1803 清水建 2019-05-10 11:00:00
清水建設グループ長期ビジョン及び中期経営計画の策定について [pdf]
2019 年5月 10 日
各 位
上場会社名 清 水 建 設 株 式 会 社
代 表 者 名 取締役社長 井上 和幸
上場取引所 東証・名証各第1部
コード番号 1803
問 合 せ 先 執行役員経営企画部長 東 佳樹
TEL.03-3561-1111(大代表)
清水建設グループ長期ビジョン及び中期経営計画の策定について
当社は,本日開催された取締役会において,2030 年を見据えた清水建設グループの
長期ビジョン「SHIMZ VISION 2030」と,当面 5 年間の基本方針と重点戦略を取りまと
めた「中期経営計画<2019-2023>」について決議しましたので,お知らせいたします。
2010 年に策定した長期ビジョン「Smart Vision 2010」において,当社は目指すべき
企業像を「お客様の期待を超える価値を提供し続ける『スマートソリューション・
カンパニー』」と定め,この方針のもと,建設事業を核として,社会と建造物の持続
可能性(サステナビリティ)を徹底的に追求してまいりました。その結果,清水建設
グループの持続的成長とさらなる進化に向けた事業強化・経営基盤強化が図られ,
業績面では,2018 年度を最終年度とする「中期経営方針 2014(2014~2018 年度)」
に掲げた業績目標を達成することができました。
現在,建設業を取り巻く環境は着実に改善しつつありますが,国内では
「Society5.0」の実現に向けた改革への取組みや投資が進行し,「i-Construction」
をはじめとした生産性向上,建設業の担い手確保や働き方改革に向けた取組みが官民
を挙げて本格化しています。また,産業間の垣根を越えたグローバルな競争が加速し
ており,事業展開に伴う更なる基盤強化と体制整備が重要な経営課題となっております。
こうした環境変化に機敏に対応し,清水建設グループの更なる企業価値の向上を
実現するために新たに策定したのが長期ビジョン「SHIMZ VISION 2030」です。
「SHIMZ VISION 2030」において清水建設グループが 2030 年に目指す姿は『スマート
イノベーション カンパニー』,すなわち,「建設事業の枠を超えた不断の自己変革と
挑戦,多様なパートナーとの共創を通じて,時代を先取りする価値を創造(スマート
イノベーション)し,人々が豊かさと幸福を実感できる,持続可能な未来社会の実現
に貢献する企業グループ」です。事業構造・技術・人財のイノベーションを通じて
社会に新たな価値を提供することにより,企業価値の向上を図り, SDGs の目標達成
にも貢献してまいります。
さらに,「SHIMZ VISION 2030」の実現に向けた当面 5 年間の基本方針と重点戦略,
財務・非財務 KPI を掲げた「中期経営計画<2019-2023>」を策定しました。その基本
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方針は, 「建設事業の深耕・進化と, 非建設事業の収益基盤確立及び成長を支える
経営基盤の強化を図り, グローバル展開の加速と ESG 経営の推進により, シミズ
グループの企業価値向上を実現し, SDGs の達成に貢献する」としています。
また, 本計画期間(2023 年までの 5 年間)を新たな収益基盤の確立に向けた先行投資
期間と位置付け, 生産性向上・研究開発, 不動産開発事業, インフラ・再生可能エネル
ギー・新規事業, 人財関連に 7,500 億円の投資を予定しています。こうした投資を
着実に実施し, 外部環境の変化に機敏に対応しつつ, 利益水準の維持・向上を図ります。
清水建設グループは,長期ビジョン及び中期経営計画の着実な遂行により企業価値
の持続的な向上を図ってまいりますので,今後とも一層のご支援ご鞭撻を賜ります
ようお願い申しあげます。
以 上
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SHIMZ VISION 2030
1. シミズグループが 2030 年に目指す姿
