1860 戸田建 2020-05-29 11:30:00
当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続について [pdf]

                                          2020年 5 月 29 日
各   位
                               会 社 名 戸 田 建 設 株 式 会 社
                               代表者名 代表取締役社長 今井 雅則
                                 (コード番号 1860 東証第一部)
                               問合せ先 取締役常務執行役員 大友 敏弘
                                    (TEL.03-3535-1357)

    当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続について


 当社は、本年 6 月開催予定の第 97 回定時株主総会終結の時をもって期限が到来する、「当社株
式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」の継続を同定時株主総会に議案としてお
諮りさせていただくことを、本日開催の取締役会において決議いたしましたのでご報告いたします。
 当社では、株主共同の利益及び企業価値の維持・向上の観点から、継続の是非も含めそのあり
方について検討してまいりましたが、情勢の変化や機関投資家の動向等を踏まえ、定時株主総会で
のご承認を得ることを条件として継続することを決定したものであります。(以下、継続後の対応策を
「本対応策」といいます。)
 本対応策の有効期間は、第 97 回定時株主総会において株主の皆様にご承認いただけた場合に
は、2023 年 6 月開催予定の定時株主総会終結の時まで(3年間)といたします。
 なお、本対応策を決定した取締役会には、社外監査役3名を含む当社監査役5名が出席し、本対
応策に沿って適正な運用が行われる限り、当社株式等の大規模買付行為に関する対応策として相
当であると判断される旨の意見を表明しています。


 また、本対応策において見直しを行った主な内容は以下のとおりです。
 ① 独立委員会の対抗措置に関する勧告において、株主の皆様の意思の確認を得るべき旨の
    留保を付することができる旨を明記しました。
 ② 独立委員会の構成を、社外取締役2名、および社外監査役1名の独立役員のみで構成される
    3名体制に変更いたしました。


Ⅰ.本対応策に関する基本方針
1. 当社の企業価値の源泉
    (1)当社グループの企業理念
         当社は1881年の創業以来、関東大震災(1923年)から太平洋戦争へと向かう軍政の時
        代、戦後の焦土から高度成長へと激変した躍進の時代、オイルショックによる狂乱物価、物
        不足と戦った時代、そして建設業冬の時代から内需拡大およびバブル崩壊の時代、その
        一世紀を超える歳月とともに、常にお客さまに満足して頂けるものづくりに励み、信用と品
        質を重視し、堅実経営に徹し、企業活動を通じて社会の発展に貢献することが私達のアイ
        デンティティであり、存在意義であるという企業理念を貫いてまいりました。

                          1
     また当社グループは、2015年に社会における当社グループの存在価値と目指す姿を表
    すものとして制定した「グローバルビジョン」を含めた理念体系を整備しました。戸田建設グ
    ループグローバルビジョン「“喜び”を実現する企業グループ」には、お客さま、 社員、協
    力会社、ひいては社会全体の“喜び”をつくり出し、それを自信と誇りに変えて成長を続け
    ていく企業でありたい、という想いが込められています。このビジョンを当社グループ全体
    で共有し、継続進化を実現することで、当社グループの存在価値を高め、社会の持続的な
    発展に貢献してまいります。
  (2)株主価値向上のための取組み
     当社グループは、「グローバルビジョン」の実現を目指し、中期経営計画に基づき、持続
    的成長に向けた収益基盤の構築を基軸に、各施策に取り組んでおります。中長期的な観
    点からは、国内建設投資の動向に左右されない、安定した収益構造の構築が最重要課題
    となってきます。そのために「戦略事業の強化」「建設事業の進化」「地球規模化する顧客
    への対応・獲得」という方針のもと戦略を構築し、施策に取り組んでおります。
     2019年12月末には、本社ビル建替えに伴う、本社分散仮移転が完了いたしました。これ
    を機に、生産性・創造性を高めるワークスタイルへの変革に取り組んでおります。具体的に
    は、コミュニケーションを促進する、執務室・会議室等のワークプレイスの実現、効果的な
    ICTを通じたABW(ActivityBasedWorking:仕事内容に合わせて「時間」と「場所」を自由に
    選択できる働き方)の実践を推進しております。
     このように、グループを挙げて持続的に成長する企業を目指す当社では、2020年4月を
    スタートとする2020年度から2024年度の5ヵ年を対象とする「中期経営計画2024」を策定い
    たしました。
     VUCA (Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖
    昧性)の時代と言われるように、当社グループを取り巻く経営環境は変化が激しく、先行き
    にも不透明感が急速に増しております。特に、現下の新型コロナウイルス感染拡大の影響
    は、業績面はもとより、中長期的観点からはビジネスモデルにおけるパラダイムシフトとなる
    ことが予測されています。また、気候変動や資源不足、人口構造の変化等に伴う社会的課
    題の解決に向けて積極的に取り組むなど、社会価値(ESG・SDGs)と経済価値を重視した
    経営が求められております。加えて、本5ヵ年は(仮称)新TODAビル(本社ビル)の施工な
    ど、新たな収益基盤構築のための「変革フェーズ」となります。
     このような認識のもと当社グループは本計画を推進し、常なる改革を行い、自ら変わり続
    けていくこと(Transform)によって持続的成長を実現してまいります。

               〔戸田建設グループ「中期経営計画 2024」〕
1.目指す方向性
  ・ 「高付加価値競争」を通じた事業活動の継続進化と企業価値の向上 -Resilient-
     ①   グローバリゼーション
         : 世界に通用するマネジメントと人財・業務・組織体制の確立
     ②   ブランディング
         : ステークホルダーへの情報発信と評価による自己変革
     ③   イノベーション
         : 無形資産等の形成・活用による差別化価値の創造
     ※ 無形資産等:情報や技術・ノウハウ、人財育成、ESG・SDGs 経営における取組成果等、社会的に
       有用かつ当社グループのブランド力強化に不可欠となる資産
                                2
2.2024 年度 グループ業績目標
 (1) 連結売上高・営業利益等

                               2019 年度実績              2024 年度目標
     連結売上高                            5,210 億円          6,000 億円 程度
     営業利益                              352 億円             420 億円 以上
     営業利益率                                  6.8%            7.0% 以上
     自己資本利益率(ROE)                           9.6%            8.0% 以上
     労働生産性(個別)                        1,707 万円          1,750 万円 以上

    ※ 労働生産性=付加価値額(営業利益+総額人件費)÷社員数(期中平均、派遣社員等を含む)

