1719 安藤ハザマ 2020-05-13 14:00:00
株主提案権行使に関する書面の受領および当社の取締役会意見に関するお知らせ [pdf]
2020 年 5 月 13 日
各 位
会 社 名 株式会社 安藤・間(呼称:安藤ハザマ)
代 表 者 名 代表取締役社長 福富 正人
(コード番号 1719 東証第1部)
問 合 せ 先 コーポレート・コミュニケーション部長 木野 敏久
(TEL.03 - 6234 - 3699)
株主提案権行使に関する書面の受領および当社の取締役会意見に関するお知らせ
当社は、2020 年 6 月 26 日開催予定の 2020 年 3 月期定時株主総会における議案について、株主提
案権の行使に関する書面を受領いたしましたが、本日開催の取締役会において、本株主提案につい
て反対することを決議いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
Ⅰ.提案株主
OASIS INVESTMENTS Ⅱ MASTER FUND LTD.
Ⅱ.本株主提案の議題
議題1:自己株式取得の件
議題2:定款一部変更(安全衛生管理の徹底)の件
Ⅲ.本株主提案の内容および当社取締役会の意見
議題1および議題2について、(1)議案の要領、(2)提案の理由は、提案株主から提出された
本株主提案書面の該当記載を原文のまま掲載したものであります。
1. 議題1:自己株式取得の件
(1)議案の要領
会社法第 156 条第 1 項の規定に基づき、本定時株主総会終結のときから、1年以内に、当社
普通株式を株式総数 20,034,300 株、取得価額の総額金 17,149,361,000 円(ただし、会社法
により許容される取得価額の総額(会社法第 461 条に定める「分配可能額」
)が、当該金額を
下回るときは、会社法により許容される取得価額の上限額)を限度として、金銭の交付をも
って取得することとする。
(2)提案の理由
第3四半期財務諸表によれば、当社の剰余金の配当可能額は 895 億円を超え、2019 年 12 月時
点の自己資本の約 68%に上ります。その資本コストは運用益を上回り、有効活用されない巨
額の余剰資金の存在は企業価値を毀損し、自己資本利益率を低下させています。当社は 2020
年 2 月に公表された中期経営計画において、今後 10 年間で1千億円を競争の激しい不動産事
業を含む建設外事業に投資するとしています。経営陣は、当該計画において、当社が全く知
見を有さない建設外事業に参入する合理性、具体的な投資計画を示しておらず、当該計画は、
資金貯蓄の口実に過ぎません。そこで我々は、ISS の基準1(10%)の範囲内で、当該資金を
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自己株式の取得に活用することを提案します。資本コストの減少と長期的な企業価値の向上
につながる自己株式取得は、ハイリターンで、考え得る最も安価な資産の取得です。
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Institutional Shareholder Services(ISS)が公表する 2020 年版日本向け議決権行使助言基準 第 12 項自己株式
の取得
https://www.issgovernance.com/file/policy/active/asiapacific/Japan-Voting-Guidelines-Japanese.pdf
(3)本株主提案に対する当社取締役会の意見
当社取締役会は、以下の理由により本株主提案に反対いたします。
(理由)
当社は、現在定めております「剰余金の配当等の決定に関する方針」に記載のとおり、中長
期的な観点から企業価値の持続的な向上と将来の成長に向けた投資および内部留保の充実を
図るとともに、株主の皆様への配当については、当社の業績、連結決算状況、ならびに将来の
収益等を考慮し、継続的かつ安定的な配当を実施することを基本としております。
加えて、自己株式取得については、資本効率の向上や株主の皆様への一層の利益還元を念
頭におき、 財務状況等を総合的に勘案した中で検討していくことを基本方針としており、 2020
年 2 月から3月にかけて総額約 50 億円の自己株式の取得(発行済株式数の約 3.4%)を実施
したところです。この自己株式の取得により、2020 年 3 月期の総還元性向は約 65%と、同業
他社との比較においても高い水準を達成しております。当社は、取締役会の決議をもって自
己株式を取得することができる旨を定款に定めており、自己株式取得は、今後も継続して機
動的に検討していくべき事項と考えております。
そのような認識のもと、当社は 2020 年 2 月に発表しました長期ビジョン「安藤ハザマ
VISION2030」により、当社が長期的に目指す姿を明確にした上で、その達成に向けて新たな
「中期経営計画(2021.3 期~2023.3 期)
」を策定しました。
「お客様価値の創造」「株主価値
、
の創造」 、
「環境価値の創造」 および
、 「従業員価値の創造」の実現に向け、今後 10 年間で 1,000
億円の成長投資を行い、経営基盤のさらなる強化・安定を図り、外部環境の変化に強い企業
体質の構築を目指しております。
具体的には本業である建設事業のさらなる強化に加え、事業ポートフォリオの変革に向け
て建設業と親和性の高い、エネルギー事業、不動産事業およびインフラ運営事業などの建設
外のストックビジネスにも積極的に取り組む方針です。これらの施策は、当社の経営基盤の
さらなる強化・安定および持続的成長に不可欠であり、長期的な企業価値の向上を通じて、
株主の皆様の利益に資するものと考えております。もとより、投資を進めるにあたっては、
投資対象について、これまで当社で培ってきた本業である建設事業との親和性や将来の収益
性等にも留意するとともに、その内容を十分に精査・選別して実行していく方針です。
