1605 INPEX 2019-06-20 19:05:00
インドネシア共和国 アバディLNGプロジェクト(マセラ鉱区)における改定開発計画の提出等について [pdf]

                                                               2019 年 6 月 20 日
各 位
                                 会社名         国際石油開発帝石株式会社
                                 代表者名        代表取締役社長 上田 隆之
                                            (コード番号 1605 東証第一部)
                                 問合せ先        広報・IR ユニットジェネラルマネージャー 細野 宗宏
                                 電話番号        03-5572-0233




   インドネシア共和国            アバディ LNG プロジェクト(マセラ鉱区)における
                        改定開発計画の提出等について


 国際石油開発帝石株式会社(以下、当社)は、当社子会社インペックスマセラアラフラ海石油
株式会社を通じて操業主体(オペレーター)を務めるインドネシア共和国アラフラ海マセラ鉱区
アバディLNGプロジェクト(以下、本プロジェクト)において、インドネシア政府当局(以下、
政府当局)と改定開発計画(以下、改定POD)に関する協議を実施してまいりましたが、本プロ
ジェクトの陸上LNGによる開発を前提とした改定PODの承認を求めるため、本日、ジョイントベ
ンチャー(当社及びSHELL社)を代表して、改定PODを政府当局へ提出いたしましたので、お知
らせいたします。


 フローティングLNG(Floating LNG: 浮体構造に天然ガス液化・貯蔵・出荷設備を搭載した施
設)を採用して本プロジェクトの開発を行うとしていた当社の開発計画に対して、2016年4月に政
府当局より、陸上LNGによる開発計画の再検討を求める内容の通知を受領した後、当社は、2018
年3月から同年10月にかけて年産950万トン規模を想定する陸上LNGの概念設計(Pre-FEED)作
業を実施いたしました。同Pre-FEED作業の結果を踏まえて、当社は、改定PODの協議を政府当
局と行い、本年6月16日には、改定PODに関する基本合意書(以下、HOA)(※1)を政府当局と締
結し、本プロジェクトにおいて十分な経済性を確保できると判断し、今般、改定PODの提出にい
たりました。
 同改定PODの内容は、HOAのなかで事前に政府当局と合意したコスト見積もり、マセラ鉱区の
生産分与契約(以下、PSC)の契約期間、財務条件等に基づき記載されています。
 (※1)
      2019年6月17日付で公表 https://www.inpex.co.jp/news/pdf/2019/20190617.pdf


 なお、当社は、フローティングLNGによる開発検討に要した期間について、マセラ鉱区のPSC
に、7年間の期間を追加するためのPSCの一部修正を政府当局に既に申請済みです。
 また、マセラ鉱区に位置するアバディガス田は、その天然ガス埋蔵量の規模から、年産950万ト
ンのLNGを20年以上の長期に亘り生産できる大規模なLNGプロジェクトとなるため、20年間を
契約期間とするPSCの延長契約を、改定POD提出と合わせて、政府当局に申請しました。これら
の契約期間の追加および延長が政府当局に承認されれば、鉱区の契約期間は2055年までとなりま
す。当社としては、本プロジェクトへの投資を本格化させるために、20年間のPSCの契約期間延
長が不可欠と考えており、この点につき、政府当局の理解も得られていると認識しております。7
年間の期間追加及び20年間の期間延長の申請は、HOAのなかで事前に政府当局と合意した事項に
基づくものです。


 今後、当社は、政府当局から改定PODの承認取得後、速やかに基本設計(FEED)作業が開始
できるよう、当社がオーストラリアで生産・操業を行うイクシスLNGプロジェクトで培った知見・
経験を活かしながら、2020年代後半の生産開始を目指し、プロジェクトパートナーであるSHELL
社とともに準備を進めてまいります。


 本プロジェクトは、当社が豪州でオペレーターとして生産・操業を行うイクシスLNGプロジェ
クトに続く大型天然ガス開発プロジェクトとなり、インドネシアでは当社がオペレーターとして
操業する初めての大型LNGプロジェクトです。本プロジェクトのLNG生産量は年産950万トン規
模を想定し、これは、日本の年間LNG輸入量の1割強に相当します。また、アバディガス田は、世
界有数の良好なガス田性状および埋蔵量を有するため、効率的な開発と長期に亘る安定的なLNG
生産が期待されるとともに、本プロジェクトによりインドネシア、特に発展が求められているイ
ンドネシア東部の経済に大きく貢献することが期待されます。


 なお、本件による当期の当社連結業績への影響はありません。
                                            以 上
【参考情報】
<アバディ LNG プロジェクトの概要>
鉱区        インドネシア共和国 マセラ鉱区
契約期間:     現行鉱区期限 2028 年に、2055 年 11 月 15 日までの期間追加、延長を申請中
鉱区面積      約 2,503 平方キロメートル
水深        400 - 800 メートル
鉱区位置      マルク州サムラキ市沖合約 150 キロメートル
生産規模      天然ガス総生産量(LNG 換算)年産 1,050 万トン
               -   LNG 年産 950 万トン規模
               -   鉱区周辺地域の現地需要向けにパイプラインガス供給を予定
          コンデンセート日量最大約 3.5 万バレル規模
権益比率      当社(オペレーター、インペックスマセラアラフラ海石油(株)、当社連結
          子会社(当社出資比率 51.93%)):              65%
          SHELL 社             :   35%
その他       2017 年 6 月にインドネシア政府から National Strategic Project に、さらに
          9 月には Priority Infrastructure Project に認定
<鉱区位置図>