(2) 事業別売上高・利益
                               2019 年度実績              2024 年度目標
     連結売上高                     5,210 億円               6,000 億円
       建築事業                    3,546 億円                3,800 億円
       土木事業                    1,155 億円                1,400 億円
       戦略     投資開発・新領域             271 億円               450 億円
       事業     グループ会社               436 億円               485 億円
       連結消去                    △199 億円                 △135 億円
     営業利益                          352 億円     (6.8)     420 億円    (7.0)
       建築事業                        189 億円     (5.3)     220 億円    (5.8)
       土木事業                        104 億円     (9.0)     130 億円    (9.3)
       戦略     投資開発・新領域              40 億円    (15.0)      40 億円    (8.9)
       事業     グループ会社                22 億円     (5.0)      30 億円    (6.2)
       連結消去                        △4 億円       (-)           -     (-)

    ※ 新領域は、エネルギー関連事業及びその他新規事業
    ※ ( )は利益率

(3) 株主還元
  ・ 自己資本配当率(DOE)及び配当性向を総合的に勘案の上、継続的・安定的な株主還元を
    実施する。
                               2019 年度実績              2024 年度目標
     自己資本配当率(DOE)                            3.0%           2.0% 程度
     配当性向                                   30.8%          30.0% 程度
    ※ DOE(自己資本配当率)=配当総額÷自己資本

(4) 投資計画

       分野                     投資方針                       計画期間累計
     投資開発     スマート化を通じた新たな収益の創出                              1,300 億円
     新領域      グローバルな社会的課題の解決と事業領域の拡大                           250 億円
     技術・ICT   高付加価値化と安全性・生産性革命の推進                               50 億円
                         合計                                  1,600 億円


                               3
3.事業方針
 (1) 安全性・生産性 No.1
  ・   設計段階・計画段階においてフロントローディングによる事前検証を徹底する。
  ・   機械化施工、新技術・ICT 利活用、行動分析・可視化等に基づく施策を実行する。
  ・   潜在意識まで届く安全教育(危険予知(KY) 、脳科学、行動心理学等)を実施する。
(2) 高付加価値の提供
  ① 建設事業(建築事業・土木事業)
  ・   注力分野における差別化価値を獲得する。
      建築事業     病院・学校、高付加価値オフィス、再開発、物流施設
      土木事業     トンネル・シールド、再生可能エネルギー、区画開発、大型インフラ
  ・   デジタルトランスフォーメーション(BIM/CIM、i-Construction 等)による、新たなビジ
      ネスモデルを創出する。
  ・   海外工事拡大に向けた体制の整備を通じて、全社的な施工能力・収益力の向上を図る。
  ②   戦略事業
  ・   「投資開発」「新領域」  「グループ会社」への重点投資を実行し、事業・収益基盤のグロ
      ーバル化・多角化・多様化を推進する。
  ・   (仮称)新 TODA ビル(工事中、2024 年竣工予定)においてスマートオフィス化を志向
      し、これを通じて新たな価値提供(BaaS:Building as a Service)を実現する。
          事業                         主な取り組み
      投資開発          ・   開発用不動産の取得、保有資産の有効活用
                    ・   ポートフォリオマネジメントによる賃貸事業の強化
                    ・   新 TODA ビルにおけるスマートオフィス化の推進
      新領域           ・   北米・東南アジア等における開発事業への参画
                    ・   浮体式洋上風力発電・ウィンドファームの事業化
                    ・   再生可能エネルギー事業、農業 6 次産業化事業への投資
                    ・   データ活用(販売・使用)による新たな収益源の確立
      グループ会社        ・   建設ライフサイクルにおけるグループ総合力の発揮
                    ・   M&A 等による特殊技術の獲得
(3) 企業価値の向上に向けた ESG・SDGs 経営の実践
  ・   脱炭素化・資源循環・環境保全・地域活性化に向けた課題解決型企業活動を実践する。
  ・   多様・多彩な人財を育成・確保するとともに、労働環境整備及び働き方改革を推進し、
      組織能力の強化を図る。
  ・   リスクマネジメント(環境、自然災害、投資、コンプライアンス等)を強化し、これら
      の知見を活かした技術開発、製品・サービス化を推進する。
                    定量評価指標                  2024 年度目標
      環境(E)         CO 2 排出量削減率(2019 年度比)          △10%      以上
      社会(S)         全度数率                              1.00   以下
                    作業所:4 週 8 閉所実施率                 100%
                    建設キャリアアップ登録率                    100%
                    社員 :平均総実労働時間                1,900 時間     以内
      ガバナンス(G)      社外役員構成比率                          50%    以上
                    外国人社員比率(個別)                     1.5%     以上
                    リスク評価実施率                        100%
                    重大な法令違反                            0件
      ※ 全度数率=全労働災害÷延労働時間(100 万時間)
      ※ リスク評価実施率:投資委員会による投資案件(経営会議決裁案件)の定量・定性評価と出口戦略
        の実施・遂行状況
                              4
2. 基本方針
   当社は、当社の企業価値の源泉が、以上で述べてまいりましたような当社グループが永年
  に亘って培ってきた経営資源に存することに鑑み、特定の者又はグループが当社の総議決権
  の20%以上の議決権を有する株式を取得することにより、このような当社グループの企業価値
  又は株主の皆様の共同の利益が毀損されるおそれが存する場合には、かかる特定の者又は
  グループは当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であるとして、法令
  及び定款によって許容される限度において当社グループの企業価値又は株主の皆様の共同
  の利益の確保・向上のための相当な措置を講じることを、当社の財務及び事業の方針の決定
  を支配する者の在り方に関する基本方針といたします。
   また、本プランにおける大規模買付ルールは、株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否
 かを判断するための情報や、現に当社の経営を担っている取締役会の意見を提供し、株主の
 皆様が代替案の提示を受ける機会を確保することを目的としています。現在は金融商品取引法
 により、濫用的な買収を規制する一定の対応はなされておりますが、公開買付開始前における
 情報提供と検討時間を法的に確保することや、市場内での買い集め行為を法的に制限するこ
 とができないなど、必ずしも有効に機能しない場合も考えられます。したがいまして、大規模買
 付ルールの設定は、株主及び投資家の皆様が適切な投資判断を行ううえでの前提となるもの
 であり、十分な時間の確保は、企業価値向上に関する大規模買付者との建設的な対話を行う
 上でも有効なものになると考えております。




