいります。当社株主の皆様におかれましては、本公開買付けに応募さ
れませんよう、お願い申し上げます。
記
1.公開買付者の概要
(1) 名称 前田総合インフラ株式会社
(2) 所在地 東京都千代田区富士見二丁目10番2号
(3) 代表者の役職・氏名 代表取締役 田原 悟
(1)有価証券の取得、保有及び処分
(2)有価証券を保有する会社の事業活動支援及び管理
(4) 事業内容
(3)金銭の貸付
(4)前各号に附帯関連する一切の事業
(5) 資本金 250,000円(2020年1月21日現在)
(6) 設立年月日 2019年12月26日
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大株主及び持株比率
(7) (2020年1月21日現 前田建設工業株式会社 100.00%
在)
(8)上場会社と公開買付者との関係
公開買付者は、2020年1月21日現在、当社株式100 株(所有割合
(注1):0.00%)を所有しております。また、公開買付者の完
全親会社である前田建設は、2020年1月21日現在、当社株式
資本関係
20,459,900 株(所有割合:24.68%)を所有しており、直接所有
分と公開買付者を通じた間接所有分を合わせて当社の株式
20,460,000 株(所有割合:24.68%)を所有しております。
当社と公開買付者との間には、記載すべき人的関係はありませ
人的関係 ん。なお、本日現在、当社の取締役のうち1名が公開買付者の完
全親会社である前田建設の出身者です。
当社と公開買付者との間には、記載すべき取引関係はありませ
ん。なお、当社と公開買付者の完全親会社である前田建設との間
取引関係 には、 当社第94期事業年度において、 当社から前田建設への土木、
建築工事等の発注、前田建設から当社への道路舗装、外構関連工
事等の発注等の取引があります。
公開買付者は、当社の関連当事者には該当しません。なお、当社
関連当事者への該当
は公開買付者の完全親会社である前田建設の持分法適用関連会
状況
社に該当します。
注1:「所有割合」とは、当社が2020年1月7日に公表した自己株券買付状況報告書に記載され
た2019年12月31日現在の発行済株式総数(89,159,453株)から、同自己株券買付状況報告
書に記載された当社の保有する自己株式数(6,274,424株)を控除した株式数(82,885,029
株)に対する割合をいいます(小数点以下第三位を四捨五入しております。)。以下同じ
です。
注2:公開買付者並びにその関係者及び関係会社に関する記載は、公開買付者が2020年1月21日
付けで提出した公開買付届出書(以下「本公開買付届出書」といいます。)の記載に基づ
くものです。
2.買付け等の価格
普通株式1株につき、金 3,950 円
3.本公開買付けに対する意見の内容、根拠及び理由
(1)本公開買付けに対する意見の内容
当社は、2020 年 1 月 24 日開催の取締役会において、本公開買付けに反対することを決議いた
しました。当社株主の皆様におかれましては、本公開買付けに応募されませんよう、お願い申し上
げますと共に、既に応募された株主の皆様におかれましては、速やかに本公開買付けに係る契約
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の解除を行っていただきますよう、お願い申し上げます。
(2)本公開買付けに対する意見の根拠及び理由
① 本公開買付けに反対する理由の概要
前記(1)で述べたとおり、当社は、本公開買付けに反対いたします。その理由の概要は以下の通
りです。
まず、前田建設及び公開買付者は当社の事業実態を理解できておらず、前田建設及び公開買
付者が当社の経営支配権を取得したとしても、当社と前田建設グループ(前田建設並びにその子
会社及び関連会社で構成されるグループをいいます。ただし、当社並びにその子会社及び関連
会社で構成されるグループを除きます。以下同じです。)との間には事業シナジーは生じません。
このことは、公開買付者が、前田建設及び公開買付者が当社の経営支配権を取得した場合の事
業シナジーについて一切の具体的数値を示すことができていないことからも明らかです(後記②ア
参照)。
次に、その収益力の比較において当社が前田建設を圧倒的に上回っていることや、当社は安
定配当の継続等により株主還元に積極的に取り組んできたことなどから、当社と前田建設の経営
に対する資本市場からの評価の差は、両社の過去の株価に歴然と現れていると言えます。このよう
な事実を踏まえると、前田建設及び公開買付者が当社の経営支配権を取得することは、当社が、
資本市場からの評価がより乏しい企業によって経営されることを意味します。当社経営陣の独立性
が確保された事業遂行を行うことこそが、当社の企業価値の維持・向上に資するものであることは
明らかです(後記②イ参照)。
更に、未だ時流に遅れた体制を維持する前田建設の主導によって当社のコーポレート・ガバナ
