1515 日鉄鉱 2020-06-26 15:00:00
不適切な会計処理に係る再発防止策の実施完了に関するお知らせ [pdf]
令 和 2 年 6 月 26 日
各 位
会 社 名 日 鉄 鉱 業 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長 小 山 博司
(コード番号 15 15 東証第1部)
問合せ先 内部監査室長 青 山 隆司
( TEL 03- 3284- 0620)
不適切な会計処理に係る再発防止策の実施完了に関するお知らせ
当社は、昨年5月 22 日付「再発防止策の策定及び関係者の処分に関するお知らせ」にて、
当社が 60%を出資するチリ国の連結子会社であるアタカマ・コーザン鉱山特約会社(以下、
「AK社」という。
)における不適切な会計処理に係る再発防止策の策定等についてお知ら
せいたしました。
その後、当該再発防止策に係る各種の取り組みを鋭意進めてまいりましたところ、AK社
及び当社の再発防止策について、実施期限である両社の前事業年度末日(AK社:昨年 12
月 31 日、当社:本年3月 31 日)までにそれぞれ実施が完了いたしましたので、下記のとお
りお知らせいたします。
なお、当該不適切な会計処理につきましては、当社の株主、投資家の皆様並びに取引先を
はじめとする全てのステークホルダーの皆様に多大なご心配とご迷惑をおかけしましたこ
とを改めて深くお詫び申し上げます。
当社グループといたしましては、今後も引き続きコーポレートガバナンスの強化に取り
組み、ステークホルダーの皆様の信頼回復に努めてまいる所存であります。
記
1.AK社の再発防止策の実施内容
(1)ガバナンスに関する整備
① 組織体制の見直し(経理部門の独立性の確保)
適正な会計処理の遂行と経理部門の独立性を確保することを目的として、昨年9
月に現地の出資パートナーとの合弁協定書(以下、
「JV契約」という。)を改訂し、
AK社の総務財務部を構成する各課のうち経理課を分離して「経理部」を新設した
(実務上は、昨年5月より経理部としての組織運営を開始)
。また、併せて「経理部
長」の役職及びその権限について規定するとともに、当社が派遣していた出向者を
「経理部長」に指名し、当社出向者が就任した。
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② 取締役会及び幹部会の監督機能強化
イ.取締役会
従来、AK社取締役会における決算報告は、期末決算の1回のみであったが、昨
年度の第1四半期より、各四半期決算を報告することとした。また、取締役会規程
及び権限決裁規程の定めのうち、AK社取締役会への上程・報告を必要とする金額
基準を引き下げ、取締役会が関与する範囲を拡大した。
ロ.幹部会
従来、AK社幹部会は、生産販売の実績・見込と鉱山の操業状況を報告する場で
あったが、現在は経営管理(総務・人事・経理)に係る事項についても協議してい
る。また、これまでは幹部会の議事録が作成されていなかったことから、昨年8月
開催の幹部会より議事録の作成・保存を開始した。
③ 各種規程類の整備
決算・財務報告プロセスにおいて経理部門の独立性を確保するため、昨年9月、A
K社経理部の分掌業務を定めた職務権限規程を制定するとともに、10 月までに経理
関係の業務処理規程を制定し、運用を開始した。
④ 再任・兼務制限の新設
特定の経営幹部への権限集中の回避及びAK社内の相互牽制を機能させる見地か
ら、JV契約の改訂により、AK社の社長(社長代行)及び副社長の「任期制限」
(上
限:連続3期6年)及び「AK社部長職との兼務禁止」の規定を新設した。
⑤ 不正・違反行為に対する処分
AK社の組織内の規律意識を高め、同種の事案の再発を防止するため、不適切な会
計処理に直接関与していたAK社の経理上席担当者を本年1月に解雇した。
(2)コンプライアンス教育の実施
AK社内にコンプライアンス意識を浸透させることを目的に、昨年8月以降、コンプ
ライアンス研修会を2回開催し、幹部会出席者や課長・係長クラスの管理職が全員参加
した。
(3)内部通報窓口の設置
昨年6月よりAK社の倫理規程に「内部通報制度」を追加し、AK社内に通報窓口を
設置した。
(4)職務分掌の確立
AK社において、請負などの役務提供を受けた費用の支出に係る業務プロセスを整
備し、適切な職務分掌を図るため、昨年7月、請負などの役務提供を受ける際の入札や
発注・支払い手続きについて規定した「サービス契約発注手順書」を制定し、運用を開
始した。