                        5
Ⅱ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを
  防止するための取組み


1.本対応策の概要と目的


  当社取締役会は、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを明確
 にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに大規模買付
 行為を行おうとする者との交渉の機会を確保するために、本対応策を継続することといたしました。


  本対応策は、以下のとおり、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルー
 ルを策定するとともに、一定の場合には当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行
 おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、
 当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行おうと
 する者に対して、警告を行うものです。


  なお、本対応策においては、対抗措置の発動等にあたって、当社取締役会の恣意的判断を排
 除するため、独立委員会規程(その概要については別紙1をご参照ください。)に従い、当社社外
 取締役、当社社外監査役、又は社外の有識者(実績のある会社経営者、官庁出身者、弁護士、
 公認会計士若しくは学識経験者又はこれらに準じる者)で、当社の業務執行を行う経営陣から独
 立した者のみから構成される独立委員会(以下「独立委員会」といいます。)の勧告を最大限尊重
 するとともに、株主及び投資家の皆様に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することと
 しています。本対応策継続時における独立委員会の委員には、別紙2に記載の3氏が就任する予
 定です。


  また、2020年3月31日現在における当社大株主の状況は別紙3「当社の大株主の株式保有状
 況」の通りであり、同時点において当社役員及びその関係者(以下「当社役員等」といいます。)に
 より発行済株式の約28%が保有されております。しかしながら、当社役員等は株主としての議決
 権の行使に関しては独立した関係にあり、それぞれが異なる判断をすることも尊重しなければなり
 ません。また、当社役員等といえども、その各々の事情に基づき今後当社の株式等の譲渡その他
 の処分をしていく可能性は否定できません。このような状況の中で、当社の企業価値ひいては株
 主共同の利益を損なうおそれのある大規模買付行為が行われた場合、今回ご報告するような対
 応策の継続なくしては、企業価値向上の観点から適正な対応をしていくことが困難であると認識し
 ております。なお、当社は現時点において当社株式等の大規模買付行為に係る提案を受けてい
 るわけではありません。


2.本対応策の内容
  (1) 本対応策に係る手続き
   ① 対象となる大規模買付等
      本対応策は以下の(ⅰ)又は(ⅱ)に該当する当社株式等の買付け又はこれに類似する行為
     (ただし、当社取締役会が承認したものを除きます。係る行為を、以下「大規模買付等」

                       6
      といいます。)がなされる場合を適用対象とします。大規模買付等を行い、又は行おうと
      する者(以下「買付者等」といいます。)は、予め本対応策に定められる手続きに従わな
      ければならないものとします。 (ⅰ) 当社が発行者である株式等 1について、保有者 2の
      株式等保有割合 3が20%以上となる買付け
      (ⅱ) 当社が発行者である株式等 4について、公開買付け5に係る株式等の株式等所有割合
         6及びその特別関係者 7の株式等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け



     ② 「意向表明書」の当社への事前提出
       買付者等におきましては、大規模買付等の実行に先立ち、当社取締役会に対して、当該
      買付者等が大規模買付等に際して本対応策に定める手続きを遵守する旨の誓約文言等を記
      載した書面(以下「意向表明書」といいます。)を当社の定める書式により日本語で提出
      していただきます。
       具体的には、「意向表明書」には、以下の事項を記載していただきます。
      (ⅰ) 買付者等の概要
        (イ) 氏名又は名称及び住所又は所在地
        (ロ) 代表者の役職及び氏名
        (ハ) 会社等の目的及び事業の内容
        (ニ) 大株主又は大口出資者(所有株式又は出資割合上位10名)の概要
        (ホ) 国内連絡先
        (ヘ) 設立準拠法
      (ⅱ) 買付者等が現に保有する当社の株式等の数、  及び、意向表明書提出前60日間における
         買付者等の当社の株式等の取引状況
      (ⅲ) 買付者等が提案する大規模買付等の概要(買付者等が大規模買付等により取得を予
         定する当社の株式等の種類及び数、並びに大規模買付等の目的(支配権取得若しくは
         経営参加、純投資若しくは政策投資、大規模買付等の後の当社の株式等の第三者への
         譲渡等、 又は重要提案行為等 8その他の目的がある場合には、その旨及び内容。 なお、
         目的が複数ある場合にはそのすべてを記載していただきます。)を含みます。)


1
 金融商品取引法第27条の23第1項に規定される「株券等」を意味するものとします。以下別段の定めがない限
り同じとします。なお、本対応策において引用される法令等に改正(法令名の変更や旧法令等を継承する新法令
等の制定を含みます。)があった場合には、本対応策において引用される法令等の各条項は、当社取締役会が別
途定める場合を除き、当該改正後においてこれらの法令等の各条項を実質的に継承する法令等の各条項に読み替
えられるものとします。
2
 金融商品取引法第27条の23第1項に規定される保有者をいい、同条第3項に基づき保有者に含まれる者を含みま
す。
3
 金融商品取引法第27条の23第4項に規定される「株券等保有割合」を意味するものとします。以下同じとしま
す。
4
 金融商品取引法第27条の2第1項に規定される「株券等」を意味するものとします。以下(ⅱ)において同じとし
ます。
5
    金融商品取引法第27条の2第6項に定義されます。以下同じとします。
6
 金融商品取引法第27条の2第8項に規定される「株券等所有割合」を意味するものとします。以下同じとしま
す。
7
 金融商品取引法第27条の2第7項に定義される特別関係者をいいます。ただし、同項第1号に掲げる者について
は、発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令第3条第2項で定める者を除きます。以下
同じとします。
8
 金融商品取引法第27条の26第1項、金融商品取引法施行令第14条の8の2第1項、及び株券等の大量保有の状況の
開示に関する内閣府令第16条に規定される重要提案行為等をいいます。以下別段の定めがない限り同じとしま
す。