ンス体制が強化されるなどという公開買付者の主張は、到底首肯し難いところです(後記②ウ参
照)。
加えて、前田建設は、再三、当社の内部留保を前田建設グループ内で活用したいなどと述べて
おり、前田建設及び公開買付者が当社の経営支配権を取得した場合には、当社の少数株主の皆
様にとって極めて深刻な事態を招来するものと考えます(後記②エ参照)。
最後に、本公開買付届出書には、前田建設から当社に対して示されていた重要な経緯、すなわ
ち、当社株式を保有すると語るアクティビスト投資家と前田建設が面談した結果、当該アクティビス
ト投資家による当社株式の公開買付けが行われる可能性を察知したため、当社のアクティビストリ
スクを排除するために公開買付けを実施したい、と説明した経緯が意図的に記載されておらず、そ
ればかりか、本公開買付け開始後、前田建設の代表取締役社長は自ら虚偽の説明を行うなどもし
ており、本公開買付届出書に記載された本公開買付けの背景、目的の信用性、真実性には重大
な懸念があります。本公開買付けに至った真の背景及び目的は、極めて不明瞭であると言わざる
を得ません(後記②オ参照)。
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以下、「② 本公開買付けに対する意見の理由」において詳述します。
② 本公開買付けに対する意見の理由
当社は、以下の各理由から、本公開買付けは、当社の企業価値を毀損し、また、当社の持続的
成長を妨げるものであると考えております。
ア.前田建設グループとの事業シナジーは見込まれないこと
当社は、1964 年に前田建設と業務提携を開始し、その後、1968 年2月に現在の社名への商号
変更を経て(旧社名:高野建設株式会社)、50 年以上経った現在も当該提携関係を継続しており
ます。しかしながら、2019 年3月期における当社と前田建設との直接の取引は、当社の年間連結
売上高の 0.76%に留まっており、当社業績に与える影響は非常に軽微なものとなっていること、ま
た、そもそも当社と前田建設の事業上の関係性が極めて乏しいことなどから、現在上記提携関係
に基づく事業シナジーの創出、増加は見込まれない状況にあります。
これに対し、本公開買付届出書(P.7)には、「公共インフラの包括管理や PPP・コンセッション分
野での協業」について記載があります。しかしながら、これまで当社の業績を支えてきた事業モデ
ルは、舗装工事及びその周辺事業において様々な事業者から広範かつ継続的に案件を受注する
ことにより事業基盤を安定させるものであり、当社の強みが幅広い顧客との間で密接な取引関係を
構築している点にあること踏まえれば、かかる事業モデルから乖離した戦略を採用することは適切
ではありません。それどころか、本公開買付届出書で強調される「公共インフラの包括管理や PPP・
コンセッション」という事業領域には、当社の顧客も多く参入しているのであり、当社としては、当社
の顧客層と競争すべき立場となる事業領域への転換が、当社の企業価値向上に結び付くとは考
えておりません。すなわち、公開買付者が提案するような個別案件に比重を置いた戦略は、当社
の事業実態を看過したものです。
また、本公開買付届出書(P.8)には、事業環境の変化を理由として、「共同技術開発や ICI 総合
センターの共同利用」を目指すべき旨の記載があります。しかしながら、かかる施策は、上記の「公
共インフラの包括管理や PPP・コンセッション分野での協業」を前提とするものであって、当社の企
業価値の向上に寄与するものではありません。なお、当社は、将来の環境変化を見据えた省人化
対策や、環境配慮型技術等の研究開発に努めているほか、新入社員技術者の通年研修の整備
等により人材育成を強化するなど、公開買付者が指摘するような事業環境の変化に対して、既に
具体的な施策を講じております。
このように、公開買付者が述べる施策は、当社の事業戦略として適切ではなく、前田建設及び
公開買付者が当社の経営支配権を取得しても、当社に前田建設グループとの事業シナジーは生
じません。
実際に、本公開買付届出書には、前田建設及び公開買付者が当社の経営支配権を取得した
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場合の事業シナジー効果について、抽象的な事業戦略が羅列されているのみであり一切の具体
的数値が示されていないばかりか、当社業績への寄与度について何ら具体的に触れられておりま
せん。本来、上場維持を前提として公開買付けを実施する場合においては、公開買付け終了後も
買収対象会社が独立した上場会社として運営されることに鑑み、買収対象会社における経済合理
性が明確に示されるものでありますが、当該内容が一切明らかにされていないということは、前田建
設及び公開買付者が当社の経営支配権を取得したとしても、当社と前田建設グループとの間に、