一方、本株主提案は、1年間に 171 億円を超える高額の自己株式の取得を提案するもので
あり、短期的な視点に立脚した内容と言わざるをえません。このような高額、かつ短期的な
自己株式の取得は、持続的な成長につながる適切な成長投資の大きな制約になりかねず、ま
た財務基盤の安定を図り、長期的な視点に立って企業価値向上を図るという観点からも重大
な阻害要因になる可能性があると考えます。
加えて、現状は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、今後の世界経済情勢の見通
しが立たない中、 事業継続のための手許流動資金を確保することの重要性が増しております。
そのような状況下での本株主提案にあるような高額の自己株式の取得は、手許流動資金の
流出に加え、自己資本の減少によるリスク対応力の弱体化を招くものであり、到底得策とは
考えられません。
従いまして、当社取締役会といたしましては、本株主提案に反対するものであります。
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2. 議題2:定款一部変更(安全衛生管理の徹底)の件
(1)議案の要領
現行の定款に以下の条文を新設し、第3条以降の条数を1条ずつ繰り下げる。なお、本定時
株主総会における他の議案(会社提案にかかる議案を含む。)の可決により、本議案として記
載した条文に形式的な調整(条文番号のずれの修正を含むが、これらに限られない。)が必要
な場合は、本議案に係る条文を、必要な調整を行った後の条文に読み替えるものとする。
(安全衛生管理の徹底)
第3条 当会社においては、「安全はすべてに優先する」ことを当会社の安全衛生の基本方針
として、役職員一人一人が、火災・事故等の、安全衛生に関する事故を決して発生させること
のないよう、安全衛生管理を徹底する。
(2)提案の理由
当社においては、近年、当社が施工する工事現場において安全衛生に関する重大事故が繰
り返し発生し、工事に従事されていた方のみならず、工事とは無関係の一般の方の尊い命ま
でもが失われる事態となっています。2019 年には、2017 年に発生した通行人を巻き込んだ死
亡事故に関して、福岡簡易裁判所から当社の社員が業務上過失致死の略式命令を受けたこと
に伴い、国土交通省から建設業法に基づき 7 日間の営業停止処分を受けるに至りました。
当社は、近年の重大事故の発生を踏まえて、 2018 年 11 月 8 日に再発防止策を公表していま
すが、当社の従前の取組みは当社の姿勢を根本的に変えるまでには至らなかったことから、
再発防止策において述べている役職員による安全衛生管理の徹底について、当会社の根本原
則である定款に定めることで、役職員による再発防止策の確実な履行と安全意識の向上、安
全管理の徹底をより一層図るべきと考えます。
(3)本株主提案に対する当社取締役会の意見
当社取締役会は、以下の理由により本株主提案に反対いたします。
(理由)
当社は、安全衛生基本方針に「安全はすべてに優先する」を掲げ、労働安全衛生マネジメン
トシステムを構築、運用し、協力会社を含む全工事従事者に対し安全衛生管理の徹底を図っ
ております。
本株主提案に記載されております 2017 年に発生した事故とは、2017 年 10 月の台風 21 号
の強風により、福岡県福岡市において、当社の工事現場の足場が倒壊した事故になります。
本件事故によりまして、当時の現場責任者1名が、福岡簡易裁判所より業務上過失致死罪
で略式命令を受け(2019 年4月 3 日付)
、その刑が確定した(2019 年4月 20 日付)ことによ
り、当社は、2019 年7月 2 日付で国土交通省関東地方整備局から以下のとおり建設業法第 28
条第 3 項の規定に基づく営業停止処分を受けました。
(処分内容)
1.停止を命じられた営業の範囲
福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県及び沖縄県における建築
工事業に関する営業のうち、民間工事に係るもの。
2.期間
2019 年7月 17 日から 2019 年7月 23 日までの7日間
本件事故につきましては、発生後、速やかに再発防止策を策定し、足場設置に関する社内
確認体制の拡充、特別教育の実施、および悪天候が予想される場合の作業所における対応策
や判断基準の明確化などを実行しております。
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また、安全衛生管理の徹底を図るために、2019 年5月 13 日付リリースの「株主提案権行使
に関する書面の受領および当社の取締役会意見に関するお知らせ」での取締役会意見で記載
しましたように、以下に掲げる対応等によって役職員による安全衛生管理のなお一層の徹底
を図っております。
・経営トップによる重大災害を繰り返さない強い決意表明および再発防止策の確実な履行・
安全意識向上・安全管理徹底の全職員に対する指示
・再発防止策の適切な履行や安全ルールの確実な定着を図るため、本社・支店の関与を強化
した上での役割・責任の明確化
・安全文化浸透のため、安全管理の全てのルールを一冊に取り纏めたマニュアルの新たな作
成および安全教育への活用
このように、安全衛生管理につきましては、既に様々な方法でその徹底を図っております。
他方で、定款は会社の組織等に関する基本的な事項を定めるものであり、業務執行に関す
る行動規範、方針等を規定することは、定款の性質に馴染まないと考えます。
さらに、本株主提案は、他にも存在する業務執行に関する行動規範、方針等のうち一部の
みを定款に規定することを内容とするものであり、その観点からも適当ではないと考えます。
従いまして、当社取締役会といたしましては、定款に本株主提案のような規定を設 ける必
要はないと考えており、本株主提案に反対するものであります。
以 上
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