                             7
     ③    「本必要情報」の提供
         上記②の「意向表明書」をご提出いただいた場合には、買付者等におきましては、以下の
         手順に従い、当社に対して、大規模買付等に対する株主及び投資家の皆様のご判断並びに
         当社取締役会の評価・検討等のために必要かつ十分な情報(以下「本必要情報」といいま
         す。)を日本語で提供していただきます。
          まず、当社は、買付者等に対して、「意向表明書」を提出していただいた日から10営業
         日9(初日不算入)以内に、当初提出していただくべき情報を記載した「情報リスト」を上
         記②(ⅰ)(ホ)の国内連絡先に発送いたしますので、買付者等には、係る「情報リスト」に従
         って十分な情報を当社に提出していただきます。
          また、上記の「情報リスト」に従い買付者等から提供していただいた情報では、大規模
         買付等の内容及び態様等に照らして、株主及び投資家の皆様のご判断並びに当社取締役会
         の評価・検討等のために不十分であると当社取締役会が合理的に判断する場合には、当社
         取締役会が別途請求する追加の情報を買付者等から提供していただきます。
          なお、大規模買付等の内容及び態様等にかかわらず、以下の各項目に関する情報は、原
         則として「情報リスト」の一部に含まれるものとします。

         (ⅰ) 買付者等及びそのグループ(共同保有者10、特別関係者及びファンドの場合は各組合
            員その他の構成員を含みます。)の詳細(沿革、具体的名称、資本構成、事業内容、
            財務内容、役員の氏名及び職歴等を含みます。)
         (ⅱ) 大規模買付等の目的(「意向表明書」において開示していただいた目的の詳細)、方
            法及び内容(経営参画の意思の有無、大規模買付等の対価の種類及び金額、大規模買
            付等の時期、関連する取引の仕組み、買付予定の株式等の数及び買付等を行った後に
            おける株式等所有割合、大規模買付等の方法の適法性を含みます。)
         (ⅲ) 大規模買付等の対価の算定根拠(算定の前提事実、算定方法、算定に用いた数値情報
            及び大規模買付等に係る一連の取引により生じることが予想されるシナジーの内容、
            算定の際に第三者の意見を聴取した場合における当該第三者の名称、意見の概要及び
            当該意見を踏まえて金額を決定するに至った経緯を含みます。)
         (ⅳ) 大規模買付等の資金の裏付け(資金の提供者(実質的提供者を含みます。)の具体的
            名称、調達方法及び関連する取引の内容を含みます。)
         (ⅴ) 大規模買付等に際しての第三者との間における意思連絡の有無及び意思連絡がある
            場合はその内容及び当該第三者の概要
         (ⅵ) 買付者等が既に保有する当社の株式等に関する貸借契約、担保契約、売戻契約、売買
            の予約その他の重要な契約又は取決め(以下「担保契約等」といいます。)がある場
            合には、その契約の種類、契約の相手方及び契約の対象となっている株式等の数量等
            の当該担保契約等の具体的内容
         (ⅶ) 買付者等が大規模買付等において取得を予定する当社の株式等に関し担保契約等の
            締結その他第三者との間の合意の予定がある場合には、予定している合意の種類、契
            約の相手方及び契約の対象となっている株式等の数量等の当該合意の具体的内容
         (ⅷ) 大規模買付等の後における当社及び当社グループの経営方針、 事業計画、資本政策及
            び配当政策


9
 営業日とは行政機関の休日に関する法律第1条第1項各号に掲げる日以外の日をいいま
す。以下同じとします。
10
 金融商品取引法第27条の23第5項に規定される共同保有者をいい、同条第6項に基づき共同
保有者とみなされると当社取締役会が認めた者を含みます。以下同じとします。




                            8
  (ⅸ) 大規模買付等の後における当社の従業員、労働組合、取引先、顧客及び地域社会そ
    の他の当社に係る利害関係者の処遇等の方針
 (ⅹ) 当社の他の株主との利益相反を回避するための具体的方策

  なお、当社取締役会は、買付者等から大規模買付等の提案がなされた事実については速
 やかに開示し、提案の概要及び本必要情報の概要その他の情報のうち株主及び投資家の皆
 様のご判断に必要であると認められる情報がある場合には、適切に開示いたします。
  また、当社取締役会は、買付者等による本必要情報の提供が十分になされたと認めた場
 合には、その旨を買付者等に通知(以下「情報提供完了通知」といいます。)するととも
 に、速やかにその旨を開示いたします。

④ 取締役会評価期間の設定等
  当社取締役会は、情報提供完了通知を行った後、その翌日を起算日として、大規模買付
等の評価の難易度等に応じて、以下の(ⅰ)又は(ⅱ)の期間を、当社取締役会による評価、
検討、交渉、意見形成及び代替案立案のための期間(以下「取締役会評価期間」といいま
す。)として設定し、速やかに開示いたします。
(ⅰ) 対価を現金(円価) のみとする当社全株式等を対象とする公開買付けの場合には最大
   60日間
(ⅱ) その他の大規模買付等の場合には最大90日間
  ただし、上記(ⅰ)(ⅱ)いずれにおいても、取締役会評価期間は評価・検討のために不十
分であると取締役会及び独立委員会が合理的に認める場合にのみ延長できるものとし、そ
の場合は、具体的延長期間及び当該延長期間が必要とされる理由を買付者等に通知すると
ともに、株主及び投資家の皆様に開示いたします。また、延長の期間は最大30日間としま
す。

  当社取締役会は、取締役会評価期間内において、必要に応じて適宜外部専門家等の助言
 を得ながら、買付者等から提供された本必要情報を十分に評価・検討し、当社の企業価値・
 株主共同の利益の確保・向上の観点から、買付者等による大規模買付等の内容の検討等を
 行うものとします。当社取締役会は、これらの検討等を通じて、大規模買付等に関する当
 社取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、買付者等に通知するとともに、適時かつ適
 切に株主及び投資家の皆様に開示いたします。また、必要に応じて、買付者等との間で大
 規模買付等に関する条件・方法について交渉し、更に、当社取締役会として、株主及び投
 資家の皆様に代替案を提示することもあります。
  当社取締役会は、買付者等より意向表明書、本必要情報の提出を受け、取締役会評価期
 間開始と同時に、独立委員会に対し、対抗措置の発動の是非について諮問します。なお、
 その際に買付者等より提出を受けた全ての情報を独立委員会に提供いたします。

⑤ 対抗措置の発動に関する独立委員会の勧告
  独立委員会は、取締役会評価期間内に、 上記④の当社取締役会による評価、検討、交渉、
 意見形成及び代替案立案と並行して、以下の手続きに従い、当社取締役会に対して対抗措
 置の発動の是非に関する勧告を行うものとします。その際、独立委員会の判断が当社の企
 業価値・株主共同の利益の確保・向上に資するようになされることを確保するために、独
 立委員会は、当社の費用で、当社の業務執行を行う経営陣から独立した第三者 (投資銀行、
 証券会社、フィナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他
 の専門家を含みます。)の助言を得ることができるものとします。なお、独立委員会が当
 社取締役会に対して以下の(ⅰ)又は(ⅱ)に定める勧告をした場合には、当社取締役会は、
 当該勧告の事実とその概要、その他当社取締役会が適切と判断する事項について、速やか
 に情報開示いたします。