将来においても事業シナジーが創出される見込みがなく、本公開買付けが当社の企業価値向上
に資するものではないことについて、前田建設及び公開買付者としても事実上認識していることの
表れであると考えざるをえません。
イ.当社経営陣の独立性が確保された事業遂行を継続する必要があること
当社の直近5事業年度における営業利益率は約 10.34%であり、この営業利益率は、同期間に
おける前田建設の営業利益率である約 5.46%を大きく上回る数値になっております。その結果、
同期間における EBITDA マージンは当社が約 13.55%、前田建設が約 7.39%となっており、収益
性における両社の差は歴然です。
また、当社は株主還元を重要な資本政策としていることから、各決算期毎の業績を勘案しながら
も建設業界では高位にある水準の安定配当を継続しております。これに対して、前田建設の業績
は、近年最高益を更新するなど好業績が確保されているにもかかわらず、資本政策においても当
社との方向性に相違があることが見受けられます。
このように、当社は収益力の面で前田建設より大いに優れているほか、株主還元に対する積極
性という観点においても両社には大きな差異が見られるところ、同じ上場企業として両社の経営に
対する市場からの評価は過去の株価にも顕著に表れており、当社株価は PER、PBR といった指標
で同業他社を上回って推移してきた一方で、前田建設の PBR は未だ 1 倍に満たない状況です。
これらの事実を踏まえると、前田建設及び公開買付者が当社の経営支配権を取得することは、
当社が、資本市場からの評価がより乏しい企業によって経営されることになることを意味しており、
ひいては、当社の企業価値の向上及びそれに伴う資本市場からの評価の上昇が見込まれるもの
ではありません。
また、当社は、2020 年1月 23 日付けで、当社の従業員の約8割が加入する労働組合である前
田道路労働組合(以下「当社労働組合」といいます。)から、「前田建設工業株式会社による公開
買付けに関する意見」と題する書面(以下「本労働組合意見書」といいます。)により、当社労働組
合として、当社組合員、従業員は前田建設と信頼関係を築けるとは思われず、本公開買付けは到
底受け入れ難いものであって「断固反対」する旨の意見の表明を受けました。
本労働組合意見書によれば、当社労働組合において、組合員に対して本公開買付けに関する
アンケートを行ったところ、組合員の 98.2%から回答があり、回答者のうち、本公開買付けに反対
する者は 84.1%に上り、本公開買付けの成立時に離職を検討する者又は様子を見て不満があれ
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ば離職を検討する者は計 76.7%に上るとのことです。そして、当社労働組合においては 2020 年1
月 23 日に臨時大会が開催され、満場一致をもって、本公開買付けに対して反対の意思を表明す
ることが決議されたとのことです。
当社は舗装工事や製造販売事業を行っているところ、これらに関するノウハウや技術を有する当
社の従業員は、当社の企業価値の源泉です。したがって、本公開買付けにより前田建設及び公
開買付者が当社の経営支配権を取得した場合、従業員の離職が相次ぐことによって当社の企業
価値が大きく損なわれるおそれがあります。また、当社の従業員の大部分が前田建設及び公開買
付者による経営支配権取得に反対する状況下においては、前田建設及び公開買付者が見込む
事業シナジー創出に向けた両社の取組みが円滑に進むことも到底考えられません。
かかる状況を踏まえれば、当社においては、今後も当社経営陣の独立性が確保された事業
遂行を行うことこそが、当社の企業価値の維持・向上に資するものであることは明らかであ
り、本公開買付けにより前田建設及び公開買付者が当社の経営支配権を取得した場合には、
当社の企業価値が著しく毀損し、また、当社の持続的成長が妨げられるおそれがあります。
ウ.前田建設グループの主導により当社のコーポレート・ガバナンス体制が強
化されることは考えられないこと
本公開買付届出書(P.7)において、「ガバナンス機能の強化のために対象者における独立社外
取締役の比率をさらに引き上げることや適切な人材の配置を前田建設工業と共に検討し、健全な
経営体制を維持・管理するためのチェック機能を充実させることを考えております(原文)」とありま
すが、当社は、2019 年6月定時株主総会において社内取締役を2名減員、社外取締役を2名増員
し、独立性が確保された社外取締役比率は既に 40%となっております。
他方で、前田建設の独立社外取締役は、取締役 12 名中2名であるところ、取締役会における社
外取締役比率3分の1以上を導入する上場企業が増加する中で、未だ時流から遅れた体制を維
持する同社の主導によって、当社のコーポレート・ガバナンス体制が強化されるとは到底考えられ
ません。
なお、本公開買付届出書(P.4)において、「2019 年5月中旬から同年6月上旬まで、対象者の企