建設事業の枠を超えた不断の自己変革と挑戦,多様なパートナーとの共創を通じて,
時代を先取りする価値を創造(スマート イノベーション)し,人々が豊かさと幸福
を実感できる,持続可能な未来社会の実現に貢献します。
2.シミズグループが社会に提供する価値
・安全・安心でレジリエントな社会の実現
・健康・快適に暮らせるインクルーシブな社会の実現
・地球環境に配慮したサステナブルな社会の実現
3.ビジョンの達成に向けて
事業構造・技術・人財の 3 つのイノベーションの融合により,新たな価値を創造
するスマート イノベーション カンパニーを目指します。
4.目指す収益構造
スマート イノベーション カンパニーへの進化により,2030 年度に連結経常利益
2,000 億円以上を目指します。連結売上利益の構成は,事業別では,建設 65%,
非建設 35%,地域別では,国内 75%,海外 25%を想定しています。
中期経営計画<2019-2023>
1.中期経営計画<2019-2023>の位置付け
企業価値の持続的成長を目指し,外部環境の変化に機敏に対応しつつ,利益水準を維持
するとともに,この 5 年間を新たな収益基盤の確立に向けた先行投資期間とします。
2.基本方針
建設事業の深耕・進化と,非建設事業の収益基盤確立及び成長を支える経営基盤の
強化を図り,グローバル展開の加速と ESG 経営の推進により,シミズグループの
企業価値向上を実現し,SDGs の達成に貢献します。
Ⅰ.建設事業の深耕・進化(建築・土木・海外建設)
・建設事業の進化と高い競争力の確保
・環境変化への的確な対応と総合力の最大化
・海外建設事業における収益力の強化
Ⅱ.非建設事業の収益基盤確立(不動産開発・エンジニアリング・LCV ※1 ・フロン
ティア※2)
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・従来の枠組みを越えた新たな価値の提供
・成長分野への重点投資
・最適なポートフォリオ構築(事業領域・エリア)
Ⅲ.成長を支える経営基盤の強化
・技術開発・デジタル戦略
・人財育成・働き方改革
・サプライチェーン強化・グループ経営
3.経営数値目標(連結ベース)
2023 年度目標 財務 KPI
総売上高 18,800 億円 ROE 10%以上
建設事業 15,500 億円 自己資本比率 40%以上
非建設事業(開発事業等) 3,300 億円 負債資本倍率 0.7 倍以下
売上利益 2,350 億円 (D/E レシオ)
建設事業 1,850 億円 配当性向 30%程度
非建設事業(開発事業等) 500 億円
経常利益 1,400 億円
4.資本政策
1)政策保有株式の縮減
・政策保有株式の縮減を段階的に進め,資本の有効活用を図るとともに,売却
代金の一部を原資として自己株式を取得し,成長戦略の実現に向けた機動的な
資本政策を実施します。
2)株主還元の拡充
・長期的発展の礎となる財務体質の強化と安定配当(普通配当)の維持を基本方針
としつつ,成長により稼得した利益を連結配当性向 30%を目安に還元します。
5.投資計画(2019~2023 年度)
投資額(5 ヶ年)
生産性向上・研究開発投資 1,000 億円
不動産開発事業 5,000 億円
インフラ・再生可能エネルギー 1,300 億円
新規事業(フロンティア事業他)
人財関連 200 億円
合 計 7,500 億円
「SHIMZ VISION 2030」及び「中期経営計画<2019-2023>」の詳細につきましては,
当社ウェブサイト(https://www.shimz.co.jp/company/about/strategy/)に掲載して
おります。
以 上
注)※1:LCV(ライフサイクル・バリュエーション事業)
お客様のニーズに対し再生可能エネルギーや IoT 等を活用し事業参画・投資を含めた包括的なサービス・
ソリューションを提供する事業
※2:フロンティア(事業)
宇宙・海洋・自然共生など今後の有望市場への事業展開,及び次世代技術等へのベンチャー投資
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