                    9
 (ⅰ)買付者等が本対応策に規定する手続きを遵守しない場合
    独立委員会は、買付者等が本対応策に規定する手続きを遵守しなかった場合、原則と
   して、当社取締役会に対し対抗措置の発動を勧告します。

 (ⅱ)買付者等が本対応策に規定する手続きを遵守した場合
    買付者等が本対応策に規定する手続きを遵守した場合には、独立委員会は、原則とし
   て当社取締役会に対して対抗措置の不発動を勧告します。
    但し、本対応策に規定する手続きが遵守されている場合であっても、別紙4に掲げる
   いずれかの類型に該当すると認められ、当該買付等が当社の企業価値・株主共同の利益
   を著しく損なうものであり、かつ対抗措置の発動が相当であると判断される場合には、
   例外的措置として、対抗措置の発動を勧告することがあります。また、独立委員会は、
   対抗措置発動に関して、予め株主意思の確認を得るべき旨の留保を付すことができるも
   のとします。


⑥ 取締役会の決議、株主意思の確認
  当社取締役会は、上記⑤に定める独立委員会の勧告を最大限尊重するものとし、係る勧
 告を踏まえて当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上という観点から速やかに対抗
 措置の発動又は不発動の決議を行うものとします。
  なお、独立委員会が対抗措置の発動を勧告するに際して、当該発動に関して事前に株主
 意思の確認を得るべき旨の留保を付した場合、当社取締役会は、実務上開催が著しく困難
 な場合を除き、実務上可能な限り最短の時間で株主意思確認のための株主総会(以下「株
 主意思確認総会」といいます。)を招集し、対抗措置の発動に関する議案を付議します。
 株主意思確認総会は、定時株主総会又は臨時株主総会とあわせて開催する場合もあります。
 当社取締役会において株主意思確認総会の開催を決定した場合には、取締役会評価期間は
 その時点を以て終了するものとします。当該株主意思確認総会にて、対抗措置の発動に関
 する議案が可決された場合には、当社取締役会は株主意思確認総会における決定に従い、
 対抗措置の発動に関する決議を行い、必要な手続を行います。一方、当該株主意思確認総
 会において、対抗措置の発動に関する議案が否決された場合には、当社取締役会は、対抗
 措置の不発動に関する決議を行います。
  当社取締役会は、上記の決議を行った場合には、その内容が対抗措置の発動であるか不
 発動であるかを問わず、速やかに当該決議の概要その他当社取締役会及び独立委員会が適
 切と判断する事項について、情報開示を行います。

⑦ 対抗措置の中止又は発動の停止
  当社取締役会が上記⑥の手続きに従い対抗措置の発動を決議した後又は発動後において
 も、(ⅰ)買付者等が大規模買付等を中止した場合又は(ⅱ)対抗措置を発動するか否かの判
 断の前提となった事実関係等に変動が生じ、かつ、当社の企業価値・株主共同の利益の確
 保・向上という観点から発動した対抗措置を維持することが相当でないと考えられる状況
 に至った場合には、 当社取締役会は、対抗措置の中止又は発動の停止を行うものとします。
  当社取締役会は、上記決議を行った場合、速やかに、当該決議の概要その他当社取締役
 会が適切と判断する事項について、情報開示を行います。

⑧ 大規模買付等の開始
  買付者等は、本対応策に規定する手続きを遵守するものとし、取締役会において対抗措
 置の発動又は不発動の決議がなされるまでは大規模買付等を開始することはできないもの
 とします。




                   10
 (2) 本対応策における対抗措置の具体的内容

   当社取締役会が上記(1)⑥に記載の決議に基づき発動する対抗措置としては、新株予約権
  (以下「本新株予約権」といいます。)の無償割当てを行うこととします。
   本新株予約権の無償割当ての概要は、別紙5「新株予約権無償割当ての概要」に記載のと
  おりといたします。
   当社取締役会は、対抗措置の発動を決議した後又は発動後においても、上記(1)⑦に記載の
  とおり、対抗措置の中止又は発動の停止を決定することがあります。例えば、対抗措置とし
  て当社取締役会が本新株予約権の無償割当てを決議した場合において、買付者等が大規模買
  付等を中止し、当社取締役会が上記(1)⑦に記載の決議を行った場合には、本新株予約権の無
  償割当てについて設定した基準日に係る権利落ち日の前日までにおいては本新株予約権の無
  償割当てを中止し、本新株予約権の無償割当ての効力発生日以後本新株予約権の行使期間の
  開始日の前日までにおいては当社が無償で本新株予約権を取得する等の方法で、対抗措置の
  発動を停止することができるものとします。

 (3) 本対応策の有効期間、廃止及び変更

   本対応策の有効期間は、本定時株主総会において承認が得られた場合には、当該承認決議
  の時から2023年6月開催予定の定時株主総会終結の時までとします。
   ただし、係る有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本対応策の変更又は
  廃止の決議がなされた場合には、本対応策は当該決議に従い、その時点で変更又は廃止され
  るものとします。また、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により本
  対応策の廃止の決議がなされた場合には、本対応策はその時点で廃止されるものとします。
   なお、当社取締役会は、会社法、金融商品取引法、その他の法令若しくは金融商品取引所
  規則の変更又はこれらの解釈・運用の変更、又は税制、裁判例等の変更により形式的な変更
  が必要と判断した場合には、独立委員会の承認を得た上で、本対応策を修正し、又は変更す
  る場合があります。
   当社は、本対応策が廃止又は本対応策の内容について当社株主の皆様に実質的な影響を与
  えるような変更が行われた場合には、当該廃止又は変更の事実及び(変更の場合には)変更
  内容その他当社取締役会が適切と認める事項について、情報開示を行います。

3.本対応策の合理性

 (1) 買収防衛策に関する指針の要件を全て充足していること

   本対応策は、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利
  益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同
  の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を全
  て充足しており、かつ、企業価値研究会が2008年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を
  踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえております。