業価値向上に向けた積極的な提案を継続的に行うとともに、同年 12 月4日から同月 20 日にかけ
て、対象者に対し、総合インフラサービス企業グループへの昇華を実現するための手段として、前
田建設工業が対象者の議決権の過半数を取得するための公開買付けを行うことを含めた資本関
係の強化を提案(原文)」したとありますが、かかる当社と前田建設との接触機会においても、前田
建設は、当社の経営に対する具体的なメリットを一切示さないまま、前田建設の出身者複数名を取
締役として受け入れるべきとの発言を繰り返すなど、単に前田建設が満足するため以外に意義が
認められない役員人事案を平然と要求してきてきた事実についても付言させていただきます。
また、本公開買付届出書(P.4)において、2019 年7月の公正取引委員会からの処分を取り上げ
て、「コンプライアンス及びコーポレート・ガバナンスの強化」の必要性が述べられておりますが、当
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社は、2016 年6月 29 日開催の取締役会において「談合決別宣言」を決議し、反競争的な行為を
行わないことを誓った上で、上記のとおり 2019 年6月定時株主総会において社外取締役比率を増
大するなど、コンプライアンス及びコーポレート・ガバナンスの強化に向けて、既に具体的な施策を
とっております。これに対して、本公開買付届出書には、かかる具体的な施策は一切記載されてお
りません。
このように、本公開買付けによる資本関係の強化によって、当社のコンプライアンス及びコーポレ
ート・ガバナンスの強化が期待できるという関係にはありません。
エ.本公開買付けは、少数株主に対して前田建設グループによる経営のリスク
を負わせるものであること
本公開買付けは買付予定数の上限が定められているため、本公開買付けに応募されなかった
当社株主の皆様及び本公開買付けに応募された当社株主の皆様のうち一定数の方は、本公開買
付け終了後も当社の株主として保有を継続されることになります。
他方で、本公開買付けによって、前田建設グループである公開買付者が当社株式の 51.00%を
保有することになった場合、公開買付者が当社の議決権の過半数を取得することとなり、前田建設
及び公開買付者が当社の経営支配権を取得することとなります。
しかしながら、前述のとおり、当社においては、今後も当社経営陣の独立性のもと、舗装工事
を中心とした建設事業と製造販売事業による効率性を重視した事業遂行を行うことこそが
当社の持続的な企業価値向上に資するものであることは明らかであり、前田建設及び公開
買付者が当社の経営支配権を取得した場合には、当社の企業価値が毀損し、また、当社の持続
的成長が妨げられるおそれがあります。
そればかりか、前記「ウ 前田建設グループの主導により当社のコーポレート・ガバナンス体制が
強化されることは考えられないこと」に記載した当社と前田建設との二度の接触機会において、前
田建設からは、本公開買付届出書に記載のあるような「総合インフラサービス企業グループへの昇
華を実現するため」の取組みについて何ら具体的な説明はなされず、むしろ、当社の貴重な経営
資源である内部留保を前田建設グループ内で活用したい、といった趣旨の発言が再三行われま
した。
すなわち、前田建設及び公開買付者が当社の経営支配権を取得した場合には、株主共同の利
益でなく、前田建設グループの利益を優先して当社の内部留保が利用される可能性が高く、当社
の少数株主の皆様にとって極めて深刻な事態になると考えております。
オ.本公開買付けに至った背景が極めて不明瞭であること
本公開買付届出書(P.5~P.9)において、本公開買付けの背景及び目的が記載されております
が、その内容は、2019 年 12 月4日に前田建設から当社に対して提供された情報(以下「12 月4日
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付け情報提供」といいます。)の内容とは全く異なります。
すなわち、本公開買付届出書においては、本公開買付けの背景及び目的として、大凡、「総合
インフラサービス企業グループへの昇華」が強調されておりますが、12 月4日付け情報提供におい
て前田建設が作成した資料においては、当社株式を保有すると語るアクティビスト投資家と前田建
設が面談した結果、当該アクティビスト投資家による当社株式の公開買付けが行われる可能性を
察知したため、当社のアクティビストリスクを排除するために公開買付けを実施したい旨が記載さ
れております。12 月4日付け情報提供においては、当該アクティビストリスクに対応する時間的猶
予がほぼないことが急ぎ公開買付けを実施したい旨の説明の大前提となっていたにもかかわらず、
本公開買付届出書には当該内容が一切記載されておりません。そればかりか、前田建設の代表