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(5)モニタリングの強化
① 内部監査の充実
昨年9月に実施した当社によるAK社の内部監査にあたり、内部監査の質的・量的
な充実を図るため、AK社と同様に在チリ国の子会社である「日鉄鉱チリ有限会社
(以下、「日鉄鉱チリ社」という。」所属の日本語が堪能なチリ人経理担当スタッフ
)
の同行を仰ぎ、内部監査のサポートを受けた。
② 決算報告における分析手続きの強化
AK社は、昨年度の第1四半期より、「前期比較貸借対照表」「前年同期比較損益
、
計算書」「勘定科目増減分析表」「資産・負債等回転期間分析表」を新たに作成し、
、 、
分析手続きを強化した。
2.当社の再発防止策の実施内容
(1)内部監査室の新設
昨年8月の組織規程の改正により、業務執行部門から独立した組織(社長直属)であ
る「内部監査室」を新設し、専任者を配置した。なお、内部監査室長は、内部監査の実
施計画や内部監査結果等を取締役会及び監査役会に報告している。
(2)子会社管理の高度化
当社は、子会社に昨年度の第1四半期より、
「前期比較貸借対照表」「前年同期比較
、
損益計算書」「勘定科目増減分析表」「資産・負債等回転期間分析表」を新たに作成・
、 、
提出させ、当社において分析することによりチェック機能の精度を高めた。また、当社
取締役会に「前期比較貸借対照表」及び「前年同期比較損益計算書」を報告している。
(3)AK社経営者の人材配置の適正化
再発防止策では、AK社社長(社長代行)には、JV契約上の立場及び出資パートナ
ーとの関係性を認識させるとともに、AK社の経営環境、業績推移や財務状況を十分理
解させたうえでAK社に派遣することとした。ただし、その実施は新たなAK社社長
(社長代行)の就任時に限られるため、現時点で可能な対応として、AK社社長代行は、
AK社の幹部会において報告された事項に対して、経営方針に則した結果となってい
るかを確認し、年度目標の進捗管理と経営者としての評価を実施している。
(4)海外で活躍できる人材の確保・育成
海外赴任者の研修制度として、昨年 12 月からチリ国や南米の文化研修を開始した。
また、現地の労働慣行・生活環境に係る動画教材や本社で開催する階層別集合研修の
代替となるeラーニング等を導入し、受講させることとしている。
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その他にも、今後、当社社員の海外赴任の機会が増加することが予想されるため、ス
ペイン語や英語に関する語学力向上支援制度(新入社員教育、資格取得奨励)を一層利
用しやすく改善するとともに、支援の対象範囲も拡充した。なお、従来実施していると
おり、外国語に堪能な者や国籍を問わず有能な人材の採用については、今後も積極的か
つ継続的に実施していく。
(5)財務報告の信頼性確保のための意識改革
当社グループの役員及び社員が会計・監査制度や開示制度について理解を深め、適正
な財務報告を行うようにするため、昨年 11~12 月にかけて役員・執行役員や経理担当
者向けの研修会を実施したほか、本年2月に開催した所長会議及び関係会社社長会議
において、内部監査室長が不適切会計処理及び開示制度についての説明を実施した。
また、監査報告書等の受領日前に、財務報告の虚偽記載に繋がる可能性のある情報
(不正又は誤謬等の発生に関する情報)の取得の有無を確認するため、昨年度の第1四
半期より、関係者(会計監査人、当社常勤監査役、経理部長及び内部監査室長)による
連絡会を開催している。
(6)内部通報制度の利用促進
海外拠点の当社出向者に対しては、社内広報誌にて当社の内部通報制度を周知した。
そのほか、在チリ国の子会社3社(AK社、日鉄鉱チリ社、アルケロス鉱山株式会社)
のプロパー社員に対しては、内部通報制度に関するポスターを各社の事務所内に掲示
することにより周知し、各社の内部通報窓口(電子メール)にもたらされた情報が当社
の内部通報窓口(常勤監査役、内部監査室員)に自動的に転送される仕組みを構築した。
(7)海外連結子会社に対する内部監査の実施
当社は、昨年度より海外連結子会社の事業規模や事業内容の重要性を勘案して、定期
的な内部監査を実施することとし、昨年9月にAK社の内部監査を実施した。
なお、昨年度は、当社監査役会もAK社を業務監査の対象としており、本年2月に監
査役4名が現地に往訪して監査を実施した結果、AK社の再発防止策の実施が完了し
ていることを確認した。
以 上
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