 (2) 当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること

   本対応策は、上記1.に記載のとおり、当社株式等に対する大規模買付等がなされた際に、
  当該大規模買付等に応じるべきか否かを株主の皆様がご判断し、あるいは当社取締役会が代
  替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行
  うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させる
  という目的をもって導入されているものです。




                        11
 (3) 株主意思を重視するものであること

   本対応策は、本定時株主総会において、株主の皆様のご承認を得たうえで継続するもので
  す。また、上記2.(3)に記載したとおり、本定時株主総会においてご承認いただいた後も、
  その後の当社株主総会において本対応策の変更又は廃止の決議がなされた場合には、本対応
  策も当該決議に従い変更又は廃止されることになります。従いまして、本対応策の継続及び
  廃止には、株主の皆様のご意思が十分反映される仕組みとなっています。

 (4) 独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示

   本対応策においては、当社取締役会の恣意的判断を排除するため、対抗措置の発動等を含
  む本対応策の運用に関する決議及び勧告を客観的に行う取締役会の諮問機関として独立委員
  会を設置しております。
   独立委員会は、当社の業務執行を行う経営陣から独立している、当社の社外取締役、社外
  監査役又は社外の有識者(実績のある会社経営者、官庁出身者、弁護士、公認会計士若しく
  は学識経験者等)から選任される委員3名以上により構成されます。
   また、当社は、必要に応じ独立委員会の判断の概要について株主及び投資家の皆様に情報
  開示を行うこととし、当社の企業価値・株主共同の利益に資するよう本対応策の透明な運営
  が行われる仕組みを確保しています。

 (5) 合理的な客観的発動要件の設定

   本対応策は、上記2.(1)に記載のとおり、合理的かつ客観的な発動要件が充足されなけれ
  ば発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための
  仕組みを確保しています。

 (6) デッドハンド型若しくはスローハンド型買収防衛策ではないこと

   上記2.(3)に記載のとおり、本対応策は、当社の株主総会で選任された取締役で構成され
  る取締役会により、いつでも廃止することができるものとされております。従って、本対応
  策は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を
  阻止できない買収防衛策)ではありません。
   また、当社は期差任期制を採用していないため、 本対応策はスローハンド型買収防衛策(取
  締役会の構成の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要す
  る買収防衛策)でもありません。
4.株主及び投資家の皆様への影響

 (1) 本対応策の継続時に株主及び投資家の皆様に与える影響

   本対応策の継続時には、本新株予約権の発行自体は行われません。従って、本対応策がそ
  の継続時に株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的
  な影響を与えることはありません。
   なお、前述の2.(1)に記載のとおり、買付者等が本対応策を遵守するか否か等により当該
  買付行為に対する当社の対応方針が異なりますので、株主及び投資家の皆様におかれまして
  は、買付者等の動向にご注意ください。




                        12
(2) 本新株予約権の無償割当て時に株主及び投資家の皆様に与える影響

   当社取締役会が対抗措置の発動を決定し、本新株予約権の無償割当てを行う場合には、別
 途定める割当て期日における株主名簿に記録された株主の皆様に対し、  その保有する株式1株
 につき本新株予約権1個を上限とした割合で、 本新株予約権が無償にて割り当てられます。 こ
 のような仕組み上、本新株予約権の無償割当て時においても、株主の皆様が保有する当社株
 式1株当たりの価値の希釈化は生じるものの保有する当社株式全体の価値の希釈化は生じず、
 株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与
 えることは想定しておりません。
   ただし、買付者等につきましては、この対抗措置の発動により、結果的に、法的権利又は
 経済的利益に何らかの影響が生じる場合があります。
   なお、当社取締役会が、本新株予約権の無償割当ての決議をした場合であっても、上記2.
 (1)⑦に記載の手続き等に従い対抗措置の中止又は発動の停止を決定した場合には、当社株式
 の株価に相応の変動が生じる可能性があります。例えば、本新株予約権の無償割当てを受け
 るべき株主が確定した後において、当社が対抗措置の発動の停止を実施し本新株予約権を無
 償取得して新株を交付しない場合には、 株主の皆様が保有する当社株式1株当たりの経済的価
 値の希釈化は生じないことになるため、 当社株式1株当たりの経済的価値の希釈化が生じるこ
 とを前提にして売買を行った株主及び投資家の皆様は、株価の変動により損害を被る可能性
 がある点にご留意ください。
   また、本新株予約権の行使又は取得に関して差別的条件を付す場合には、当該行使又は取
 得に際して、買付者等の法的権利、経済的利益に影響が生じることが想定されますが、この
 場合であっても、買付者等以外の株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利
 益に対して直接具体的な影響を与えることは想定しておりません。

(3) 本新株予約権の無償割当てに伴って株主の皆様に必要となる手続き

  本新株予約権の無償割当て期日における最終の株主名簿に記録された株主の皆様は、当該
 新株予約権の無償割当ての効力発生日において、当然に新株予約権者となるため、申込みの
 手続きは不要です。
  また、当社が取得条項を付した新株予約権取得の手続きをとる場合には、買付者等以外の
 株主の皆様におかれましては、新株予約権の行使価格相当の金銭を払い込むことなく、当社
 による新株予約権取得の対価として当社株式を受領することになるため、当該新株予約権に
 関する払込み等の手続きは不要となります。

  以上のほか、割当て方法、行使の方法、当社による取得の方法及び株式の交付方法等の詳
 細については、本新株予約権の無償割当てに関する当社取締役会の決議が行われた後、当社
 は、その手続きの詳細に関して、適用ある法令及び金融商品取引所規則に基づき、適時かつ
 適切に開示又は通知を行いますので当該開示又は通知の内容をご確認ください。

                                         以 上




                     13
                                           別紙1

                 独立委員会規程の概要

1.独立委員会は、当社取締役会の決議により、大規模買付等への対抗措置の発動等に関する取
  締役会の恣意的判断を排し、取締役会の判断及び対応の客観性及び合理性を担保することを
  目的として、取締役会の諮問機関として、設置される。

2.独立委員は、3名以上とし、当社の業務執行を行う経営陣から独立した、(1)社外取締役、(2)
  社外監査役又は(3)社外有識者(実績のある会社経営者、官庁出身者、弁護士、公認会計士、
  学識経験者又はこれらに準じる者)のいずれかに該当する者の中から、当社取締役会の決議
  に基づき選任される。なお、当社は、独立委員との間で、善管注意義務及び秘密保持義務に
  関する規程を含む契約を締結する。