取締役社長は、本公開買付け開始後、メディアに対し本公開買付けとアクティビストとの関連はな
いと述べるなど、明らかに虚偽の説明を行っています。
かかる状況からして、当社といたしましては、本公開買付届出書に記載された本公開買付けの
背景及び目的の信用性、真実性には重大な懸念を抱かざるをえず、本公開買付けに至った真の
背景及び目的は、極めて不明瞭なものと考えます。
併せて、12 月4日付け情報提供に際して前田建設が作成した資料には、当社の経営支配権を
取得した後の事業計画などは一切記載されておらず、一方で前田建設がアクティビストからの要求
を回避するために都合のよい方策が縷々述べられているのみであって、時価総額 2,000 億円を超
える(12 月4日当時)当社に対するものとして全く買収提案の体をなしていないものであるため、こ
れをもって「資本関係の強化を提案した」と主張する根拠とすることなど到底不可能です。当社は、
前田建設の経営企画力及びコーポレート・ガバナンス体制についても、大きな疑念を抱かざるを得
ません。
当社は前田建設の大株主であることから、その責任を果たすべく、前田建設が「提案」と称する
ものについて、12 月4日付け情報提供から本公開買付けまでの期間にその背景及び目的が大きく
変遷した点も含め、前田建設の取締役会においてどのような議論がなされたのかを調査するため、
前田建設の取締役会議事録の閲覧請求を申し立てることを検討しております。
(3)当社株式の追加取得の予定の有無
本公開買付届出書によれば、公開買付者は、本公開買付けにおいて、買付予定数の上限にあ
たる応募があり、公開買付者及び前田建設が所有割合にして 51.00%を保有するに至った場合に
は、本公開買付け後に当社の株券等を追加で取得することは、現時点では予定していないとのこ
とです。
また、本公開買付届出書によれば、公開買付者は、本公開買付けにおいて、買付予定数の上
限に満たない応募となり、その結果、公開買付者及び前田建設が所有割合にして 51.00%を保有
するに至らなかった場合であっても、本公開買付け後に当社の株券等を追加で取得することは、
現時点では予定していないとのことです。
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(4)上場廃止となる見込み及びその事由
当社株式は、本日現在、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)市場
第一部に上場されております。
本公開買付届出書によれば、本公開買付けは、当社株式の上場廃止を企図したものではなく、
公開買付者は、本公開買付け後も引き続き当社株式の上場を維持する方針であり、買付予定数
の上限(21,811,300 株)を設定しているとのことですので、本公開買付け後に公開買付者及び前田
建設が所有することとなる当社株式の数は最大で 42,271,300 株(所有割合:51.00%)にとどまる予
定です。
したがって、本公開買付け成立後も、当社株式は、引き続き東京証券取引所市場第一部におけ
る上場が維持される予定です。
(5)公正性を担保するための措置
当社は、本公開買付けの検討に際して、意思決定過程における公正性・適正性を確保するため、
当社並びに公開買付者及び前田建設から独立した第三者であるTMI総合法律事務所を法務アド
バイザーに選任し、その法的助言を踏まえて、本公開買付けに関して慎重に検討しております。
そして、当社は、2020 年 1 月 24 日開催の取締役会において、前記(2)記載の各理由から、審議
及び決議に参加した取締役(当社取締役全 10 名のうち、前田建設の出身者である西川博隆氏を
除く9名)の全員の一致により、本公開買付けに反対することを決議いたしました。
なお、上記取締役会において、出席監査役は、いずれも、本公開買付けに反対の意見を表明
することに異議がない旨を述べております。
4.公開買付者と当社株主・取締役等との間における本公開買付けへの応募に係る重要な
合意に関する事項
該当事項はありません。
5.公開買付者又はその特別関係者による利益供与の内容
該当事項はありません。
6.会社の支配に関する基本方針に係る対応方針
該当事項はありません。
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7.公開買付者に対する質問
該当事項はありません。
8.公開買付期間の延長請求
該当事項はありません。
当社が本公開買付けに反対する理由は以上のとおりです。
当社といたしましては、本公開買付けは、当社の企業価値を毀損し、持続的成長を妨げるもので
あるとの強い懸念のもと、あらゆる選択肢を検討し、必要な措置を講じてまいります。
当社株主の皆様におかれましては、当社取締役会の判断にご理解を賜りますようお願い申し上
げます。
以上
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