3.独立委員会の委員の任期は、選任の時から3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関
  する定時株主総会の終結の日又は別途当該独立委員と当社が合意した日までとする。 ただし、
  当社取締役会の決議により別段の定めをした場合はこの限りではない。

4.独立委員会は、当社代表取締役又は各独立委員が招集する。

5.独立委員会の議長は、各独立委員の互選により選定される。

6.独立委員会の決議は、原則として、独立委員全員が出席し、その過半数をもってこれを行う。
  ただし、独立委員のいずれかに事故があるときその他特段の事由があるときは、独立委員の
  過半数が出席し、その過半数をもってこれを行う。

7.独立委員会は、以下の各号に記載される事項について審議の上決議し、その決議内容を、理
   由を付して当社取締役会に対して勧告する。
 (1) 本対応策に係る対抗措置の発動の是非(発動に関して予め株主意思の確認を得ることの是
     非を含む)
 (2) 本対応策に係る対抗措置の中止又は発動の停止
 (3) 本対応策の廃止及び変更
 (4) その他本対応策に関連して当社取締役会が任意に独立委員会に諮問する事項
     各独立委員は、独立委員会における審議及び決議においては、専ら当社の企業価値・株主
     共同の利益に資するか否かの観点からこれを行うことを要し、自己又は当社の経営陣の個
     人的利益を図ることを目的としてはならない。

8.独立委員会は、必要に応じて、当社の取締役、監査役又は従業員その他必要と認める者を出
  席させ、独立委員会が求める事項に関する意見又は説明を求めることができる。

9.独立委員会は、その職務の遂行に当たり、当社の費用で、当社の業務執行を行う経営陣から
  独立した外部専門家(投資銀行、証券会社、フィナンシャル・アドバイザー、公認会計士、
  弁護士、コンサルタントその他の専門家を含む。)から助言を得ることができる。

                                           以 上




                      14
                                           別紙2

                  独立委員会委員の略歴(五十音順)


網谷   駿介 (あみや しゅんすけ)
1998年    7月 日本電信電話株式会社 理事
1999年    7月 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 取締役
2002年    6月 同社 常務取締役
2004年    6月 エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社 代表取締役副社長
2008年 6月 日本電信電話株式会社 常勤監査役
2012年 6月 一般社団法人 情報通信設備協会 会長
2014年 6月 当社 社外取締役(現任)


伊丹   俊彦 (いたみ としひこ)
1980年    4月 東京地方検察庁 検事任官
2005年    4月 東京地方検察庁 公安部長
2010年    6月 最高検察庁 総務部長
2012年 7月 東京地方検察庁 検事正
2014年 7月 最高検察庁 次長検事
2015年12月 大阪高等検察庁 検事長
2016年11月 弁護士登録、長島・大野・常松法律事務所 顧問(現任)
2018年 3月 株式会社北國新聞社 監査役(現任)
2018年 6月 株式会社セブン銀行 社外取締役(現任)
2018年 6月 当社 社外取締役(現任)


百井   俊次(ももい しゅんじ)
1984年10月 昭和監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)入所
1988年    3月 公認会計士登録
2000年    5月 同監査法人 パートナー
2005年    5月 同監査法人 シニアパートナー
2019年    6月 当社 社外監査役(現任)


(注)上記各委員は、いずれも東京証券取引所が指定を義務付ける一般株主と
     利益相反が生じるおそれのない独立役員であります。




                              15
                                                                  別紙3
                             当社の大株主の株式保有状況


                                                         2020年3月31日現在
                                                              発行済株式
                                                所有株式数        総数に対する
                 氏名又は名称                                       所有株式数
                                                 (千株)
                                                              の割合(%)

大一殖産株式会社                                           40,276         12.48
NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE SILCHESTER
INTERNATIONAL INVESTORS INTERNATIONAL VALUE
                                                   18,973          5.88
EQUITY TRUST(常任代理人 香港上海銀行東京支
店)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)                            13,914          4.31
NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE U.S. TAX EXEMPTED
PENSION FUNDS(常任代理人 香港上海銀行東京支                       9,834          3.04
店)
日本トラスティー・サービス信託銀行株式会社
                                                    9,588          2.97
(信託口)
一般社団法人アリ―                                           8,977          2.78

株式会社三菱UFJ銀行                                         8,048          2.49

戸   田 博 子                                           6,611          2.04

NORTHERN TRUST CO.(AVFC) SUB A/C NON TREATY         6,490          2.01

日本マスタートラスト信託銀行株式会社
                                                    6,002          1.86
(リテール信託口 620090811)

                      計                            128,717        39.89
(注)1.上記のほか当社所有の自己株式15,216千株があります。




                                         16
                                        別紙4

      当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうと認められる類型

1.買付者等が真に会社経営に参加する意思がないにもかかわらず、ただ株価をつり上げて高値
  で当社の株式等を当社又は当社関係者に引き取らせる目的で当社の株式等の取得を行ってい
  る又は行おうとしている者(いわゆるグリーンメイラー)であると判断される場合

2.当社の会社経営を一時的に支配して当社又は当社グループ会社の事業経営上必要な知的財産
  権、ノウハウ、企業秘密情報、主要取引先又は顧客等の当社又は当社グループ会社の資産を
  当該買付者等又はそのグループ会社等に移転する目的で当社の株式等の取得を行っていると
  判断される場合

3.当社の会社経営を支配した後に、当社又は当社グループ会社の資産を当該買付者等又はその
  グループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する目的で、当社の株式等の取得を行っ
  ていると判断される場合

4.当社の会社経営を一時的に支配して、当社又は当社グループ会社の事業に当面関係していな
  い不動産、有価証券等の高額資産等を売却等により処分させ、その処分利益をもって一時的
  に高配当をさせるかあるいは係る一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って当社の株
  式等の高価売り抜けをする目的で当社の株式等の取得を行っていると判断される場合

5.買付者等の提案する当社の株式等の買付方法が、いわゆる強圧的二段階買収(最初の買付け
  で当社の株式等の全部の買付けを勧誘することなく、二段階目の買付条件を不利に設定し、
  あるいは明確にしないで、公開買付け等の株式等の買付等を行うことをいいます。)等の、
  株主の皆様の判断の機会又は自由を制約し、事実上、株主の皆様に当社の株式等の売却を強
  要するおそれがあると判断される場合




                     17
                                                別紙5

                  新株予約権無償割当ての概要

1.本新株予約権の割当総数
  本新株予約権の割当総数は、本新株予約権の無償割当てに関する取締役会決議(以下「本新
 株予約権無償割当て決議」といいます。)において当社取締役会が別途定める一定の日(以下
 「割当て期日」といいます。)における当社の最終の発行済株式総数(ただし、同時点におい
 て当社の有する当社株式の数を除きます。)と同数を上限として、当社取締役会が本新株予約
 権無償割当て決議において別途定める数とします。

2.割当対象株主
  割当て期日における最終の株主名簿に記録された株主に対し、その所有する当社普通株式(た
 だし、同時点において、当社の有する当社株式を除きます。)1株につき1個を上限として、当
 社取締役会が本新株予約権無償割当て決議において別途定める割合で本新株予約権の無償割当
 てをします。

3.本新株予約権の無償割当ての効力発生日
  本新株予約権無償割当て決議において当社取締役会が別途定める日とします。

4.本新株予約権の目的である株式の種類及び数
  本新株予約権の目的である株式の種類は当社普通株式とし、本新株予約権1個当たりの目的で
 ある株式の数(以下「対象株式数」といいます。)は、1株を上限として当社取締役会が本新
 株予約権無償割当て決議において別途定める数とします。ただし、当社が株式の分割又は株式
 の併合等を行う場合は、所要の調整を行うものとします。

5.本新株予約権の行使に際して出資される財産の内容及び価格
  本新株予約権の行使に際してする出資の目的は金銭とし、本新株予約権の行使に際して出資
 される財産の当社普通株式1株当たりの金額は1円以上で当社取締役会が本新株予約権無償割
 当て決議において別途定める額とします。

6.本新株予約権の譲渡制限
  本新株予約権の譲渡については、当社取締役会の承認を要するものとします。

7.本新株予約権の行使条件
  (1)特定大量保有者11、(2)特定大量保有者の共同保有者、(3)特定大量買付者12、(4)特定大量
 買付者の特別関係者、  若しくは(5)これら(1)から(4)までの者から本新株予約権を当社取締役会
 の承認を得ることなく譲受け若しくは承継した者、又は、(6)これら(1)から(5)までに該当する
 者の関連者13(これらの者を総称して、以下「非適格者」といいます。)は、本新株予約権を行
 使することができないものとします。なお、本新株予約権の行使条件の詳細については、本新
 株予約権無償割当て決議において別途定めるものとします。

8.当社による本新株予約権の取得
  当社は、当社取締役会が別途定める日において、非適格者以外の者が保有する本新株予約権
 を取得し、これと引き換えに本新株予約権1個につき対象株式数の当社普通株式を交付すること
 ができるものとします。なお、非適格者が保有する本新株予約権を取得する場合、その対価と
 して金銭等の交付は行わないこととします。
  本新株予約権の取得条件の詳細については、本新株予約権無償割当て決議において別途定め
 るものとします。



                         18
9.対抗措置発動の停止等の場合の無償取得
  当社取締役会が、対抗措置の発動を停止した場合その他本新株予約権無償割当て決議におい
 て当社取締役会が別途定める場合には、当社は、本新株予約権の全部を無償にて取得すること
 ができるものとします。

10.本新株予約権の行使期間等
   本新株予約権の行使期間その他必要な事項については、当社取締役会が本新株予約権無償割
  当て決議において別途定めるものとします。

                                                      以 上


11
  当社が発行者である株式等の保有者で、当該株式等に係る株式等保有割合が20%以上である者、又は、これに該当すること
となると当社取締役会が認める者をいいます。ただし、その者が当社の株式等を取得・保有することが当社の企業価値・株主共
同の利益に反しないと当社取締役会が認めた者その他本新株予約権無償割当て決議において当社取締役会が別途定める者は、
これに該当しないこととします。
12
 公開買付けによって当社が発行者である株式等(金融商品取引法第27条の2第1項に定義される株券等を意味します。以下本
注において同じとします。)の買付け等(金融商品取引法第27条の2第1項に定義される買付け等を意味します。以下本注にお
いて同じとします。)を行う旨の公告を行った者で、当該買付け等の後におけるその者の所有(これに準ずるものとして金融
商品取引法施行令第7条第1項に定めるものを含みます。)に係る株式等の株式等所有割合がその者の特別関係者の株式等所有
割合と合計して20%以上となる者、又は、これに該当することとなると当社取締役会が認める者をいいます。ただし、その者
が当社の株式等を取得・保有することが当社の企業価値・株主共同の利益に反しないと当社取締役会が認めた者その他本新株
予約権無償割当て決議において当社取締役会が別途定める者は、これに該当しないこととします。
13
  ある者の「関連者」とは、実質的にその者を支配し、その者に支配され若しくはその者と共同の支配下にある者(当社取締
役会がこれらに該当すると認めた者を含みます。)、又はその者と協調して行動する者として当社取締役会が認めた者をいいま
す。なお「支配」とは、他の会社等の「財務及び事業の方針の決定を支配している場合」(会社法施行規則第3条第3項に定義さ
れる場合をいいます。)をいいます。




                            19
                                                                      (ご参考)
《本対応策の手続きに関するフロー図》

                        買付者等の出現



               意向表明書、本必要情報の提出を買付者等に要請




   本対応策のルールを
                                         本対応策のルールを遵守した場合
    遵守しない場合
                                             (意向表明書、本必要情報を提出)
 (意向表明書、本必要情報の不提出)
                                     取締役会評価期間(原則、最大 60 日又は最大 90 日)
        取締役会
                                     取締役会による評価、意見形成、代替案立案等
                     取締役会評価期
                     間不遵守の買付け
                                     独   立   委    員   会   に   よ   る   検   討



               企業価値・株主共同の                                     企業価値・株主共同の
               利益を著しく損なう                                      利益を著しく損なわない



   独立委員会による               独立委員会による                        独立委員会による
    発動の勧告                株主意思確認の勧告                         不発動の勧告




勧告を                       株主意思確認総会                                    勧告を
最大限尊重                                                                 最大限尊重

                発動可決                             発動否決



     対抗措置の発動                                             対抗措置の不発動
  【取締役会にて発動を決議】                                       【取締役会にて不発動を決議】




※このスキーム図は本対応策の概要をわかりやすく表示したものです。具体的な対応策の内容については本文を
 ご参照下さい。




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